1. 生い立ちと初期
ドミニク・フルバティは1978年1月4日にチェコスロバキア(現在のスロバキア)のブラチスラヴァで生まれた。彼の父親は建築エンジニアで、弟はアンパイアをしている。幼少期にはスキー選手としても才能があり、ヨーロッパジュニア大会に出場するほどだったが、11歳からはテニスに本格的に専念するようになった。フルバティはネリー・ペトロヴァと結婚しており、2009年1月10日にドミニカ・チブルコバとともにホップマンカップでスロバキアを優勝に導いた後、彼女にプロポーズした。
2. プロテニス選手としてのキャリア
ドミニク・フルバティは1996年にプロ転向を果たし、引退までスロバキアのテニス界を牽引する選手として活躍した。
2.1. プロデビューと初期の成功
1996年にプロ転向後、フルバティはその年にチャレンジャー大会で6度の決勝進出を果たし、35勝15敗の成績を収めた。彼はこの年、トップ100入りした最年少選手としてシーズンを終え、ATP最優秀新人賞を受賞した。
1997年にはコシツェチャレンジャーで優勝し、初のATPツアー決勝にパレルモで進出したが、アルベルト・ベラサテギに敗れた。同年、ウマグではカロル・クチェラと組んでダブルスで初のツアー決勝に進出した。同年1月の1997年全豪オープンでは4大大会に初出場し、当時世界ランキング1位のピート・サンプラスとの4回戦まで勝ち上がったが、サンプラスに7-6, 3-6, 4-6, 6-3, 4-6のフルセットの激戦の末に敗れた。
1998年8月にはサンマリノ・CEPUオープンでマリアノ・プエルタを決勝で破り、初のATPツアーシングルス優勝を果たした。この後、コシツェ・チャレンジャーのタイトルも防衛した。1999年にはプラハで2つ目のタイトルを獲得した。
2.2. グランドスラムと主要大会での実績
フルバティの4大大会における自己最高成績は、1999年全仏オープンの準決勝進出である。この大会で彼は2回戦で第1シードのエフゲニー・カフェルニコフ、4回戦でマラト・サフィン、準々決勝でマルセロ・リオスといった強豪選手を次々と破り快進撃を続けた。初めての準決勝ではアンドレ・アガシと対戦し、アガシが2セットをリードした後の雨天中断により試合は翌日に持ち越された。再開された第4セットでアガシに力尽き敗れたが、アガシはこの大会の優勝によりキャリア・グランドスラムを達成した。
その他のグランドスラム大会では、2001年全豪オープン(2回戦で第2シードのサフィンを破った)、2005年全豪オープン、2004年全米オープンでそれぞれ準々決勝に進出した。
主要大会では、2000年にモンテカルロ、サンクトペテルブルク、ブライトンで3度の決勝に進出したもののタイトル獲得はならなかった。しかし同年、彼はATPワールドチームカップでスロバキアの優勝に貢献し、ピート・サンプラスやカフェルニコフに勝利を収めた。シングルスのタイトルこそなかったものの、マルティン・ダムと組んでローマ・マスターズのダブルスで優勝し、さらに3つのダブルス決勝に進出した。
2001年は好調なスタートを切り、オークランドで3つ目のATPタイトルを獲得し、決勝でフランシスコ・クラベットを破った。この優勝に続き、全豪オープンで準々決勝に進出。その他、ドバイ、タシュケント、モスクワで準決勝に進出した。また、2001年全豪オープンの男子ダブルスではロジャー・フェデラーとペアを組んだ。
2004年はフルバティのキャリアで最高のシーズンの一つとなった。シーズン序盤にオークランドとアデレードで2週連続優勝を飾り、特にオークランドの決勝では当時若手のラファエル・ナダルを破った。その後、マルセイユでキャリア6つ目のタイトルを獲得し、カサブランカでも決勝に進出した。この年には、シンシナティで当時世界ランキング1位だったロジャー・フェデラーを破るなど、キャリアで最も印象的な勝利の一つを挙げ、全米オープンでは準々決勝に進出した。
2005年にはシングルスの決勝進出はなかったものの、ロサンゼルス、メス、バーゼルで準決勝、マイアミ、ローマ、モントリオールのATPマスターズシリーズで準々決勝に進出し、年間ランキングでトップ20入りを果たした。
