1. 概要
フランスのプロクライマー、Bassa Mawemフランス語(バサ・マウェム)は、特にスピードクライミングの分野で顕著な実績を持つ選手です。彼は1984年11月9日にニューカレドニアのヌーメアで生まれ、長年にわたり国際舞台で活躍してきました。2018年と2019年にはIFSCクライミングワールドカップのスピード種目で総合優勝を果たし、世界のトップクライマーとしての地位を確立しました。また、2020年東京オリンピックと2024年パリオリンピックではスポーツクライミングフランス代表として出場し、2020年の東京オリンピックではスピード予選で5.45秒という初のオリンピック記録を樹立しました。
2. 生い立ちと背景
バサ・マウェムは1984年11月9日、フランスの海外領土であるニューカレドニアのヌーメアで生まれました。彼の国籍はフランスです。その後、フランス本土のウッセンを拠点に活動しています。身長は184 cmで、専門は競技クライミング、特にスピードクライミングです。彼のコーチはシルヴァン・シャペル(Sylvain Chapelle)です。バサ・マウェムは1997年からプロクライマーとして活動を開始し、現在に至るまでキャリアを続けています。
3. 経歴
バサ・マウェムは、主にスピードクライミングに特化したプロの競技クライマーとして知られています。彼は長年にわたりIFSCクライミングワールドカップやIFSC世界選手権などの主要な国際大会で活躍し、この競技の発展に貢献してきました。彼のキャリアは、特に2010年代後半に飛躍的な成果を上げ、世界のトップレベルに到達しました。
3.1. 主要な実績
バサ・マウェムはプロクライマーとして数々の重要な実績を上げてきました。
- 2018年と2019年には、IFSCクライミングワールドカップのスピード種目で2年連続の総合優勝を達成し、その実力を世界に示しました。
- 2018年のIFSC世界選手権では、スピード種目で銀メダルを獲得しました。
- 2020年東京オリンピックのスポーツクライミングでは、スピード予選において5.45秒という歴史的なタイムを記録し、この種目で初のオリンピック記録を樹立しました。しかし、怪我のため決勝には進出できませんでした。
- 東京オリンピックの複合種目では8位に入賞しました。
- 2024年パリオリンピックにも出場し、スピード種目で7位という成績を収めました。
3.2. 主要大会成績
バサ・マウェムが参加した主要な国際大会における成績を以下に示します。
3.2.1. オリンピック
| 種目 | 2020 | 2024 |
|---|---|---|
| スピード | - | 7 |
| 複合 | 8 | - |
3.2.2. 世界選手権
| 種目 | 2012 | 2014 | 2016 | 2018 | 2019 | 2021 | 2023 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| スピード | 17 | 7 | 4 | 2 | 13 | ||
| 13 | |||||||
| ボルダリング | |||||||
| 116 | 67 | ||||||
| リード | |||||||
| 105 | 60 | ||||||
| 複合 | |||||||
| 14 | 28 | ||||||
3.2.3. ワールドカップ
| 種目 | 2011 | 2012 | 2013 | 2014 | 2015 | 2016 | 2017 | 2018 | 2019 | 2021 | 2022 | 2023 | 2024 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| スピード | 63 | 16 | 36 | 5 | 5 | 4 | 19 | 1 | 1 | - | - | 19 | 41 |
| 複合 | - | - | - | - | - | - | 51 | - | 19 | - | - | - |
3.2.4. ヨーロッパ選手権
| 種目 | 2013 | 2015 | 2017 | 2019 | 2020 | 2022 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| スピード | 14 | 13 | - | - | - | 5 |
4. 私生活
バサ・マウェムにはミカエル・マウェムという弟がおり、彼もまたプロのクライマーとして活躍しています。兄弟は共にフランスを代表するスポーツクライミング選手として知られています。
5. 評価と地位
バサ・マウェムは、スピードクライミングの世界において、最も優れた選手の一人として高く評価されています。彼がIFSCクライミングワールドカップで2度の総合優勝を果たし、IFSC世界選手権で銀メダルを獲得したことは、この分野における彼の支配的な地位を明確に示しています。特に2020年東京オリンピックで樹立した初のオリンピック記録は、彼の名を歴史に刻むものとなりました。怪我による決勝棄権は残念でしたが、その記録自体は彼の卓越したスピード能力の証です。バサ・マウェムのキャリアは、多くの若いクライマーにインスピレーションを与え、スポーツクライミングの認知度向上にも大きく貢献しました。
6. 外部リンク
- [https://www.ifsc-climbing.org/index.php?option=com_ifsc&task=athlete.display&id=7613 国際スポーツクライミング連盟のプロフィール]
- [https://www.instagram.com/lesfreresmawemofficiel/ レ・フレール・マウェム Instagram]
- [https://www.facebook.com/bassa.mawem/ バサ・マウェム Facebook]
- [https://twitter.com/lesfreresmawem レ・フレール・マウェム Twitter]