1. 幼少期と背景
青木翔大のプロサッカー選手としてのキャリアは、幼少期の経験と教育が大きく影響している。彼のサッカーへの情熱は、兄の影響で始まったとされる。
1.1. 幼少期と教育
青木は1997年から2002年まで厚木市立毛利台小学校に通い、毛利台FCでサッカーを始めた。2003年から2005年まで厚木市立玉川中学校のフットワーククラブジュニアユースに所属し、この時期にテクニックを磨いた。中学2年生の頃からは社会人に混じって練習するほどの熱心さを見せた。
2006年に鹿島学園高等学校へ進学するも、在学中はレギュラーの座を掴むことはできなかった。しかし、高校3年時には全国高校サッカー選手権でチームが3位という好成績を収める経験を共有した。
高校卒業後、2009年に桐蔭横浜大学へ進学し、サッカー部に所属。大学3年次からは横浜FCの練習に参加する機会を得た。2011年には関東大学選抜候補に選ばれるなど、その才能は評価され、大学4年時には関東大学サッカーリーグ戦1部昇格に貢献した。この時期の活躍が、プロ入りへの足がかりとなった。
2. クラブ経歴
青木翔大のプロサッカー選手としてのキャリアは、複数のJリーグクラブでの経験を通じて形成されてきた。彼の経歴は、育成年代からプロ入り後の各クラブでの活動、そして怪我や復帰といった節目によって特徴づけられる。
2.1. ユース・大学時代
青木は、1997年から2002年まで毛利台FC(厚木市立毛利台小学校)でサッカーの基礎を築いた。その後、2003年から2005年まではフットワーククラブジュニアユース(厚木市立玉川中学校)で技術を向上させ、2006年から2008年には鹿島学園高等学校に在籍した。高校卒業後、2009年から2012年まで桐蔭横浜大学のサッカー部でプレーした。
2.2. プロクラブ時代
2.2.1. 横浜FCと初期の期限付き移籍 (2013-2015)
青木翔大は、2013年に横浜FCへ入団し、プロキャリアをスタートさせた。同年3月20日に行われたJ2リーグ第4節のザスパクサツ群馬戦でJリーグ初出場を飾った。
2013年7月には、JFLに所属するAC長野パルセイロへ期限付き移籍し、経験を積んだ。シーズン終了後、移籍期間満了に伴い長野を退団した。
2014年には一度横浜FCへの復帰が発表されたものの、2月には再び期限付き移籍でJ3リーグのFC琉球に加入した。FC琉球では、2014年3月9日に行われたJ3リーグ第1節のJリーグ・アンダー22選抜戦でJリーグ初得点を記録した。
2015年には横浜FCへ復帰したが、このシーズンは1試合の出場に留まった。
2.2.2. アスルクラロ沼津 (2016-2018)
2016年、青木は8クラブからのオファーがあった中で、当時のアスルクラロ沼津監督であった吉田謙の熱意に動かされ、同クラブへ完全移籍した。
アスルクラロ沼津でのデビューは、2018年3月11日のFC東京U-23戦である。同年3月17日のいわてグルージャ盛岡戦では、前半43分に得点を記録した。
2018年には、第9節の藤枝MYFC戦で右肘関節脱臼という怪我を負い、全治2ヶ月と診断された。しかし、怪我からの復帰後、第24節に再び藤枝MYFCとの静岡ダービーで、技ありの左足シュートを決め、チームの勝利に貢献した。
2.2.3. ザスパクサツ群馬 (2019-2021)
2019年、青木はザスパクサツ群馬へ完全移籍した。移籍後初出場となった同年3月10日のブラウブリッツ秋田戦では、前半40分と後半53分にそれぞれ得点を挙げ、いきなり2ゴールを記録する活躍を見せた。
同年9月18日に行われた沼津戦で、右膝前十字靭帯断裂という重傷を負い、全治8ヶ月と診断された。この大きな怪我に苦しんだ時期もあったが、シーズン全体では二桁得点を達成し、チームのJ2リーグ昇格に大きく貢献した。ザスパクサツ群馬時代には「蒼き翔け馬」というキャッチコピーが付けられていた。
2.2.4. ブラウブリッツ秋田 (2022-2024)
2022年、青木はブラウブリッツ秋田へ完全移籍し、アスルクラロ沼津時代の同僚であった中村亮太と再びチームメイトとなった。同年2月19日の栃木SC戦でブラウブリッツ秋田でのデビューを果たした。
2022年4月3日のいわてグルージャ盛岡戦では、後半48分にリーグ戦での初ゴールを記録した。さらに、同年4月24日には古巣であるザスパクサツ群馬戦で「恩返し弾」を決め、チームの勝利に貢献した。2022シーズンはリーグ戦で5得点を挙げ、チームの得点王となった。
2024シーズンをもってブラウブリッツ秋田との契約が満了した。
2.2.5. ザスパクサツ群馬への復帰 (2025-)
2025年、青木翔大は再びザスパクサツ群馬へ完全移籍で復帰することが発表された。今後の活躍が期待されている。
3. プレースタイル
青木翔大は、ピッチ上での特徴的なプレースタイルを持つフォワードである。彼の主な特徴は以下の通りである。
- ボールキープ力**: 相手選手に囲まれてもボールを失わない高いボールキープ能力を持つ。これにより、攻撃のタメを作り、後方からの味方の攻撃参加を促すことができる。
- 前線からのプレス**: 守備時には前線から積極的に相手選手にプレスをかけ、ボール奪取に貢献する。彼の献身的な守備は、チーム全体の守備強度を高める上で重要な要素となっている。
- 攻撃の起点**: 単にゴールを狙うだけでなく、自らが攻撃の起点となり、パスやドリブルでチャンスを創出する。味方へのアシストや、チャンスメイクの役割も担うことができる。
これらの特徴が組み合わさることで、青木は単独での突破や得点能力に加え、チーム全体の攻撃を活性化させる万能型のフォワードとして機能する。
4. クラブ成績
クラブ成績 | リーグ | カップ | 天皇杯 | 通算 | |||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
