1. 概要
市原悦子(市原 悦子いちはら えつこ日本語、1936年1月24日 - 2019年1月12日)は、日本の女優、声優である。千葉県千葉市出身。身長160 cm、血液型はA型。舞台、テレビドラマ、映画、アニメーション、ナレーションなど多岐にわたる分野で活躍し、その独特の演技スタイルと声質で広く知られた。
特に、テレビドラマ『家政婦は見た!』シリーズでの主演や、アニメ『まんが日本昔ばなし』での全ての登場人物の声とナレーション、映画『黒い雨』での演技は、彼女の代表作として挙げられる。長年にわたり日本のエンターテインメント界に貢献し、数々の賞を受賞した。
2. 来歴
市原悦子の来歴は、幼少期から学生時代の演劇活動、劇団俳優座への入団と初期の活躍、そして独立後の多岐にわたる活動、さらには晩年の健康問題に至るまで、そのキャリアの変遷を辿る。
2.1. 幼少期・学歴
市原悦子は1936年1月24日、千葉県千葉市に銀行員の父と元教員の母の長女として生まれた。9歳の時、疎開先の四街道市で第二次世界大戦の終戦を迎えた。中学校2年生で千葉市末広中学校に転校し、そこで演劇クラブに入部。教師の岩上廣志から演劇の楽しさを教わった。その後、千葉県立千葉第一高等学校(現在の千葉県立千葉高等学校)に進学し、演劇部で活動。伊藤貞助作の『村一番の大欅』で県大会に出場し、個人演技賞を受賞した。
2.2. 劇団俳優座入団と初期の舞台活動
高校卒業後、富士銀行への就職が内定していたが、演劇への強い思いからこれを辞退し、劇団俳優座養成所に6期生として入所した。同期には近藤洋介、宮部昭夫、川口敦子、大山のぶ代、阿部百合子、阿部六郎、佐伯赫哉、山本清らがいた。
1957年に劇団俳優座に入団し、『りこうなお嫁さん』で舞台デビュー。同年、雑誌『新劇』の新人推賞を受賞した。1959年には『千鳥』での演技により芸術祭奨励賞を受賞。1963年には新劇演劇賞、1964年にはゴールデン・アロー賞新人賞に輝き、新劇女優として高い評価を確立した。
2.3. その後の活動と独立
私生活では、劇団俳優座養成所の同期である演出家の塩見哲と1961年に結婚した。二度の流産を経験し、子どもには恵まれなかったものの、夫婦仲は非常に良く、「おしどり夫婦」として知られた。
1971年10月には夫とともに劇団俳優座を退団し、1972年に個人事務所「番衆プロ」を設立した。その後、1987年4月には「有限会社ワンダー・プロダクション」を設立し、夫の塩見哲が社長に就任した。
1975年に放送が開始されたテレビアニメ『まんが日本昔ばなし』では、常田富士男と共に全ての登場人物の声を長年にわたり演じ続け、国民的な人気を博した。また、1975年のテレビドラマ『赤い殺意』では、強姦された強盗と恋に落ちる主婦という難役を演じ、当時の放送時間帯としては高視聴率となる17.5%を記録した。
1983年からはテレビドラマ『家政婦は見た!』シリーズに主演。このシリーズは四半世紀以上にわたって演じ続ける当たり役となり、高視聴率を獲得し、土曜ワイド劇場を代表する作品となった。
1990年には、映画『黒い雨』での演技が評価され、第13回日本アカデミー賞最優秀助演女優賞を受賞した。
2.4. 健康・晩年
2012年には、S状結腸腫瘍の手術のため、翌2013年1月に公開予定だった映画『東京家族』をクランクイン前に降板した。代役は吉行和子が務めた。
2014年4月には、53年間連れ添った夫の塩見哲と死別した。
2017年1月13日、自己免疫性脊髄炎の治療のため休業を発表した。同年6月27日には、翌年のNHK大河ドラマ『西郷どん』のナレーションで復帰することが発表されたが、11月22日には体調が優れないことを考慮して降板し、西田敏行に変更された。その後、2018年3月21日放送の『おやすみ日本 眠いいね!』(NHK) で、1年5ヶ月ぶりに仕事復帰を果たした(収録は3月12日)。
3. 主な作品
市原悦子は、舞台、テレビドラマ、映画、声優、CM、ラジオ、バラエティ番組など、幅広い分野で数多くの作品に出演した。
3.1. 舞台
市原悦子は劇団俳優座時代から晩年まで、数多くの舞台作品に出演し、新劇女優としての評価を確立した。
- りこうなお嫁さん(1957年)
- 琵琶法師(1958年)
- 血の花(1958年)
- 愛と死との戯れ(1959年)
- 千鳥(1959年)
- 生きた心を(1959年)
- 巨人伝説(1960年)
- The Good Person of Szechwanセチュアンの善人英語(1960年)
- 鈍琢亭の最期(1962年)
- 三文オペラ(1962年)
