1. 概要
真木よう子(まき ようこ)は、千葉県印西市出身の日本の女優、歌手である。旧姓は金森(かなもり)。そよかぜに所属し、レプロエンタテインメントとマネジメント契約を結んでいる。1999年に芸能活動を開始して以来、映画、テレビドラマ、CM、音楽活動、声優業など多岐にわたる分野で活躍しており、その演技力は国内外から高く評価されている。
真木よう子のキャリアは、映画『感染』や、アメリカのホラー映画『THE JUON/呪怨』といった作品での印象的な演技によって広く知られるようになった。特に、2013年には映画『さよなら渓谷』で第37回日本アカデミー賞最優秀主演女優賞を、また『そして父になる』で最優秀助演女優賞をダブル受賞するなど、数々の映画賞を獲得し、その実力を不動のものとしている。また、歌手としても楽曲をリリースしており、その多才ぶりを発揮している。
本記事では、真木よう子の生い立ちから、俳優養成所「無名塾」での経験、結婚・離婚といった私生活、そして健康問題や公的な発言を巡る論争に至るまでを詳述する。また、彼女の個性的な性格や趣味・特技、幅広い交友関係にも触れ、俳優業を中心に展開する多様な活動内容や、業界内外からの評価、受賞歴についても包括的に記述する。
2. 来歴と人物
真木よう子は、幼少期に芸能界への強い憧れを抱き、厳しい反対を押し切って俳優の道を志した。その後、俳優養成所での経験を経てデビューし、その才能を開花させていく。私生活においては、結婚と出産、そして離婚を経験。公私にわたる様々な出来事を経ながらも、常に第一線で活動を続けている。また、その個性的な性格や、多岐にわたる趣味・特技、芸能界内外での交友関係も広く知られている。
2.1. 生い立ちと初期
真木よう子は1982年10月15日、千葉県印西市に4人きょうだいの唯一の娘として生まれた。兄2人と弟に囲まれ、男兄弟の中で育った彼女は、幼少期から活発な性格だったという。
1993年、小学5年生の時に安達祐実主演の映画『REX 恐竜物語』を観て、同世代の安達が活躍している姿に強い感銘を受け、自身も芸能界に入りたいと強く願うようになった。中学3年生の時、両親に俳優養成所「無名塾」への入塾と芸能界入りを相談したが、父親から猛反対を受けた。しかし、どうしても女優になりたかった真木は、「(女優になるのを反対するなら)援助交際してやる!!」と父親を脅迫し、芸能界入りへの許可を取り付けたという逸話がある。
2.2. 無名塾での経験とデビュー
中学卒業後の1998年、真木よう子は仲代達矢主宰の俳優養成所「無名塾」に入塾した。応募者約1000人の中からわずか5人の合格者の1人に選ばれるという狭き門を突破した。同期には滝藤賢一や内浦純一らがいる。
1999年から2000年にかけて、芝居に没頭していた真木は、入塾二年目にして無名塾公演『どん底』で、物語の重要な役どころであるナターシャ役に抜擢され、半年間の旅公演を経験した。仲代達矢はこの公演のパンフレットの中で、真木の才能を絶賛していた。しかし、真木が稽古時間を増やそうと、日課である早朝の持久走を早く済ませて発声練習をして集合場所で待っていたところ、仲代がこれをサボったと誤解し激怒。お互いの発言が行き違った結果、納得のいかなかった真木は仲代に怒り返し、そのまま退塾して帰郷した。
この出来事以来、仲代との直接の挨拶はなかったが、2013年7月、仲代が報知新聞社のインタビューで「真木さんにいつか会うときがあったら『おめでとう』と伝えてくれないか」とメッセージを託した。これに対し、真木は同年12月に行われた第38回報知映画賞表彰式で、「無名塾でお芝居の面白さとか、役者の面白さを全部教えてもらった。いつかごあいさつができる日が来たら......『ありがとうございました』ときちんと言いにいきたい」と感謝のコメントを述べた。
2.3. 結婚・離婚と家族
真木よう子は、2008年11月10日に元俳優の片山怜雄と結婚したことを公表した。結婚発表時には妊娠中であることも明かされた。2009年5月10日には、第一子となる女児が誕生。しかし、結婚生活は長くは続かず、2015年9月に片山怜雄との離婚を発表した。離婚後は、一人娘と2人で暮らしていることを明かしている。