シーズン | クラブ | 背番号 | リーグ | 出場 | 得点 | 出場 | 得点 | 出場 | 得点 | 出場 | 得点 |
日本 | リーグ | その他カップ戦 | 天皇杯 | 通算 | |||||||
2013 | 横浜FC | 33 | J2 | 3 | 0 | - | - | 3 | 0 | ||
2013 | 長野 | 28 | JFL | 12 | 0 | - | 4 | 1 | 16 | 1 | |
2014 | 横浜FC | 33 | J2 | 0 | 0 | - | - | 0 | 0 | ||
2014 | 琉球 | 17 | J3 | 32 | 7 | - | 2 | 0 | 34 | 7 | |
2015 | 横浜FC | 33 | J2 | 1 | 0 | - | 0 | 0 | 1 | 0 | |
2016 | 沼津 | 10 | JFL | 30 | 6 | - | - | 30 | 6 | ||
2017 | J3 | 27 | 6 | - | 1 | 0 | 28 | 6 | |||
2018 | 30 | 7 | - | - | 30 | 7 | |||||
2019 | 群馬 | 24 | 10 | - | 2 | 0 | 26 | 10 | |||
2020 | J2 | 33 | 2 | - | - | 33 | 2 | ||||
2021 | 30 | 3 | - | 2 | 0 | 32 | 3 | ||||
2022 | 秋田 | 40 | 27 | 5 | - | 0 | 0 | 27 | 5 | ||
2023 | 41 | 2 | - | 1 | 0 | 42 | 2 | ||||
2024 | 27 | 4 | 2 | 1 | 1 | 0 | 30 | 5 | |||
2025 | 群馬 | 9 | J3 | ||||||||
総通算 (J2) | 162 | 16 | 2 | 1 | 4 | 0 | 168 | 17 | |||
総通算 (J3) | 113 | 30 | - | 5 | 0 | 118 | 30 | ||||
総通算 (JFL) | 42 | 6 | - | 4 | 1 | 46 | 7 | ||||
総通算 | 317 | 52 | 2 | 1 | 13 | 1 | 332 | 54 |
- Jリーグ初出場 - 2013年3月20日 J2第4節 対ザスパクサツ群馬(正田醤油スタジアム群馬)
- Jリーグ初得点 - 2014年3月9日 J3第1節 対Jリーグ・アンダー22選抜(沖縄県総合運動公園陸上競技場)
5. タイトル
青木翔大が選手生活中に獲得したチームおよび個人のタイトルや受賞歴は以下の通りである。
5.1. クラブ
;AC長野パルセイロ
- 日本フットボールリーグ (2013年)
;ザスパクサツ群馬
- J3リーグ 準優勝 (2019年)
5.2. 個人
- 関東大学サッカーリーグ戦2部 ベストイレブン (2012年)
- 週刊J2 ベストアシスト賞 (2023年)
6. 人物・エピソード
青木翔大の公に知られている個人的な側面、興味深い逸話、愛称、そして独特な習慣について紹介する。
6.1. 逸話と特徴
彼の愛称には「ショウタ」「青」、そして「クラウチ」がある。「クラウチ」という愛称は、かつてプレミアリーグで活躍した長身フォワードのピーター・クラウチに由来するとされる。
好きな言葉は「コツコツが勝つコツ」であり、彼の真面目な性格をうかがわせる。また、好きな色は自身の名前にちなんだ「青」である。
イオンモール秋田にブラウブリッツ秋田の装飾が施された際、エレベーターのデザインで青木翔大が主役として大きく扱われたことが話題となった。
プレー中には独特なジェスチャーを見せることが知られており、右手を握りしめて拳にし、左手は開いていることが多い。
6.2. 公的活動
サッカー活動以外では、チームメイトの小柳達司とともに農業企画の「BB FARMプロジェクト」に参加している。このプロジェクトでは、選手たちが自ら育てた野菜を「ブラウブリッツ秋田マルシェ」などで販売し、社会貢献活動にも積極的に取り組んでいる。
7. 判定を巡る議論
2023年J2リーグ第8節のFC町田ゼルビア戦において、青木翔大がセンターライン付近から放ったロングシュートは「青い稲妻シュート」と称された。しかし、このシュートは山本雄大主審や坊薗真琴副審を含む審判団によって得点と認められなかった。DAZNの映像ではボールが明らかにゴールラインを割っていたため、この判定は「大誤審」として大きな議論を呼んだ。
一方で、同年J2リーグ第10節の大宮アルディージャ戦では、青木がシザーズを織り交ぜて浦上仁騎を翻弄し、絶妙なマイナス方向へのアシストを記録した。このアシストは週刊J2の北條聡から「ベストアシスト賞」を受賞するなど、高い評価を受けた。
8. 関連項目
- 神奈川県出身の人物一覧
- 横浜FCの選手一覧
- AC長野パルセイロの選手一覧
- FC琉球の選手一覧
- アスルクラロ沼津の選手一覧
- ザスパクサツ群馬の選手一覧
- ブラウブリッツ秋田の選手一覧
9. 外部リンク
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- [https://www.youtube.com/watch?v=LYM4lW583mI ザスパクサツ群馬 青木翔大 Aoki Shota プレー集]
- [https://data.j-league.or.jp/SFIX04/?player_id=11393 Jリーグ公式ウェブサイト選手情報]
- [https://int.soccerway.com/players/shota-aoki/286945/ Soccerway選手情報]