2006年はフルバティにとって混合の年となった。パリ・マスターズで2度目のマスターズ決勝に進出したが、ニコライ・ダビデンコに敗れた。この成績により、彼は年末ランキングでトップ25に留まることができた。他にロサンゼルス、ウィーンで準決勝、北京で準々決勝に進出した。
フルバティは、ノバク・ジョコビッチ、ロジャー・フェデラー、ラファエル・ナダルという「ビッグ3」と初めて対戦した際に全員に勝利したわずか3人の選手のうちの1人である(他の2人はニック・キリオス、レイトン・ヒューイット)。また、フェデラー(2勝1敗)、ナダル(3勝1敗)、アンディ・マリー(1勝0敗)、トマーシュ・ベルディハ(ATPレベルで1勝0敗、全体で2勝0敗)に対して勝ち越し記録を持つ数少ない選手の一人である。ジョコビッチとの対戦成績は1勝1敗である(ツアーレベルでは0勝1敗)。フルバティ、アレックス・コレチャ、ノバク・ジョコビッチは、ロジャー・フェデラーとラファエル・ナダルに対して勝ち越し記録を持つ唯一の選手である。

2.3. デビスカップとオリンピックへの参加
フルバティはデビスカップスロバキア代表の主力選手として長年活躍した。2005年のデビスカップではスロバキアを決勝に導くという歴史的な快挙を成し遂げた。決勝戦は2005年12月2日から4日にかけてスロバキアの首都ブラチスラヴァで行われ、クロアチアと対戦した。フルバティは決勝でイワン・リュビチッチに勝利し、リュビチッチにこの大会唯一のシングルス黒星をつけたが、チームはマリオ・アンチッチとリュビチッチの活躍により2勝3敗で敗れ、スロバキアはデビスカップ初優勝を逃した。フルバティはこのシーズン中にデビスカップで6勝1敗のシングルス記録を残した。
ホップマンカップでは、2005年にダニエラ・ハンチュコバと組んで、また2009年にはドミニカ・チブルコバと組んで2度優勝している。これにより、セレナ・ウィリアムズ、ジェームズ・ブレーク、トミー・ロブレド、アランチャ・サンチェス・ビカリオといった選手たちと共に、ホップマンカップを複数回制覇した数少ない選手の一人となった。
スロバキア代表として、フルバティは2000年シドニー五輪、2004年アテネ五輪、2008年北京五輪の3大会連続でオリンピックに出場した。シドニーでは1回戦敗退、アテネと北京では2回戦に進出した。
2.4. 負傷と引退
2007年には肘の怪我に悩まされ、プレーが大幅に制限された。2007年全米オープン後には右肘の手術を受け、半年間の戦線離脱を余儀なくされた。この怪我により、彼が保持していた4大大会男子シングルス連続出場記録(44大会)が途切れることとなった。この記録は後にロジャー・フェデラーの65大会連続出場により更新された。
2008年ウィンブルドン選手権の1回戦では、親しい友人であり元ダブルスパートナーでもあるロジャー・フェデラーと対戦し、3-6, 2-6, 2-6で敗れた。試合中、フルバティはフェデラーに冗談で「これが私の最後のウィンブルドンになるかもしれないし、君が私との対戦で初めて勝利した試合だ」と語りかけた。
2010年、フルバティは父親になったことを機に現役引退を発表した。しかし、2012年には一時的にプロテニスに復帰し、ハイネケン・オープンの予選に出場して1回戦でペレ・リバをストレートで破った(6-4, 6-2)。その後もATPチャレンジャーツアーを中心に転戦したが、2014年が彼にとって最後のツアー出場となった。
3. キャリア統計
ドミニク・フルバティのプロキャリアにおける主要な統計データを示す。生涯通算成績はシングルス359勝318敗、ダブルス150勝211敗であり、合計で509勝529敗である。
3.1. ATPツアー決勝進出結果
フルバティはシングルスで13回、ダブルスで8回のATPツアー決勝に進出し、それぞれ6つのシングルスタイトルと2つのダブルスタイトルを獲得した。
3.1.1. シングルス: 13回 (6勝7敗)
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大会グレード |
---|
グランドスラム (0-0) |
テニス・マスターズ・カップ (0-0) |
ATPマスターズシリーズ (0-2) |
