1. 個人情報
原裕太郎は1990年4月23日に島根県簸川郡斐川町(現出雲市)で生まれた。身長は187 cm、体重は82 kgで、ポジションはGK、利き足は右足である。
2. ユースキャリア
原裕太郎は小学2年生からサッカーを始め、荘原小学校のサッカースポーツ少年団である荘原小SSS時代にはGKとして全日本少年フットサル大会に出場した。
その後、サンフレッチェくにびきJrユースに所属し、公式戦ではGKとしてプレーしたが、練習ではほとんどMFとしてプレーしていた。2005年、中学3年生の時に同級生の岡本知剛とともにサンフレッチェ広島ユースに早期昇格した。中山雄登は広島ユースの1年後輩にあたる。
広島県立吉田高等学校に入学後、高校2年生の夏ごろから兼田亜季重を押しのけて正GKとしてレギュラーの座を獲得し、2007年には日本クラブユースサッカー選手権 (U-18)大会で3位、高円宮杯全日本ユースサッカー選手権 (U-18)大会で準優勝に貢献した。
3. プロキャリア
原裕太郎は、サンフレッチェ広島でプロとしてのキャリアをスタートさせ、その後ロアッソ熊本、愛媛FCでプレーした。現役引退後はサンフレッチェ広島のアカデミー普及部コーチ、GK普及コーチとして指導者の道を歩んでいる。
3.1. 所属クラブ
原裕太郎は、プロキャリアにおいて以下のクラブに所属した。
- サンフレッチェ広島(2009年 - 2014年)
- ロアッソ熊本(2015年 - 2016年)
- 愛媛FC(2016年 - 2020年、2016年はレンタル移籍)
3.2. デビューと移籍
2008年、高校3年生の時にサンフレッチェ広島の2種登録選手となり、同年6月には下田崇や木寺浩一の相次ぐ負傷離脱に伴い、J2リーグ第22節の徳島ヴォルティス戦で初のベンチ入りを果たした。その後2ヶ月間トップチームでベンチ入りを続けたが、中林洋次の補強によりベンチ入りから外れた。ユースではゲームキャプテンも務めた。
2009年にトップチームに昇格し、サンフレッチェくにびきジュニアユース出身者として初のトップ昇格選手となった。下田崇および佐藤昭大の負傷離脱により第2GKとしてベンチ入りし、同年6月3日のナビスコカップグループA第5節大分トリニータ戦でプロデビューを果たした。この試合では若手中心の起用となり先発フル出場した。同年7月3日のJ1リーグ第16節ジュビロ磐田戦(0-1)では、中林洋次の負傷に伴い念願のリーグ戦デビューを果たし、先発フル出場した。以降は事実上第3GKとして登録されていた。
2010年以降は西川周作の加入により第3GKとなったが、2013年5月6日のJ1リーグ第13節大宮アルディージャ戦(1-2)で、増田卓也と大宮のFW富山貴光が激突し増田が救急車で運ばれたことにより途中出場し、実に4年ぶりとなるリーグ戦出場を果たした。
2014年12月12日、ロアッソ熊本へ完全移籍した。シーズン当初は主力GKとして出場機会を掴んだが、シュミット・ダニエルの加入により出場機会を失った。
2016年はサンフレッチェ広島時代のチームメイトだった佐藤昭大の加入により出番を得ることができなかった。同年5月9日、GKの離脱が相次ぎ不足に陥っていた愛媛FCへの期限付き移籍が発表された。移籍期間は2017年1月31日までで、愛媛加入後は第2GKとしてベンチ入りを続けたが、児玉剛の壁は高く、公式戦での出番を得ることはできなかった。
同年12月2日、愛媛FCへの完全移籍が発表された。児玉剛がモンテディオ山形に移籍した後も、故障から復帰したパク・ソンスやジェフユナイテッド市原・千葉から移籍加入した岡本昌弘の前に出場機会を得られなかった。
3.3. 引退と指導者キャリア
2020年12月28日、現役引退が発表された。
2021年からはサンフレッチェ広島のアカデミー普及部コーチ、GK普及コーチに就任し、指導者としての道を歩んでいる。
4. 代表歴
原裕太郎は、日本の年代別代表チームに選出され、国際大会を経験した。
- 2005年:U-15日本代表
- 2006年:U-16日本代表としてAFC U-17選手権2006に出場し、優勝を経験した(0試合0得点)。
- 2007年:U-17日本代表として2007 FIFA U-17ワールドカップに登録されたが、廣永遼太郎に次ぐ控えGKであったため、試合出場はなかった(0試合0得点)。
- 2010年:U-21日本代表
5. 個人成績
原裕太郎のプロキャリアにおける個人成績は以下の通りである。
| クラブ成績 | リーグ | カップ | リーグカップ | 国際大会 | その他1 | 通算 | ||||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| シーズン | クラブ | リーグ | 出場 | 得点 | 出場 | 得点 | 出場 | 得点 | 出場 | 得点 | 出場 | 得点 | 出場 | 得点 |
| 日本 | リーグ | 天皇杯 | Jリーグカップ | AFC | その他 | 通算 | ||||||||
| 2009 | 広島 | J1 | 1 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | - | - | 2 | 0 | ||
| 2010 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | - | 0 | 0 | |||
| 2011 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | - | - | 0 | 0 | ||||
| 2012 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | - | - | 0 | 0 | ||||
| 2013 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | ||
| 2014 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | ||
| 2015 | 熊本 | J2 | 11 | 0 | 0 | 0 | - | - | - | 11 | 0 | |||
| 2016 | 0 | 0 | 0 | 0 | - | - | - | 0 | 0 | |||||
| 愛媛 | 0 | 0 | 1 | 0 | - | - | - | 1 | 0 | |||||
| 2017 | 0 | 0 | 0 | 0 | - | - | - | 0 | 0 | |||||
| 2018 | 0 | 0 | 0 | 0 | - | - | - | 0 | 0 | |||||
| 2019 | 0 | 0 | 0 | 0 | - | - | - | 0 | 0 | |||||
| 2020 | 0 | 0 | 0 | 0 | - | - | - | 0 | 0 | |||||
| J1通算 | 2 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 3 | 0 | ||||||
| J2通算 | 11 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 | 13 | 0 | ||||||
| 総通算 | 13 | 0 | 1 | 0 | 2 | 0 | 16 | 0 | ||||||
1ゼロックススーパーカップおよびFIFAクラブワールドカップを含む。
5.1. 出場歴
5.1.1. アンダーカテゴリー
- 日本クラブユースサッカー選手権 (U-18)大会(2007年 3位)
- 高円宮杯全日本ユースサッカー選手権 (U-18)大会(2007年 準優勝)
5.1.2. トップチーム
- 初ベンチ入り:2008年6月25日 J2リーグ第22節 対徳島ヴォルティス戦(広島ビッグアーチ)
- 公式戦初出場:2009年6月3日 ナビスコカップ第5節 対大分トリニータ戦(九州石油ドーム) - 先発フル出場
- リーグ戦初出場:2009年7月3日 J1リーグ第16節 対ジュビロ磐田戦(広島ビッグアーチ) - 先発フル出場
6. タイトル
原裕太郎が選手時代に所属クラブで獲得した主要なタイトルは以下の通りである。
- サンフレッチェ広島**
- Jリーグ ディビジョン1:2回(2012年、2013年)
- ゼロックススーパーカップ:1回(2013年)