- 劉三姐(1963年)
- ものみな歌でおわる(1963年)
- ハムレット(1964年)
- 東海道四谷怪談(1964年)
- 日本の幽霊(1965年)
- 竹取物語(1965年)
- アンドロマック(1966年)
- Antigone (Anouilh play)アンチゴーヌ英語(1967年)
- La Dame de chez Maxim (play)クルヴェット天から舞いおりる英語(1967年)
- 人形の家(1968年)
- Right You Are (if you think so)御意のままに英語(1969年)
- 自由少年(1969年)
- 棒になった男(1969年)
- しんげき忠臣蔵(1970年)
- あなた自身のためのレッスン(1970年)
- はんらん狂騒曲(1971年)
- 新家族(1971年)
- トロイアの女(1974年)
- りゅうとびわ(1975年)※声の出演
- 津軽三味線ながれ節(1976年)
- 千三家お菊(1976年)
- 夏の夜の夢(1977年)
- 菊桜(1978年)
- ちょんがれお駒(1978年)
- 近松心中物語(1979年)
- 奇跡の人(1979年)
- 元禄港歌(1980年)
- スウィーニィ・トッド フリート街の奇妙な床屋(1981年)
- Wings (play)ウイングス英語(1982年)
- 南北恋物語 人はいとしや(1982年)
- 未亡人(1983年)
- きぬという道連れ(1985年)
- 空想家族(1989年)
- 雪やこんこん(1987年、1991年)
- その男ゾルバ(1993年)
- ゴドーを待ちながら(1994年)
- 怪しき村の旅人(1998年)
- Dear Liarディア・ライアー英語(1998年)
- ロード・ショー(2001年)
- 芽キャベツがほしい もう一度だけ(2001年、2003年)
- 狂風記(2004年)
- あらしのよるに(2004年)
- ヒカルヒト(2005年)
- GODIEGO 2007 TOKYO新創世紀(2007年) - 女王
- ゆらゆら(2008年)
- Pomme d'api紅いリンゴ英語(2010年)
3.2. テレビドラマ
市原悦子は数多くのテレビドラマに出演し、特に『家政婦は見た!』シリーズは彼女の代名詞となった。
3.2.1. NHK
- 松本清張シリーズ・黒の組曲 第15話「詩人と電話」(1962年、総合) - ふみ子
- 鋳型(1963年、総合)
- 連続テレビ小説(総合)
- おはなはん(1966年 - 1967年)
- 赤ひげ(1973年、総合) - みき
- 大河ドラマ(総合)
- 勝海舟(1974年) - お登勢
- 秀吉(1996年) - 大政所(なか)
- 御宿かわせみ 第22話「鬼女」(1981年、総合)
- ドラマ人間模様(総合)
- 愛を病む(1980年)
- 花へんろ(1986年、総合)
- ふたりでタンゴを(1999年、総合) - 鈴木サヨ子
- 風子のラーメン(2003年総合) - 藤島風子(連続ドラマ主演)
- 山口発地域ドラマ 朗読屋(2017年1月18日、BSP) - 小笠原玲子
3.2.2. 日本テレビ系
- 顔(1958年)
- 愛と死のかたみ(1962年)(連続ドラマ)
- オパールとサファイア(1971年)
- 鉄道100年 大いなる旅路(1972年)
- 唖侍 鬼一法眼 第21話「母子像無残」(1974年)
- 一年半待て(1976年) - 須村さと子
- 小児病棟 ~カネボウヒューマンスペシャル(1)~(1980年12月3日) - 木原
- ダウンタウン物語(1981年) - 石上月世
- 母たることは地獄のごとく 炎の女・澤田美喜(1981年7月8日) - 岸田邦江
- 木曜ゴールデンドラマ(よみうりテレビ)
- 運命の殺意 北信濃母子心中(1982年4月29日) - 堀田雅恵
- 「帰郷」(1988年) - 中国残留孤児・王慶英(佐藤保子の娘)
- 火曜サスペンス劇場
- 「朝まで待てない」(1983年5月3日)※声の特別出演
- 「暮らしの中の殺意」(1984年)
- 「妄執の女」(1984年9月25日)- 木下道代
- 「妻の定年・私は狙われている」(1985年)
- 「妻の生き甲斐」(1986年)
- 「下町殺人迷路」(1986年)
- 「切り裂き魔」(1987年)
- 「妻たちのマネーゲーム」(1987年)
- 「逃げる!」(1989年4月、NTV映像センター)
- 「突然、夫に死なれて」(1990年9月)
- 「追いかける」(1992年7月)
- 「クラスメート」(1993年9月)
