1. 生涯と背景
リカルド・ノードストランドは、キックボクシングの世界に入る以前から様々な分野で活動しており、その多様な経歴が彼のユニークなパブリックイメージを形成している。
1.1. 出生と幼少期
リカルド・ノードストランドは1976年3月14日にスウェーデンのストックホルム県で生まれた。彼の身長は182 cm、体重は92 kgである。彼の基本的な個人情報は、キックボクサーとしてのキャリアを語る上で欠かせない。
1.2. その他の活動
彼は格闘家としての顔を持つ一方で、その整った容姿からファッションモデルとしても活動した。また、プロのアイスホッケー選手としても活躍するなど、キックボクシング以外の分野でも才能を発揮している。これらの活動は、彼が単なるスポーツ選手に留まらない、多才な人物であることを示している。
2. キックボクシング経歴
リカルド・ノードストランドは、ムエタイをバックボーンとするサウスポーのキックボクサーである。彼のプロ経歴は、数々の国際的な大会での挑戦と成功によって彩られている。
2.1. プロデビューと初期活動
ノードストランドのキックボクサーとしてのキャリアは、数々の国内および国際大会での出場から始まった。彼は初期から、持ち前のパワフルなムエタイスタイルとサウスポーからの攻撃で注目を集めた。
2005年のK-1 WORLD GP開幕戦では、膝の負傷と重度のアトピー性皮膚炎のため欠場したアーネスト・ホーストの代役として出場するなどの経験を持つ。また、長期のブランクを経て、2013年8月17日にスウェーデン・ストックホルムで開催された「Fight Night 08」にて、セム・ブラーンを2RにKOで下し、見事なカムバックを果たした。
2.2. K-1での活動と主要な試合
ノードストランドは、世界的に有名なキックボクシングイベントであるK-1の舞台で数多くの主要な試合を経験した。
2005年9月23日の「K-1 WORLD GP 2005 in OSAKA 開幕戦」ではルスラン・カラエフと対戦し、判定負けを喫した。また、同年7月29日の「K-1 WORLD GP 2005 in HAWAII」では武蔵とスーパーファイトで対戦し、判定で敗れた。
2007年8月11日には、「K-1 WORLD GP 2007 in LAS VEGAS」の世界最終予選に参戦し、1回戦でパトリック・バリーに2RKO負けを喫した。この試合後の薬物検査で、彼の体内から薬物が検出されたことが、彼のキャリアにおける大きな論争の一つとなった。
2.3. 主な成果と獲得タイトル
ノードストランドは、その選手生活を通じて多くのタイトルと成果を獲得してきた。
- 2009年 WMC 世界ライトヘビー級王座
- 2004年 IFMA アマチュア世界クルーザー級王者
- 1999年 WKA アマチュアキックボクシング世界選手権 3位
- IFMA スウェーデン ムエタイ チャンピオン(5度獲得)
- 2004年 K-1 ワールドグランプリ プレリミナリー スカンジナビア ファイナリスト
- 2006年 K-1 スカンジナビア グランプリ イン ストックホルム ファイナリスト
2.4. 試合戦績
ノードストランドの公式キックボクシング試合戦績は27勝(9 KO、18 判定)、8敗、2引き分けである。
| 勝敗 | 対戦相手 | 大会名 | 開催地 | 決着方法 | ラウンド | 時間 | 通算戦績 | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 2013年8月17日 | 勝利 | Sem Braanセム・ブラーン英語 | Fight Night 08 | スウェーデン・ストックホルム | KO (パンチ) | 2 | 1:34 | 27-8-2 |
| 2010年12月11日 | 勝利 | Jiri Zakジリ・ザクチェコ語 | K-1 Scandinavia Rumble of the Kings 2010 | スウェーデン・ストックホルム | 判定 (3-0) | 3 | 3:00 | 26-8-2 |
| 2009年9月20日 | 勝利 | Clifton Brownクリフトン・ブラウン英語 | K-1 Scandinavia Rumble of the Kings 2009 | スウェーデン・ストックホルム | TKO (レフェリーストップ) | 2 | 25-8-2 | |
| WMCムエタイ世界ライトヘビー級王座獲得 | ||||||||
| 2009年5月22日 | 勝利 | Alex Dallyアレックス・デリー英語 | K-1 Scandinavia Rumble of the Kings 2009 Qualification | スウェーデン・マルメ | TKO | 2 | 2:43 | 24-8-2 |
| 2007年8月11日 | 敗北 | Patrick Barryパトリック・バリー英語 | K-1 World GP 2007 in Las Vegas | アメリカ合衆国・ラスベガス | TKO (ローキック) | 2 | 2:16 | 23-8-2 |
| 2007年5月19日 | 敗北 | Ashwin Balrakアーシュイン・バルラックオランダ語 | K-1 Scandinavia Grand Prix 2006 | スウェーデン・ストックホルム | 判定 (3-0) | 3 | 3:00 | 23-7-2 |
| 2007年5月19日 | 勝利 | Goran Vidakovicゴラン・ヴィダゴヴィッチドイツ語 | K-1 Scandinavia Grand Prix 2006 | スウェーデン・ストックホルム | KO (右フック) | 2 | 2:50 | 23-6-2 |
