1. 概要
ウンビ(은비韓国語、本名:コ・ウンビ、고은비韓国語、Go Eun-biコ・ウンビ英語、1992年8月23日 - 2014年9月3日)は、韓国の歌手であり、ガールズグループ「レディス・コード」のサブボーカルを務めた人物である。2014年9月3日、嶺東高速道路で発生した交通事故により、23歳という若さでこの世を去った。彼女の突然の死は、韓国の音楽業界と大衆に大きな衝撃を与え、多くの人々に惜しまれた。
2. 生涯
ウンビの生涯は、彼女の出生から学生時代、そして歌手としての夢を育む初期のキャリア開発に至るまで、多岐にわたる経験によって形成された。
2.1. 出生と成長
ウンビは1992年8月23日に生まれた。彼女はソウルのソウル歌洞小学校と文井中学校を卒業した。また、SBSの報道本部長であるキム・ソンジュンとは姻戚関係にあると報じられていた。
2.2. 学歴
ウンビは以下の学校を卒業している。
- ソウル歌洞小学校
- 文井中学校
- 翰林演芸芸術高等学校演芸科
2.3. 初期キャリア開発
ウンビは翰林演芸芸術高等学校演芸科の1期生として入学した。元々は女優を夢見ていたが、同校の専攻授業で歌とダンスを学ぶうちに、歌手としての夢を育むようになった。2009年には映画『女高怪談5: 同伴自殺』にアンジュ班の生徒として出演している。また、2009年にFNCエンターテインメントの練習生に選抜された経験もあるが、デビューには至らず退社した。彼女は後にインタビューで、その理由について「自身のスキルが不足していると感じて退社した」と語っている。
3. 主な活動と功績
ウンビの主な活動は、ガールズグループ「レディス・コード」のメンバーとしてのデビューと、その後の多岐にわたる音楽およびテレビ番組出演を通じて行われた。
3.1. デビュー
ウンビが所属するガールズグループ「レディス・コード」は、2013年2月6日にCJ E&MのYouTubeチャンネルにウンビのティーザー映像が公開された後、本格的なデビュー準備に入った。グループは2013年3月7日にミニアルバム『CODE#01 ナップンヨジャ』で正式にデビューを果たし、同日には音楽番組『M COUNTDOWN』に出演して華々しいデビューを飾った。
3.2. レディス・コードでの活動
ウンビは「レディス・コード」のサブボーカルとして、グループの楽曲制作やパフォーマンスに貢献した。グループ活動中には、様々なテレビ番組に出演し、その存在感を示した。
- KBS 2TV『1対100』(2013年5月21日)
- SBS『挑戦1000曲』(2013年7月7日、9月1日~8日)
- トゥーニバース『ナンガムスクール』(2014年3月14日)
- SBS F/L『スタービューティーショー』(2014年4月8日)
- SBS『驚きの大会 スターキング』(2014年4月12日)
4. 死去
ウンビの突然の死は、予期せぬ交通事故によってもたらされ、その状況とそれに続く対応は、社会に大きな影響を与えた。
4.1. 交通事故
2014年9月3日午前1時23分頃(KST)、ウンビを含む「レディス・コード」のメンバーが乗車していた車両が、嶺東高速道路の新葛ジャンクション付近でガードレールに衝突する単独事故が発生した。事故車両は現代のグランドスタレックスであった。所属事務所のポラリスエンターテインメントは、車両の後輪が外れて数回転した後、ガードレールに衝突したと公式発表した。ウンビは事故当時シートベルトを着用しておらず、衝突の衝撃で窓から車外に投げ出され、事故現場で即死と診断された。事故当時、グループは前日に大邱慶北科学技術院で行われたKBS 1TVの『開かれた音楽会』の収録を終え、ソウルへ帰る途中であった。
4.2. 事故後の対応と結果
ウンビの遺体は2014年9月5日に京畿道スカイキャッスル追悼公園に安置された。この事故では、同じグループのメンバーであったリセも重体となり、近くの亜洲大学校医療院に緊急搬送された。リセは意識不明の昏睡状態が続いた後、4日後の2014年9月7日午前10時10分に同医療院で死去した。事故車両を運転していたマネージャーは、後に水原地方裁判所刑事第2部で禁錮1年2ヶ月の判決を受けた。
5. 影響と評価
ウンビの短い生涯と突然の死は、韓国の音楽業界と大衆に深い悲しみと大きな衝撃を与えた。彼女の死は、特にシートベルトの着用義務の重要性や、芸能人の移動における安全性確保の必要性について、社会的な議論を喚起するきっかけとなった。ウンビは、その明るい人柄と歌声で多くのファンに愛されており、彼女の死後も、ファンや同僚アーティストによって継続的に追悼され、その活動と存在は人々の記憶に刻まれている。
6. 関連項目
- レディス・コード
- リセ