- 「ラブレター」(1995年) - 田村直美
- 「テレホンママ」(1997年1月)
- 「うさぎと亀 ~桜の樹の下で~」(2003年6月10日)
- 「うさぎと亀 ~川の流れのように~」(2004年6月1日)
- ニッポン親不孝物語(1985年) - 大川敏子
- DRAMA COMPLEX
- 夏のラブ&サスペンスシリーズ 第3弾「雨やどりの恋~うさぎと亀より~」(2006年7月18日)
- 真実の手記 BC級戦犯 加藤哲太郎「私は貝になりたい」(2007年) - 加藤不二子
- 霧の火-樺太・真岡郵便局に散った9人の乙女たち-(2008年8月25日) - 中村瑞枝(現代)
3.2.3. TBS系
- 虫は死ね(1963年)- 愛子(単発ドラマ初主演)
- 近鉄金曜劇場 / 目撃者(1964年)- 江口の妻
- ザ・ガードマン 第53話「雪崩」(1966年)
- 泣いてたまるか(1967年)
- ポーラテレビ小説「パンとあこがれ」(1969年) - ナレーター
- 人間の歌シリーズ冬の雲(1971年)久子
- 私は忘れたい(1972年 - 1973年)
- 事件狩り(1974年)
- 花王 愛の劇場
- 赤い殺意(1975年)
- 岸壁の母(1977年)(連続ドラマ主演) - 端野いせ
- いごこち満点(1976年)恵知子
- 冬の運動会(1977年) - 船久保初枝
- わが母は聖母なりき(1980年) - ふみ
- 絶唱(1981年)
- はまなすの花が咲いたら(1981年 - 1982年) - 金沢しず
- 外科医 城戸修平(1983年)
- ザ・サスペンス「高2の体験 闇からの殺意 盲導犬ベティの反則」(1982年12月) - 香取正子
- 女橋(1983年) - 佐原ちよ
- お鏡(1985年) - お鏡
- 東京卒業(1996年) - 正木萌子
- 水曜プレミア「大都会の女たち」(2004年5月) - 園田葉子
- ハンチョウ~神南署安積班~ 第1話(2009年4月13日) - 太田トヨ
- 新参者 第1話(2010年4月18日) - 上川聡子
- 開局10周年記念ドラマ・松本清張特別企画「一年半待て」(2010年12月、BS-TBS) - 高森たき子 ※日本テレビ版(1976年)にも出演
- 月曜ドラマスペシャル→月曜ミステリー劇場→月曜ゴールデン
- 西新宿俳句おばさん事件簿シリーズ - 主演・里宮初子
- 西新宿俳句おばさん事件簿1「私でない私の犯罪」(1993年4月19日)
- 西新宿俳句おばさん事件簿2「霊園ツアーの犯罪」(1994年5月9日)
- 西新宿俳句おばさん事件簿3「愛犬家に捧げる犯罪」(1995年6月26日)
- バスガイド愛子シリーズ - 主演・徳丸愛子
- バスガイド愛子1「これが最後の恋」(1993年8月30日)
- バスガイド愛子2「みちのくの恋」(1994年10月24日)
- バスガイド愛子3「恋は神代の昔から」(1995年11月27日)
- バスガイド愛子4「会津磐梯山は恋の山」(1997年5月19日)
- 弁護士高見沢響子シリーズ - 主演・高見沢響子
- 弁護士高見沢響子1(1998年6月15日)
- 弁護士高見沢響子2(1999年4月5日)
- 弁護士高見沢響子3(2000年4月24日)
- 弁護士高見沢響子4(2001年5月7日)
- 弁護士高見沢響子5(2002年5月6日)
- 弁護士高見沢響子6(2003年4月28日)
- 弁護士高見沢響子7(2005年6月27日)
- 弁護士高見沢響子8(2006年11月6日)
- 弁護士高見沢響子9(2008年5月12日)
- 弁護士高見沢響子10(2009年10月19日)
- 弁護士高見沢響子11(2011年10月17日)
- 弁護士高見沢響子12(2014年7月7日)
- 楽園のライオン(2007年5月28日) - 主演・井上たつえ
- ホームドクター・神村愛シリーズ - 主演・神村愛
- ホームドクター・神村愛1(2012年4月9日)
- ホームドクター・神村愛2(2013年8月26日)
- 西新宿俳句おばさん事件簿シリーズ - 主演・里宮初子
3.2.4. フジテレビ系
- 男はつらいよ(1969年) - 中村瑞枝
- 木枯し紋次郎
- 第1シーズン 第13話「見返り峠の落日」(1972年) - お初
- 第2シーズン 第16話「和田峠に地獄火を見た」(1973年) - さと
- ぶらり信兵衛 道場破り 第4話「かあちゃん頑張れ」(1973年)
- 追跡 第14話「幻の天使」(関西テレビ、1973年)
- 銭形平次
