1. 個人プロフィール
1.1. 生い立ちとユースキャリア
杉本大地は1993年7月15日に神奈川県高座郡寒川町で生まれた。小学校4年時に親の転勤に伴い静岡県浜松市へ転居した。
幼少期からサッカーを始め、寒川町立寒川小学校在学時は寒川SCに、浜松市立芳川北小学校在学時は芳川サッカースポーツ少年団に所属した。浜松市立南陽中学校在学中はヤマハジュビロSS浜松でプレーしたが、中学卒業時にジュビロ磐田ユースへの昇格が叶わず、地元を離れて京都サンガF.C.U-18に進んだ。
第一学院高等学校在学中の2011年には、京都サンガF.C.の2種登録選手としてトップチームに登録された。
2. プロキャリア
2.1. 京都サンガF.C.
2012年より京都サンガF.C.のトップチームに昇格した。
2014年5月18日のJ2リーグ第14節水戸ホーリーホック戦に先発出場し、Jリーグデビューを果たした。これは正ゴールキーパーの呉承訓が負傷したためであった。しかし、呉が復帰するとポジションを奪うことはできず、呉の退団後もアビスパ福岡から加入した清水圭介や山田元気とのポジション争いに敗れた。その後、柏レイソルから菅野孝憲が加入すると、チームの構想から外れる形となった。
2.2. Jリーグ・アンダー22選抜
2014年には、J3リーグに参戦するJリーグ・アンダー22選抜に選手登録された。2015年にはJ3リーグで1試合に出場している。
2.3. 徳島ヴォルティス
2016年、杉本は京都サンガF.C.から徳島ヴォルティスへ期限付き移籍により加入した。徳島では長谷川徹や相澤貴志の後塵を拝し、出場機会は限られた。
この期間中、杉本はリオデジャネイロオリンピックのサッカー日本代表のバックアップメンバーとして参加した。
2.4. 横浜F・マリノス
2017年1月6日、杉本は横浜F・マリノスへの完全移籍が発表された。移籍を決断した理由として、当時のGKコーチであった松永成立の存在を挙げている。
加入後は長らく控えに留まっていたが、2019年8月17日のJ1リーグ第23節セレッソ大阪戦で、朴一圭の負傷によりJ1リーグ戦初出場を果たした。しかし、その後朴からポジションを奪うことはできず、再び控えに回った。さらに同年夏にはヴィッセル神戸へ移籍した飯倉大樹と入れ替わる形でサンフレッチェ広島から中林洋次が加入し、杉本はチームの構想から外れることになった。
横浜F・マリノス在籍中の2019年には、チームがJ1リーグで優勝し、タイトルを獲得した。
2.5. ジュビロ磐田
2020年、杉本はジュビロ磐田へ完全移籍した。磐田加入後は序盤から控えに留まることが多く、一時的に正GKの八田直樹に代わってゴールマウスを守る試合もあったものの、第2GKの立場は変わらず、リーグ戦8試合の出場に留まった。
2021年には三浦龍輝が正GKに定着したため、シーズンを通して出場機会はなかった。
ジュビロ磐田在籍中の2021年には、チームがJ2リーグで優勝し、タイトルを獲得した。
2.6. ベガルタ仙台
2021年12月29日、杉本はベガルタ仙台へ完全移籍した。移籍1年目の2022年には、小畑裕馬やネデリコ・ストイシッチとポジションを争いながら15試合に出場した。しかし、翌2023年には新加入の林彰洋が正GKに定着したため、出場機会はなかった。
2.7. 名古屋グランパス
2023年3月13日、杉本はベガルタ仙台から名古屋グランパスへ完全移籍で加入した。背番号は37。現在も名古屋グランパスに所属し、チームの一員として活動している。
3. 代表歴
杉本大地は、各年代別のサッカー日本代表に選出され、国際大会を経験している。
- U-18日本代表
- AFC U-19選手権2012 (予選)
- U-19日本代表
- AFC U-22アジアカップ2013 (予選)
- AFC U-19選手権2012
- U-20日本代表
- 2013年東アジア競技大会
- U-21日本代表
- AFC U-22アジアカップ2013
- アジア競技大会(選出後、怪我により離脱)
- U-23日本代表
- AFC U-23選手権2016
- リオデジャネイロオリンピック(バックアップメンバー)
4. 個人成績
プロキャリア全体を通じたクラブ別、大会別の出場試合数、得点数などの詳細な個人成績は以下の通りである。
クラブ成績 | リーグ | カップ | リーグカップ | 合計 | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
シーズン | クラブ | リーグ | 出場 | 得点 | 出場 | 得点 | 出場 | 得点 | 出場 | 得点 |
日本 | リーグ | 天皇杯 | Jリーグカップ | 合計 | ||||||
2012 | 京都 | J2 | 0 | 0 | 0 | 0 | ー | 0 | 0 | |
2013 | 0 | 0 | 0 | 0 | ー | 0 | 0 | |||
2014 | 7 | 0 | 0 | 0 | ー | 7 | 0 | |||
2015 | 5 | 0 | 1 | 0 | ー | 6 | 0 | |||
2015 | J-22 | J3 | 1 | 0 | ー | ー | 1 | 0 | ||
合計 | 13 | 0 | 1 | 0 | ー | 14 | 0 | |||
2016 | 徳島 | J2 | 2 | 0 | 1 | 0 | ー | 3 | 0 | |
合計 | 2 | 0 | 1 | 0 | ー | 3 | 0 | |||
2017 | 横浜FM | J1 | 0 | 0 | 2 | 0 | 6 | 0 | 8 | 0 |
2018 | 0 | 0 | 0 | 0 | 3 | 0 | 3 | 0 | ||
2019 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | ||
合計 | 0 | 0 | 2 | 0 | 9 | 0 | 11 | 0 | ||
2020 | 磐田 | J2 | 8 | 0 | ー | ー | 8 | 0 | ||
2021 | 0 | 0 | 2 | 0 | ー | 2 | 0 | |||
合計 | 8 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | 10 | 0 | ||
2022 | 仙台 | J2 | 15 | 0 | 2 | 0 | ー | 17 | 0 | |
2023 | 0 | 0 | 0 | 0 | ー | 0 | 0 | |||
合計 | 15 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | 17 | 0 | ||
2023 | 名古屋 | J1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
2024 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | ||
キャリア通算 | 41 | 0 | 9 | 0 | 9 | 0 | 59 | 0 |
- Jリーグ初出場 - 2014年5月18日 J2リーグ第14節 vs水戸ホーリーホック(ケーズデンキスタジアム水戸)
5. タイトル
杉本大地が選手として獲得した主なチームタイトルは以下の通りである。
- クラブ**
- 横浜F・マリノス
- J1リーグ: 2019年
- ジュビロ磐田
- J2リーグ: 2021年
- 横浜F・マリノス
6. その他の活動
2022年9月、杉本大地はNPO法人『ツナグーFootballer』を設立した。この法人は、サッカー選手としての活動以外に社会貢献を目指すものであり、メンバーには杉本の他、田口潤人(FC琉球)、毛利駿也(ツエーゲン金沢)、武沢一翔(FC琉球)の3名が名を連ねている。