1. 概要
ブライアン・オニール・ウィリアムズは、アメリカ合衆国サウスカロライナ州出身の元プロ野球選手(投手)である。メジャーリーグベースボール(MLB)ではヒューストン・アストロズなどで、また日本プロ野球(NPB)では福岡ダイエーホークスでプレーした。本稿では、彼のプロ入りから引退までの詳細なキャリア、および年度別成績や記録、背番号について記述する。
2. 経歴
ブライアン・ウィリアムズの野球人生は、MLBドラフトでの指名から始まり、メジャーリーグでの複数球団での活動、日本プロ野球での経験、そして独立リーグでの最終キャリアへと変遷していった。
2.1. プロ入り前
ブライアン・オニール・ウィリアムズは1969年2月15日にアメリカ合衆国サウスカロライナ州で生まれた。彼は1990年のMLBドラフトにおいて、全体で31番目となる1巡目でヒューストン・アストロズから指名され、プロ契約を結んだ。
2.2. メジャーリーグ時代
MLBドラフトでの指名後、ウィリアムズはメジャーリーグの舞台で活動を開始し、複数のチームでプレーを経験した。
2.2.1. ヒューストン・アストロズ時代 (1991-1994)
1991年9月16日、ブライアン・ウィリアムズはサンディエゴ・パドレス戦に先発登板し、メジャーリーグデビューを果たした。この試合では7イニングを投げて3失点の内容で敗戦投手となった。翌1992年6月16日のパドレス戦では先発登板し、6イニング無失点でメジャー初勝利を挙げた。同年は先発ローテーションに定着し、7勝を記録している。1993年には主にリリーフとして登板し、4月27日のセントルイス・カージナルス戦でメジャー初セーブを記録した。
2.2.2. サンディエゴ・パドレス、デトロイト・タイガース、ボルチモア・オリオールズ時代 (1995-1997)
1995年にはサンディエゴ・パドレスでプレー。1996年にはデトロイト・タイガース、そして1997年にはボルチモア・オリオールズへと移籍し、異なるチームで経験を積んだ。
2.2.3. メジャーリーグ復帰後 (1999-2000)
日本プロ野球でのプレーを終えた後、ウィリアムズは1999年に再びヒューストン・アストロズでメジャーリーグに復帰した。2000年にはシカゴ・カブスでシーズンを迎え、シーズン途中にクリーブランド・インディアンスへと移籍し、この年が彼にとって最後のメジャーリーグシーズンとなった。
2.3. 日本プロ野球時代 (1998)
1998年、ブライアン・ウィリアムズは福岡ダイエーホークス(現在の福岡ソフトバンクホークス)に入団し、日本プロ野球でのキャリアを開始した。日本では主に先発投手として起用されたが、防御率5.60と低迷し、このシーズン限りでチームを退団しアメリカ合衆国へ帰国した。
2.4. 独立リーグ時代と引退
メジャーリーグおよび日本プロ野球でのキャリアを終えた後、ウィリアムズは独立リーグであるアトランティックリーグのアトランティックシティ・サーフで2シーズンプレーした。その後、2003年に現役を引退し、プロ野球選手としてのキャリアを終えた。
3. 詳細情報
ブライアン・ウィリアムズのプロ野球選手としてのキャリアにおける詳細な統計データと主要な記録を以下に示す。
3.1. 年度別投手成績
| 年 度 | 登 板 | 先 発 | 完 投 | 完 封 | 無 四 球 | 勝 利 | 敗 戦 | セ 丨 ブ | ホ 丨 ル ド | 勝 率 | 打 者 | 投 球 回 | 被 安 打 | 被 本 塁 打 | 与 四 球 | 敬 遠 | 与 死 球 | 奪 三 振 | 暴 投 | ボ 丨 ク | 失 点 | 自 責 点 | 防 御 率 | W H I P | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1991 | HOU | 2 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | -- | .000 | 49 | 12.0 | 11 | 2 | 4 | 0 | 1 | 4 | 0 | 0 | 5 | 5 | 3.75 | 1.25 |
| 1992 | 16 | 16 | 0 | 0 | 0 | 7 | 6 | 0 | -- | .538 | 413 | 96.1 | 92 | 10 | 42 | 1 | 0 | 54 | 2 | 1 | 44 | 42 | 3.92 | 1.39 | |
| 1993 | 42 | 5 | 0 | 0 | 0 | 4 | 4 | 3 | -- | .500 | 357 | 82.0 | 76 | 7 | 38 | 4 | 4 | 56 | 9 | 2 | 48 | 44 | 4.83 | 1.39 | |