- 第433話「夕映えの女」(1974年) - お妻
- 第560話「おひさという女」(1977年) - おひさ
- 第680話「女房の告白」(1979年) - おりん
- 同心部屋御用帳 江戸の旋風 第36話「お酉様の女」(1975年)
- がしんたれ(東海テレビ、1979年)
- 日曜恐怖シリーズ2 第8話「呪いの館」(1979年)
- 金曜女のドラマスペシャル / 母の手紙(1985年) - 静代
- ザ・ドラマチックナイト / 瑠璃の爪(1987年) - 姉・敦子
- 六つの離婚サスペンス(関西テレビ、1992年2月 - 3月) - 案内人
- 七つの離婚サスペンス(関西テレビ、1993年1月 - 2月) - 案内人
- 金曜ドラマシアター 実録犯罪シリーズ /浅虫温泉放火事件 お母さんは犯人じゃない(1993年)
- ドラマ結婚式場 花嫁介添人がゆく(関西テレビ、1994年-1996年)
- 男と女のミステリー→金曜エンタテイメント→金曜プレステージ→金曜プレミアム
- カナリヤの唄殺人事件 裏切りを許さぬ女の情念!(1989年)
- 街シリーズ(1989年 - 1991年) - 牛尾澄枝
- おばさんデカ 桜乙女の事件帖シリーズ(1994年 - 2017年) - 主演・桜乙女 ※最終作が遺作テレビドラマ
- 大丈夫です、友よ(1998年) - 中村良子
- やがて来る日のために(2005年) - 花山美代
- いじわるばあさん(2009年 - 2011年) - 主演・伊知割イシ
- 土曜プレミアム
- 「裸の大将 火の国・熊本篇~女心が噴火するので~」(2009年) - 赤星頑子
3.2.5. テレビ朝日系
- お気に召すまま(1962年)第6話「新婚旅行」
- 氷点(1966年) - 藤尾辰子
- 頑張れ!かあちゃん(1969年、東映) - 尾形加代 (連続ドラマ初主演)
- お待ちどおさま(1971年)
- 非情のライセンス
- 第1シリーズ 第9話「兇悪の道」(1973年)
- 第1シリーズ 第27話「兇悪な愛の終り」(1973年) - 岡村千恵
- 第2シリーズ 第2話「兇悪の傷痕」(1974年) - 石川伸子
- 第2シリーズ 第67話「兇悪のプライバシー」(1976年) - 富山啓子
- 右門捕物帖(東映)第15話「殺しの株札」(1974年)
- 必殺シリーズ(朝日放送→朝日放送テレビ制作)
- 必殺仕置屋稼業 第25話「一筆啓上不倫が見えた」(1975年) - 志乃
- 必殺仕業人 第15話「あんたこの連れ合いどう思う」(1976年) - おふく
- 翔べ! 必殺うらごろし(1978年 - 1979年) - おばさん
- 必殺仕事人2012(2012年)以降の作品 - ナレーション(他界後も引き続き使用)
- 土曜ワイド劇場
- 時間よ、とまれ(田舎刑事)(1977年) - サリイ
- 戦後最大の誘拐 吉展ちゃん事件(1979年)
- 松本清張の熱い空気(1983年) - 主演・河野信子
- 家政婦は見た!シリーズ(1984年 - 2008年) - 主演・石崎秋子
- 嫉妬 東京土・日妻vs仙台月~金妻 涼しい名前の女(1986年) - 杏子
- キャットショー連続殺人(1987年)
- 達磨大助事件帳 第4話「待っていた女」(1977年) - おふさ
- 若さま侍捕物帳(1978年)
- 吉宗評判記 暴れん坊将軍 第66話「だるまが笑った上州路」(1978年) - おくめ
- 東京メグレ警視シリーズ(1978年、朝日放送)
- 木曜ドラマ 乳房よ眠れ (1984年)
- 特命刑事ザ・コップ(1985年、朝日放送) - ナレーション
- 月曜ワイド劇場「酔いどれカラオケ女医者」
- 傑作時代劇「かあちゃん 男女六人、一軒長屋の肝っ玉母賛歌」(東映、1987年7月9日)
- はぐれ刑事純情派(1989年) - 小池朝子
- 火曜スーパーワイド→火曜ミステリー劇場 / 市原悦子の七つの顔の女シリーズ(1989年 - 1990年) - 主演・宇津木悠子
- スペインロマンチック熟年旅行 見つめあう人生!妻は夫に何を見たか!?(1989年10月17日) - 菊地千恵
- 外科病棟女医の事件ファイル(1991年) - 大門潔
- 長崎ぶらぶら節(2001年) - 愛八
- 点と線(2007年) - 桑山ハツ
- 新・京都迷宮案内5(2008年3月6日) - 糸川春子
- 告発~国選弁護人(2011年) - 石川松子
- 刑事110キロ(2013年) - 三宅悠里子
- 松本清張 黒い福音~国際線スチュワーデス殺人事件~(2014年) - 関田ハナ