ATPインターナショナルシリーズ・ゴールド (0-0) |
ATPインターナショナルシリーズ (6-5) |
サーフェス別タイトル |
---|
ハード (4-3) |
クレー (2-3) |
芝 (0-0) |
カーペット (0-1) |
結果 | No. | 決勝日 | 大会 | サーフェス | 対戦相手 | スコア |
---|---|---|---|---|---|---|
準優勝 | 1. | 1997年9月29日 | パレルモ | クレー | アルベルト・ベラサテギ | 4-6, 2-6 |
優勝 | 1. | 1998年8月10日 | サンマリノ | クレー | マリアノ・プエルタ | 6-2, 7-5 |
優勝 | 2. | 1999年4月26日 | プラハ | クレー | スラバ・ドセデル | 6-2, 6-2 |
準優勝 | 2. | 2000年4月17日 | モンテカルロ | クレー | セドリック・ピオリーン | 4-6, 6-7(3-7), 6-7(6-8) |
準優勝 | 3. | 2000年11月6日 | サンクトペテルブルク | ハード (室内) | マラト・サフィン | 6-2, 4-6, 4-6 |
準優勝 | 4. | 2000年11月20日 | ブライトン | ハード (室内) | ティム・ヘンマン | 2-6, 2-6 |
優勝 | 3. | 2001年1月8日 | オークランド | ハード | フランシスコ・クラベット | 6-4, 2-6, 6-3 |
準優勝 | 5. | 2003年1月6日 | オークランド | ハード | グスタボ・クエルテン | 3-6, 5-7 |
優勝 | 4. | 2004年1月5日 | アデレード | ハード | ミカエル・ロドラ | 6-4, 6-0 |
優勝 | 5. | 2004年1月12日 | オークランド | ハード | ラファエル・ナダル | 4-6, 6-2, 7-5 |
優勝 | 6. | 2004年2月23日 | マルセイユ | ハード (室内) | ロビン・セーデリング | 4-6, 6-4, 6-4 |
準優勝 | 6. | 2004年5月17日 | カサブランカ | クレー | サンティアゴ・ベントゥーラ | 3-6, 6-1, 4-6 |
準優勝 | 7. | 2006年11月5日 | パリ | カーペット (室内) | ニコライ・ダビデンコ | 1-6, 2-6, 2-6 |
3.1.2. ダブルス: 8回 (2勝6敗)
結果 | No. | 決勝日 | 大会 | サーフェス | パートナー | 対戦相手 | スコア |
---|---|---|---|---|---|---|---|
準優勝 | 1. | 1997年7月16日 | ウマグ | クレー | カロル・クチェラ | ディヌ・ペスカリウ | 6-7, 4-6 |
準優勝 | 2. | 1998年8月9日 | アムステルダム | クレー | カロル・クチェラ | ヤッコ・エルティン | 3-6, 2-6 |
準優勝 | 3. | 2000年3月26日 | マイアミ | ハード | マルティン・ダム | マーク・ウッドフォード | 3-6, 4-6 |
優勝 | 1. | 2000年5月24日 | ローマ | クレー | マルティン・ダム | エフゲニー・カフェルニコフ | 6-4, 4-6, 6-3 |
準優勝 | 4. | 2000年10月8日 | 香港 | ハード | ダーヴィト・プリノジル | ウェイン・ブラック | 1-6, 2-6 |
準優勝 | 5. | 2000年10月29日 | バーゼル | カーペット (室内) | ロジャー・フェデラー | ドナルド・ジョンソン | 6-7(11-13), 6-4, 6-7(4-7) |
優勝 | 2. | 2001年9月16日 | タシュケント | ハード | ジュリアン・ブテー | エフゲニー・カフェルニコフ | 6-4, 3-6, [13-11] |
準優勝 | 6. | 2004年10月31日 | サンクトペテルブルク | カーペット (室内) | ヤロスラフ・レビンスキー | アルノー・クレマン | 3-6, 2-6 |
3.2. グランドスラム成績推移