2023年8月26日には、自身のソーシャルメディアを通じて、パートナーシップを結んでいる相手がいることを公表した。
2.4. 健康問題と公表
真木よう子は、公私にわたり健康問題を抱えることがある。2017年11月10日には、出演が予定されていた映画『SUNNY 強い気持ち・強い愛』を体調不良を理由に降板したことが発表され、代役は板谷由夏が務めた。
2024年3月には、自身に対する一連の疑惑や炎上騒動の渦中で体調を崩し、入院していることを自身のインスタグラムで明かした。この際、3月8日にはパートナーを名乗る人物が「真木が意識を取り戻さない」と真木のインスタグラムアカウントから投稿し、波紋を呼んだ。この投稿は、SNS上でその内容に対する指摘が殺到した後に削除された。真木はその後、6月に退院したことをインスタグラムで報告し、ファンや関係者に多大な心配をかけたことを謝罪した。
2.5. 性格とパーソナリティ
真木よう子は自身の性格について、「男きょうだいの中で育ったせいか、男っぽい」「気が強い」と自認している。彼女のそうした一面を示すエピソードとして、映画『ゆれる』のオーディションでの出来事が知られている。控え室で待っていると、若くてとても可愛らしい人が入ってきたため、「来やがったな、この野郎!」と思っていたら、それが監督の西川美和だったという笑い話がある。
親しい友人であるお笑いタレントの大久保佳代子は、真木の印象について「近寄りがたい雰囲気はあるが、実はとてもチャーミング」と語っている。
身長は160 cm。バストサイズは以前から非公表だったが、自身の公式Twitterにて2017年7月27日に「子供産んで授乳して、34歳の本物のFカップは、重力に逆らえず垂れるのが正常です。申し訳御座いませんです」と投稿し、自身がFカップであることを公に認めた。
2.6. 趣味・嗜好・特技
真木よう子の趣味は映画鑑賞で、身体を動かすことが得意である。小学生の頃には3か月間空手を習い、中学時代は陸上競技部に所属していた。そのため、陸上競技全般とワイヤーアクションを特技としており、特に短編映画『Do Androids Dream of Electric Santa?』では見事なワイヤーアクションの技を披露している。
大の漫画好きとしても知られ、月刊誌『+act.』(ワニブックス)では『そうだ、好きなマンガ家さんに会って色々しゃべって、サインもらおう。』という対談連載コーナーを2014年3月号まで持っていた。小学5年生の時に兄が読んでいた漫画『ろくでなしブルース』などを読んでいたのがきっかけで漫画にハマったという。他に好きな漫画として『よつばと!』や松本大洋の『sunny』を挙げており、実際に『+act.』誌上で『よつばと!』のあずまきよひこ(2011年5月号)や、『sunny』の松本大洋(2013年5月号)との対談を実現させている。また、漫画家のうすた京介のファンでもあり、『hon-nin』vol.07(太田出版)では真木のリクエストにより、うすたとの対談が実現した。映画『ピューと吹く!ジャガー ~いま、吹きにゆきます~』に出演した際には、漫画版『ジャガー』第359笛(単行本第17巻収録)に題字と挿絵を寄稿している。さらに、西岸良平に最も会いたかったと語り、2014年3月号の『+act.』で西岸との対談が実現した。特技の一つとして、漫画『みどりのマキバオー』の主人公であるミドリマキバオーの物真似を披露することもある。
好きな歌手は尾崎豊と長渕剛であることを明かしている。また、俳優の新田真剣佑のファンでもあり、テレビ番組『だれかtoなかい』で共演した際には、新田の印象について「なんだろ、エロいんですよ」「41歳にして初めて、孕まさせられると思ったんですよ。このまま見ていたら」と熱い思いを語った。
2.7. 交友関係
真木よう子と芸能界で最も親しい友人の一人に、映画『パッチギ!』で共演した江口のりこがいる。真木は江口のりこと一緒にいると「楽だ」と語っている。
歌手の大塚愛とは同い年であり、映画『東京フレンズ』での共演をきっかけに大の仲良しとなった。2007年3月25日放送の日本テレビ系番組『Music Lovers』には、大塚愛のゲストラバーズとして出演した。また、歌手の木村カエラとも友人であり、同じく『Music Lovers』の別の回では木村のゲストラバーズとしても出演している。