- 宮本武蔵(2014年3月15日・16日) - ナレーション
- 山田太一ドラマスペシャル「五年目のひとり」(2016年11月19日) - 花宮京子
3.2.6. テレビ東京系
- 黄落(1997年)
- 赤い月(2004年) - 森田美咲
- 水曜女と愛とミステリー→水曜ミステリー9
- 「犯罪交渉人ゆり子」→「新・犯罪交渉人百合子」(2001年 - 2004年・2013年) - 野々村ゆり子
3.3. 映画
市原悦子は100本以上の映画に出演し、その演技力が高く評価された。
- 雪国(1957年) - 芸者・勘平
- 女殺し油地獄(1957年) - 女中・お梅
- 夕凪(1957年) - お妙
- 駅前旅館(1958年) - 女学生
- 眠狂四郎無頼控 魔剣地獄(1958年) - お信
- 男性飼育法(1959年) - こと
- 貸間あり(1959年) - 高山教子
- 若い素顔(1959年) - 樋川女史
- 暗夜行路(1959年) - お由
- 僕は独身社員(1960年) - かおり
- 珍品堂主人(1960年) - 明子
- サラリーガール読本 お転婆社員(1960年) - 部長秘書・春江
- 夜の流れ(1960年) - 紅子
- 大空の野郎ども(1960年) - 女袷B
- 「青衣の人」より 離愁(1960年) - すげ
- 笛吹川(1960年) - 黒駒の嫁
- 猫と鰹節(1961年) - 愛子
- 別れて生きるときも(1961年) - マネキンガール・ベアちやん
- 喜劇 にっぽんのお婆あちゃん(1962年) - 新米寮母・青木
- 霧子の運命(1962年) - 玉枝
- 青べか物語(1962年) - あさ子
- 夢で逢いましょ(1962年) - 小宮清子
- 乳房を抱く娘たち(1962年) - バスの車掌
- ぶらりぶらぶら物語(1962年) - 女房
- あの橋の畔で 完結篇(1963年) - 隣の奥さん
- 鏡の中の裸像(1963年) - しづ子の姉
- 日本脱出(1964年) - フジ子
- われ一粒の麦なれど(1964年) - ある母
- 甘い汗(1964年) - 佐和子
- 万事お金(1964年) - まる子
- 五瓣の椿(1964年) - おつる
- にっぽん泥棒物語(1965年) - 桃子
- 霧の旗(1965年) - 信子
- 悪名桜(1966年) - 菊枝
- 他人の顔(1966年) - ヨーヨーの娘
- 三匹の狸(1966年) - 谷弘子
- 一万三千人の容疑者(1966年) - 荒川千代
- 喜劇 仰げば尊し(1966年) - 小松加代
- 上意討ち 拝領妻始末(1967年) - きく
- 女と味噌汁(1968年) - 犬山一代
- 燃えつきた地図(1968年) - 女(依頼人)
- 忘れるものか(1968年) - ルミ
- 恋にめざめる頃(1969年) - 雪子
- 風林火山(1969年) - 諏訪岩根
- 富士山頂(1970年) - 茂子
- たぬき坊主(1970年) - 妻おるい
- 刑事物語 兄弟の掟(1971年) - 岩淵あき子
- 黒の斜面(1971年) - 川上妙子
- 喜劇 女売出します(1972年) - 竜子
- あゝ声なき友(1972年) - 町よしの
- 木枯し紋次郎 関わりござんせん(1972年) - お光
- 無宿人御子神の丈吉 川風に過去は流れた(1972年) - お加代
- 女医の愛欲日記(1973年)※特別出演
- 喜劇 黄綬褒賞(おうじゅほうしょう)(1973年) - 山崎千恵
- 喜劇 男の腕だめし(1974年) - 小原トミ
- 遺書 白い少女(1976年) - 中原美加
- 金閣寺(1976年) - 溝口の母
- 青春の殺人者(1976年) - 斉木順の母
- やくざ戦争 日本の首領(1977年) - 辰巳キヨ
- 八つ墓村(1977年) - 多治見小竹
- はだしのゲン 涙の爆発(1977年) - 林キヨ
- さくらんぼ坊や2 模倣と自立(1980年) - ナレーション
- さらば、わが友 実録大物死刑囚たち(1980年) - 竹内良子
- ブリキの勲章(1981年)
- 幸福(1981年) - 車崎るい
- さくらんぼ坊や4 4歳と仲間(1982年) - ナレーション
- ふるさと(1983年) - ナレーション
- 序の舞(1984年) - ナレーション
- 西遊記(1988年) - 羅刹女 声役
- 高瀬舟(1988年) - ナレーション
- 黒い雨(1989年) - 閑間シゲ子
- 人間の砂漠(1990年) - 緒方恭子
- 一杯のかけそば(1992年) - ナレーション
