1. 生い立ちと背景
1.1. ユース経歴と学生時代
朴賢範は光州広域市で生まれ育った。月谷小学校を卒業後、北城中学校、金湖高等学校に進学し、その後延世大学校で2年間サッカー選手として活躍した。
2. 選手経歴
朴賢範はプロサッカー選手として複数のクラブに所属し、主要な試合で活躍した。
2.1. クラブ経歴
朴賢範はプロ選手として、韓国のKリーグを中心に活動し、タイリーグでもプレーした。
2.1.1. 水原三星ブルーウィングス
2008年のKリーグドラフトで、水原三星ブルーウィングスから1巡目で指名を受け、プロとしてのキャリアを開始した。当時のチームは、ヴィッセル神戸へ移籍した金南一の穴を埋められるかという懸念があったが、朴賢範はその期待を裏切る活躍を見せた。
2008年3月16日に行われたKリーグ第2節の城南戦でリーグデビューを果たし、その3日後の3月19日にはホームで行われた済州とのリーグカップ戦で、前半29分にプロ初ゴールとなる先制点を挙げ、チームの大勝に貢献した。その後、チームの中盤の要として活躍し、4年ぶりのリーグ優勝に大きく貢献した。しかし、同年5月5日の全北戦で靭帯を断裂する重傷を負い、約3ヶ月間出場できない期間があったため、新人賞の受賞機会を逃した。
2011年7月19日、彼は1年半ぶりに水原三星ブルーウィングスに復帰した。
2.1.2. 済州ユナイテッドFC
2009年12月、朴賢範はチームメイトの裵起宗と共に済州ユナイテッドFCへ移籍した。移籍後、2010 Kリーグの開幕戦である全北戦で同点ゴールを決め、第4節の大田戦でもゴールを挙げるなど好調な滑り出しを見せたが、足の指の骨折により全治2ヶ月の診断を受け、再び戦線離脱を余儀なくされた。
2.1.3. 安山警察庁
兵役期間中、朴賢範は安山警察庁に所属し、Kリーグチャレンジ(現在のKリーグ2)でプレーした。彼は2014年シーズンに21試合、2015年シーズンに19試合に出場した。
2.1.4. チョンブリーFC
2018年シーズンを無所属で過ごした後、朴賢範は2019シーズンを前にタイ・リーグ1所属のチョンブリーFCに入団した。同シーズン終了後、選手としてのキャリアを引退した。
2.2. 代表経歴
朴賢範は2009年3月28日に行われたイラクとの親善試合でAマッチデビューを果たした。その後、2012年5月31日にはスペインとの試合で途中出場した。
3. 記録
3.1. クラブ記録
朴賢範のクラブキャリアにおける通算記録は以下の通りである。
クラブ | シーズン | リーグ | 国内カップ | リーグカップ | 大陸大会 | 合計 | |||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
出場 | 得点 | 出場 | 得点 | 出場 | 得点 | 出場 | 得点 | 出場 | 得点 | ||
水原三星ブルーウィングス | 2008 | 11 | 1 | 0 | 0 | 7 | 1 | - | 18 | 2 | |
2009 | 12 | 1 | 2 | 0 | 2 | 0 | 5 | 1 | 21 | 1 | |
済州ユナイテッドFC | 2010 | 22 | 3 | 3 | 0 | 4 | 0 | - | 29 | 3 | |
2011 | 18 | 6 | 2 | 1 | 0 | 0 | 6 | 1 | 26 | 8 | |
水原三星ブルーウィングス | 2011 | 13 | 0 | 3 | 1 | 0 | 0 | 4 | 1 | 20 | 2 |
2012 | 38 | 4 | 3 | 1 | - | - | 41 | 5 | |||
2013 | 14 | 0 | 1 | 0 | - | 3 | 0 | 18 | 0 | ||
安山警察庁 | 2014 | 21 | 0 | 0 | 0 | - | - | 21 | 0 | ||
2015 | 19 | 0 | 2 | 0 | - | - | 21 | 0 | |||
水原三星ブルーウィングス | 2015 | 1 | 0 | 0 | 0 | - | 0 | 0 | 1 | 0 | |
通算 | 169 | 15 | 16 | 3 | 13 | 1 | 18 | 3 | 216 | 22 |
3.2. 代表Aマッチ記録
朴賢範のAマッチ出場記録は以下の通りである。
順番 | 日付 | 場所 | 相手 | 結果 | 得点 | 警告 | 退場 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2009.03.28 | 水原 | イラク | 2:1 勝 | 0 | - | - |
2 | 2012.05.30 | ベルン | スペイン | 1:4 敗 | 0 | - | - |
4. 受賞歴
4.1. クラブでの受賞歴
水原三星ブルーウィングス
- サムスンハウゼンKリーグ2008 優勝
- サムスンハウゼンカップ2008 優勝
- 2009 ハナ銀行FAカップ 優勝
4.2. 個人での受賞歴
2008年シーズンに負傷したため、新人賞の受賞機会を逃した。
5. 指導者経歴
選手引退後、朴賢範はサッカー指導者の道に進んだ。2019シーズン終了後に現役を引退し、2022年には唐津市民サッカー団のフィールドコーチに就任した。現在はUリーグの湖南大学校サッカー部でコーチを務めている。