歌手の椎名林檎の大ファンでもあり、自身が主演する映画『さよなら渓谷』の主題歌を歌うようオファーされた際にも、「歌手ではない自分が歌うなら信頼できる方にお願いしたい」という思いから、以前からメールでやり取りするなど親交のあった椎名に楽曲提供を依頼し、実現に至った。
3. 主な活動
真木よう子は、俳優業を主軸に置きつつも、声優、歌手、CM出演、ゲーム出演、出版、司会、デジタルコンテンツなど、その活動の幅を広げている。彼女の多岐にわたる才能と表現力は、多くの作品で発揮されている。
3.1. 俳優活動
真木よう子の俳優としてのキャリアは、数々の映画やテレビドラマで重要な役柄を演じ、その確かな演技力が高く評価されている。
3.1.1. 映画
真木よう子が出演した映画作品は以下の通り。
年 | タイトル | 役名 |
---|---|---|
2001 | 『DRUG』 | 近藤ミキ |
『修羅雪姫』 | 彩 | |
『ペリカンロード』 | 佐倉えみ子 | |
2003 | 『バトル・ロワイアルII 鎮魂歌』 | 早田マキ |
2004 | 『下妻物語』 | BABY店員 |
『恋愛小説』 | 鈴木真美 | |
『恋文日和』 「あたしをしらないキミへ」 | 片瀬理乃 | |
『感染』 | 桐野優子 | |
『Do Androids Dream of Electric Santa?』 | - | |
『THE JUON/呪怨』 | 洋子 | |
2005 | 『パッチギ!』 | チョン・ガンジャ |
『イン・ザ・プール』 | - | |
『サマータイムマシン・ブルース』 | 伊藤唯 | |
『東京フレンズ』 | 藤木涼子 | |
『ベロニカは死ぬことにした』 | トワ | |
2006 | 『雨の町』 | 香坂 |
『ゆれる』 | 川端智恵子 | |
『おいしい殺し方 -A Delicious Way to Kill-』 | 東大寺マリィ | |
『UDON』 | 伊藤唯 | |
『ワイルド・スピードX3 TOKYO DRIFT』 | ボスウェルの恋人 | |
『東京フレンズ The Movie』 | 藤木涼子 | |
2008 | 『フライング☆ラビッツ』 | 垣内千夏 |
2009 | 『鈍獣』 | 静 |
『SP THE MOTION PICTURE』 | 笹本絵里 | |
2010 | 『SP THE MOTION PICTURE 野望篇』 | 笹本絵里 |
2011 | 『SP THE MOTION PICTURE 革命篇』 | 笹本絵里 |
『モテキ』 | 唐木素子 | |
『指輪をはめたい』 | 潮崎めぐみ | |
『ハードロマンチッカー』 | 姐さん | |
『源氏物語 千年の謎』 | 藤壺中宮、桐壺更衣(二役) | |
2012 | 『外事警察 その男に騙されるな』 | 奥田果織 |
『つやのよる ある愛に関わった、女たちの物語』 | 池田百々子 | |
2013 | 『すーちゃん まいちゃん さわ子さん』 | 岡村まい子 |
『さよなら渓谷』 | 尾崎かなこ | |
『そして父になる』 | 斎木ゆかり | |
2014 | 『ゲノムハザード ある天才科学者の5日間』 | 美由紀 |
『まほろ駅前狂騒曲』 | 柏木亜沙子 | |
2015 | 『風に立つライオン』 | 秋島貴子 |
『脳内ポイズンベリー』 | 櫻井いちこ | |
『劇場版 MOZU』 | 明星美希 | |
2016 | 『蜜のあわれ』 | 田村ゆり子 |
『海よりもまだ深く』 | 響子 | |
『ぼくのおじさん』 | 稲葉エリー | |
2017 | 『ミックス。』 | 富田華子 |
2018 | 『孤狼の血』 | 高木里佳子 |
『焼肉ドラゴン』 | 静花 | |
2020 | 『The Grudge: The Untold Chapter』 | 洋子(声優、クレジットなし) |
2021 | 『名も無い日』 | 小野真希 |
『彼女』 | - | |
『聖地X』 | 星野 | |
2022 | 『コンフィデンスマンJP -英雄編-』 | 謎の女 |
『ある男』 | 城戸香織 | |
2023 | 『映画ネメシス 黄金螺旋の謎』 | 神田凪沙 |
『アンダーカレント』 | 関口かなえ | |
