1. 初期生い立ちと背景
ルイス・セベリーノは1994年2月20日にドミニカ共和国のハト・マジョールにあるサバナ・デ・ラ・マールで生まれました。彼は幼少期からヤンキースのファンであり、特に同じドミニカ共和国出身のロビンソン・カノを尊敬していました。
2011年12月26日、セベリーノは国際フリーエージェントとしてニューヨーク・ヤンキースと契約を結び、22.50 万 USDの契約金を受け取りました。当初はコロラド・ロッキーズと契約に合意していましたが、ヤンキースのスカウトがロッキーズの提示額に合わせ、彼が幼い頃からファンだったチームでプレーするよう説得しました。当時、彼の速球は146 km/h (91 mph)を計測していました。
2. 選手経歴
プロ野球選手としてのキャリアは、ニューヨーク・ヤンキースでのデビューから始まり、怪我による困難を乗り越えながら、ニューヨーク・メッツ、そしてオークランド・アスレチックスへと移籍しました。
2.1. マイナーリーグ経歴
セベリーノは2011年にドミニカン・サマーリーグのヤンキース1でプロデビューしました。その年、彼は14試合に先発し、64回1/3イニングを投げて4勝2敗、防御率1.68、45奪三振を記録しました。2013年には再びDSLヤンキース1でシーズンを始め、シーズン中にサウス・アトランティックリーグのシングルAチームであるチャールストン・リバードッグスに昇格しました。チャールストンでは、彼の速球は156 km/h (97 mph)に達しました。彼は10試合(8先発)で44イニングを投げ、4勝2敗、防御率2.45、53奪三振でシーズンを終えました。

2014年シーズン前、ベースボール・アメリカは彼をヤンキースの9番目の有望株にランク付けしました。セベリーノはシーズンをチャールストンで開始し、その後ハイAのフロリダ・ステートリーグのタンパ・ヤンキースに昇格しました。タンパへの昇格後、彼は7月に2014年のオールスター・フューチャーズゲームに出場する選手に選ばれました。フューチャーズゲームの後、彼は再び昇格し、ダブルAのイースタンリーグのトレントン・サンダーに加わりました。これら3チームを合わせて、セベリーノは24試合全てに先発し、113イニングを投げて6勝5敗、防御率2.46、127奪三振、27与四球を記録しました。2015年シーズン開幕前、MLBパイプラインは彼をヤンキースのファームシステムで最高の有望株、全マイナーリーグ選手の中で23番目に優れた選手と評価しました。ベースボール・アメリカは彼を35位にランク付けしました。
セベリーノは2015年シーズンをトレントンで開始し、8試合の先発で38イニングを投げ、2勝2敗、防御率3.32、48奪三振を記録しました。その後、トリプルAのインターナショナルリーグのスクラントン・ウィルクスバリ・レイルライダースに昇格し、レイルライダースのスコット・アルドレッド投手コーチと共に投球フォームの改善に取り組みました。7月末までにスクラントン・ウィルクスバリで11試合に先発し、7勝0敗、防御率1.91という成績を収めました。ヤンキースがポストシーズン争いをしていたため、ヤンキースは7月31日のMLBトレード期限でデビッド・プライス、コール・ハメルズ、ジョニー・クエトといった投手とのトレード交渉において、セベリーノを放出しない方針を固めました。
2.2. ニューヨーク・ヤンキース
ニューヨーク・ヤンキースでのキャリアは、2015年のメジャーリーグデビューから始まり、オールスター選出やサイ・ヤング賞候補となる活躍を見せる一方で、度重なる怪我に悩まされ、チームの主要な投手として期待されながらも困難な時期を経験しました。
2.2.1. 2015年シーズン

7月下旬にマイケル・ピネダが負傷し、ヤンキースがトレード期限までに先発投手を獲得しなかったため、ヤンキースのゼネラルマネージャーであるブライアン・キャッシュマンは、セベリーノの次の先発がメジャーリーグの舞台、ヤンキー・スタジアムでのヤンキースの主要なライバルであるボストン・レッドソックス戦になることを発表しました。セベリーノは2014年シーズンに自己最多の113イニングを投げていましたが、キャッシュマンは、シーズン序盤に彼の投球イニングを制限していたこともあり、2015年シーズンの残りの期間で投球イニングを制限しないと述べました。