- うなぎ(1997年) - 服部フミエ
- 11'09''01/セプテンバー11(2003年)
- 蕨野行(2003年) - レン 役(初主演)
- バルトの楽園(2006年) - すゑ 役
- 筆子・その愛 -天使のピアノ-(2007年) - ナレーション
- 立入禁止区域・双葉 ~されど、我が故郷~(2012年) - ナレーション
- あん(2015年) - 佳子
- しゃぼん玉(2017年) - スマ ※遺作映画
- 翔んで埼玉(2019年) - 市原悦子 ※写真のみ、カメオ出演
3.4. 声優・ナレーション
市原悦子は、その独特の声質を活かし、声優やナレーターとしても多くの作品で活躍した。
- まんが日本昔ばなし(1975年 - 1994年、毎日放送) - 語り、登場人物の大半
- ミヨリの森(2007年、フジテレビ) - おばあちゃん
- サイボーグ009 怪獣戦争(1967年) - ヘレナ
- 太陽の王子 ホルスの大冒険(1968年) - ヒルダ
- ちびっ子レミと名犬カピ(1970年) - バルブラン
- ごんぎつね(1985年) - 母ぎつね
- エンジェルがとんだ日(1996年) - ヒサコ
- あらしのよるに(2005年) - メイのおばあちゃん
- 明日の希望 悲しみよありがとう・高江常男物語(2013年) - ナレーション
- 君の名は。(2016年) - 宮水一葉
- 吹き替え
- 子鹿物語(ジェーン・ワイマン、NHK総合)
- 道(ジュリエッタ・マシーナ、NHK総合)
- 絆 (ノンナ・モルジュコーワ、NHK総合)
- 未亡人 (レア・マッサリ、NHK総合)
- ベンジー(メアリー(パツィ・ギャレット)、NHK総合)
3.5. CM・ラジオ・バラエティ番組
市原悦子はCM、ラジオ、バラエティ番組にも多数出演し、幅広い層に親しまれた。
3.5.1. ラジオ
- 吼えろ!(1962年、朝日放送) - 場内アナウンス
- 明日への伝言板(北九州市人権啓発センター、2005年 - 2007年、月曜日担当)
- 大沢悠里のゆうゆうワイド「市原悦子 暮らし百景」(2014年 - 2016年、TBSラジオ、月曜日)
- テリー伊藤 のってけラジオ(ニッポン放送、ゲスト)
- TOYOTA DRIVING TALK(ニッポン放送、ゲスト)
- 朗読 モンゴメリ「赤毛のアン」(2014年1月 - 3月、NHKラジオ第2)
- 青春アドベンチャー「フラワー・ライフ」(2015年6月29日 - 7月10日、NHK-FM)
3.5.2. バラエティ
- 徹子の部屋(テレビ朝日)
- 女ひとり旅(テレビ朝日)
- 朝だ!生です 旅サラダ(朝日放送テレビ)
- 笑っていいとも!・テレフォンショッキング(フジテレビ)
- ライオンのごきげんよう(フジテレビ)
- BISTRO SMAP(フジテレビ)
- さんまのまんま(関西テレビ)
- はなまるマーケット・はなまるカフェ(TBS)
- 金曜エンタテイメント 市原悦子の"アマゾンふたたび"なんだこりゃ探険紀行(2001年12月7日、フジテレビ)
- おもいッきりイイ!!テレビ(日本テレビ)
- 遠くへ行きたい(よみうりテレビ)
- 市原悦子・佐井村を行く ~仁愛の医師 三上剛太郎を訪ねて~(旅チャンネル)
- サワコの朝(毎日放送/TBS)
- スタジオパークからこんにちは(NHK総合)
- あさイチ プレミアムトーク(NHK総合)
- 鶴瓶の家族に乾杯(NHK総合) - 北海道厚沢部町
3.5.3. ナレーション
- ドラマ30 風たちの遺言 (CBC)
- SMAP×SMAP(フジテレビ)
- 世界ふれあい街歩き (NHK総合)
- 課外授業 ようこそ先輩 (NHK総合)
- うたもよう~こころの叙情歌(BS日テレ)
- はなまるマーケット (TBS)
- おやすみ日本 眠いいね!「日本眠いい昔ばなし」(NHK総合)
- おやすみ日本ぷち (NHK総合)
3.5.4. CM
- 日本蒸留酒組合(ホワイトリカー、1968年)
- 岩谷産業(マルヰプロパン、1978年)ナレーション
- オリエンタルカレー(生乃カレー)ナレーション(母親役)
- 味の素(ハイミー、1980年)
- 小林製薬(アンメルツーヨコヨコ・アンメルシン、1981年 - 1997年)
- 公共広告機構(現:ACジャパン)(1982年 - 1986年) ※日本昔ばなしとのコラボ
- 大正製薬(ナロン錠)
- 旭松食品(1977年 - 1984年)
- 名物かまど ※日本昔ばなしとのコラボ
- KFCケンタッキーフライドチキン(1985年)