『次元大介』 | アデル | |
2024 | 『大いなる不在』 | - |
2025 | 『金子差入店』 | 金子美和子 |
2026 | 『Bakumatsu Hippocrates-tachi』 | - |
3.1.2. テレビドラマ
真木よう子が出演したテレビドラマ作品は以下の通り。
年 | タイトル | 役名 | 形式 | 備考 |
---|---|---|---|---|
2001 | 『茂七の事件簿 ふしぎ草紙』第4話 | お雪 | シリーズ | - |
2002 | 『土曜ワイド劇場 科学捜査研究所・文書鑑定の女1』 | 女子高生 | 単発 | - |
2003 | 『ドゥニチラヴ』第11話 | - | シリーズ | - |
『顔』第9話 | 竹内さえ | シリーズ | - | |
『盲導犬クイールの一生』 | 里中真由子 | シリーズ | 第1,2,4-7話 | |
『京都鴨川東署迷宮課 おみやさん2』第10話 | 太田真美 | シリーズ | - | |
『ハコイリムスメ!』第2・4話 | - | シリーズ | - | |
2004 | 『ほんとにあった怖い話』 「のびる腕」 | 主演 | 単発 | - |
『恋愛小説』 | 鈴木真美 | 単発 | - | |
『砦なき者』 | 古谷めい子 | 単発 | - | |
『水曜プレミア 世界最恐JホラーSP 日本のこわい夜「くも女」』 | - | 単発 | - | |
『松本清張 黒革の手帖』第5 - 最終話 | 伽耶子 | シリーズ | - | |
『劇団演技者。』 「激情」 | 関根 | シリーズ | - | |
『ほんとにあった怖い話』 「死者のゆく場所」 | 主演 | 単発 | - | |
2005 | 『ディビジョン1 STAGE10「産隆大學應援團」』 | 村山沙織 | シリーズ | - |
『30minutes鬼』第5話 「のっぽのサリー」 | - | シリーズ | - | |
『1%の奇跡』 | キム・ダヒョン | シリーズ | 韓国ドラマ、吹替 | |
2006 | 『時効警察』第8話 | 立花律子 | シリーズ | - |
『もういちど地下鉄に乗って』第2話 「マザーズ・タッチ」 | 川瀬幸子 | シリーズ | - | |
2007 | 『わたしたちの教科書』 | 大城早紀 | シリーズ | レギュラー |
『大河ドラマ 風林火山』第26話 - 36話 | 美瑠姫 | シリーズ | - | |
『SP 警視庁警備部警護課第四係』 | 笹本絵里 | シリーズ | レギュラー | |
2008 | 『ロス:タイム:ライフ』第8話 | 堀池清美 | オムニバス | 主演 |
『週刊真木よう子』 | - | オムニバス | 主演 | |
『6時間後に君は死ぬ』 | 原田美緒 | 単発 | - | |
『ウォーキン☆バタフライ』第9話 | 垣内千夏 | シリーズ | - | |
2010 | 『大河ドラマ 龍馬伝』 | お龍 | シリーズ | 準レギュラー |
2011 | 『階段のうた Season3』 | 謎の美人客 | シリーズ | - |
『カレ、夫、男友達』 | 犬山治子 | シリーズ | 主演 | |
2012 | 『運命の人』 | 三木昭子 | シリーズ | - |
『遅咲きのヒマワリ~ボクの人生、リニューアル~』 | 二階堂かほり | シリーズ | - | |
2013 | 『最高の離婚』 | 上原灯里 | シリーズ | - |
『まほろ駅前番外地』第11話 | 柏木亜沙子 | シリーズ | - | |
2014 | 『最高の離婚Special 2014』 | 上原灯里 | 単発 | - |
『宮本武蔵』 | お通 | 単発 | - | |
『MOZU Season1~百舌の叫ぶ夜~』 | 明星美希 | シリーズ | - | |
『MOZU Season2~幻の翼~』 | 明星美希 | シリーズ | - | |
2015 | 『スピンオフドラマ『大杉探偵事務所』美しき標的編』 | 明星美希 | 単発 | - |
『問題のあるレストラン』 | 田中たま子 | シリーズ | 主演 | |
『かもしれない女優たち』 | 真木よう子 | 単発 | 主演 | |
