ジョバンニ・チェルノゴラズ

2.1. 初期キャリアと成長

チェルノゴラズは幼少期に狩猟を通じて射撃に興味を持ち、競技を始めた。彼はヴェリカ・ゴリツァに拠点を置く「ゴード」というスポーツクラブに所属し、射撃技術を磨いた。彼の指導者には、個人コーチのステパン・ヴチュコヴィッチと、ナショナルチームコーチのジェリコ・ヴァジッチがいた。初期からその才能を発揮し、2002年のラハティで開催された世界射撃選手権でジュニアトラップの銅メダルを獲得した。2011年にはヴェリカ・ゴリツァの「今年のスポーツ選手」に選ばれた。

2.2. 2012年ロンドンオリンピック以前の主な大会と功績

チェルノゴラズは、2004年のアテネオリンピックと2008年の北京オリンピックへの出場をわずかな差で逃していた。しかし、彼は諦めずに努力を続け、2011年に北京で開催されたISSFワールドカップで優勝を飾り、2012年ロンドンオリンピックへの出場権を獲得した。この時期の重要な功績として、2012年にラルナカで開催されたヨーロッパ散弾銃選手権がある。この大会で、彼はチームメイトのアントンとヨシップのグラスノビッチ兄弟と共に団体トラップで金メダルを獲得し、さらに個人トラップでも銅メダルを手にした。

2.3. 2012年ロンドンオリンピック金メダル

2012年8月6日、ジョバンニ・チェルノゴラズはロンドンオリンピックの男子トラップ競技に出場した。彼は予選を122点で6位通過し、決勝に進出した。決勝では25発中24発を命中させ、合計146点を記録し、オリンピック記録に並んだ。この結果、彼はイタリアのマッシモ・ファブリツィと同点となり、金メダルを賭けたシュートオフに臨んだ。シュートオフでは、チェルノゴラズが6-5でファブリツィを破り、見事金メダルを獲得した。

この金メダルは、クロアチアがオリンピックの射撃競技で獲得した初の金メダルであり、同国のオリンピック史上2番目の射撃メダルという歴史的な快挙であった。また、イストリア出身のアスリートとしては、1972年ミュンヘンオリンピックのボクシングで金メダルを獲得したマテ・パルロヴ以来のオリンピック金メダルとなった。

2.4. 2012年以降のキャリアと功績

ロンドンオリンピックでの金メダル獲得後も、チェルノゴラズは国際大会で輝かしい成績を収め続けた。

• 2013年**
  • リマで開催された世界散弾銃選手権で団体トラップの銅メダルを獲得した。
  • メルスィンで開催された地中海競技大会でトラップの銅メダルを獲得した。
  • ズールで開催されたヨーロッパ散弾銃選手権で団体トラップの金メダルを獲得した。
• 2014年**
  • シャールシュプスタで開催されたヨーロッパ散弾銃選手権で団体トラップの銅メダルを獲得した。
• 2015年**
  • ニコシアで開催されたISSFワールドカップファイナルでトラップの金メダルを獲得した。
• 2023年**
  • バクーで開催されたISSF世界射撃選手権でトラップの金メダルを獲得した。
  • クラクフ・マウォポルスカで開催されたヨーロッパ競技大会で男子団体トラップの金メダルを獲得した。
  • オシエクで開催されたヨーロッパ散弾銃選手権でトラップの金メダルを獲得した。
• その他**
  • 2009年のオシエクで開催されたヨーロッパ散弾銃選手権で団体トラップの銀メダルを獲得している。