1. 概要
カーティス・ロウ・ジュニアは、1970年代に活躍したアメリカ合衆国の著名なバスケットボール選手である。彼のキャリアは、UCLAでの輝かしい大学時代に始まり、NCAAトーナメント3連覇という比類ない功績を達成した。その後、NBAドラフトで指名され、デトロイト・ピストンズとボストン・セルティックスという二つの名門チームでプロ選手として活躍し、1976年にはNBAオールスターに選出されるなど、その実力を高く評価された。彼のプレーは、チームの勝利に貢献し、多くのファンを魅了した。引退後もその功績は称えられ、1993年にはUCLAアスレチック殿堂入りを果たしている。ロウのキャリアは、スポーツを通じて努力と献身がもたらす成功を示しており、彼のプロとしての成果は、スポーツ界における価値ある貢献として記憶されている。

2. 生涯
カーティス・ロウ・ジュニアは、選手としての輝かしいキャリアだけでなく、その個人的な側面においても注目すべき存在である。
2.1. 生い立ちと幼少期
カーティス・ロウ・ジュニアは1949年7月2日にアラバマ州ベッセマーで生まれた。彼の幼少期の詳細については情報が限られているが、この地で彼はバスケットボールへの情熱を育み、将来のプロキャリアの基礎を築いた。
2.2. 私生活
ロウはコメディアンのキャメロン・ロウの父親である。彼の私生活に関する公に知られている情報は少ないが、息子との関係は彼の人間性を垣間見せる貴重な一面である。
3. バスケットボール経歴
ロウのバスケットボールキャリアは、大学時代に始まった輝かしい功績から、プロとしての挑戦と成功、そして引退に至るまで、多岐にわたる。
3.1. 大学時代
ロウはUCLAに在学し、名将ジョン・ウッデン率いるチームで活躍した。彼は1969年、1970年、1971年のNCAAトーナメントで3年連続の優勝を経験し、カリーム・アブドゥル=ジャバー、ヘンリー・ビビー、リン・シャックルフォードと共に、NCAAチャンピオンシップチームで3度先発出場したわずか4人の選手の一人となった。4年次には、平均17.5得点、10.0リバウンドを記録し、オールアメリカ2ndチームに選出されるなど、大学バスケットボール界でその名を轟かせた。
3.2. プロ経歴
ロウは1971年から1979年までの8シーズンにわたり、NBAでプレーした。
3.2.1. NBAドラフト
1971年のNBAドラフトで、ロウはデトロイト・ピストンズから全体11位で指名された。また、同年のABAドラフトではダラス・チャパラルズから指名を受けたが、ロウはNBAのピストンズと契約する道を選んだ。
3.2.2. デトロイト・ピストンズ時代
デトロイト・ピストンズに加入したロウは、チームの主力として活躍し、ボブ・レイニアらと共にチームを牽引した。特に1975-76シーズンには平均16.0得点、8.7リバウンドという好成績を収め、その活躍が認められNBAオールスターゲームに選出された。この時期、彼はチームの重要な得点源およびリバウンダーとして、攻守両面で貢献した。
3.2.3. ボストン・セルティックス時代
1976年、ロウはボストン・セルティックスに移籍した。セルティックスでは3シーズンプレーし、1979年に現役を引退するまでチームに貢献した。
3.2.4. NBAオールスター選出
ロウは1976年にNBAオールスターゲームに選出され、その年を代表する選手の一人として認められた。オールスターゲームでは1試合に出場し、出場時間は8.0分、フィールドゴール成功率.000、フリースロー成功率.500、平均2.0リバウンド、1.0得点を記録した。
3.3. 引退
カーティス・ロウは1979年にプロバスケットボール選手としてのキャリアを終えた。NBAでの通算成績は590試合出場で、合計6,873得点、4,264リバウンド(平均11.6得点、7.2リバウンド)を記録した。
4. NBA通算成績
4.1. レギュラーシーズン
年 | チーム | 試合出場 | 平均出場時間 | フィールドゴール成功率 | フリースロー成功率 | 平均リバウンド | 平均アシスト | 平均スティール | 平均ブロック | 平均得点 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1971-72 | デトロイト | 82 | 32.5 | .460 | .669 | 8.5 | 1.2 | - | - | 11.3 |
1972-73 | デトロイト | 81 | 37.1 | .519 | .642 | 9.4 | 2.1 | - | - | 16.1 |
1973-74 | デトロイト | 82 | 30.5 | .494 | .698 | 6.3 | 1.7 | .6 | .4 | 10.7 |
1974-75 | デトロイト | 82 | 34.0 | .483 | .753 | 7.1 | 1.5 | .6 | .5 | 12.4 |
1975-76 | デトロイト | 80 | 37.5 | .468 | .737 | 8.7 | 2.3 | .6 | .6 | 16.0 |
1976-77 | ボストン | 79 | 27.7 | .498 | .708 | 7.1 | 1.4 | .3 | .6 | 10.1 |
1977-78 | ボストン | 51 | 17.9 | .451 | .742 | 4.0 | .9 | .3 | .2 | 6.1 |
1978-79 | ボストン | 53 | 23.1 | .436 | .693 | 4.6 | 1.3 | .3 | .2 | 6.7 |
キャリア通算 | 590 | 31.0 | .482 | .701 | 7.2 | 1.6 | .5 | .5 | 11.6 | |
オールスター | 1 | 8.0 | .000 | .500 | 2.0 | .0 | - | - | 1.0 |
4.2. プレーオフ
年 | チーム | 試合出場 | 平均出場時間 | フィールドゴール成功率 | フリースロー成功率 | 平均リバウンド | 平均アシスト | 平均スティール | 平均ブロック | 平均得点 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1974 | デトロイト | 7 | 32.7 | .481 | .615 | 7.4 | 1.6 | .4 | .9 | 8.3 |
1975 | デトロイト | 3 | 38.3 | .515 | .526 | 8.7 | 5.0 | .3 | 1.7 | 14.7 |
1976 | デトロイト | 9 | 38.4 | .477 | .853 | 7.8 | 2.9 | .7 | .9 | 15.0 |
1977 | ボストン | 9 | 26.3 | .471 | .759 | 8.0 | 1.1 | .1 | .4 | 9.6 |
キャリア通算 | 28 | 33.1 | .481 | .726 | 7.9 | 2.2 | .4 | .8 | 11.5 |
5. 栄誉と功績
ロウのキャリアは数々の栄誉に彩られている。
5.1. UCLAアスレチック殿堂入り
1993年、ロウはUCLAのアスレチック殿堂に選出され、その功績が正式に認められた。これは、彼の大学時代の素晴らしい活躍と、バスケットボール界への貢献が世代を超えて高く評価されている証である。