1. 来歴
仙頭啓矢は、プロサッカー選手としてのキャリアをスタートさせるまで、アマチュア時代に顕著な成績を収めてきた。
1.1. プロ入り前
幼少期からサッカーを始め、枚方市立渚西中学校在学時にはFCグリーンウェーブU-15に所属し、その圧倒的なフィジカルと天賦の才により「枚方の緑閃光」と称されるほどの存在感を放っていた。
京都橘高等学校に進学し、高校3年時には第91回全国高等学校サッカー選手権大会に出場。チームを準優勝に導き、1学年後輩の小屋松知哉とともに5得点を挙げ、大会得点王を獲得した。また、この大会での活躍により優秀選手にも選出されている。
高校卒業後、東洋大学に進学。大学3年時の2015年には関東大学サッカーリーグ戦2部でベスト11に選出され、同年の総理大臣杯全日本大学サッカートーナメントでは創部以来初の出場を果たしベスト8に進出した。大学4年時の2016年も関東大学リーグ2部でベスト11に選ばれる活躍を見せ、チームの2部から1部への昇格に貢献した。
1.2. プロクラブキャリア
大学卒業後、プロサッカー選手としてのキャリアを本格的に開始し、複数のクラブを渡り歩きながら経験を積んできた。
1.2.1. 京都サンガF.C.
2017年、J2リーグの京都サンガF.C.に加入し、プロとしてのキャリアをスタートさせた。同年3月12日、J2第3節のアビスパ福岡戦でプロ初得点を記録。さらに4月1日、J2第4節のジェフユナイテッド市原・千葉戦では、プロとして初めてボランチのポジションでプレーし、1得点を挙げた。2019年5月には、J2リーグ戦5試合で3得点2アシストの活躍を見せ、チームの躍進に貢献したとしてJ2月間MVPを受賞した。京都サンガF.C.には3シーズンにわたって在籍し、リーグ戦で合計99試合に出場し16得点を記録した。
1.2.2. 横浜F・マリノス
2020年、J1リーグの横浜F・マリノスへ完全移籍し、自身初のJ1挑戦を果たした。しかし、ここではリーグ戦3試合の出場に留まり、得点機会はなかった。
1.2.3. 京都サンガF.C.への期限付き移籍
2020年9月26日、横浜F・マリノスから古巣である京都サンガF.C.へ期限付き移籍で半年ぶりに復帰した。この期間には、リーグ戦で19試合に出場し6得点を挙げている。
1.2.4. サガン鳥栖
2021年、サガン鳥栖へ完全移籍した。サガン鳥栖ではリーグ戦38試合に出場し3得点を記録。さらに天皇杯に3試合、ルヴァンカップに1試合出場し、合計42試合に出場した。
1.2.5. 名古屋グランパス
2022年には名古屋グランパスへ完全移籍。リーグ戦34試合で2得点を挙げ、天皇杯3試合、ルヴァンカップ8試合と合わせ、合計45試合に出場した。
1.2.6. 柏レイソル
2023年、柏レイソルへ完全移籍。リーグ戦では26試合に出場し、天皇杯に3試合、ルヴァンカップに5試合出場し、合計34試合に出場したが、このシーズンは無得点に終わった。
1.2.7. FC町田ゼルビア
2024年、FC町田ゼルビアへ完全移籍で加入。リーグ戦35試合に出場し1得点を記録している。天皇杯に4試合、ルヴァンカップに1試合出場し、合計40試合に出場した。
2. プレースタイル
仙頭啓矢は、トップ下やボランチ、ウイングなど、中盤の幅広いポジションでプレーが可能な万能型のミッドフィールダーである。高い技術と優れた戦術眼を持ち合わせていることが特徴である。
3. タイトル・表彰
仙頭啓矢は、アマチュア時代からプロキャリアを通じて、複数の個人タイトルや表彰を獲得している。
3.1. 個人タイトル
- 第91回全国高等学校サッカー選手権大会・得点王(2012年)
- 第91回全国高等学校サッカー選手権大会・優秀選手(2012年)
- 関東大学サッカーリーグ戦2部・ベスト11(2015年、2016年)
- J2月間MVP(2019年5月度)
3.2. 代表歴
- 京都国体選抜(2010年)
- 日本高校選抜(2013年)
- 関東大学選抜(2013年、2014年)
4. 人物・エピソード
仙頭啓矢の愛称は「セントゥー」である。
苗字の「仙頭(せんとう)」と銭湯が同音であることから、2017年には京都府公衆浴場組合とコラボレーション企画に参加し、銭湯のPRポスターに起用された。
身長は171 cm、体重は64 kgである。
5. 所属クラブ
- FCジョカーレ
- ガンバ大阪門真ジュニア(枚方市立小倉小学校)
- FCグリーンウェーブU-15(枚方市立渚西中学校)
- 2010年 - 2013年 京都橘高等学校
- 2013年 - 2016年 東洋大学
- 2017年 - 2019年 京都サンガF.C.
- 2020年 横浜F・マリノス
- 2020年9月 - 同年12月 京都サンガF.C.(期限付き移籍)
- 2021年 サガン鳥栖
- 2022年 名古屋グランパス
- 2023年 柏レイソル
- 2024年 - FC町田ゼルビア
6. 個人成績
クラブにおける出場記録と得点数。
クラブ | シーズン | 背番号 | リーグ | 天皇杯 | ルヴァンカップ | 国際大会 | 合計 | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
出場 | 得点 | 出場 | 得点 | 出場 | 得点 | 出場 | 得点 | 出場 | 得点 | ||||
日本 | リーグ | 天皇杯 | ルヴァンカップ | 国際大会 | 合計 | ||||||||
京都 | 2017 | 14 | J2 | 24 | 5 | 0 | 0 | - | 24 | 5 | |||
2018 | 14 | J2 | 39 | 1 | 0 | 0 | 1 | 0 | - | 40 | 1 | ||
2019 | 14 | J2 | 36 | 10 | 0 | 0 | - | 36 | 10 | ||||
京都サンガF.C. 合計 | 99 | 16 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 100 | 16 | |||
横浜FM | 2020 | 41 | J1 | 3 | 0 | 0 | 0 | - | 0 | 0 | 3 | 0 | |
京都 (loan) | 2020 | 15 | J2 | 19 | 6 | 0 | 0 | - | 19 | 6 | |||
鳥栖 | 2021 | 44 | J1 | 38 | 3 | 3 | 0 | 1 | 0 | - | 42 | 3 | |
名古屋 | 2022 | 14 | J1 | 34 | 2 | 3 | 0 | 8 | 0 | - | 45 | 2 | |
柏 | 2023 | 41 | J1 | 26 | 0 | 3 | 0 | 5 | 0 | - | 34 | 0 | |
町田 | 2024 | 8 | J1 | 35 | 1 | 4 | 0 | 1 | 0 | - | 40 | 1 | |
総通算 | 254 | 28 | 16 | 0 | 16 | 0 | 0 | 0 | 286 | 28 |
- Jリーグ初出場 - 2017年2月26日 J2第1節 モンテディオ山形戦(京都市西京極総合運動公園陸上競技場兼球技場)
- Jリーグ初得点 - 2017年3月12日 J2第3節 アビスパ福岡戦(レベルファイブスタジアム)
7. 関連項目
- 東洋大学の人物一覧
- ガンバ大阪の選手一覧#アカデミー出身者
- 京都サンガF.C.の選手一覧
- 横浜F・マリノスの選手一覧
- サガン鳥栖の選手一覧
- 名古屋グランパスの選手一覧
- 柏レイソルの選手一覧
- FC町田ゼルビアの選手一覧