1. 生涯
和田雄三は、静岡県富士市で生まれ育ち、幼少期からサッカーに親しんだ。プロ選手としてのキャリアは短期間であったが、引退後は指導者としてサッカー界に貢献し続けている。
1.1. 出生と幼少期
和田雄三は1980年5月2日に静岡県富士市で生まれた。国籍は日本である。身長は172 cm、体重は62 kgで、利き足は左足であった。
1.2. 学歴とユース経歴
和田は、1989年から1993年まで富士第一サッカースポーツ少年団でプレーし、1993年から1996年までは富士市立富士中学校に在籍した。その後、静岡学園高等学校に進学し、在学中の1996年から1998年まで清水エスパルスユースに所属した。清水エスパルスユースの同期には、後にプロとして活躍する市川大祐、平松康平、谷川烈らがいる。
2. 選手経歴
和田雄三は1998年にプロサッカー選手としてのキャリアを開始し、主にJリーグのクラブでプレーした。ポジションはミッドフィールダー、特に左サイドを得意とし、ディフェンダーとしてもプレーした。
2.1. プロデビューと経歴の推移
清水エスパルスユースに在籍中の1998年、第2種登録選手としてトップチームに登録された。同年5月16日のナビスコカップ(現JリーグYBCルヴァンカップ)コンサドーレ札幌戦でプロデビューを果たし、このシーズンはJリーグで13試合に出場した。しかし、1999年シーズンは出場機会が得られず、試合出場はなかった。
2000年にはJ2リーグの大分トリニータへ期限付き移籍し、同年は12試合に出場し4得点を記録するなど多くの試合で活躍した。2001年には大分トリニータへ完全移籍したが、このシーズン以降は出場機会が減少した。2003年にはJ2リーグのヴァンフォーレ甲府へ期限付き移籍したが、ここでは全く試合に出場することなく、同年シーズン終了をもって現役を引退した。
2.2. 所属クラブ
和田雄三が選手生活中に所属したクラブは以下の通りである。
- 1989年-1993年 富士第一サッカースポーツ少年団
- 1993年-1996年 富士市立富士中学校
- 1996年-1998年 清水エスパルスユース(静岡学園高等学校)
- 1998年-1999年 清水エスパルス
- 2000年-2002年 大分トリニータ(2000年は期限付き移籍)
- 2003年 ヴァンフォーレ甲府(期限付き移籍)
2.2.1. 清水エスパルス
清水エスパルスユースに所属中からトップチームに登録され、1998年にプロデビュー。この年、リーグ戦で13試合に出場し、Jリーグカップでも5試合に出場し1得点を挙げた。しかし、1999年シーズンは出場機会に恵まれず、リーグ戦、カップ戦ともに試合出場はなかった。
2.2.2. 大分トリニータ
2000年に大分トリニータへ期限付き移籍。J2リーグで12試合に出場し4得点を記録した。2001年には完全移籍したが、この年以降は出場機会が減少し、2001年は5試合、2002年は4試合の出場にとどまった。
2.2.3. ヴァンフォーレ甲府
現役最後のシーズンとなった2003年は、ヴァンフォーレ甲府に期限付き移籍してプレーした。しかし、このシーズンは公式戦での出場機会はなく、シーズン終了後に現役を引退した。
2.3. ポジション
和田雄三は、現役時代に主にミッドフィールダーとしてプレーし、特に左サイドでの攻撃的な役割を担った。また、状況に応じてディフェンダーとしてもプレーできる柔軟性を持っていた。
2.4. 個人成績
和田雄三のプロキャリアにおける個人成績は以下の通りである。
クラブパフォーマンス | リーグ | カップ | リーグカップ | 合計 | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
シーズン | クラブ | リーグ | 出場 | 得点 | 出場 | 得点 | 出場 | 得点 | 出場 | 得点 |
日本 | リーグ | 天皇杯 | Jリーグカップ | 合計 | ||||||
1998 | 清水 | J1 | 13 | 0 | 2 | 0 | 5 | 1 | 20 | 1 |
1999 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | ||
2000 | 大分 | J2 | 12 | 4 | 1 | 0 | 0 | 0 | 13 | 4 |
2001 | 5 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | 7 | 0 | ||
2002 | 4 | 0 | 0 | 0 | - | 4 | 0 | |||
2003 | 甲府 | J2 | 0 | 0 | 0 | 0 | - | 0 | 0 | |
総通算 | 34 | 4 | 5 | 0 | 5 | 1 | 44 | 5 |
3. 代表歴
和田雄三は、ユース年代で日本代表に選出された経験を持つ。
- 1995年 U-15 日本代表
- 1996年 U-16 日本代表
4. 指導歴
選手引退後、和田雄三は清水エスパルスの指導者として、若手選手の育成に尽力している。
- 2007年-2018年 清水エスパルス サッカースクールコーチ
- 2015年-2018年 清水エスパルス SS富士 監督
- 2019年 清水エスパルス U-12三島 U-11監督
- 2020年 清水エスパルス U-12三島 U-12監督
- 2021年-2022年 清水エスパルス U-12三島 U-10監督
5. 評価と影響
和田雄三の選手としてのキャリアは、J1リーグでのデビューとJ2リーグでの一定の活躍を含みつつも、比較的短期間で終了した。しかし、彼は引退後すぐに指導者の道に進み、長年にわたり自身の古巣である清水エスパルスのユース年代の指導に携わっている。特に、サッカースクールやU-12チームの監督として、未来のプロサッカー選手を育成する重要な役割を担っており、その貢献は高く評価されている。彼のキャリアは、選手としてだけでなく、指導者としてサッカー界に継続的に影響を与え続けている好例と言える。