2017 | 『放送90年 大河ファンタジー「精霊の守り人II 悲しき破壊神」』 | シハナ | シリーズ | - |
『セシルのもくろみ』 | 宮地奈央 | シリーズ | 主演 | |
2018 | 『炎上弁護人』 | 渡会美帆 | 単発 | 主演 |
2019 | 『よつば銀行 原島浩美がモノ申す!~この女に賭けろ~』 | 原島浩美 | シリーズ | 主演 |
『ボイス 110緊急指令室』 | 橘ひかり | シリーズ | レギュラー | |
『八つ墓村』 | 森美也子 | 単発 | - | |
2020 | 『ファーストラヴ』 | 由紀 | 単発 | 主演 |
『未満警察 ミッドナイトランナー』第1話 | 楓 | シリーズ | ゲスト出演 | |
2021 | 『青のSP-学校内警察・嶋田隆平-』 | 浅村涼子 | シリーズ | ヒロイン |
『ハクタカ 白鷹雨音の捜査ファイル』 | 白鷹雨音 | 単発 | 主演 | |
『ネメシス』 | 神田水帆・神田凪沙(二役) | シリーズ | 準レギュラー | |
『ボイスII 110緊急指令室』 | 橘ひかり | シリーズ | レギュラー | |
2022 | 『ZIP! 朝ドラマ「サヨウナラのその前に Fantastic 31 Days」』 | 金島陽子 | シリーズ | 毎週金曜日の主人公 |
『拾われた男』第5話 | 本人 | シリーズ | カメオ出演 |
3.1.3. 舞台
真木よう子が出演した舞台作品は以下の通り。
- 無名塾『どん底』(1999年 - 2000年、サンシャイン劇場ほか) - ナターシャ 役
- 阿佐ヶ谷スパイダース『十字架』(2002年、東京グローブ座ほか)
- サードステージ『今度は愛妻家』(2002年、俳優座劇場)
- 阿佐ヶ谷スパイダース『桜飛沫』(2006年、世田谷パブリックシアターほか)
- 劇団☆新感線『朧の森に棲む鬼』(2007年、新橋演舞場ほか)
- 『南部高速道路』(2012年、シアタートラム)
- 『パラサイト』(2023年、THEATER MILANO-Zaほか) - 永井千代子 役
3.2. その他の活動
真木よう子は俳優業に加え、声優、音楽、CM、ゲーム、出版、司会、デジタルコンテンツなど、多岐にわたる専門的な活動を行っている。
3.2.1. 声優業
真木よう子の声優としての活動は以下の通り。
- フラッシュアニメ『ピューと吹く!ジャガー ~いま、吹きにゆきます~』(2009年) - 王女 役
- テレビアニメ『ミチコとハッチン』(2008年 - 2009年、フジテレビ) - ミチコ・マランドロ 役
- 映画『BUDDHA2 手塚治虫のブッダ -終わりなき旅-』(2014年) - ルリ王子 役
3.2.2. 音楽活動
真木よう子は歌手としても活動しており、楽曲をリリースしている。
- 「星影の小径」(2011年) - TOKYO No.1 SOUL SETとのコラボレーション(アルバム『全て光』に収録)
- 「幸先坂」(2013年) - シングル、椎名林檎プロデュース。主演映画『さよなら渓谷』主題歌。
- ミュージックビデオ
- スチャダラパー「ライツカメラアクション」(2008年)
- 桑田佳祐「Yin Yang」(2013年)
3.2.3. CM・広告
真木よう子が出演したコマーシャルや広告キャンペーンは以下の通り。
- ロッテ
- トッポ「あおトッポ新発売」篇(2001年)
- キシリトールエクシー(2009年)
- キシリッシュ「息だけ福山雅治~増田さんの場合」篇(2005年)
- キシリッシュ「男にもてる男」篇(2012年)
- 東日本旅客鉄道(2005年)
- 十社協賛 GREEN FILM PROJECT EVERY DAY(2008年)
- 資生堂
- インテグレート(2008年)
- ANESSA(2016年)
- 資生堂 表情プロジェクト - エリクシール シュペリエル エンリッチド リンクルクリームS、バイタルパーフェクション リンクルリフト ディープレチノホワイト4(2017年)、ベネフィーク レチノリフトジーニアス(2018年)
- サントリー食品インターナショナル リプトン・ザ・ロイヤル(2008年)
- 日清食品 カップヌードルカレーライト(2010年)
- 伊藤園 タリーズコーヒー(2010年 - )
