1. 幼少期・学歴
田上大地は千葉県千葉市で生まれ育ち、幼少期からサッカーに親しんだ。
1.1. 高校時代
2009年に流通経済大学付属柏高等学校へ入学。当時の同級生には後にプロサッカー選手となる呉屋大翔や中村慶太らがいた。高校時代は主にディフェンダーとしてプレーしていたが、2011年の全国高等学校総合体育大会サッカー競技大会直前にはフォワードへとコンバートされ、チームの主将としてベスト4進出に貢献した。個人としても、同大会で得点王を獲得し、優秀選手にも選出されるなど、その得点能力とリーダーシップが評価された。同年には高円宮杯U-18サッカーリーグ2011でも全試合に出場し、9得点を記録している。
1.2. 大学時代
2012年に流通経済大学へ進学し、サッカーを続けた。2014年には再びディフェンダー(センターバック)にコンバートされ、守備の要として活躍。同年の総理大臣杯全日本大学サッカートーナメントでチームは2連覇を達成し、さらに全日本大学サッカー選手権大会でも初優勝を果たし、夏冬連覇の原動力となった。
2015年3月3日には、第29回デンソーカップサッカーの関東選抜Aに選出され、スペインのバルセロナへの遠征に参加した。同年5月には、ユニバーシアードサッカー日本代表にも選出され、国際舞台での経験も積んだ。
2. プロ経歴
田上大地は大学卒業後、プロサッカー選手としてのキャリアをスタートさせ、複数のJリーグクラブで活躍した。
2.1. V・ファーレン長崎
2015年8月20日には、大学在学中に栃木SCに特別指定選手として登録された。その後、2015年12月3日にJ2リーグのV・ファーレン長崎への2016年シーズンからの加入が内定したと発表された。
2016年3月20日に行われたJ2リーグ第4節の京都サンガF.C.戦でJリーグデビューを飾った。同年9月6日には、公式戦900分出場というJリーグの選手契約条件のプロA契約条件を満たし、プロA契約を締結した。12月6日には、2017年シーズンの契約更新が発表された。2017シーズン開幕前のJリーグDAZNニューイヤーカップでは横浜FC戦でクラブ初得点を挙げ、これが同大会におけるクラブ唯一の得点となった。同年10月28日のロアッソ熊本戦では、プロ入り後Jリーグでの初ゴールを記録した。2018年シーズンには、J1リーグ開幕戦の湘南ベルマーレ戦で、自身とチームにとって初のJ1リーグでのゴールを記録している。
2.2. 柏レイソル
2019年1月7日、V・ファーレン長崎から柏レイソルへ完全移籍することが発表された。
2.3. アルビレックス新潟
2020年1月4日、柏レイソルからアルビレックス新潟へ期限付き移籍で加入した。その後、2022年1月8日にアルビレックス新潟へ完全移籍することが発表された。2022年シーズンはチームのJ2リーグ優勝とJ1リーグ昇格に大きく貢献し、その原動力の一人となった。しかし、2023年11月28日にクラブから契約満了が発表され、同年12月3日に行われた最終戦では出場機会はなかったものの、試合後のセレモニーでサポーターに別れの挨拶を行った。
2.4. ファジアーノ岡山
2023年12月27日、アルビレックス新潟を契約満了となった田上は、J2リーグのファジアーノ岡山へ完全移籍で加入することが発表された。2025年のJ1リーグ第1節京都サンガF.C.戦では、ファジアーノ岡山としてのJ1初ゴールを記録した。これは、2018年のV・ファーレン長崎時代に続いて二度目のチームJ1リーグ初ゴールであり、自身の持つ特別な能力を示した。
3. プレースタイル・人物
田上大地は、恵まれた身体能力を活かした体を張ったディフェンスが最大の持ち味である。また、フリーキックの精度も高く、得点に絡むプレーも期待される。
人柄としては、V・ファーレン長崎時代にチームメイトだった養父雄仁と非常に仲が良いことで知られている。田上自身は、大学時代の先輩からロアッソ熊本時代の養父について「養父さんは凄く良い人だ」と聞いたことが、親交を深めるきっかけになったと語っている。
4. タイトル
田上大地は、キャリアを通じて複数のチームタイトルと個人タイトルを獲得している。
4.1. チームタイトル
- 流通経済大学
- 総理大臣杯全日本大学サッカートーナメント: 2014年、2015年
- 全日本大学サッカー選手権大会: 2014年
- 柏レイソル
- J2リーグ: 2019年
- アルビレックス新潟
- J2リーグ: 2022年
4.2. 個人タイトル
- 全国高等学校総合体育大会サッカー競技大会得点王: 2011年
5. 代表・選抜歴
田上大地は学生時代に、日本国内の選抜チームや国際大会の代表チームに選出されている。
- 第29回デンソーカップサッカー関東選抜A
- 全日本大学選抜
- ユニバーシアードサッカー日本代表
6. 私生活
田上大地は、自身の養父雄仁選手との良好な関係が知られている。公にされている私生活の詳細は限られているが、家族との絆を大切にする人物像が垣間見える。
7. クラブ成績
クラブパフォーマンス | リーグ戦 | 天皇杯 | ルヴァンカップ | 総計 | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
シーズン | クラブ | リーグ | 出場 | 得点 | 出場 | 得点 | 出場 | 得点 | 出場 | 得点 |
2015 | 流通経済大学 | - | 1 | 0 | - | 1 | 0 | |||
2016 | V・ファーレン長崎 | J2 | 15 | 0 | 1 | 0 | - | 16 | 0 | |
2017 | 24 | 1 | 1 | 0 | - | 25 | 1 | |||
2018 | J1 | 27 | 3 | 2 | 0 | 2 | 0 | 31 | 3 | |
2019 | 柏 | J2 | 7 | 0 | 2 | 0 | 5 | 0 | 14 | 0 |
2020 | 新潟 | J2 | 30 | 3 | 0 | 0 | 0 | 0 | 30 | 3 |
2021 | 24 | 0 | 2 | 1 | 0 | 0 | 26 | 1 | ||
2022 | 23 | 2 | 1 | 0 | 0 | 0 | 24 | 2 | ||
2023 | J1 | 11 | 0 | 0 | 0 | 6 | 0 | 17 | 0 | |
2024 | 岡山 | J2 | 33 | 5 | 1 | 0 | 1 | 0 | 35 | 5 |
2025 | J1 | |||||||||
総通算 | 194 | 14 | 11 | 1 | 14 | 0 | 219 | 15 |
その他の公式戦
- 2024年 J1昇格プレーオフ: 2試合0得点
公式戦初出場
- 2015年9月6日 天皇杯2回戦 京都サンガF.C.戦 (西京極)
Jリーグ初出場
- 2016年3月20日 J2リーグ第4節 京都サンガF.C.戦 (西京極)