1. 概要
韓国の歌手、俳優であるイ・コヌ(이건우イ・ゴヌ韓国語、1989年1月30日生)は、男性5人組ボーイズグループであるMYNAMEのリーダーおよびメインボーカルを務めた。MYNAMEでの活動当時は「コヌ」という活動名を使用していたが、軍除隊後は活動名を「ニア」(니아ニア韓国語)に変更し、ソロ活動を再開している。「ニア」はラテン語で「チャンピオン」を意味する。
彼は2011年にMYNAMEのメンバーとしてデビューし、シングル「Message」をリリースした。2013年にはグループと共に映画『新大久保ストーリー』で演技デビューを果たした。2016年1月30日には、MYNAMEとしての活動とは別に、日本で初のソロアルバム『I Am 27』をリリースし、ソロアーティストとしても活動を開始した。その後もウェブドラマ『プリンセスメーカー』(2024年)に出演するなど、多岐にわたるキャリアを築いている。
2. 生涯および経歴
イ・コヌの幼少期からキャリアの初期段階、そして現在の活動に至るまでの経歴を追う。
2.1. 幼少期および背景
イ・コヌは1989年1月30日に韓国の大田で、家族の第二子であり長男として生まれた。幼少期にはサッカーを経験し、中学校ではサッカー選手として活動していた。
彼はファッション分野にも強い関心を持ち、後にソウルの狎鴎亭洞で自身のファッションショップを経営していた時期もある。20歳になった際、歌手になることを決意したが、この選択に対して両親や友人からは強い反対があった。しかし、彼はその夢を追いかけるため、故郷の大田を離れてソウルへと移住した。
2.2. 学歴
イ・コヌは南大田高等学校を卒業後、ウソン大学校に進学し、スポーツ健康学科で学士課程を修了している。
2.3. 初期キャリア開始
ソウルに移住したイ・コヌは、歌手としての道を本格的に歩み始めた。彼はH2メディアのオーディションを受け、カン・ミンギョンの「Go to the Hospital」を歌い、G-DRAGONの「Heartbreaker」を踊った。その結果、即座に練習生として受け入れられ、彼の音楽キャリアの第一歩を踏み出した。この時期から、彼は作詞作曲についても学び始めた。
3. MYNAME活動
イ・コヌはMYNAMEのメンバーとして、グループの活動を牽引してきた。
3.1. グループデビューおよび活動
イ・コヌは2011年にH2メディアからボーイズグループMYNAMEのメンバーとしてデビューした。グループは同年10月27日にデビューシングル「Message」をリリースし、本格的な活動を開始した。
2013年には、MYNAMEのメンバー全員が主演を務めた映画『新大久保ストーリー』に出演し、俳優としてもデビューを果たした。この映画で彼は「スター」を目指す5人のキャラクターの一人を演じた。
3.2. グループ内役割
MYNAMEにおいて、イ・コヌはグループのリーダーを務めるとともに、その歌唱力からメインボーカルを担当し、グループの音楽的中心を担った。
4. ソロ活動
イ・コヌはMYNAMEでのグループ活動と並行して、ソロアーティストとしても精力的に活動を展開している。
4.1. ソロアルバム『I Am 27』
2016年1月30日、自身の誕生日に、イ・コヌは日本で初のソロアルバム『I Am 27』をリリースした。このアルバムは全10曲で構成されており、そのうち8曲は彼自身がプロデュースを手掛けた自作曲であり、残りの2曲はカバー曲である。アルバムはYM3Dレーベルからリリースされた。
『I Am 27』は、日本の音楽チャートで好成績を収めた。オリコンアルバムチャートでは週間最高39位を記録し、Billboard JapanのHot Albumsチャートでは75位にランクインした。発売から3週間チャートインし、日本国内で3,851枚を売り上げた。アルバムは通常盤CDのほか、プレイボタン+イヤフォン+トートバッグ付きのTYPE-A、CD+DVD+写真集付きのTYPE-B、CD+抱き枕付きのTYPE-Cといった複数の形態で販売された。
4.2. ソロ公演およびイベント
『I Am 27』のリリースを記念して、イ・コヌは様々なソロ公演やイベントを開催した。アルバム発売翌日の2016年1月31日には、タワーレコード渋谷店でリリースイベントを開催し、350人のファンが集まった。同年2月28日には下北沢GARDENで「コヌソロアルバム『I AM 27』ショーケースライブ」を開催した。