| 1994 | 20 | 13 | 0 | 0 | 0 | 6 | 5 | 0 | -- | .545 | 384 | 78.1 | 112 | 9 | 41 | 4 | 4 | 49 | 3 | 1 | 64 | 50 | 5.74 | 1.95 | |
| 1995 | SD | 44 | 6 | 0 | 0 | 0 | 3 | 10 | 0 | -- | .231 | 337 | 72.0 | 79 | 3 | 38 | 4 | 8 | 75 | 7 | 1 | 54 | 48 | 6.00 | 1.63 |
| 1996 | DET | 40 | 17 | 2 | 1 | 0 | 3 | 10 | 2 | -- | .231 | 579 | 121.0 | 145 | 21 | 85 | 2 | 6 | 72 | 8 | 0 | 107 | 91 | 6.77 | 1.90 |
| 1997 | BAL | 13 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | -- | ---- | 110 | 24.0 | 20 | 0 | 18 | 0 | 0 | 14 | 1 | 0 | 8 | 8 | 3.00 | 1.58 |
| 1998 | ダイエー | 20 | 12 | 1 | 0 | 0 | 5 | 6 | 1 | -- | .455 | 315 | 70.2 | 57 | 6 | 47 | 0 | 5 | 64 | 4 | 0 | 47 | 44 | 5.60 | 1.47 |
| 1999 | HOU | 50 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 1 | 0 | -- | .667 | 303 | 67.1 | 69 | 4 | 35 | 2 | 5 | 53 | 7 | 0 | 35 | 33 | 4.41 | 1.54 |
| 2000 | CHC | 22 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 | 1 | -- | .500 | 122 | 24.1 | 28 | 4 | 23 | 2 | 3 | 14 | 3 | 0 | 27 | 26 | 9.62 | 2.10 |
| CLE | 7 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | -- | ---- | 81 | 18.0 | 23 | 2 | 8 | 1 | 1 | 6 | 1 | 0 | 9 | 8 | 4.00 | 1.72 | |
| '00計 | 29 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 | 1 | -- | .500 | 203 | 42.1 | 51 | 6 | 31 | 3 | 4 | 20 | 4 | 0 | 36 | 34 | 7.23 | 1.94 | |
| MLB：9年 | 256 | 59 | 2 | 1 | 0 | 26 | 38 | 6 | -- | .406 | 2735 | 595.1 | 655 | 62 | 332 | 20 | 32 | 397 | 41 | 5 | 401 | 355 | 5.37 | 1.66 | |
| NPB：1年 | 20 | 12 | 1 | 0 | 0 | 5 | 6 | 1 | -- | .455 | 315 | 70.2 | 57 | 6 | 47 | 0 | 5 | 64 | 4 | 0 | 47 | 44 | 5.60 | 1.47 | |
3.2. 記録
ブライアン・ウィリアムズが選手生活中に達成した主要なマイルストーンや記録は以下の通りである。
;NPB
- 初登板：1998年4月7日、対西武ライオンズ1回戦(福岡ドーム)、8回表に3番手で救援登板、1回無失点
- 初奪三振：1998年4月12日、対近鉄バファローズ3回戦(大阪ドーム)、9回裏に中村紀洋から
- 初セーブ：1998年4月14日、対日本ハムファイターズ1回戦(福岡ドーム)、9回表に4番手で救援登板・完了、1回無失点
- 初先発・初勝利：1998年5月31日、対日本ハムファイターズ10回戦(東京ドーム)、6回2失点
- 初完投勝利：1998年8月22日、対千葉ロッテマリーンズ20回戦(千葉マリンスタジアム)、9回1失点
3.3. 背番号
ブライアン・ウィリアムズがプロ選手生活中に各球団で使用した背番号を以下に示す。
- 53 (1991年 - 1994年、1999年)
- 26 (1995年 - 1996年)
- 55 (1997年)
- 52 (1998年)
- 51 (2000年 - 同年途中)
- 57 (2000年途中 - 同年終了)