ヤンキースの監督であるジョー・ジラルディは、セベリーノのメジャーリーグデビューを8月5日に設定しました。セベリーノはデビュー戦で5イニングを投げ、2安打、2得点(1自責点)を許しましたが、7奪三振、0与四球を記録しました。21歳でのデビューは、2015年のMLBシーズンで先発登板した投手の中で最年少でした。さらに、メジャーリーグデビュー戦で7奪三振以上、無四球、2安打以下を記録したアメリカンリーグの投手としては、MLB史上初の快挙となりました。彼はルーキーシーズンを11先発で終え、62回1/3イニングを投げ、5勝3敗、防御率2.89、56奪三振を記録しました。
2.2.2. 2016年シーズン
セベリーノは2016年シーズンをヤンキースの先発ローテーションで開始しました。2016年5月13日のシカゴ・ホワイトソックス戦では、2.2イニングで7失点を喫した後、明らかに負傷のため降板しました。翌日、彼は右上腕三頭筋の炎症のため15日間の故障者リストに入りました。
2016年5月30日、彼は故障者リストから復帰し、トリプルAのスクラントン・ウィルクスバリ・レイルライダースにオプションされました。7月25日に再昇格し、シーズン残りの期間は主にリリーフとして起用されました。
9月26日、セベリーノはジャスティン・スモークに死球を与えた後、メジャーリーグキャリアで初めて退場となりました。これは、彼がジョシュ・ドナルドソンの肘に死球を与え、トロント・ブルージェイズの先発J. A.ハップがチェイス・ヘッドリーに死球を与えた後の出来事でした。
セベリーノは2016年シーズンを3勝8敗、防御率5.83で終えました。先発した11試合では0勝8敗、防御率8.50、WHIP1.78でしたが、リリーフ登板した11試合では3勝0敗、防御率0.39、WHIP0.77と好成績を残しました。
2.2.3. 2017年シーズン
スプリングトレーニング後、セベリーノはヤンキースの4番目の先発投手に指名されました。2017年4月13日、タンパベイ・レイズ戦でキャリアハイの11奪三振を記録し、7イニングを投げてヤンキースの3対2の勝利に貢献しました。続く登板では、シカゴ・ホワイトソックス戦でキャリアハイの8イニングを投げ、10奪三振を記録しましたが、チームは4対1で敗れました。4月26日にはボストン・レッドソックス戦で7イニング無失点、5月24日にはカンザスシティ・ロイヤルズ戦で8イニング無失点の好投を見せました。6月10日時点で、彼は5勝2敗、防御率2.75の成績でした。6月27日のホワイトソックス戦では、7イニングでキャリアハイの12奪三振を記録しましたが、ブルペンがリードを失い、ノーディシジョンとなりました。好調なスタートを切ったにもかかわらず、セベリーノは前半戦の終盤に苦戦し、6月15日から7月2日までの4先発で16自責点を許し、その間の防御率は7.03でした。しかし、7月8日のミルウォーキー・ブルワーズ戦では、3失点ながら7イニングで10奪三振を記録し、シーズン4度目の2桁奪三振を達成し、前半戦を好調で終えました。セベリーノはチームメイトのアーロン・ジャッジ、ゲイリー・サンチェス、スターリン・カストロ、デリン・ベタンセスと共にアメリカンリーグのオールスターチームに選出されました。前半戦では5勝4敗、防御率3.54、106回1/3イニングで124奪三振を記録しました。彼の9イニングあたりの奪三振率10.50は、アメリカンリーグの上位5位に入りました。
セベリーノは後半戦も好調を維持し、まずレッドソックスとの投手戦でクリス・セールと互角の勝負を演じ、7イニングを1失点に抑えました。次の登板ではシアトル・マリナーズ戦で7イニング無失点、さらにシンシナティ・レッズ戦でも7イニング無失点の好投を見せました。7月27日時点で、セベリーノは2017年シーズンに7イニング以上を投げ、1自責点以下に抑えた登板数(8回)でマックス・シャーザーと並び、クレイトン・カーショーの11回に次ぐ2位タイでした。
2017年8月17日、ニューヨーク・メッツ戦でスティーブン・マッツからメジャーリーグ初安打を記録しました。8月23日にはデトロイト・タイガース戦で6回2/3イニングを1自責点に抑え、8奪三振を記録し、シーズン11勝目を挙げました。9月3日、ボストン・レッドソックス戦でシーズン200奪三振を達成し、1964年のアル・ダウニングに次ぐ球団史上2番目の若さでシーズン200奪三振を達成したヤンキースの投手となりました。シーズン後半戦では14先発で9勝2敗、防御率2.28を記録し、そのうち10試合で1自責点以下に抑えました。