その後もソロ活動は続き、2017年1月21日には品川ステラボールで「GUNWOO'S 1st COVER SOLO LIVE」を昼夜2公演行った。2018年には自身の誕生日を記念したライブ「GUN WOO BIRTHDAY LIVE 2018 『M.Love』」を1月19日にYES THEATER(大阪)、1月27日にオルタナティブシアター(東京)で開催し、それぞれ昼夜2公演ずつ、計4公演を行った。同年6月30日には「GUN WOO SPECIAL SHOW 2018~Hello&Goodbye M.Love~」を開催した。また、2018年9月10日と11日には「BUZZ-UP 2018 autumn festival」で握手会も実施した。
2019年1月26日にはマウントレーニアホール渋谷でバンドセットの「GUNWOO SOLO STAGE 2019 ~Dark Side Of The Moon~」を、同年2月3日にはザ・ガーデンルームでアコースティックセットの同ライブをそれぞれ昼夜2公演ずつ行った。2020年1月には「Gunwoo winter BD 2020 Solo Live」と題し、1月17日に名古屋BOTTOM LINE cafe、1月19日に大阪YESシアターでソロライブを、1月25日には新宿BLAZEでバンドライブを開催した。
4.3. 「ニア(Nia)」活動
イ・コヌは軍服務を終え、2021年12月に除隊した。除隊後、彼は活動名を「ニア」(니아ニア韓国語)に変更し、ソロアーティストとして新たなスタートを切った。「ニア」はラテン語で「チャンピオン」を意味する。2019年4月には、持病であった膝の手術に専念することを発表していた。
5. 演技活動
イ・コヌは歌手活動と並行して、俳優としても活動している。
彼は2013年に、自身が所属するグループMYNAMEのメンバーと共に主演を務めた映画『新大久保ストーリー』で演技デビューを果たした。2024年にはウェブドラマ『プリンセスメーカー』に出演し、俳優としてのキャリアを広げている。
6. 音楽的スタイルおよび影響
イ・コヌは、自身の音楽的ロールモデルとして、歌手のファニ(환희ファニ韓国語)とBrown Eyed Soul(Brown Eyed Soulブラウン・アイド・ソウル英語)のナオル(나얼ナオル韓国語)を挙げている。
彼が好む音楽ジャンルは、ハウス、エレクトロニック、そしてR&Bである。また、好きな日本の歌手として、中島美嘉、平井堅、安室奈美恵、加藤ミリヤ、清水翔太の名前を挙げている。
7. 音盤一覧
イ・コヌのソロアルバム『I Am 27』の詳細な音盤情報。
No. | 発売日 | タイトル | 規格 | 販売生産番号 | 収録曲 | JPN Oricon 最高位 | JPN Billboard 最高位 | 販売量 (JPN) |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1st | 2016年1月30日 | I Am 27 | CD | YRCS95059(通常盤) | I Am Xxx ~Intro~(Feat.Junq) | 39 | 75 | 3,851枚 |
プレイボタン+イヤフォン+トートバッグ | YREU90000(TYPE-A) | I Am 27 | ||||||
CD+DVD+写真集 | YRCU95513(TYPE-B) | みんな空の下 | ||||||
CD+抱き枕 | YRCU95514(TYPE-C) | Mama(Japanese Ver.) | ||||||
I Am Xx ~Interlude~ |
8. 個人的な面持ちおよび関心事
イ・コヌの身体的特徴、個人的な興味、特技などの側面を記述する。
- 身長:181 cm
- 体重:57 kg
- 血液型:AB型
- 趣味:洋服のリフォーム。ファッションに強い興味を持ち、自身を着飾ることが趣味でもある。
- 特技:スポーツ全般。中学校時代にはサッカー選手として活動し、大学ではスポーツを専門に学んだ。
- その他:MYNAMEのメンバーの中で唯一、自動車運転免許を取得していない。
- 好きな食べ物:肉類。
9. 評価および影響
イ・コヌは、MYNAMEのリーダーおよびメインボーカルとしてグループの音楽的基盤を支える一方で、ソロアーティストとしても自身の音楽性を追求している。特に、初のソロアルバム『I Am 27』では、収録曲の大部分を自身でプロデュースし、自身の不安や悩みを率直に表現したと述べている。これは、単なるアイドルとしての活動に留まらず、アーティストとしての成長と表現への強い意欲を示している。
ソロライブ活動を積極的に展開し、多様な形態の公演を通じてファンとの交流を深めていることも、彼の音楽活動における影響力と献身性を表している。軍除隊後に活動名を「ニア」へと変更したことは、新たなキャリアの段階への移行と、さらなる高みを目指す彼の決意の表れと言える。
10. 関連項目
- MYNAME
- MYNAMEの音盤