フルバティのグランドスラムおよび主要大会の成績推移は以下の通りである。
大会 | 1996 | 1997 | 1998 | 1999 | 2000 | 2001 | 2002 | 2003 | 2004 | 2005 | 2006 | 2007 | 2008 | 2009 | 2010 | SR | 勝-敗 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
全豪オープン | A | 4R | 1R | 1R | 1R | QF | 4R | 1R | 3R | QF | 4R | 3R | A | 2R | A | 0 / 11 | 21-11 |
全仏オープン | A | 1R | 3R | SF | 2R | 2R | 1R | 2R | 2R | 1R | 3R | 1R | 1R | A | A | 0 / 12 | 13-12 |
ウィンブルドン | A | 1R | 1R | 1R | 2R | 1R | 1R | 1R | 3R | 2R | 1R | 1R | 1R | A | A | 0 / 12 | 4-12 |
全米オープン | A | 1R | 2R | 1R | 4R | 2R | 3R | 2R | QF | 4R | 1R | 1R | 1R | A | A | 0 / 12 | 15-12 |
勝-敗 | 0-0 | 3-4 | 3-4 | 5-4 | 5-4 | 6-4 | 5-4 | 2-4 | 9-4 | 8-4 | 5-4 | 2-4 | 0-3 | 1-1 | 0-0 | 0 / 48 | 54-48 |
オリンピック | |||||||||||||||||
夏季オリンピック | A | NH | 1R | NH | 2R | NH | 2R | NH | 0 / 3 | 2-3 | |||||||
ATPマスターズシリーズ | |||||||||||||||||
インディアンウェルズ・マスターズ | A | 1R | 1R | A | 2R | 1R | 1R | 1R | 3R | 2R | 3R | 2R | A | A | A | 0 / 10 | 3-10 |
マイアミ・マスターズ | A | 4R | 2R | QF | 4R | 3R | 1R | 1R | 3R | QF | 2R | 1R | 1R | A | A | 0 / 12 | 15-12 |
モンテカルロ・マスターズ | A | 1R | A | 1R | F | 1R | 2R | 1R | 1R | 1R | 2R | 2R | A | A | A | 0 / 10 | 8-10 |
ローマ・マスターズ | A | A | A | 2R | QF | 1R | A | 2R | 1R | QF | 2R | 1R | A | A | A | 0 / 8 | 9-8 |
ハンブルク・マスターズ | A | 1R | 1R | 1R | 1R | 1R | A | 1R | 2R | 3R | 2R | 1R | A | A | A | 0 / 10 | 4-10 |
カナダ・マスターズ | A | A | A | A | A | 2R | 1R | A | 1R | QF | 2R | 3R | A | A | A | 0 / 6 | 7-6 |
シンシナティ・マスターズ | A | A | A | A | 1R | 1R | 2R | A | 2R | 3R | 3R | 1R | A | A | A | 0 / 7 | 6-7 |
マドリード・マスターズ (シュトゥットガルト) | A | A | A | 2R | 2R | 1R | A | A | 2R | 3R | 2R | A | A | A | A | 0 / 6 | 4-6 |
パリ・マスターズ | A | A | A | 1R | 2R | 2R | 2R | 2R | 2R | 3R | F | A | A | A | A | 0 / 8 | 9-8 |
キャリア統計 | |||||||||||||||||