セベリーノはシーズンをキャリアハイの31先発、193回1/3イニングを投げて終えました。成績は14勝6敗、防御率2.98、WHIP1.04、被打率.208、bWAR5.3、fWAR5.7、そして230奪三振でした。230奪三振はヤンキース史上CC・サバシアと並ぶシーズン3番目の多さであり、モダン時代(1920年以降)におけるヤンキースの右腕投手としてはシーズン最多奪三振記録でした。彼はまた、1997年のデビッド・コーンとアンディ・ペティット以来となる、防御率3.00以下で規定投球回に到達したヤンキースの先発投手であり、1981年のデーブ・リゲッティ以来最年少での達成となりました。彼は1失点以下に抑えた先発試合数(16試合)でメジャーリーグ全体をリードしました。さらに、ヤンキースの先発投手としては2001年のマイク・ムシーナ以来、メジャーリーグ全体では1985年のドワイト・グッデン以来となる最年少でのこの記録達成となりました。彼はまた、23歳以下のシーズンで防御率3.00以下、230奪三振以上を記録したアメリカンリーグの投手としては、1986年のロジャー・クレメンス以来の快挙でした。彼は平均球速157 km/h (97.6 mph)でメジャーリーグの全投手をリードしました。
セベリーノは2017年のアメリカンリーグワイルドカードゲームの先発に選ばれましたが、0.1イニングで3自責点を許して降板し、ヤンキースのポストシーズンにおける最短登板記録に並びました。彼は2017年のポストシーズンを4先発、16イニングで1勝1敗、防御率5.68で終え、ヤンキースはアメリカンリーグチャンピオンシップシリーズでヒューストン・アストロズに7試合で敗れました。11月6日、セベリーノはアメリカンリーグのサイ・ヤング賞の最終候補に選ばれました。彼はコーリー・クルーバーとクリス・セールに次ぐ3位に終わり、3位票20票、4位票6票、5位票1票で合計73ポイントを獲得しました。
2.2.4. 2018年シーズン
2018年3月17日、ヤンキースはセベリーノを開幕投手に指名しました。彼はトロント・ブルージェイズ戦で5回2/3イニングを投げ、7奪三振、1安打を許しました。2018年5月2日、ヒューストン・アストロズ戦でメジャーリーグキャリア初の完封を達成し、アストロズを4対0でシャットアウトしました。セベリーノは無失点に抑え、10奪三振を記録しました。4月16日から6月4日まで、セベリーノは10試合連続でクオリティ・スタート(6イニング以上を投げ、3自責点以下に抑える。このうち6試合では1自責点以下)を記録しました。この期間、彼は68イニングで7勝0敗、防御率1.85を記録し、わずか45安打(4本塁打)しか許さず、82奪三振、14与四球しか与えず、相手打率を.184に抑えました。6月16日、レイズを8イニング無失点、3安打、2四球、9奪三振に抑え、シーズン10勝目を挙げました。これは2017年のオールスターブレイク前の彼の勝利数の2倍であり、ヤンキースの投手としては2014年の田中将大以来となるオールスターブレイク前に10勝以上を挙げた投手となりました。7月1日、セベリーノはレッドソックス戦で6回2/3イニングを無失点に抑え、オールスターブレイク前に13勝を挙げたヤンキースの投手としては2011年のCC・サバシア以来となりました。
14勝2敗、防御率2.12の成績を擁し、セベリーノは2年連続で2018年のMLBオールスターゲームに選出されました。前半戦を20先発、14勝2敗、防御率2.31、128回1/3イニングで144奪三振、32与四球、被打率.209、WHIP1.01で終えました。セベリーノは、オールスターブレイク前に14勝を挙げたヤンキースの投手としては1969年のメル・ストットルマイヤー以来であり、球団史上4人目(レフティ・ゴメスが1934年、ホワイティー・フォードが1961年に達成。フォードは16勝で球団記録保持)の快挙でした。
シーズン全体では19勝8敗、防御率3.39でした。彼はメジャーリーグの全投手の中で最も高いライナー割合(25.9%)を許しました。2年連続で平均球速157 km/h (97.6 mph)を記録し、メジャーリーグの全投手をリードしました。
セベリーノは2018年のアメリカンリーグワイルドカードゲームに先発登板しました。
2.2.5. 2019年シーズン