- オルビス 新アクアフォース(2011年)
- サントリー 金麦 糖質70%OFF(2012年)
- ボシュロム・ジャパン ボシュロム ナチュレール(2012年 - )
- メルサボン(2012年 - )
- 富士フイルム FUJIFILM XF1(2012年 - 2013年)
- トヨタ自動車 SAI(2013年)
- 日本スポーツ振興センター BIG(2013年)
- 独立行政法人日本スポーツ振興センター toto big 10億円(2013年 - 2014年)
- KIRIN「氷結」(2016年 - )
- 第一三共「ロキソニンSプレミアム」(2016年)
- 日本マクドナルド
- 「大人のクリームパイ」『大人とはなんぞや』篇(2020年)
- 「三角チョコパイ 黒白」『三角チョコパイの季節』篇、『一日早い』篇(2020年10月 - ) - 伊藤沙莉と共演
- ベルギーショコラパイ・カナディアンメープルカスタードパイ「こたつ旅」篇(2022年1月 - )
- ルイ・ヴィトンの街頭広告のモデル(2013年11月) - 日本人初の起用
3.2.4. ゲーム出演
真木よう子が出演したビデオゲーム作品は以下の通り。
- 『龍が如く6 命の詩。』(2016年、セガゲームス) - 笠原清美 役
3.2.5. 出版物
真木よう子が出版した写真集は以下の通り。
- 『LIP』(2003年)
- 『月刊真木よう子』(2007年2月13日、新潮社、撮影:藤代冥砂)
- 『月刊真木よう子Special』(2008年2月、新潮社、撮影:リリー・フランキー)
- 『お龍』(2010年9月22日、日本放送出版協会、撮影:白川青史)
- 『MUSCOVITE』(2013年12月14日、光文社、撮影:笠井爾示)
3.2.6. 司会・デジタルコンテンツ
真木よう子が務めた番組の司会経験や、デジタルプラットフォームでの配信コンテンツへの出演は以下の通り。
- 第38回日本アカデミー賞(2015年2月27日) - 司会
- ドキュメンタリー番組
- 『龍馬を愛した女たち~ヒロインたちの龍馬伝~』(2010年3月6日、NHK)
- 『アナザーストーリーズ 運命の分岐点』(2015年3月19日、2015年4月1日 - 9月16日、2016年2月17日、2016年3月26日、NHK BSプレミアム) - MC、番組ナビゲーター
- 『幸せのホテルが誘う旅~ルレ・エ・シャトーへようこそ~』(2020年1月3日、BS-TBS) - 旅人(イタリア)
- 配信コンテンツ
- 『I LOVE YOU』「Sidewalk Talk」(2013年、UULA) - 主演
- 『ホテルローヤル』(2018年10月24日、Audible Studios) - ナレーション(オーディオブック)
- 『次元大介』(2023年10月13日、Amazon Prime Video) - アデル 役
- 『インスタントループ』(2024年10月23日、BUMP)
4. 評価と受賞
真木よう子の演技は、業界関係者や批評家から高い評価を受けており、数々の賞を受賞している。
4.1. 業界・批評家からの評価
真木よう子の演技や人間性に対して、複数の著名な監督や共演者から高い評価が寄せられている。
- 演出家の大根仁は、2002年に舞台で彼女を初めて見た際に「凄い女優が現れた」と強い衝撃を受けたと語っている。
- 俳優の正名僕蔵は、真木を「神経が鋭い役者」と評している。
- 共演経験のある俳優の和田聰宏は、彼女の性格を「サバサバした性格。昔の女優の香りがする」と表現している。
- 永作博美は、真木が「瞬間で演技を変えられる。様々な演出を受けながらも対応できる順応性のある役者」であると評価している。
- 池田鉄洋は、真木の演技を「リアリティという言葉がチープに感じるくらい自然な演技をする人」と評している。
4.2. 受賞歴
真木よう子がキャリアを通じて受賞した主な映画賞、ドラマ賞、その他の栄誉を以下に示す。
;2006年度
- 第30回山路ふみ子映画賞 新人女優賞(『ゆれる』)
;2012年度
- 第72回ザテレビジョンドラマアカデミー賞 助演女優賞(『運命の人』)
- 第37回エランドール賞 新人賞
;2013年度
- 第5回TAMA映画賞 最優秀女優賞(『さよなら渓谷』)