| 2006年11月24日 | 引き分け | Magomed Magomedovマゴメド・マゴメドフロシア語 | K-1 World MAX North European Qualification 2007 | スウェーデン・ストックホルム | 延長ラウンド判定 (0-0) | 4 | 3:00 | |
| 2006年5月20日 | 敗北 | Magomed Magomedovマゴメド・マゴメドフロシア語 | K-1 Scandinavia Grand Prix 2006 | スウェーデン・ストックホルム | 判定 (3-0) | 3 | 3:00 | |
| 2006年5月20日 | 勝利 | Topi Helinトピ・ヘリンフィンランド語 | K-1 Scandinavia Grand Prix 2006 | スウェーデン・ストックホルム | 判定 (3-0) | 3 | 3:00 | |
| 2006年5月20日 | 勝利 | 高萩勉 | K-1 Scandinavia Grand Prix 2006 | スウェーデン・ストックホルム | KO | 3 | ||
| 2005年9月23日 | 敗北 | ルスラン・カラエフ | K-1 World Grand Prix 2005 | 日本・大阪 | 判定 (3-0) | 3 | 3:00 | |
| 2005年7月29日 | 敗北 | 武蔵 | K-1 World Grand Prix 2005 in Hawaii | アメリカ合衆国・ホノルル | 判定 (2-0) | 3 | 3:00 | |
| 2005年5月21日 | 敗北 | レミー・ボンヤスキー | K-1 Scandinavia Grand Prix 2005 | スウェーデン・ストックホルム | 判定 (3-0) | 3 | 3:00 | |
| 2004年5月31日 | 勝利 | Artur Skamkalovアルトゥール・スカムカロフロシア語 | IFMA Muay Thai World Championships 2004 | タイ・バンコク | 不明 | |||
| IFMAムエタイ世界選手権 -86 kg級 金メダル獲得 | ||||||||
| 2004年5月31日 | 勝利 | 不明 | IFMA Muay Thai World Championships 2004 | タイ・バンコク | 不明 | |||
| 2004年5月31日 | 勝利 | 不明 | IFMA Muay Thai World Championships 2004 | タイ・バンコク | 不明 | |||
| 2004年5月31日 | 勝利 | 不明 | IFMA Muay Thai World Championships 2004 | タイ・バンコク | 不明 | |||
| 2004年2月14日 | 敗北 | Brecht Wallisブレクト・ウォリスオランダ語 | K-1 Scandinavia 2004 World Qualification | スウェーデン・ストックホルム | TKO (コーナーからのストップ) | 3 | 3:00 | |
| 2004年2月14日 | 勝利 | Roman Kupcakローマン・カップカクスロバキア語 | K-1 Scandinavia 2004 World Qualification | スウェーデン・ストックホルム | 判定 (3-0) | 3 | 3:00 | |
| 2004年2月14日 | 勝利 | Jorgen Himmerstalユルゲン・ハイマースタルスウェーデン語 | K-1 Scandinavia 2004 World Qualification | スウェーデン・ストックホルム | TKO | 1 | 0:54 | |
| 2003年 | 勝利 | Misa Baculovミサ・バクロフセルビア語 | 不明 | スウェーデン・ストックホルム | 判定 (3-0) | 5 | 2:00 | |
| 2001年6月9日 | 勝利 | Ali Rezaアリ・レーザペルシア語 | K-1 Scandinavia Grand Prix 2001 | デンマーク・コペンハーゲン | 判定 (2-0) | 5 | 3:00 | |
3. 映画・テレビ活動
リカルド・ノードストランドはキックボクシング選手としての活動に加え、映画やテレビの分野でも多岐にわたる役割を担ってきた。その強靭な肉体と格闘技の知識を活かし、多くの有名作品で活躍している。
3.1. 主な出演と役割
彼は俳優ミカエル・パーシュブラントのスタントダブルを務め、カール・ハミルトンを主人公とするスパイ/アクション映画シリーズでは、格闘コーディネーターとしても貢献した。さらに、人気テレビドラマシリーズ『ゲーム・オブ_スローンズ』のシーズン3では戦士役を演じ、その存在感を示した。また、ブラッド・ピットとの未公表のプロジェクトも控えていると報じられており、今後の映画・テレビ界での活動にも注目が集まっている。
4. 評価と論争
リカルド・ノードストランドのキャリアは、その輝かしい功績と同時に、いくつかの論争の対象ともなってきた。彼の多面的な活動は、様々な視点から評価されている。
4.1. 肯定的評価
ノードストランドは、キックボクサーとしての実力に加え、そのイケメンな容姿から「北欧の伊達王子」や「プリティ・ボーイ」といった愛称で親しまれた。彼のムエタイをバックボーンとするサウスポーのスタイルは多くのファンを魅了し、K-1などの主要大会での活躍は、彼の才能と努力の証として高く評価されている。
4.2. 論争と批判
彼のキャリアの中で最も注目された論争の一つは、2007年8月11日にラスベガスで行われた「K-1 WORLD GP 2007 IN LAS VEGAS」でのパトリック・バリー戦後の薬物検査で、薬物が検出されたことである。この出来事は、彼のスポーツマンシップとプロとしての倫理に対する疑問を投げかけるものとして、批判的な視点から議論された。