2019年2月15日、セベリーノは4年総額4000.00 万 USDの契約延長に合意しました。この契約には、5年目のオプションとして追加で1225.00 万 USDの球団オプションが含まれていました。
3月15日、セベリーノが右肩の回旋筋腱板炎と診断され、4月中の全試合を欠場することが明らかになりました。4月9日には、セベリーノがグレード2の広背筋損傷と診断され、さらに6週間欠場することになりました。彼は9月までリハビリ登板を行うことはありませんでした。2019年9月17日、ニューヨークで行われたロサンゼルス・エンゼルス戦でヤンキースの先発としてシーズン初登板を果たし、レギュラーシーズン中にさらに2試合に先発しました。
2.2.6. 2020年シーズン
2020年2月25日、セベリーノが右肘の尺側側副靭帯の部分断裂を修復するため、トミー・ジョン手術を受けることが発表され、2020年シーズンを全休することになりました。彼は2月27日に正式に手術を受け、右肘の骨片も除去されました。
2.2.7. 2021年シーズン

2021年2月22日、セベリーノはトミー・ジョン手術からの回復を続けるため、60日間の故障者リストに入りました。2021年6月12日、セベリーノはハドソンバレー・レネゲーズでのリハビリ登板中に鼠径部を負傷し、8月まで離脱しました。8月に2度のリハビリ登板を行った後、セベリーノは試合前のウォーミングアップ中に「調子が良くない」と感じ、再び離脱しました。2021年9月20日、セベリーノは706日ぶりに故障者リストから復帰しました。
2.2.8. 2022年シーズン
ブレット・ガードナーが2022年シーズンに再契約しなかったため、セベリーノはヤンキースで最も長く在籍する選手となりました。彼は右広背筋の軽度の肉離れのため、60日間の故障者リストに入りました。10月4日、グローブライフ・フィールドで行われたテキサス・レンジャーズ戦で、セベリーノは7イニングをノーヒットに抑えましたが、アーロン・ブーン監督は94球で彼を降板させました。この継投ノーヒットノーランの可能性は、8回にレンジャーズのジョシュ・ユングがヤンキースのリリーバーミゲル・カストロから安打を放ち、途絶えました。
2.2.9. 2023年シーズン
2023年、セベリーノは不振と不安定さに悩まされました。19試合(18先発)に登板し、89回1/3イニングを投げて4勝8敗、防御率6.65、79奪三振という成績でした。2023年9月9日、アーロン・ブーン監督は、前日のミルウォーキー・ブルワーズ戦で腹斜筋の重度の肉離れを負ったため、セベリーノのシーズンが終了したことを発表しました。シーズン後、彼はフリーエージェントとなりました。
2.3. ニューヨーク・メッツ
2023年12月1日、セベリーノはニューヨーク・メッツと1年総額1300.00 万 USDの契約を結びました。
2024年8月17日、セベリーノはマイアミ・マーリンズ戦でキャリア2度目となる完封勝利を挙げ、4対0でシャットアウトしました。これは2018年以来の完封勝利であり、メッツの投手としては2021年のジェイコブ・デグロム以来の快挙でした。
ニューヨークでの32試合で、セベリーノは11勝7敗、防御率3.91、182イニングで161奪三振を記録しました。シーズン後、彼はフリーエージェントとなりました。メッツはセベリーノにクオリファイング・オファーを提示しましたが、彼はこれを辞退しました。
2.4. オークランド・アスレチックス
2024年12月6日、セベリーノはオークランド・アスレチックスと3年総額6700.00 万 USDの契約を結びました。これは球団史上最大の契約となりました。
3. 投球スタイル
セベリーノはスリークォーターの投球フォームから、主に4種類の球種を投げます。
- フォーシーム・ファストボール:平均球速は158 km/h (98 mph)を計測します。2017年には163 km/h (101 mph)を記録し、その年の先発投手としては最速でした。
- スライダー:2018年には、スライダーの平均スピンレートが2,910 rpmを記録し、ギャレット・リチャーズの2,919 rpmに次ぐメジャーリーグ2位でした。
- チェンジアップ
- カッター:2022年から使用を開始しました。
4. 選手経歴の統計