- 第38回報知映画賞 主演女優賞(『さよなら渓谷』)
- 第37回山路ふみ子映画賞 女優賞(『さよなら渓谷』)
- 第35回ヨコハマ映画祭 主演女優賞(『さよなら渓谷』)
- 第26回日刊スポーツ映画大賞・石原裕次郎賞 主演女優賞(『さよなら渓谷』)
- 第87回キネマ旬報ベスト・テン 主演女優賞(『さよなら渓谷』『そして父になる』『すーちゃん まいちゃん さわ子さん』)
- 第37回日本アカデミー賞 最優秀主演女優賞(『さよなら渓谷』)、最優秀助演女優賞(『そして父になる』)
- 第23回東京スポーツ映画大賞 主演女優賞(『さよなら渓谷』)
- 第18回日本インターネット映画大賞 主演女優賞(『さよなら渓谷』)
- 第28回高崎映画祭 最優秀助演女優賞(『そして父になる』)
- 2013年度全国映連賞 女優賞(『さよなら渓谷』『そして父になる』)
;2014年度
- 2014 54th ACC CM FESTIVAL 演技賞(トヨタ自動車「TOYOTOWN」・日本スポーツ振興センター「BIG」)
;2018年度
- 第42回日本アカデミー賞 優秀助演女優賞(『孤狼の血』)
5. 論争
真木よう子の公的な活動や発言は、時として世間の注目を集め、議論や騒動に発展することがある。
5.1. フォトマガジンクラウドファンディング騒動
2017年、真木よう子は自身のフォトマガジン制作の費用をクラウドファンディングサイトで募り、完成品をコミックマーケット(コミケ)で販売する計画を発表した。しかし、これに対し、コミケのファンからは「コミケでやる必要がない」「コミケを理解していない」といった批判が殺到した。この批判を受け、真木は自身のTwitterで謝罪し、コミケへの参加を辞退するに至った。
5.2. 入院に関するSNS騒動
2024年3月には、自身に対する疑惑や炎上騒動の渦中で体調を崩し、入院していることを自身のインスタグラムで公表した。この時期、3月8日には、真木のパートナーを名乗る人物が、真木のインスタグラムアカウントから「真木が意識を取り戻さない」という衝撃的な内容の投稿を行った。しかし、この投稿はSNS上でその信憑性や不適切さについて指摘が殺到した結果、後に削除された。この一連の出来事は大きな波紋を呼び、真木は6月に退院したことを報告した際に、ファンや関係者に多大な心配をかけたことを謝罪するに至った。
6. 外部リンク
- [https://yokomaki.jp/ Yoko Maki official Site]
- [https://soyokaze-ym.com/artist/detail.php?aid=LYVhN4jGyoU= 真木よう子 - そよかぜ 公式プロフィール]
- [https://www.lespros.co.jp/artists/yoko-maki/ 真木よう子 - レプロエンタテインメント 公式プロフィール]
- [https://www.universal-music.co.jp/maki-yoko/ EMI Records Japanアーティストページ]
- [https://eiga.com/person/69022/ 真木よう子 - 映画.com]
- [https://www.imdb.com/name/nm1536988/ Yoko Maki - IMDb]
- [https://www.tvdrama-db.com/simple_result.htm?key=%E7%9C%9F%E6%9C%A8%E3%82%88%E3%81%8B%E5%AD%90 真木よう子 - テレビドラマデータベース]
- [https://www.nhk.or.jp/archives/nhk-interviews/articles/D0009070850_00000.html 真木よう子 - NHK人物録]
- [https://www.instagram.com/yokomaki_official/ 真木よう子 (@yokomaki_official) - Instagram]
- [https://www.threads.net/@yokomaki_official 真木よう子 (@yokomaki_official) - Threads]