タイトル | 0 | 0 | 1 | 1 | 0 | 1 | 0 | 0 | 3 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 6 | |
総勝-敗 | 0-2 | 27-23 | 34-29 | 38-32 | 44-29 | 31-30 | 23-29 | 26-26 | 42-26 | 43-26 | 32-28 | 10-21 | 5-9 | 4-7 | 0-1 | 359-318 | |
年末ランキング | 78 | 40 | 46 | 21 | 17 | 36 | 51 | 61 | 14 | 18 | 21 | 136 | 253 | 141 | 417 |
3.3. トップ10選手に対する勝利
フルバティはキャリアを通じて世界ランキング10位以内の選手に対し、31勝を記録している。
シーズン | 1997 | 1998 | 1999 | 2000 | 2001 | 2002 | 2003 | 2004 | 2005 | 2006 | 2007 | 2008 | 2009 | 2010 | 合計 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
勝利数 | 1 | 0 | 5 | 8 | 3 | 3 | 2 | 1 | 5 | 2 | 1 | 0 | 0 | 0 | 31 |
# | 選手 | 順位 | 大会 | サーフェス | ラウンド | スコア | フルバティ |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1997年 | |||||||
1. | エフゲニー・カフェルニコフ | 3 | セント・ペルテン、オーストリア | クレー | 1R | 6-3, 6-3 | 50 |
1999年 | |||||||
2. | エフゲニー・カフェルニコフ | 3 | マルセイユ、フランス | ハード (室内) | 2R | 6-7(4-7), 6-4, 6-2 | 43 |
3. | アンドレ・アガシ | 9 | マイアミ、アメリカ合衆国 | ハード | 2R | 1-6, 6-3, 6-2 | 40 |
4. | マルセロ・リオス | 8 | マイアミ、アメリカ合衆国 | ハード | 4R | 6-2, 6-0 | 40 |
5. | エフゲニー・カフェルニコフ | 1 | 全仏オープン、パリ、フランス | クレー | 2R | 6-4, 6-1, 6-4 | 30 |
6. | マルセロ・リオス | 9 | 全仏オープン、パリ、フランス | クレー | QF | 7-6(7-4), 6-2, 6-7(6-8), 6-3 | 30 |
2000年 | |||||||
7. | グスタボ・クエルテン | 4 | デビスカップ、リオデジャネイロ、ブラジル | クレー | RR | 7-5, 6-4, 7-6(7-5) | 25 |
8. | エフゲニー・カフェルニコフ | 3 | モンテカルロ、モナコ | クレー | 2R | 6-3, 5-7, 6-4 | 24 |
9. | アンドレ・アガシ | 1 | ローマ、イタリア | クレー | 3R | 6-4, 6-4 | 17 |
10. | ピート・サンプラス | 2 | ATPワールドチームカップ、デュッセルドルフ、ドイツ | クレー | RR | 0-6, 6-4, 6-4 | 14 |
11. | エフゲニー・カフェルニコフ | 4 | ATPワールドチームカップ、デュッセルドルフ、ドイツ | クレー | F | 6-4, 7-6(7-1) | 14 |
12. | エフゲニー・カフェルニコフ | 6 | 全米オープン、ニューヨーク、アメリカ合衆国 | ハード | 3R | 6-4, 7-6(7-5), 6-1 | 36 |
13. | グスタボ・クエルテン | 3 | 東京、日本 | ハード | QF | 6-7(6-8), 6-2, 3-0, 棄権 | 33 |
14. | エフゲニー・カフェルニコフ | 5 | サンクトペテルブルク、ロシア | ハード (室内) | SF | 7-5, 6-3 | 22 |
2001年 | |||||||
