1. 概要
江口直生は、日本のプロサッカー選手であり、特にその正確なキック能力で知られるミッドフィールダーである。これまでのキャリアで愛媛FC、ブラウブリッツ秋田に所属し、現在はカマタマーレ讃岐でプレーしている。ブラウブリッツ秋田時代にはJ3リーグで2度の優勝に貢献し、個人としても月間MVPに輝くなどの功績を残している。
2. 個人情報
江口直生の出生に関する背景、サッカーを始めたきっかけ、そして選手としての身体的特徴について記述する。
2.1. 出生と生い立ち
江口直生は1992年3月22日に大阪府八尾市で生まれた。サッカーは小学1年生の時に八尾市立亀井小学校の八尾久宝寺JSCで始めた。
2.2. 身体的特徴
選手としての江口直生は、身長170 cm、体重68 kgで、利き足は右足である。そのプレースタイルから、「スナイパー」や「エグ」といったニックネームで呼ばれることもある。
3. ユース経歴
江口直生が幼少期からプロになるまでのサッカー活動と学業に関する経緯について記述する。
3.1. ユースクラブと学業
八尾久宝寺JSCでサッカーを始めた後、中学時代はディアブロッサ高田FC(高田FC)に所属し、後にプロとなる二見宏志と同じチームでプレーした。この時期、チームは日本クラブユースサッカー選手権 (U-15)大会でベスト8に進出する成績を収めている。
高校は、高田FCの先輩であった阿部浩之に憧れて大阪桐蔭高校へ進学。3年時には高総体に出場し、高円宮杯全日本ユース(U-18)サッカー選手権大会ではベスト16に進出した。
大学は大阪桐蔭高校と練習場所が隣接していた大阪産業大学へ進学。大学2年と3年時には関西学生選抜に選ばれ、関西ステップアップリーグに出場した。4年次には副主将とゲームキャプテンを務めるなどチームの中心選手となり、このシーズンの関西学生サッカーリーグでは7ゴール中6ゴールを直接フリーキックで決めるなど、フリーキックの精度に自信を見せた。
4. プロ経歴
江口直生のプロサッカー選手としてのキャリアを、所属クラブごとに詳細に記述する。
4.1. 愛媛FC
2014年、愛媛FCに加入しプロキャリアをスタートさせた。2014年から2016年まで愛媛FCに在籍し、J2リーグでデビューを飾った。Jリーグ初出場は2014年9月6日のJ2第30節、栃木SC戦(栃木県グリーンスタジアム)である。
4.2. ブラウブリッツ秋田
2017年、ブラウブリッツ秋田へ完全移籍。秋田には6年間在籍し、契約満了により2022年10月31日に退団を発表した。在籍期間中、2020年10月14日のFC岐阜戦では約60 mの距離からゴールを決めるなど、その正確なキックが高く評価された。この活躍により、2020年10月期のJ3リーグ月間MVPにも選出されている。また、チームの主力として2017年と2020年のJ3リーグ優勝に大きく貢献した。Jリーグ初得点は、2018年11月11日のJ3第31節、ギラヴァンツ北九州戦(ミクニワールドスタジアム北九州)で記録した。

4.3. カマタマーレ讃岐
2022年12月21日、2023年シーズンからJ3リーグのカマタマーレ讃岐へ完全移籍することが発表され、現在も所属している。
5. キャリア統計
江口直生のプロキャリアにおける各クラブでの出場記録と得点記録を詳細にまとめる。
5.1. クラブ別統計
以下に、2024年シーズン終了時点での各クラブにおけるリーグ戦、リーグカップ、天皇杯の出場回数と得点記録を記す。
クラブ成績 | リーグ | リーグカップ | 天皇杯 | 総計 | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
シーズン | クラブ | リーグ | 出場 | 得点 | 出場 | 得点 | 出場 | 得点 | 出場 | 得点 |
日本 | リーグ | リーグカップ | 天皇杯 | 総計 | ||||||
2014 | 愛媛 | J2 | 2 | 0 | - | 2 | 0 | 4 | 0 | |
2015 | 18 | 0 | - | 3 | 0 | 21 | 0 | |||
2016 | 2 | 0 | - | 1 | 0 | 3 | 0 | |||
2017 | 秋田 | J3 | 3 | 0 | - | 0 | 0 | 3 | 0 | |
2018 | 14 | 1 | - | 1 | 0 | 15 | 1 | |||
2019 | 24 | 2 | - | 1 | 0 | 25 | 2 | |||
2020 | 33 | 6 | - | 2 | 1 | 35 | 7 | |||
2021 | J2 | 8 | 1 | - | 0 | 0 | 8 | 1 | ||
2022 | 21 | 0 | - | 0 | 0 | 21 | 0 | |||
2023 | 讃岐 | J3 | 35 | 2 | - | 1 | 0 | 36 | 2 | |
2024 | 20 | 3 | 1 | 0 | 0 | 0 | 21 | 3 |
5.2. 総計
江口直生のプロキャリア総計は、リーグ戦180試合出場15得点、リーグカップ1試合出場0得点、天皇杯11試合出場1得点であり、総通算で192試合出場16得点を記録している。
6. 主な功績と受賞歴
江口直生がプロキャリアで達成した主な功績と受けた個人賞について記述する。
6.1. チームタイトル
- J3リーグ:2回(2017年、2020年) - 所属クラブ:ブラウブリッツ秋田
6.2. 個人受賞
- Jリーグ月間MVP:1回(2020年10月)
7. プレースタイルと特徴
江口直生は主にミッドフィールダーとしてプレーし、その最大の武器は「狙いすましたキック」である。大学時代からフリーキックの精度に定評があり、プロ入り後もそのキック能力で多くのチャンスを創出し、得点に絡んできた。約60 mからの超ロングシュート成功も、そのキック精度の高さを示す一例である。
8. 怪我と復帰
選手キャリアにおける怪我とそれからの復帰に関する情報を記述する。
2024年10月9日、所属するカマタマーレ讃岐は江口が負傷したことを発表した。診断結果は「第一リスフラン関節脱臼骨折」であり、手術が必要とされた。復帰予定時期は2025年4月と見込まれている。
9. 評価と影響
江口直生の選手としての総合的な評価と、チームへの貢献、同僚やメディアからの評価について記述する。
江口の正確なキック能力は、ブラウブリッツ秋田でのJ3リーグ2度の優勝に貢献したことや、2020年10月度のJ3リーグ月間MVPに選出されたことからも高く評価されている。特に、相手ゴールを脅かすロングシュートやセットプレーの精度は、チームの攻撃において重要な要素となってきた。怪我からの復帰後も、その経験と技術でチームに貢献することが期待されている。