1. 概要
鈴木義宜は、宮崎県宮崎市出身のプロサッカー選手であり、現在はJリーグの京都サンガF.C.に所属している。主なポジションはディフェンダー(センターバック)。大分トリニータ、清水エスパルスを経て、2024年から京都サンガF.C.でプレーしている。
2. 個人情報
鈴木義宜は、1992年9月11日に宮崎県宮崎郡佐土原町(現在の宮崎市)で生まれた。愛称は「ノリ」。身長は184 cm、体重は72 kgで、利き足は右足である。現在の所属クラブは京都サンガF.C.で、背番号は50。
3. ユース経歴・教育
鈴木義宜は、広瀬サッカースポーツ少年団でサッカーを始め、その後宮崎日本大学中学校、宮崎日本大学高等学校でプレーした。2011年には宮崎産業経営大学に進学し、1年次から先発の座を獲得。在学中に天皇杯に3度出場した。大学4年次の2014年には、J2の大分トリニータに特別指定選手として承認された。
4. プロ経歴
鈴木義宜は、大学での活躍を経て、2015年にプロサッカー選手としてのキャリアをスタートさせた。
4.1. 大分トリニータ
2015年、鈴木は大分トリニータに正式加入した。当時の強化・育成部長であった柳田伸明からは、「守備やカバーリングの技術に長けており、どんな試合でも安定して力を発揮できる」と高く評価された。新人ながら開幕戦のカマタマーレ讃岐戦でスターティングメンバーに抜擢され、この年、主にセンターバックとして40試合に出場した。しかし、J2・J3入れ替え戦の第1戦で退場処分を受け、第2戦は出場停止となり、チームは0-1で敗れ、J3降格となった。
2016年、J3に降格した大分に残留し、前年に引き続きセンターバックのレギュラーとしてリーグ戦全試合に先発出場した。J2昇格がかかった最終節のガイナーレ鳥取戦では、ダメ押しとなる4点目を決め、チームのJ3優勝に貢献した。同年12月にはJリーグアウォーズのMYアウォーズJ3部門でベストイレブンに選出された。オフには名古屋グランパスから正式オファーを受けたと報じられたが、大分に残留する道を選んだ。
2017年、再びJ2でプレーすることになった大分で副キャプテンに就任した。チームのシステムが4バックから3バックに変更されたが、主に右センターバックとして2年連続でリーグ戦全試合に出場。目標とした5得点には届かなかったものの、記録した3得点は全てその試合の決勝点となった。
2018年も引き続き副キャプテンを務め、ポジションを3バックの中央に移した。この年もリーグ戦全試合にフルタイム出場を達成し、守備陣の統率役としてチームの6年ぶりのJ1昇格に大きく貢献した。
2019年、鈴木はキャプテンに就任した。自身初のJ1でのプレーとなったが、3年連続でリーグ戦全試合フルタイム出場を達成。プロ入り後初めて無得点に終わったものの、リーグ1位となる53回のシュートブロックを記録するなど、躍進した大分の堅守を支えた。
2020年も開幕からフルタイム出場を続け、8月23日のJ1第12節柏レイソル戦でJリーグ通算200試合出場を達成した。しかし、12月9日のJ1第27節柏戦で頭部打撲の負傷を負い、翌第32節の北海道コンサドーレ札幌戦でリーグ戦では約5年半ぶりにメンバー外となり、J3時代の2016年途中から続いていた連続フルタイム出場記録は166試合で途切れた。
4.2. 清水エスパルス
2021年、鈴木は清水エスパルスへ完全移籍した。移籍初年度から権田修一、竹内涼と共にキャプテンに就任。開幕戦から先発の座を掴み、3月21日のJ1第6節柏戦でJ1初得点を記録した。しかし、6月6日のJリーグカップPOステージ第2戦鹿島アントラーズ戦の試合中にチームメイトの中村慶太と交錯し負傷交代。全治未定の頭蓋骨骨折と診断されたが、9月5日に行われたJエリートリーグの横浜F・マリノス戦で公式戦復帰を果たした。
2022年はキャプテンから一旦降りたが、チームがJ2に降格した2023年に再びキャプテンに就任した。同年8月にはJ2リーグの月間MVPを受賞した。
4.3. 京都サンガF.C.
2024年、鈴木は京都サンガF.C.へ完全移籍した。
5. 個人成績
クラブ | シーズン | リーグ | カップ戦 | その他公式戦 | 総通算 | |||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
ディビジョン | 出場 | 得点 | 出場 | 得点 | 出場 | 得点 | 出場 | 得点 | ||
宮崎産経大 | 2011 | - | 2 | 0 | - | 2 | 0 | |||
2012 | - | 1 | 0 | - | 1 | 0 | ||||
2013 | - | 1 | 0 | - | 1 | 0 | ||||
大分 | 2015 | J2 | 40 | 1 | 3 | 0 | 1 | 0 | 44 | 1 |
2016 | J3 | 30 | 1 | 2 | 0 | - | 32 | 1 | ||
2017 | J2 | 42 | 3 | 0 | 0 | - | 42 | 3 | ||
2018 | J2 | 42 | 1 | 0 | 0 | - | 42 | 1 | ||
2019 | J1 | 34 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | 36 | 0 | |
2020 | J1 | 33 | 0 | 1 | 0 | - | 34 | 0 | ||
清水 | 2021 | J1 | 22 | 2 | 5 | 0 | 0 | 0 | 27 | 2 |
2022 | J1 | 33 | 1 | 3 | 0 | 1 | 0 | 37 | 1 | |
2023 | J2 | 40 | 2 | 1 | 0 | 2 | 0 | 43 | 2 | |
京都 | 2024 | J1 | 25 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | 27 | 0 |
キャリア通算 | 341 | 11 | 20 | 0 | 4 | 0 | 365 | 11 |
- 2014年は特別指定選手としての出場は無し(背番号30)。
;出場・得点歴
- J1初出場 - 2019年2月23日 第1節 鹿島アントラーズ戦(カシマ)
- J2初出場 - 2015年3月8日 第1節 カマタマーレ讃岐戦(丸亀)
- J2初得点 - 2015年4月1日 第5節 FC岐阜戦(大銀ド)
- J3初出場 - 2016年3月13日 第1節 AC長野パルセイロ戦(大銀ド)
- J3初得点 - 2016年11月20日 第30節 ガイナーレ鳥取戦(とりスタ)
6. タイトル・受賞
6.1. クラブ
; 宮崎産業経営大学
- 宮日旗・NHK杯宮崎県サッカー選手権大会(天皇杯宮崎予選):3回(2011年、2012年、2013年)
; 大分トリニータ
- J3リーグ:1回(2016年)
6.2. 個人
- J2リーグ・ベストイレブン:1回(2023年)
- J2リーグ・月間MVP:1回(2023年8月)
- J3リーグ・MYアウォーズ ベストイレブン:1回(2016年)
7. 関連項目
- 宮崎県出身の人物一覧
- 特別指定選手としてJリーグクラブに登録された選手一覧
- 大分トリニータの選手一覧
- 清水エスパルスの選手一覧
- 京都サンガF.C.の選手一覧