15. | マラト・サフィン | 2 | 全豪オープン、メルボルン、オーストラリア | ハード | 4R | 6-2, 7-6(8-6), 6-4 | 16 |
16. | マラト・サフィン | 1 | デビスカップ、ブラチスラヴァ、スロバキア | ハード (室内) | RR | 6-3, 6-1, 6-4 | 14 |
17. | マラト・サフィン | 7 | モスクワ、ロシア | カーペット (室内) | 2R | 6-0, 4-6, 7-6(7-5) | 28 |
2002年 | |||||||
18. | セバスチャン・グロジャン | 9 | バルセロナ、スペイン | クレー | 2R | 6-3, 6-4 | 62 |
19. | セバスチャン・グロジャン | 10 | シンシナティ、アメリカ合衆国 | ハード | 1R | 6-3, 3-6, 6-4 | 54 |
20. | エフゲニー・カフェルニコフ | 4 | 全米オープン、ニューヨーク、アメリカ合衆国 | ハード | 2R | 6-3, 6-1, 6-1 | 52 |
2003年 | |||||||
21. | パラドーン・スリチャパン | 10 | 全仏オープン、パリ、フランス | クレー | 1R | 6-4, 3-6, 6-0, 7-5 | 62 |
22. | アンディ・ロディック | 2 | デビスカップ、ブラチスラヴァ、スロバキア | クレー | RR | 3-6, 6-3, 6-4, 6-4 | 60 |
2004年 | |||||||
23. | ロジャー・フェデラー | 1 | シンシナティ、アメリカ合衆国 | ハード | 1R | 1-6, 7-6(9-7), 6-4 | 21 |
2005年 | |||||||
24. | ガストン・ガウディオ | 10 | 全豪オープン、メルボルン、オーストラリア | ハード | 3R | 7-6(7-5), 6-7(8-10), 6-7(3-7), 6-1, 6-3 | 27 |
25. | マラト・サフィン | 4 | マイアミ、アメリカ合衆国 | ハード | 3R | 7-6(8-6), 6-1 | 28 |
26. | ティム・ヘンマン | 6 | ローマ、イタリア | クレー | 3R | 6-3, 3-6, 6-3 | 24 |
27. | ギジェルモ・コリア | 8 | デビスカップ、ブラチスラヴァ、スロバキア | ハード (室内) | RR | 7-6(7-2), 6-2, 6-3 | 19 |
28. | イワン・リュビチッチ | 9 | デビスカップ、ブラチスラヴァ、スロバキア | ハード (室内) | RR | 4-6, 6-3, 6-4, 3-6, 6-4 | 19 |
2006年 | |||||||
29. | イワン・リュビチッチ | 4 | ローマ、イタリア | クレー | 1R | 5-7, 7-6(7-4), 6-4 | 24 |
30. | トマーシュ・ベルディハ | 10 | パリ、フランス | カーペット (室内) | QF | 6-4, 1-6, 6-2 | 27 |
2007年 | |||||||
31. | トミー・ロブレド | 7 | モントリオール、カナダ | ハード | 2R | 6-2, 6-4 | 32 |
4. 評価と功績
ドミニク・フルバティはスロバキアテニス界の長年にわたるリーダーとして、同国のテニス発展に大きく貢献した。彼はその功績が認められ、2005年にはスロバキア年間最優秀スポーツ人賞を受賞している。また、プロデビューの年にATP最優秀新人賞を受賞するなど、キャリアの初期からその才能が評価されていた。特に、テニス界の「ビッグ3」全員に初対戦で勝利するという類稀な記録は、彼の高い潜在能力と戦術的な巧みさを物語っている。デビスカップでスロバキアを決勝に導いたことも、彼のチームへの貢献とリーダーシップを示す重要な実績である。
彼のプレーは、その愛称である「Dominator」(支配者)が示すように、時に試合を支配する力強いものであった。キャリアを通じて負傷に悩まされることもあったが、度重なる復帰を果たし、晩年までプロとして活動を続けた姿勢は、その粘り強さとテニスへの情熱を体現している。