1. 幼少期とアマチュアキャリア
山本大稀は、プロサッカー選手を目指す上で重要なアマチュアキャリアを日本の高校サッカーおよび大学サッカーの舞台で築き上げた。
1.1. 幼少期と高校時代
山本は大阪府藤井寺市で生まれ育ち、中学までは地元のクラブでプレーした。プロになることを志し、スカウトの注目が集まる高校選手権への出場を目指して鳥取県の米子北高等学校へ進学した。高校3年次には、後にプロとなる谷尾昂也と2トップを組み、高校総体で準優勝という顕著な成績を収めた。さらに同年の高円宮杯第20回全日本ユース(U-18)サッカー選手権大会では、7得点を挙げ得点王に輝くなど、高校時代からその得点能力と才能を発揮していた。
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1.2. 大学時代
高校卒業後、山本は大阪体育大学に進学。入学後すぐにレギュラーポジションを獲得し、その実力を発揮した。大学2年次には、チームが総理大臣杯で優勝を果たし、その中心選手として貢献した。大学4年時のインカレでは、決勝戦で国士舘大学を相手にハットトリックを達成し、チームを28年ぶりの優勝へと導いた。この活躍が評価され、山本自身も同大会のMVPを獲得した。
2. プロクラブキャリア
大学での輝かしい活躍を経てプロの道へ進んだ山本大稀は、複数のクラブを渡り歩き、それぞれのチームで重要な役割を果たしてきた。
2.1. ガイナーレ鳥取
2014年、山本は高校時代を過ごした鳥取の地にあるガイナーレ鳥取に加入し、プロキャリアをスタートさせた。開幕戦から出場機会を得るなど、順調な滑り出しを見せた。しかし、同年7月には練習中に負傷し、左膝外側半月板損傷と診断され手術を受けることになった。この負傷により一時的な離脱を余儀なくされたが、復帰後はチームに貢献した。
2.2. 栃木SC
2016年、山本は栃木SCへ完全移籍した。この移籍は新たな挑戦の場となったが、同年オフには契約満了に伴いチームを退団することになった。
2.3. 地域リーグおよび下位リーグのクラブ
栃木SC退団後、山本は日本の地域リーグや下位リーグのクラブでキャリアを継続した。
2017年には、アミティエSC京都(現・おこしやす京都AC)へ加入。ここで3シーズンプレーし、チームの主要選手として活躍した。
2020年にはアルテリーヴォ和歌山へ移籍し、新たな環境でプレーを続けた。
2021年にはFC刈谷に加入したが、在籍はわずか1年間となり、同年中に退団を発表した。
2022年1月25日には、東海社会人サッカーリーグ2部に所属するWYVERNへの加入が発表された。WYVERNでは2024年まで3シーズンにわたりプレーし、チームの主力として活躍した。
そして、2024年12月7日には、2025年シーズンから再びおこしやす京都ACに加入することが発表され、かつて所属したクラブへ復帰することとなった。
3. クラブ成績
山本大稀のクラブキャリアにおけるリーグ戦およびカップ戦の出場記録、得点記録を以下に示す。
クラブ成績 | リーグ | カップ戦 | その他 | 通算 | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
シーズン | クラブ | リーグ | 出場 | 得点 | 出場 | 得点 | 出場 | 得点 | 出場 | 得点 |
日本 | ||||||||||
2010 | 大体大 | - | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 1 | 2 | 1 |
2011 | - | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 | 1 | 1 | |
2014 | 鳥取 | J3 | 15 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 15 | 0 |
2015 | 30 | 4 | 0 | 0 | 2 | 1 | 32 | 5 | ||
2016 | 栃木 | 20 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 20 | 1 | |
2017 | A京都/お京都 | 関西1部 | 13 | 3 | 0 | 0 | 0 | 0 | 13 | 3 |
2018 | 10 | 5 | 1 | 0 | 1 | 0 | 12 | 5 | ||
2019 | 14 | 3 | 0 | 0 | 0 | 0 | 14 | 3 | ||
2020 | 和歌山 | 7 | 2 | 0 | 0 | 3 | 1 | 10 | 3 | |
2021 | 刈谷 | JFL | 24 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 25 | 0 |
2022 | WYVERN | 東海2部 | 13 | 11 | 0 | 0 | 0 | 0 | 13 | 11 |
2023 | 東海1部 | 12 | 4 | 0 | 0 | 0 | 0 | 12 | 4 | |
2024 | 東海1部 | 13 | 4 | 0 | 0 | 0 | 0 | 13 | 4 | |
2025 | お京都 | 関西2部 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
総通算 (日本) | 191 | 37 | 1 | 0 | 10 | 4 | 199 | 41 |
- 出場歴**
4. 功績と個人タイトル
山本大稀は、そのキャリアを通じて個人およびチームとして以下の功績やタイトルを獲得している。
- 高校時代**
- 高校総体 準優勝 (2009年、米子北高校)
- 高円宮杯第20回全日本ユース(U-18)サッカー選手権大会 得点王 (2009年、7得点)
- 大学時代**
- 総理大臣杯 優勝 (2011年、大阪体育大学)
- 全日本大学サッカー選手権大会 優勝 (2013年、大阪体育大学)
- 全日本大学サッカー選手権大会 最優秀選手賞 (2013年)
- 地域リーグ**
- 東海リーグ1部 最優秀選手賞 (2023年)
- 東海リーグ1部 得点王 (2023年、8得点)
- 東海リーグ1部 ベストイレブン (2023年)
- その他公式戦での特筆すべき記録**
- 2020年 和歌山県サッカー選手権大会 2得点 (1試合出場)
- 2023年 全国地域サッカーチャンピオンズリーグ2023 1得点 (3試合出場)
5. 外部リンク
- [https://int.soccerway.com/players/daiki-yamamoto/343169/ 山本大稀] - Soccerway (英語)
- [https://data.j-league.or.jp/SFIX04/?player_id=12076 プロフィールと統計] - Jリーグデータサイト (日本語)
- [https://twitter.com/y_daiki325 山本大稀] - X(旧Twitter)