- 東京電力(1986年)
- 登別温泉 第一滝本館(1987年)ナレーション
- 白元(パラゾール、1988年)
- メタボリックダイエットセンター(減肥杜仲茶)
- ダイドードリンコ(燕龍茶、1998年)
- 全国特別女子楽園支援活動倶楽部
- トヨタ・デュエット(1998年 - 2002年)
- 東洋水産(ホットヌードル)
- BRO(2002年)ナレーション
- 森永製菓(ハイチュウ)ナレーション
- ヤマダイ(手緒里うどん、2005年 - )ナレーション
- サントリー(百年茶、2007年)
- 東京御廊(2011年)
- イオン「トップバリュ」「レディミール」(2012年 - ) - ナレーション
- 花王「暮らし百景」(新聞連載) ※2014年にラジオ番組化
- ソフトバンクモバイル「白戸家 岡山篇」(2015年)
3.6. その他
- 旭松食品提供 天気予報(朝日放送・関西テレビでの放送、1980年代前半)
- 「家政婦は見た!Woooも見た!」 - 日立コンシューマエレクトロニクスの特別ホームページ内にて2010年4月27日より期間限定で公開。
4. 受賞歴
市原悦子は、その優れた演技に対して数々の賞を受賞し、日本の演劇界・映画界における功績が認められた。
- 1958年 新劇新人推賞(『びわ法師』)
- 1959年 芸術祭賞 演劇部門 芸術祭奨励賞(俳優座『千鳥』)
- 1962年 新劇演技賞(『三文オペラ』)
- 1964年 ゴールデン・アロー賞 新人賞(『ハムレット』)
- 1975年 紀伊國屋演劇賞 個人賞(『トロイアの女』)
- 1986年 都民文化栄誉賞
- 1990年 第13回日本アカデミー賞 最優秀助演女優賞 (『黒い雨』)
- 1998年 第21回日本アカデミー賞 優秀助演女優賞(『うなぎ』)
- 1999年 読売演劇大賞 優秀女優賞(新国立劇場『ディア・ライアー』)
- 2002年 第28回放送文化基金賞 番組部門 個別分野 出演者賞(『長崎ぶらぶら節』)
- 2003年 第27回山路ふみ子女優賞(『蕨野行』)
- 2009年 読売演劇大賞 優秀女優賞(演劇企画集団THE・ガジラ『ゆらゆら』)
- 2012年 橋田賞 特別賞(『家政婦は見た!』シリーズ)
5. 人物・私生活
市原悦子の人物像と私生活は、夫との深い絆、演技への真摯な姿勢、そして周囲とのユニークな交流を通じて理解される。
5.1. 結婚と家族
市原悦子は1961年に、劇団俳優座養成所の同期であり演出家であった塩見哲と結婚した。二度の流産を経験し、実子には恵まれなかったが、夫婦仲は非常に良好で、芸能界きっての「おしどり夫婦」として知られた。夫の塩見哲は2014年4月に他界した。
5.2. 人物像と逸話
市原悦子の人物像は、その演技への真摯な姿勢と周囲とのユニークな関係性から多角的に語られている。
中村敦夫は、市原が劇団員になった頃には既に劇団の看板スターであったと語り、当時の芸能界では舞台役者が映画やテレビのスターよりも格上とされていたことを指摘している。また、いわゆる「レパートリー闘争」において集団退団した経緯から、魅力的な演劇のためなら自身のポジションも投げ捨てる「肝っ玉女優」であると評した。
40年間市原のマネージャーを務めた熊野勝弘は、彼女を「欲のない人」と表現している。市原は作品を気に入れば演じ、気に入らない仕事は引き受けなかったという。特にホームドラマは嫌いで、事件ものを好んだ。また、「映像でできるものは舞台ではやらない」と明確な方針を持っており、松竹から舞台版『家政婦は見た!』のオファーがあった際も、この理由から断ったとされている。
長年共演した野村昭子は劇団時代の先輩にあたり、自宅も近かったことから、プライベートでも親密な交流があった。
ダチョウ倶楽部や電撃ネットワークで活躍したコメディアンの南部虎弾の芸名の名付け親は市原悦子である。
2003年4月頃からは眼鏡を着用するようになった。好きな男性のタイプについて「危険な男性」(具体的には得体のしれない感じ)と語り、演じてみたい役については「犯罪者」と述べていた。
自身が住み込みの家政婦を雇ったのは、2017年に自己免疫性脊髄炎の治療のため自宅療養を始めた時が初めてであった。
演出家の浅利慶太は、舞台『アンドロマック』や『アンチゴーヌ』に市原を起用し、「戦後新劇の生んだ最高の女優」と賞賛した。
俳優座の先輩にあたる仲代達矢は、市原の訃報に際し、「彼女の声のすばらしさは日本の演劇界の宝でした。ただきれいというだけではなく、声の質をもって、ものを言うという才能。1500席の劇場で、マイクなしで己の声を通していく力を、彼女は先天的にもっていた。本当に素晴らしい方だった」とコメントし、その唯一無二の声の才能を高く評価した。
