1. 概要
森下 怜哉(Reiya Morishita英語、1998年11月1日 - )は、大阪府河内長野市出身のサッカー選手である。Jリーグのサガン鳥栖にディフェンダー(センターバック)として所属している。身長は180 cm、体重は68 kgで、利き足は右足。
森下は、若くしてJ3リーグでのデビューを飾り、その後も着実にキャリアを積み重ねてきた選手である。セレッソ大阪のユース組織で育ち、プロ入り後も期限付き移籍を経験しながら様々なクラブで経験を積んだ。特に愛媛FCでは中心選手として2023シーズンのJ3リーグ優勝とJ2昇格に大きく貢献し、その活躍が評価されJ3リーグベストイレブンにも選出された。その安定した守備能力とリーダーシップは、彼が所属するチームに多大な貢献を果たしていることを示している。
2. 来歴
森下怜哉のサッカー選手としての歩みは、ユース時代から各クラブでの経験、そして現在の所属クラブに至るまで、着実な成長と挑戦の歴史を刻んでいます。
2.1. プロ入り前
森下怜哉は大阪府河内長野市で生まれ育ち、幼少期からサッカーに親しんだ。2005年から2010年まで楠JSCに所属し、2011年から2013年までは長野FCでプレーした。
2013年、彼はJリーグクラブであるセレッソ大阪のU-18チームに入団し、その才能を磨いた。2016年にはセレッソ大阪トップチームに2種登録選手として登録され、同年設立されたJ3リーグに参入するセレッソ大阪U-23チームに帯同することとなった。同年3月13日に行われたJ3リーグ開幕戦、グルージャ盛岡(現在のいわてグルージャ盛岡)戦に先発出場し、当時17歳4カ月12日という若さでJ3リーグ最年少出場記録を更新した。この早熟なデビューは、彼の将来への期待を高めるものとなった。2016年11月8日には、セレッソ大阪トップチームへの正式な加入が内定したことが発表された。
2.2. セレッソ大阪
2017年、森下は正式にセレッソ大阪のトップチームに昇格した。しかし、主な出場機会は引き続きセレッソ大阪U-23でのJ3リーグ戦であった。この年もJ3開幕戦にフル出場を果たし、チームの守備の要として経験を積んだ。特に同年9月23日のJ3第24節、福島ユナイテッドFC戦では試合のアディショナルタイムに貴重な得点を挙げ、チームの勝利に貢献した。
2018年には、トップチームでのさらなるステップアップを経験した。同年8月8日に行われたスルガ銀行チャンピオンシップでトップチームデビューを果たし、国際舞台での経験も積んだ。セレッソ大阪では、将来を嘱望される若手選手として、着実に成長の階段を上っていった。
2.3. 各クラブへの期限付き移籍
セレッソ大阪での成長を経て、森下はさらなる出場機会と経験を求めて期限付き移籍を繰り返した。
2019年シーズンは、J2リーグに所属する栃木SCへ育成型期限付き移籍で加入。栃木ではリーグ戦27試合に出場し、1得点を記録するなど、レギュラーとして活躍し、より実戦的な経験を積んだ。
2020年シーズンには、再びJ2リーグのクラブである松本山雅FCへ育成型期限付き移籍。ここでもリーグ戦15試合に出場し、1得点を挙げるなど、チームの守備に貢献した。
2021年シーズンには、同じくJ2リーグのFC町田ゼルビアへ期限付き移籍した。町田ではリーグ戦12試合に出場し、異なるチームスタイルや戦術の中で自身の適応能力を高めた。これらの期限付き移籍期間を通じて、森下は様々な環境でのプレーを経験し、選手としての幅を広げ、多くの実戦経験を積んだことは、その後のキャリアにおいて大きな財産となった。
2.4. 愛媛FC
2021年12月23日、森下は愛媛FCへの完全移籍が発表された。新天地である愛媛FCでは、彼の真価が発揮されることとなる。
2022年シーズン、愛媛FCはJ3リーグに降格していたが、森下は守備の中心選手としてチームを支えた。そして迎えた2023年シーズン、森下はレギュラーとして年間30試合に出場し、チームの躍進に大きく貢献した。その結果、愛媛FCはJ3リーグで優勝を果たし、1年でのJ2リーグ復帰という目標を達成した。森下の安定したパフォーマンスは高く評価され、個人としてもJ3リーグベストイレブンに選出される栄誉に輝いた。
2024年シーズンも、J2リーグに復帰した愛媛FCで主力として活躍し、チームのJ2定着に貢献した。愛媛FCでの3年間は、森下にとって選手として大きく成長し、タイトル獲得と個人賞受賞という輝かしい実績を残した充実した期間となった。
2.5. サガン鳥栖
2024年12月27日、森下は愛媛FCで共にセンターバックのコンビを組んだ小川大空とともに、J1リーグのサガン鳥栖への完全移籍が発表された。愛媛FCでの実績を引っ提げてのJ1クラブへの移籍は、彼のキャリアにおける新たな挑戦となる。
3. 代表歴
森下怜哉は、若くから各年代別の日本代表に選出され、国際舞台での経験を積んできた。
- U-16日本代表
- タイ遠征(2014年)
- U-17日本代表
- 国際ユースサッカーin新潟(2015年)
- サニックス杯国際ユースサッカー大会(2015年)
- 第22回バツラフ・イェジェク国際ユーストーナメント(2015年)
- U-18日本代表
- 第28回バレンティン・グラナトキン国際フットボールトーナメント(2015年)
- U-19日本代表
- JFAトレーニングキャンプ(2016年)
4. 所属クラブ
森下怜哉がユース時代からプロキャリアを通じて所属したクラブは以下の通りである。
- 2005年 - 2010年 楠JSC
- 2011年 - 2013年 長野FC