年度 | 球団 | 年齢 | 登板 | 先発 | 勝利 | 敗戦 | 勝率 | セーブ | 投球回 | 被安打 | 被本塁打 | 与四球 | 敬遠 | 与死球 | 奪三振 | 暴投 | ボーク | 失点 | 自責点 | 防御率 | 打者 | WHIP |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2015 | NYY | 21 | 11 | 11 | 5 | 3 | .625 | 0 | 62.1 | 53 | 9 | 22 | 0 | 2 | 56 | 2 | 1 | 21 | 20 | 2.89 | 255 | 1.203 |
2016 | 22 | 22 | 11 | 3 | 8 | .273 | 0 | 71.0 | 78 | 11 | 25 | 1 | 3 | 66 | 3 | 0 | 48 | 46 | 5.83 | 312 | 1.451 | |
2017 | 23 | 31 | 31 | 14 | 6 | .700 | 0 | 193.1 | 150 | 21 | 51 | 0 | 6 | 230 | 6 | 0 | 73 | 64 | 2.98 | 783 | 1.030 | |
2018 | 24 | 32 | 32 | 19 | 8 | .704 | 0 | 191.1 | 173 | 19 | 46 | 0 | 5 | 220 | 5 | 0 | 76 | 72 | 3.39 | 780 | 1.145 | |
2019 | 25 | 3 | 3 | 1 | 1 | .500 | 0 | 12.0 | 6 | 0 | 6 | 0 | 1 | 17 | 1 | 0 | 2 | 2 | 1.50 | 48 | 1.00 | |
MLB通算 (5年) | 99 | 88 | 42 | 26 | .618 | 0 | 530.0 | 460 | 60 | 150 | 1 | 17 | 589 | 17 | 1 | 220 | 204 | 3.46 | 2178 | 1.151 | ||
2024 | NYM | 30 | 32 | 32 | 11 | 7 | .611 | 0 | 182.0 | 174 | 21 | 44 | 0 | 5 | 161 | 10 | 0 | 87 | 79 | 3.91 | 759 | 1.198 |
5. 私生活
セベリーノはドミニカ共和国のハト・マジョールにあるサバナ・デ・ラ・マールの出身です。彼はヤンキースのファンとして育ち、特に同じドミニカ共和国出身のロビンソン・カノを尊敬していました。
セベリーノにはロスマリーという妻がおり、2015年7月には娘が誕生しました。2021年7月8日には、2人目の子供となる息子、ルイス・ジュニアが誕生しています。
6. 評価と影響
ルイス・セベリーノのキャリアは、その計り知れない才能と、度重なる怪我による困難の両面で特徴づけられます。ヤンキースのトッププロスペクトとして期待され、2015年のメジャーデビューではその才能の片鱗を見せました。
特に2017年と2018年は彼のキャリアのピークであり、リーグ屈指の先発投手として評価されました。2017年にはオールスターに選出され、サイ・ヤング賞投票で3位に入るなど、高い奪三振率と低い防御率、そしてメジャーリーグトップクラスの速球を武器に圧倒的なパフォーマンスを披露しました。2018年には開幕投手を務め、キャリア初の完封勝利を達成し、2年連続でオールスターに選ばれるなど、その地位を確固たるものにしました。彼の速球は2年連続でメジャーリーグ全体の平均球速をリードし、そのスライダーのスピンレートもリーグ屈指でした。
しかし、2019年以降は回旋筋腱板炎、広背筋損傷、トミー・ジョン手術、腹斜筋の肉離れなど、深刻な怪我に悩まされ、多くのシーズンを棒に振りました。これらの怪我は彼のキャリアの軌跡と一貫性に大きな影響を与え、チームの主要な投手としての期待に応えることが難しい時期が続きました。特に2016年と2023年には、先発としての防御率が高く、不振に陥ることもありました。
怪我からの復帰には常に粘り強さを見せ、トミー・ジョン手術からのリハビリを経て復帰し、2018年と2024年には完封勝利を記録するなど、健康な時には支配的な投球ができることを証明しました。2024年のニューヨーク・メッツでの好成績は、彼が依然として価値のある投手であることを示し、オークランド・アスレチックスとの球団史上最大の契約へと繋がりました。セベリーノは、その才能が怪我によって阻まれながらも、マウンドに立てば常に高いレベルのパフォーマンスを発揮する能力を持つ投手として、野球界に大きな影響を与え続けています。