6. 社会活動
市原悦子は、社会的な課題に対しても積極的に声を上げた。2011年の福島第一原子力発電所事故に関連して、「原発ゼロをめざす7.2緊急行動」の呼びかけ人の一人を務めた。この運動には、他に湯川れい子や根岸季衣といった著名人も参加しており、彼女の反原発への強い姿勢を示している。
7. 死去
2018年12月下旬、盲腸のため入院した。手術は行わず投薬治療を開始し、一時体調は回復して正月を自宅で過ごしたものの、再び体調を崩し2019年1月5日から再入院した。その一週間後、2019年1月12日午後1時31分、心不全のため、東京都内の病院で死去した。82歳であった。
8. 評価・影響力
市原悦子は、その卓越した演技力と個性的な存在感で、日本の演劇、映画、テレビ、声優界に多大な影響を与えた。
彼女の演技は、中村敦夫が「肝っ玉女優」と評したように、役柄への深い没入と、時に自身のポジションをも顧みない情熱に裏打ちされていた。また、長年のマネージャーである熊野勝弘が「欲のない人」と語ったように、商業的な成功よりも芸術性を追求する姿勢は、多くの関係者から尊敬を集めた。
舞台演出家の浅利慶太は、彼女を「戦後新劇の生んだ最高の女優」と称賛し、その演技が日本の現代演劇の発展に不可欠であったことを示唆している。また、俳優の仲代達矢は、市原の「声」が日本の演劇界にとっての「宝」であると述べ、その声質が持つ先天的な力と表現力を高く評価した。
特に、テレビドラマ『家政婦は見た!』シリーズでの石崎秋子役は、彼女の代名詞となり、幅広い世代に愛される国民的キャラクターを確立した。また、『まんが日本昔ばなし』での一人何役もの声の演じ分けは、声優としての彼女の才能を遺憾なく発揮し、日本の声優文化における一つの金字塔を打ち立てた。映画『黒い雨』や『うなぎ』での演技は、映画女優としての確固たる地位を築き、数々の映画賞受賞に繋がった。
市原悦子の演技哲学、すなわち役柄への徹底した探求心と、舞台と映像表現の明確な区分けは、後進の俳優たちにも影響を与え続けている。彼女の唯一無二の存在感と、多岐にわたる表現活動は、日本のエンターテインメント史において、不朽の功績として記憶されている。
9. 著書・ディスコグラフィー
市原悦子は、女優業の傍ら、複数の著書を出版し、また歌手としても活動し、その多才な一面を示した。
9.1. 著書
- 市原悦子の大アマゾン紀行 ブラジル5000kmの旅(1997年11月、フジテレビ出版、ISBN 978-4-594-02339-3)
- ひとりごと(2000年12月、春秋社、ISBN 978-4-393-43614-1)
- ひとりごと〈新装版〉(2017年7月、春秋社、ISBN 978-4-393-43648-6)
- やまんば 女優市原悦子43人と語る(2013年9月、春秋社、ISBN 978-4-393-43644-8)
- 白髪のうた(2017年7月、春秋社、ISBN 978-4-393-43649-3)
9.2. ディスコグラフィー
- ねねしな灯台(TBS系テレビ愛の劇場『わが母は聖母なりき』主題歌)
- 母さんは青い空(『お待ちどおさま』主題歌)
- きっと倖せ(木曜ドラマ『家政婦は見た!』主題歌)
- 見返り美人(木曜ドラマ『家政婦は見た!』挿入歌)
10. 外部リンク
- [https://www.imdb.com/name/nm0406700/ 市原悦子 - IMDb]
- [http://www.kinenote.com/main/public/cinema/person.aspx?person_id=3305 市原悦子 - KINENOTE]
- [http://www.tvdrama-db.com/simple_result.htm?key=%E5%B8%82%E5%8E%9F%E6%82%A6%E5%AD%90 市原悦子 - テレビドラマデータベース]
- [https://www2.nhk.or.jp/archives/jinbutsu/detail.cgi?das_id=D0009070606_00000 市原悦子 - NHK人物録]
- [https://mamarin.net/ 市原悦子後援会 Official Site]
- [http://www.rabkikaku.co.jp/seisaku/echannel/tv/ichiharaetsuko.html 市原悦子・佐井村を行く ~仁愛の医師 三上剛太郎を訪ねて~(旅チャンネル)]