- 2013年 - 2016年 セレッソ大阪U-18
- 2016年 セレッソ大阪 (2種登録選手)
- 2017年 - 2021年 セレッソ大阪
- 2019年 - 同年12月 栃木SC (育成型期限付き移籍)
- 2020年 松本山雅FC (育成型期限付き移籍)
- 2021年 FC町田ゼルビア (期限付き移籍)
- 2022年 - 2024年 愛媛FC
- 2025年 - サガン鳥栖
5. 個人成績
森下怜哉のプロキャリアにおけるクラブごとの出場試合数と得点記録は以下の通りである。
クラブ成績 | リーグ | カップ戦 | リーグカップ | その他 | 合計 | ||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
シーズン | クラブ | リーグ | 出場 | 得点 | 出場 | 得点 | 出場 | 得点 | 出場 | 得点 | 出場 | 得点 | |
日本 | リーグ | 天皇杯 | ルヴァンカップ | その他 | 合計 | ||||||||
2017 | C大阪 | J1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | |
2018 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | |||
2019 | 栃木 | J2 | 27 | 1 | - | 1 | 0 | - | 28 | 1 | |||
2020 | 松本 | 15 | 1 | - | - | - | 15 | 1 | |||||
2021 | 町田 | 12 | 0 | - | 1 | 0 | - | 13 | 0 | ||||
2022 | 愛媛 | J3 | 22 | 2 | - | - | - | 22 | 2 | ||||
2023 | 30 | 1 | - | - | - | 30 | 1 | ||||||
2024 | J2 | 35 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | - | 35 | 1 | |||
2025 | 鳥栖 | J2 | |||||||||||
総通算 | 141 | 6 | 1 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | 144 | 6 |
- 2種登録選手時の出場記録
クラブ成績 | リーグ | 合計 | |||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
シーズン | クラブ | リーグ | 出場 | 得点 | 出場 | 得点 | |
日本 | リーグ | 合計 | |||||
2016 | C大23 | J3 | 21 | 2 | 21 | 2 | |
2017 | 32 | 2 | 32 | 2 | |||
2018 | 29 | 1 | 29 | 1 | |||
総通算 | 82 | 5 | 82 | 5 |
- AFCチャンピオンズリーグ
シーズン | クラブ | 背番号 | 大会 | 出場 | 得点 |
---|---|---|---|---|---|
2018 | C大阪 | 37 | ACL | 0 | 0 |
通算 | AFC | 0 | 0 |
6. タイトル
森下怜哉が個人として、またはチームの一員として獲得した主要なタイトルや栄誉は以下の通りである。
6.1. チーム
- セレッソ大阪U-18
- 高円宮杯U-18サッカーリーグ プレミアリーグ WEST: 2014年
- 高円宮杯U-18サッカーリーグ チャンピオンシップ: 2014年
- 愛媛FC
- J3リーグ: 2023年
6.2. 個人
- J3リーグベストイレブン: 2023年
7. エピソード
森下怜哉には、サッカー選手としての顔とは異なる、人間味あふれるエピソードがいくつか知られている。
- 口喧嘩に強いという一面を持つ。
- 独身時代は家事を一切行わなかったが、結婚を機に家事や育児に積極的に取り組むようになった。この変化は、家族との時間を増やしたいという彼の思いから来ているという。現代的な家族観を重視する姿勢がうかがえるエピソードである。
- 独身時代には、炊飯器を床に直接置いていたというユニークなエピソードもある。これは、結婚後の家庭的な変化を際立たせる話として知られている。
- 2023年シーズン、愛媛FCで実施された選手の私服姿の人気投票企画において、ピッチ上での目覚ましい活躍(J3優勝、J3ベストイレブン選出)とは裏腹に、得票数が極めて少なく、低評価であったことがある。このエピソードは、彼のピッチ外での意外な一面として、サポーターの間で話題となった。
8. 関連項目
- 大阪府出身の人物一覧
- セレッソ大阪の選手一覧
- 栃木SCの選手一覧
- 松本山雅FCの選手一覧
- FC町田ゼルビアの選手一覧
- 愛媛FCの選手一覧
- サガン鳥栖の選手一覧
9. 外部リンク
- [https://www.cerezo.jp/teams/players/reiya_morishita-2/ セレッソ大阪時代の選手プロフィール]
- [https://data.j-league.or.jp/SFIX04/?player_id=19337 Jリーグデータサイト]
- [https://www.instagram.com/reiya_morishita_official/ 森下怜哉 公式インスタグラム]