1. クラブキャリア
リカルド・オソリオは、メキシコとドイツの複数のクラブで活躍し、特に守備の要として多くのタイトル獲得に貢献した。
1.1. 初期キャリア
オソリオは、クルス・アスルの下部組織であるクルス・アスル・イダルゴでキャリアをスタートさせ、2000年から2001年まで同チームで25試合に出場した。その後、2001-02シーズンにトップチームのクルス・アスルに昇格し、メキシコ1部リーグでプロデビューを飾った。デビュー戦はアトランテFCとの試合で、3-1の勝利を収めている。クルス・アスルでは2006年までの5シーズンで140試合に出場した。
1.2. VfBシュトゥットガルト
2006 FIFAワールドカップでの傑出したパフォーマンスが評価され、オソリオは2006年にドイツのVfBシュトゥットガルトと4年契約を結んだ。移籍金は400.00 万 GBPと報じられている。
2007年2月16日に行われたアイントラハト・フランクフルト戦で、後半44分にブンデスリーガ初ゴールを記録し、チームは4-0で勝利した。2007年5月19日、シュトゥットガルトはFCエナジー・コットブスを2-1で破り、ブンデスリーガ優勝を果たした。オソリオはこのシーズン、チーム内で最も多くの試合に出場した選手の一人として、優勝に大きく貢献した。2010年5月2日、シュトゥットガルトのエドウィン・シュタウト会長は、オソリオがボスマン移籍でクラブを去ることを発表した。

1.3. C.F.モンテレイ
ドイツでの4年間を終え、オソリオは2010年7月5日に母国メキシコに復帰し、CFモンテレイに加入した。移籍後初のシーズンとなる2010-11 プリメーラ・ディビシオン (メキシコ)アペルトゥーラでは、チームがサントス・ラグナを破り優勝を果たした。また、CONCACAFチャンピオンズリーグでも、MLSのレアル・ソルトレイクを破って優勝に導いた。彼はモンテレイに在籍中、2010-11シーズン、2011-12シーズン、2012-13シーズンと3年連続でCONCACAFチャンピオンズリーグのタイトルを獲得している。モンテレイでの通算出場は114試合で、1ゴールを記録した。
1.4. ケレタロ (期限付き移籍)
CFモンテレイに在籍中の2014年から2015年にかけて、ケレタロFCへ期限付き移籍した。この期間、ケレタロで30試合に出場したが、ゴールはなかった。
2. 代表キャリア
リカルド・オソリオは、長年にわたりメキシコ代表の守備を支え、数々の主要国際大会に出場した。
2.1. 主要国際大会への参加
オソリオは2003年7月13日、CONCACAFゴールドカップ2003決勝のブラジル戦でメキシコ代表デビューを果たし、1-0の勝利に貢献して同大会の優勝を飾った。
2004年7月7日には、コパ・アメリカ2004のウルグアイ戦で代表初ゴールを記録した。試合は2-2の引き分けに終わっている。
FIFAコンフェデレーションズカップ2005では、準決勝でペナルティーキックを外し、メキシコは敗退したものの、チームは4位の成績を収めた。
2006 FIFAワールドカップでは、メキシコの全4試合に出場し、ベスト16進出に貢献した。この大会での彼のパフォーマンスは高く評価された。
2007年6月21日、CONCACAFゴールドカップのグアドループ戦に出場した後、所属クラブのVfBシュトゥットガルトがUEFAチャンピオンズリーグに出場するため、過密なスケジュールを理由にコパ・アメリカ2007への不参加を表明した。彼はチームメイトのパベル・パルドと共に、2006年のワールドカップ以来一切休暇を取っていないことを明かした。この決定に対し、シュトゥットガルトの監督であるアルミン・フェーは満足の意を表明し、選手たちに休息と休暇を与えたメキシコ代表のウーゴ・サンチェス監督に感謝を伝えた。
2010 FIFAワールドカップでは、再びメキシコ代表に選出され、チームの全4試合に出場した。
2.2. 代表での得点記録
ゴール | 日付 | 会場 | 対戦相手 | スコア | 結果 | 大会 |
---|---|---|---|---|---|---|
1. | 2004年7月7日 | エリアス・アギーレ競技場, チクラーヨ, ペルー | ウルグアイ | 1-1 | 2-2 | コパ・アメリカ2004 |
3. プレースタイルとポジション
リカルド・オソリオは、主に右サイドバックとしてプレーしたが、センターバックもこなす汎用性の高い守備的選手であった。右利きであり、守備的な戦術において重要な役割を担った。特に2006 FIFAワールドカップでの「傑出したパフォーマンス」は、彼の守備能力と戦術理解度の高さを示すものであった。精度の高いタックルとポジショニングで、相手の攻撃を食い止めることに長けていた。
4. 主要な受賞と栄誉
リカルド・オソリオは、クラブと代表チームで数々のタイトルを獲得し、個人としても評価された。
VfBシュトゥットガルト
- ブンデスリーガ: 2006-07
CFモンテレイ
- メキシコ・プリメーラ・ディビシオン: アペルトゥーラ2010
- CONCACAFチャンピオンズリーグ: 2010-11, 2011-12, 2012-13
メキシコ代表
- CONCACAFゴールドカップ: 2003, 2011
個人
- CONCACAFゴールドカップ ベストイレブン: 2003
- メキシコ・プリメーラ・ディビシオン 特別功労賞: クラウスーラ2007
5. キャリア統計
リカルド・オソリオのプロクラブキャリア総出場数は382試合、総得点数は2点である。内訳は、クルス・アスル・イダルゴで25試合、クルス・アスルで140試合、VfBシュトゥットガルトで73試合1得点、CFモンテレイで114試合1得点、ケレタロFCへの期限付き移籍中に30試合に出場した。
5.1. 代表統計
代表チーム | 年 | 出場 | ゴール |
---|---|---|---|
メキシコ | 2003 | 7 | 0 |
2004 | 8 | 1 | |
2005 | 19 | 0 | |
2006 | 9 | 0 | |
2007 | 9 | 0 | |
2008 | 11 | 0 | |
2009 | 8 | 0 | |
2010 | 9 | 0 | |
2011 | 2 | 0 | |
通算 | 82 | 1 |
6. 引退と引退後の活動
リカルド・オソリオは、2016年シーズンを最後にプロサッカー選手としてのキャリアを終えた。引退後の活動については、公にされている情報はない。
7. 評価と遺産
リカルド・オソリオは、メキシコサッカー界における守備の要として、その堅実なプレーと献身的な姿勢で知られている。特に、メキシコ人ディフェンダーとしてトップレベルの欧州リーグ(ブンデスリーガ)で優勝を経験したことは、彼のキャリアの大きなハイライトであり、後に続くメキシコ人選手にとっての道標となった。FIFAワールドカップでの2大会連続出場は、彼が長年にわたり代表チームに不可欠な存在であったことを示している。クラブと代表の両方で数多くのタイトルを獲得した実績は、彼の選手としての能力とリーダーシップがチームの成功に大きく貢献した証である。オソリオの遺産は、単なるタイトル獲得だけでなく、国内外での挑戦を通じてメキシコサッカーの地位向上に寄与した点にあると言える。