1. 概要
奈良﨑寛は1981年6月1日に福岡県で生まれた元プロサッカー選手で、フォワードを主なポジションとしていました。福岡大学を経て2004年にサガン鳥栖でプロキャリアをスタートさせ、2006年まで同クラブでプレーしました。プロ引退後はアマチュアサッカークラブでの活動を続けながら、サガン鳥栖の運営会社で営業やサッカースクールのコーチを務め、さらには福岡大学への派遣コーチ、少年サッカークラブの代表など、多岐にわたる指導者・運営職を経験しました。現在は福岡大学サッカー部のコンディショニングコーチとして、若手育成に貢献しています。
2. 若年期とユース経歴
奈良﨑寛はプロサッカー選手としてのキャリアを始める前から、地元のクラブや学校でサッカーの才能を育んできました。
2.1. 出生と初期教育
奈良﨑寛は1981年6月1日に福岡県で生まれました。身長は168 cm、体重は64 kgです。
2.2. ユース・大学クラブ経歴
奈良﨑は、プロキャリアを始めるまでの期間に以下のユースクラブ・大学クラブに所属しました。
- 住吉JFC
- 福岡市立住吉中学校
- 東福岡高校(1997年 - 1999年)
- 福岡大学(2000年 - 2003年)
3. プロ経歴
奈良﨑寛は、サガン鳥栖でのプロキャリアを通じて、合計42試合に出場し得点を記録しました。
3.1. サガン鳥栖時代
2004年から2006年までの3年間、J2リーグのサガン鳥栖に所属しました。
2005年シーズンは、本来のフォワードではなく右サイドバックにコンバートされ、持ち前の俊足を活かした積極的な攻撃参加で一時的にスターティングメンバーの座を獲得しました。しかし、不慣れな守備のため相手の攻撃を許し失点につながることが多くなり、シーズン終盤には出場機会が大幅に減少しました。
2006年シーズンは、再び本来の攻撃的なポジションで起用されましたが、結果を残すことができず、シーズン終了後に戦力外通告を受け、プロサッカー選手としてのキャリアを終えました。
3.2. プロクラブ出場記録
奈良﨑寛のプロクラブにおける公式試合出場記録は以下の通りです。
| クラブ成績 | リーグ | カップ | 合計 | ||||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| シーズン | クラブ | リーグ | 出場 | 得点 | 出場 | 得点 | 出場 | 得点 | |||
| 日本 | リーグ | 天皇杯 | 合計 | ||||||||
| 2004 | 鳥栖 | J2 | 6 | 0 | - | 0 | 0 | 6 | 0 | ||
| 2005 | 28 | 1 | - | 0 | 0 | 28 | 1 | ||||
| 2006 | 8 | 0 | - | 0 | 0 | 8 | 0 | ||||
| 総通算 | 42 | 1 | - | 0 | 0 | 42 | 1 | ||||
4. 引退後の経歴
プロサッカー選手を引退後、奈良﨑寛はアマチュアサッカーの世界でプレーを続ける一方で、サッカー指導者および運営者として幅広い活動を行っています。
4.1. アマチュアクラブ経歴
プロ引退後も、奈良﨑は以下のアマチュアクラブでプレーを続けました。
- 三宅クラブ(福岡県1部リーグ、2009年 - 2011年)
- 住吉クラブ(福岡県2部リーグ、2012年 - )
- ゴラッソO-35(福岡県1部リーグ、2020年 - )
- カメリアO-40(福岡県3部リーグ、2020年 - )
4.2. 指導者・運営職
奈良﨑寛は引退後、サガン鳥栖の運営会社である株式会社サガン・ドリームスの社員として、営業活動やサッカースクールのコーチを務めました。
2007年から2011年11月までサガントス・サッカースクールのコーチを、2011年12月から2012年12月まではサガン鳥栖U-15唐津のコーチを担当しました。
2013年1月から1年間は強化部として福岡大学への派遣コーチを務め、サガン鳥栖のトップチームと福岡大学サッカー部との連携強化やパイプ役を担いました。
2014年1月に10年間勤めた株式会社サガン・ドリームスを退社しました。その後、2014年2月からは筑紫郡那珂川町(現在の那珂川市)にある少年サッカークラブ「フレスト・コーチ・アカデミー」の代表に就任し、若年層の育成に尽力しました。
2017年4月からは、再び福岡大学サッカー部のコンディショニングコーチを務めており、現在に至ります。
5. プレースタイルと特徴
奈良﨑寛のプレースタイルは、フォワードとしての攻撃的な役割が中心でしたが、特にその「俊足」が大きな特徴でした。2005年シーズンには、右サイドバックにコンバートされた際に、そのスピードを活かした積極的な攻撃参加でチャンスを創出しました。これは、本来のフォワードというポジションにとどまらない、彼の運動量と攻撃意欲を示すものでした。
6. 功績と影響
奈良﨑寛はプロサッカー選手としてのキャリアは短期間でしたが、引退後の活動を通じて日本のサッカー界、特に地域サッカーや若年層の育成に大きな影響を与えています。サガン鳥栖の運営会社での職務経験は、クラブ運営の多角的な側面を理解するのに役立ち、その後の指導者としてのキャリアに活かされました。少年サッカークラブの代表を務めた経験や、現在の福岡大学サッカー部コンディショニングコーチとしての役割は、若い世代の育成と、日本のサッカー全体のレベルアップに貢献し続けています。
7. 関連項目
- サガン鳥栖の選手一覧
- サッカー選手一覧
8. 外部リンク
- [https://data.j-league.or.jp/SFIX04/?player_id=7768 J.League Data Site 選手データ]
- [http://www.j-league.or.jp/csc/report/report_narazaki.html Jリーグキャリアサポートセンター]