ドミトリー・ウッパー

3.1. クラブキャリア

ウッパーは1997年に、当時ロシア・リーグの2部リーグに相当するヴィシャヤ・リーガに所属していたトルペド・ウスト・カメノゴルスクでプロキャリアを開始した。

1999年、ロシア・スーパーリーグ(RSL)のトルペド・ニジニ・ノヴゴロドに移籍し、トップリーグでのキャリアをスタートさせた。同年、NHLドラフトにおいてニューヨーク・アイランダーズから5巡目全体136位で指名された。

2000-01シーズン途中にアク・バルス・カザンへ移籍し、引き続きRSLでプレーした。その後、2001-02シーズンからはHCスパルタチク・モスクワに加わり、最初のシーズンでキャリアハイとなる16ゴールを記録し、76ペナルティミニッツを稼いだ。スパルタチクには2003年まで在籍し、2シーズンで計94試合に出場し、23ゴール、22アシストを記録した。

2003年から2007年までの4シーズンは、HC CSKAモスクワでプレーした。CSKAモスクワでは、2005-06シーズンに27ポイントを挙げるなど、チームの重要な選手として貢献した。

2007年には、新たなコンチネンタル・ホッケー・リーグ(KHL)の発足に先立ち、再びHCスパルタチク・モスクワに戻った。2009年にはチームキャプテンに任命され、そのシーズンには30ポイントを記録する活躍を見せた。

2010年のオフシーズンには、アトラント・モスクワ・オブラストへ移籍し、2011年から2012年にかけてチームキャプテンを務めた。彼はこの期間、チームのガガーリン・カップ決勝進出に貢献したが、惜しくもサロバト・ユラエフ・ウファに敗れ、準優勝に終わった。

2012年5月には、母国カザフスタンのチームであるバリス・アスタナと契約。移籍初年度からチームキャプテンを務め、2012年から2014年までその役割を担った。バリス・アスタナには2015年まで在籍した。

3.2. 代表チームキャリア

ウッパーは、カザフスタン代表として長年にわたり国際舞台で活躍した。

ユース世代では、1996年の世界ジュニアアイスホッケー選手権CプールにカザフスタンU-20アイスホッケー国家代表チームの一員として出場し、チームの優勝とBプールへの昇格に貢献した。翌1997年の世界ジュニア選手権Bプールでも無敗でのAプール昇格に貢献。1998年の世界ジュニア選手権Aプールにも出場し、チームは7位で残留を果たした。

シニア代表としては、1999年2月に韓国の江原道で開催された1999年アジア冬季競技大会でデビューし、金メダルを獲得した。同年4月にはデンマークで開催された1999年アイスホッケー世界選手権Bグループに出場し、7試合で6ゴールを挙げる活躍を見せた。2000年の世界選手権Bグループにも出場。

2004年と2005年のアイスホッケー世界選手権に出場後、2006年にはイタリアのトリノで開催された2006年トリノオリンピックにカザフスタン代表の副キャプテンとして出場した。この大会では5試合に出場し、スウェーデン戦で1アシストを記録した。

しばらく代表から遠ざかっていたが、2011年に自国カザフスタンで開催された2011年アジア冬季競技大会で代表に復帰し、2度目の金メダル獲得に貢献した。同年4月にはウクライナで開催された2011年アイスホッケー世界選手権ディビジョンIBグループに出場し、チームの昇格に貢献した。

2012年5月には、フィンランドとスウェーデンの共催で開催された2012年アイスホッケー世界選手権にカザフスタン代表のキャプテンとして出場したが、チームは最下位に終わり、再びディビジョンIへ降格した。

2013年には2014年ソチオリンピックの男子アイスホッケー予選と、ハンガリーで開催された2013年アイスホッケー世界選手権ディビジョンIAグループに出場し、優勝を飾った。2014年5月にはベラルーシで開催された2014年アイスホッケー世界選手権に副キャプテンとして出場し、大会16位を記録した。

6.1. クラブ統計

6.2. 代表チーム統計