1. 概要

畑 潤基(はた じゅんき)は、1994年8月14日に愛知県名古屋市守山区で生まれた日本のプロサッカー選手である。現在はJ2リーグのブラウブリッツ秋田に所属し、フォワード(FW)およびミッドフィールダー(MF、特にサイドハーフ)のポジションでプレーしている。フィジカルを活かした力強いプレーと、前線からの献身的な守備が魅力の選手として知られている。
2. 生い立ちと大学でのキャリア
畑潤基のサッカー選手としてのキャリアは、幼少期から始まり、大学時代にその才能を開花させた。
2.1. 幼少期と教育
畑潤基は、1994年8月14日に愛知県名古屋市守山区で生まれた。幼少期は、大森ジュニアサッカークラブ、大森フットボールクラブ、Nagoya S.S.といった複数のユースチームでサッカーの基礎を学んだ。その後、2010年に東海学園高等学校に入学し、高校1年生の時にはインターハイに出場する経験もしている。高校卒業後は高大一貫教育の一環として、2013年に東海学園大学へ進学した。大学では1年生の時からレギュラーの座を獲得し、チームの主力選手として活躍した。
2.2. 大学サッカーでの活躍
東海学園大学での4年間は、畑潤基にとって選手として大きく成長する期間となった。特に大学4年生の2016年には、東海学生サッカーリーグ戦で得点王を獲得するという輝かしい功績を残した。このシーズンでは、18試合で31得点という驚異的な記録を達成している。チームは東海学生サッカーリーグ戦で3位という成績を収めた。また、同時期に行われた総理大臣杯の1回戦、阪南大学戦では、その活躍が評価され「マン・オブ・ザ・マッチ」に選出されている。
3. プロクラブキャリア
畑潤基は、大学での活躍を経てプロサッカーの世界へ足を踏み入れ、複数のクラブで経験を積みながらそのキャリアを築いてきた。
3.1. V・ファーレン長崎 (2016-2020)
畑潤基は、東海学園大学在学中の2016年9月9日にJリーグのV・ファーレン長崎に特別指定選手として登録され、背番号32を着用した。同年9月18日に行われたJ2リーグ第32節の北海道コンサドーレ札幌戦で、後半87分に梶川諒太選手と交代してJリーグに初出場し、プロデビューを果たした。さらに、10月2日のJ2第34節徳島ヴォルティス戦では、Jリーグでの初得点も記録している。
特別指定選手期間中の活躍が評価され、2016年12月15日には、2017年シーズンからのV・ファーレン長崎への正式加入が発表された。この際、背番号は32から11に変更された。
長崎に復帰した2019年シーズンには、リーグ戦で2得点、天皇杯で3得点、YBCルヴァンカップで1得点を記録し、チームの攻撃を支えた。2020年シーズンには、リーグ戦29試合に出場し5得点を挙げている。
3.1.1. アスルクラロ沼津への期限付き移籍 (2017-2018)
V・ファーレン長崎に正式加入後の2017年8月9日、畑潤基はJ3リーグのアスルクラロ沼津へ期限付き移籍することが発表された。沼津では、2018年シーズンにリーグ戦25試合に出場し、自己最多となる8得点を記録するなど、攻撃の要として活躍した。
3.2. 栃木SCへの期限付き移籍 (2021)
2021年シーズンには、J2リーグの栃木SCへ期限付き移籍した。栃木SCでは、リーグ戦30試合に出場し3得点を挙げ、チームに貢献した。
3.3. FC岐阜 (2022)
2022年シーズンには、J3リーグのFC岐阜へ完全移籍した。FC岐阜では、リーグ戦24試合に出場し3得点を記録した。
3.4. ブラウブリッツ秋田 (2023-)
2023年より、畑潤基はJ2リーグのブラウブリッツ秋田へ完全移籍した。秋田では、リーグ戦41試合に出場し4得点を記録。特に、リーグ戦第17節の奥羽本戦(モンテディオ山形とのダービーマッチ)では、ヘディングによる今季初ゴールを決めるなど、そのフィジカルの強さを活かしたプレーを見せた。2024年シーズンも継続してチームに貢献し、リーグ戦33試合、天皇杯3試合、Jリーグカップ1試合に出場している。
4. プレースタイルと特徴
畑潤基のプレースタイルは、その恵まれたフィジカルを最大限に活かしたものが特徴である。主要ポジションはフォワード(FW)だが、ミッドフィールダー、特にサイドハーフとしてもプレーが可能であり、その高い適応力を持つ。
彼は、相手の守備ラインに積極的に絡むことで、前線からの献身的な守備をチームにもたらす。ボールを奪い返す能力が高く、攻撃の起点となるだけでなく、守備においても重要な役割を果たす。また、強靭なフィジカルを活かしたボールキープや、相手DFとの競り合いに強さを見せる。これにより、味方の攻撃参加を促し、チャンスを作り出すことができる。右足が利き足であり、シュートやパスの精度も高い。
5. キャリア統計
畑潤基選手の各クラブおよび大会における公式戦出場記録は以下の通り。
クラブ成績 | リーグ | カップ | リーグカップ | 通算 | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
シーズン | クラブ | リーグ | 出場 | 得点 | 出場 | 得点 | 出場 | 得点 | 出場 | 得点 |
日本 | リーグ | 天皇杯 | Jリーグカップ | 通算 | ||||||
2016 | 長崎 | J2 | 5 | 1 | - | 0 | 0 | 5 | 1 | |
2017 | 5 | 0 | - | 1 | 0 | 6 | 0 | |||
2018 | 沼津 | J3 | 25 | 8 | - | - | 25 | 8 | ||
2019 | 長崎 | J2 | 23 | 2 | 7 | 3 | 4 | 1 | 34 | 6 |
2020 | 29 | 5 | - | - | 29 | 5 | ||||
2021 | 栃木 | J2 | 30 | 3 | - | 1 | 0 | 31 | 3 | |
2022 | 岐阜 | J3 | 24 | 3 | - | 2 | 0 | 26 | 3 | |
2023 | 秋田 | J2 | 41 | 4 | - | 0 | 0 | 41 | 4 | |
2024 | 33 | 0 | 3 | 0 | 1 | 0 | 37 | 0 | ||
通算 | 215 | 26 | 10 | 3 | 9 | 1 | 234 | 30 |
- Jリーグ初出場 - 2016年9月18日 J2リーグ第32節 北海道コンサドーレ札幌戦(トランスコスモススタジアム長崎)
- Jリーグ初得点 - 2016年10月2日 J2リーグ第34節 徳島ヴォルティス戦(トランスコスモススタジアム長崎)
6. 成果と栄誉
畑潤基は、そのキャリアにおいて以下の個人タイトルを獲得している。
6.1. 個人タイトル
- 第55回東海学生サッカーリーグ戦得点王
7. 外部リンク
- [https://data.j-league.or.jp/SFIX04/?player_id=19686 J.League Data Site]
- [https://web.archive.org/web/20180331035937/https://www.azul-claro.jp/players/37129/ アスルクラロ沼津時代の選手プロフィール](ウェブアーカイブ)
- [https://www.tochigisc.jp/player/2021/944 栃木SC時代の選手プロフィール]
- [https://blaublitz.jp/8-hata ブラウブリッツ秋田の選手プロフィール]
- [https://www.instagram.com/junki_hata32/ 畑潤基 (@junki_hata32) - Instagram]