1. 生涯と背景
柏大五郎は1976年11月25日に生まれた。千葉県柏市出身である彼は、Jリーグのプロサッカークラブ「柏レイソル」の熱烈なサポーターとして知られ、リングネームの「柏」はこの柏レイソルに由来する。
また、KAIENTAI DOJO旗揚げ当初から交際を続けていた女性と2014年に結婚している。
2. プロレスラーとしてのキャリア
柏大五郎は、2001年に大阪プロレスでデビューし、その後、キャリアの大半をKAIENTAI DOJOで過ごした。彼は様々なインディペンデント団体にも参戦し、その独創的なレスリングスタイルでファンを魅了した。
2.1. デビューとインディペンデント団体での活動
柏大五郎は2001年10月6日、大阪プロレスの興行「SATURDAY NIGHT STORY」における橘隆志戦でプロレスデビューを果たした。このデビューは、KAIENTAI DOJOからの「留学」という形で行われた。
彼はフリーランスとして、様々なプロモーションで単発的に試合を行った。2009年12月31日には、大日本プロレス(BJW)、DDTプロレスリング(DDT)、KAIENTAI DOJOの合同興行「年越しプロレス 『天下三分の計』」で開催された、グレート小鹿、男色ディーノ、ケニー・オメガ、TAJIRI、飯橋裕志など数多くのレスラーが参加した108人バトルロイヤルに出場し、プロレス史上最長となる試合の一つを経験した。
2016年12月23日にプロレスリング・ノアが開催した「Winter Navigation 2016」の9日目興行では、齋藤彰俊、熊野準、モハメド・ヨネ、小川良成などが参加した11人バトルロイヤルに出場。また、その日の早い時間には稲松三郎とタッグを組み、桃の青春Tag(小峠篤司と原田大輔)にタッグマッチで挑んだが、敗れている。
2017年12月3日にはWRESTLE-1の興行「WRESTLE-1 TOUR 2017」に参戦し、関根龍一とタッグを組んで征矢学とNOSAWA論外組と対戦。この試合は時間切れ引き分けに終わった。
2.2. KAIENTAI DOJO (K-DOJO) での活動
柏大五郎はキャリアの大部分をKAIENTAI DOJOで過ごした。2000年にプエルトリコ時代のKAIENTAI DOJOに入門。その後、2002年4月20日にディファ有明で開催されたK-DOJOの旗揚げ戦に合わせて日本に「逆上陸」した。
2003年にはTAKAみちのくから1万円で誘われ、ユニット「吉田屋」に加入。2005年には2リーグ制導入に伴い「RAVE」所属となった。
2009年9月には、同年のSTRONGEST-Kトーナメントで真霜拳號やKAZMAを破った実績が評価され、ユニット「MONSTER Plant」に加入した。同年12月には、真霜拳號とのタッグで大石真翔・旭志織組からSTRONGEST-K TAG王座を奪取した。しかし、2010年4月に後楽園ホール大会で行われたSTRONGEST-K TAG王座およびKAIENTAI DOJO認定WEWハードコアタッグ王座のダブルタイトル戦に敗れ、STRONGEST-K TAG王座から陥落した。
2014年には、稲松三郎をリーダーとするユニット「Bozz連合」に加入した。
2012年12月31日には、KAIENTAI DOJOが大日本プロレス、DDTプロレスリングと共同で開催した合同興行「BJW/DDT/K-DOJO New Year's Eve Toshikoshi」に出場。TAKAみちのく、Psychoとトリオを組み、Akito、マサ高梨、MIKAMI組に勝利した。
2.3. 他の主要プロモーションへの参戦
柏大五郎はKAIENTAI DOJOでの活動の傍ら、他の主要プロレス団体にも参戦した。
新日本プロレスには複数の試合で出場しており、2007年5月1日の興行「WRESTLE LAND 9th ~DEADLY TARGET~」では新崎人生とタッグを組み、矢野通と魔界21組に敗れている。また、同年8月26日に後楽園ホールで開催された「LAST OF C.T.U~C.T.U FAREWELL IN KORAKUEN HALL~」では、アップルみゆき、ヒロ・トウナイ、アンザイタク、石坂鉄平とタッグを組み、C.T.Uの面々(C.T.U レンジャー・ブルー、C.T.U レンジャー・グリーン、C.T.U レンジャー・ピンク、C.T.U レンジャー・レッド、C.T.U レンジャー・イエロー)を相手に10人タッグマッチを行ったが、敗北した。
プロレスリング・ノアやWRESTLE-1での参戦は前述の通りである。
2.4. 引退
柏大五郎は2018年6月17日、K-DOJOの興行「GRAND SLAM in Blue Field」にて引退試合を行った。彼は吉田綾斗をタッグパートナーに指名し、対戦相手には自身が「今、KAIENTAI DOJOで一番思い入れがあり、一番強いと思うタッグ」である真霜拳號と十嶋くにおのチームを指名した。試合は真霜拳號に敗れる結果となった。
3. 獲得タイトルと功績
柏大五郎がプロレスラーとしてのキャリア中に獲得した主なタイトルと功績は以下の通りである。
- KAIENTAI DOJO
- STRONGEST-K TAG王座(2回) - パートナーは真霜拳號
- 千葉6人タッグ王座(1回) - パートナーはトマトカジ
- K-AWARD(ベストパフォーマンス賞)
- その他
- UWA世界ミドル級王座(1回)
- UWA&UWFインターコンチネンタルタッグ王座(2回) - パートナーは石坂鉄平
- インディペンデントワールド世界ジュニアヘビー級王座(1回)
4. レスリングスタイルと得意技
柏大五郎は「頭を使ったレスリング」を信条とし、テクニカルで頭脳的な試合運びを得意とした。フィニッシュホールドやシグネチャームーブには、彼の個性を反映したユニークな名称の技が多い。
- ダイビングヘッドバット
- まっぷたつ
- まっぷたつ2006
- 柏スタナー
- 柏クラッチ
- 外道クラッチと同型のフォール技。
- 柏クラッチII
- 柏クラッチIII
- 晴れ時々大五郎
- 匠蹴り
- バズソーキックと同型。仰向けになった相手の上半身を起こし、相手の左側頭部を振り抜いた右足の甲で蹴り飛ばす。
- 各種蹴り技
5. メディア出演
- テレビ
- プロレスKING(GAORA)
- CM
- パチンコニュー7
6. 引退後の活動
プロレスラー引退後、柏大五郎は2021年にKAIENTAI DOJOの後継団体である2AWのスタッフに就任し、引き続きプロレス界に携わっている。