1. 概要
スワボミレ・シュマル(Sławomir Bogdan Szmalポーランド語、1978年10月2日 - )は、ポーランドの元ハンドボール選手であり、現在はポーランドハンドボール協会の会長を務めている。ポジションはゴールキーパー。
彼はポーランド代表チームの選手として活躍し、298試合出場という最多出場記録を保持している。国際大会では、世界男子ハンドボール選手権で銀メダル1回(2007年)、銅メダル2回(2009年、2015年)を獲得した。また、2008年北京オリンピックと2016年リオデジャネイロオリンピックのハンドボール競技にも出場した。2009年には、ポーランド人選手として初めて国際ハンドボール連盟(IHF)の年間最優秀選手に選出されるなど、数々の栄誉に輝いている。
2. 生い立ちと背景
スワボミレ・シュマルの出生と幼少期、そして家族に関する情報。
2.1. 出生と幼少期
スワボミレ・シュマルは1978年10月2日にポーランドのストシェルツェ・オポルスキエで生まれた。彼は元ハンドボール選手のアネタと結婚しており、フィリップという名前の息子がいる。
3. 選手経歴
スワボミレ・シュマルのハンドボール選手としての専門的な活動期間と、その中での主要な業績を詳述する。
3.1. クラブ経歴
シュマルは選手キャリアの大部分をポーランドハンドボール・スーパーリーガで過ごしたが、ドイツのハンドボール・ブンデスリーガにも挑戦し、TuSネテルシュテット・リューベッケやライン=ネッカー・レーヴェンでプレーした。
ポーランドリーグでの選手生活においては、リーグ優勝7回、ポーランドカップ優勝7回という目覚ましい成果を上げた。特に、2016年には所属クラブであるヴィヴェ・タルギ・キェルツェの一員として、欧州クラブハンドボールの最高峰であるEHFチャンピオンズリーグで優勝を果たした。
3.2. 代表チーム経歴
シュマルはポーランド男子ハンドボール代表チームの主要な選手として長年にわたり活躍した。1998年8月19日、リトアニア代表との試合(31対20で勝利)で代表デビューを飾った。彼は1998年から2018年までの20年間で、ポーランド代表として298試合に出場し、これはポーランド代表チームにおける歴代最多出場記録となっている。
彼は数々の国際大会に出場し、ポーランド代表の成功に貢献した。
- 世界男子ハンドボール選手権**:
- 2007年世界男子ハンドボール選手権では、決勝でドイツ代表に24対29で敗れたものの、銀メダルを獲得した。
- 2009年世界男子ハンドボール選手権では銅メダルを獲得した。
- 2015年世界男子ハンドボール選手権では、3位決定戦でスペイン代表に29対28で勝利し、再び銅メダルを獲得した。
- オリンピック**:
- 2008年の北京オリンピックと2016年のリオデジャネイロオリンピックのハンドボール競技にポーランド代表として出場した。
4. 主な業績と受賞歴
スワボミレ・シュマルが選手として達成した重要な成果と、個人およびチームとして受けた評価を網羅する。
4.1. チーム別業績
- 世界男子ハンドボール選手権**:
- 銀メダル: 2007年
- 銅メダル: 2009年、2015年
- ポーランドハンドボール・スーパーリーガ**: 優勝7回
- ポーランドカップ**: 優勝7回
- EHFチャンピオンズリーグ**: 優勝1回(2016年)
4.2. 個人受賞歴
2009年、シュマルは国際ハンドボール連盟(IHF)によってIHF年間最優秀選手に選出された。これはポーランド人選手として初の快挙であった。この年の投票では、イゴール・ヴォリが2位、ニコラ・カラバティッチが3位であった。
4.3. 国家勲章
シュマルは、そのスポーツにおける顕著な功績により、ポーランド政府から以下の国家勲章を授与されている。
- 2007年**: 功労黄金十字勲章 - 2007年世界選手権での銀メダル獲得などのスポーツ的功績に対して授与された。
- 2015年**: ポーランド復興勲章騎士十字章 - 2015年世界選手権での銅メダル獲得などの功績が評価された。
5. 引退後の経歴
選手引退後のスワボミレ・シュマルの活動について説明する。
5.1. ポーランドハンドボール協会会長
選手引退後、スワボミレ・シュマルはポーランドハンドボール協会の会長に就任した。この役職において、彼はポーランドハンドボール界の発展と運営に責任を負っている。
6. 評価と影響
スワボミレ・シュマルは、ポーランドハンドボール史上最も偉大な選手の一人として広く認識されている。彼の代表チームにおける298試合出場という記録は、その長寿と一貫したパフォーマンスを物語っている。また、2009年にIHF年間最優秀選手に選ばれたことは、彼が世界レベルでトップの選手であったことの証である。クラブと代表チームの両方で数々のメダルやタイトルを獲得したことは、彼の卓越した技術とリーダーシップの賜物である。選手引退後もポーランドハンドボール協会会長としてスポーツ界に貢献し続けており、その影響力は今後もポーランドハンドボール界に深く刻まれるだろう。