1. 概要
神保彰は、日本の著名なジャズ・フュージョンドラマーであり、革新的な「ワンマンオーケストラ」コンセプトの創始者として知られています。1959年2月27日に生まれ、特に日本のフュージョンバンドカシオペアのドラマーとして長年にわたり活動し、その黄金期を支えました。電子ドラムトリガーシステムを駆使し、一人でドラム演奏と同時にメロディやベースライン、和音までも奏でる独自のパフォーマンススタイルを確立。この技術革新は、彼の国際的な評価を高め、2007年には『ニューズウィーク』誌日本版で「世界で尊敬される日本人100人」に選出されるなど、音楽界に多大な影響を与えています。ソロ活動のほか、櫻井哲夫とのジンサク、則竹裕之とのSynchronized DNA、鳥山雄司とのPYRAMIDなど、数多くのプロジェクトやコラボレーションを通じてその多才さを示し、国立音楽大学の客員教授としても後進の指導にあたっています。

2. 生い立ちと教育
神保彰の幼少期から学生時代にかけての経験は、彼の音楽的基盤とドラマーとしての方向性を形成する上で重要な役割を果たしました。
2.1. 子供時代と形成期
神保彰は1959年2月27日に東京都で生まれました。血液型はA型です。彼の父親はプロのミュージシャンではありませんでしたが、大学生時代には中村八大と共に米軍キャンプで演奏するほどの本格的なジャズベーシストでした。この家庭環境により、神保は幼少の頃から音楽や楽器に親しんで育ちました。最初に触れた楽器はピアノでしたが、その後、中学の入学祝いにドラムセットを買ってもらいました。しかし、この時は半年ほどで飽きてしまい、次にギターを嗜むようになります。本人曰く、ギターの腕前はごく普通だったとのことですが、この経験が後に作曲を習得する際に役立つことになります。
2.2. 音楽的影響
高校3年生の時、当時まだ黎明期だったフュージョン音楽を好んで聴くようになります。特に、ボブ・ジェームスの作品に参加していたドラマー、スティーヴ・ガッドのテクニカルな演奏に感銘を受けたことがきっかけで、再びドラムを本格的に始めました。1970年代後半のフュージョンブームの中で、ガッドのほか、ハービー・メイソン、アメリカのファンクバンドであるタワー・オブ・パワーとそのドラマー、デヴィッド・ガリバルディから大きな影響を受けました。神保は慶應義塾中等部、慶應義塾高等学校を経て、慶應義塾大学経済学部に進学しました。大学では慶應義塾大学ライトミュージックソサエティに所属し、ドラムを担当しました。1977年に慶應義塾大学に入学し、同校のジャズビッグバンドでドラムを担当しました。
3. キャリア
神保彰のプロフェッショナルな音楽キャリアは、多岐にわたるバンド活動、コラボレーション、そして革新的なソロプロジェクトによって特徴づけられます。
3.1. カシオペア
1979年秋、大学3年生だった神保は、慶應義塾大学ライトミュージックソサエティのイベントライブに、当時すでにカシオペアでプロデビューしていたベーシストの櫻井哲夫が代役で参加したことをきっかけに、櫻井からその卓越したドラム演奏を高く評価されました。当時のカシオペアは次期ドラマーを探しており、櫻井の推薦により、神保は1980年にカシオペアに加入し、プロデビューを果たしました。
カシオペア加入後、1980年2月にライブレコーディングされた3枚目のアルバム『THUNDER LIVE』が音楽誌で高く評価され、バンドの人気は一気に高まりました。神保が在籍した1980年代は、カシオペアが国内外で高い評価を受け、「黄金時代」を築いた時期とされています。特に、櫻井哲夫とのベースとドラムは「黄金のリズム隊」と称賛されました。1981年春に慶應義塾大学を卒業し、プロミュージシャンとして本格的に活動を開始しました。
1989年に櫻井と共にカシオペアを脱退しました。脱退直前のカシオペアについて、神保は「金魚鉢の金魚が酸素がなくなってパクパクしているような感じ」と述べています。その後、1997年にサポートメンバーとしてカシオペアに復帰し、2006年の活動休止まで参加しました。2012年に「CASIOPEA 3rd」として活動を再開した際もサポートメンバーとして参加し、2022年2月に「卒業」(活動から離脱)を発表しました。同年4月から5月にかけて行われたライブツアー『A.J.FINAL』が、CASIOPEA 3rdとしての最後の活動となりました。
3.2. ジンサクとその他のコラボレーション
1989年にカシオペアを脱退した後、神保彰はベーシストの櫻井哲夫と共にドラム&ベースのユニット「ジンサク」を結成しました。ジンサクは1990年代を通じてフュージョンシーンで活発に活動し、複数のアルバムをリリースしましたが、1998年に解散しました。
その後、神保はソロアーティストとしての活動に重点を置くようになりますが、同時に多様なコラボレーションプロジェクトにも参加しています。
- シャンバラ**: 櫻井哲夫と共に1989年に結成したボーカル音楽バンド。カシオペア脱退のきっかけの一つとなりました。
- 熱帯JAZZ楽団**: 1995年にカルロス菅野がリーダーを務めるラテンジャズのビッグバンドに立ち上げから参加しました。
- INTELLIGENT JAZZ**: DJのケイ・ナカヤマとのユニット。
- ヒダじんぼ**: 和太鼓奏者のヒダノ修一とのユニット。
- JBプロジェクト**: アメリカ人ベーシストのブライアン・ブロンバーグとのユニットで、アルバム『BROMBO!』などをリリースしています。
- Synchronized DNA**: 2004年に元T-SQUAREのドラマー則竹裕之とのツインドラムユニットを結成しました。DVD『Double Drum Performance』シリーズなどをリリースしています。
- PYRAMID**: 高校・大学時代からの音楽仲間である鳥山雄司と和泉宏隆(2021年逝去)とのインストゥルメンタルバンド。当初は「オーケーボーイズ」という名義でした。和泉の逝去後は鳥山とのデュオとして活動を継続しています。
- かつしかトリオ**: 2020年代に入り、カシオペア時代の盟友である向谷実、櫻井哲夫と共に結成したトリオ。当初は一回限りの共演予定でしたが、好評を博し、複数箇所のライブツアーに拡大しました。
2019年には自身の還暦記念ライブで、櫻井哲夫とのジンサクが21年ぶりに一夜限りの復活を果たしました。これを機に、2020年5月8日には結成30周年プロジェクトとして『JIMSAKU 30thプロジェクト』が開始され、期間限定ながら活動を再開し、2021年7月28日には新作アルバム『JIMSAKU BEYOND』を発表しました。
3.3. ソロキャリアと「ワンマンオーケストラ」
1980年代後半からソロ活動を開始し、1986年に初のソロアルバム『COTTON』をリリースしました。このアルバムは、当時のカシオペアとは対照的なスムースジャズ路線で、アコースティック楽器とボーカルをフィーチャーしたウォームなサウンドが特徴でした。
1990年代初頭には、ヤマハが開発したMIDIドラム・トリガーシステムを応用し、生ドラムと同時に楽曲のメロディやベースパートを一人で演奏する多重演奏のソロパフォーマンスを編み出しました。このパフォーマンスは神保自身によって「ワンマンオーケストラ」と名付けられ、各方面から注目を集めました。2000年代に入ると、従来の音楽ファン以外にも認知されるようになり、2001年にはテレビ朝日系列の報道番組『ニュースステーション』に出演し披露したことで、その活動が広く知られるようになりました。
ワンマンオーケストラは神保の活動の中心となり、国内で年間80本前後、国外でも多くの場所で開催されています。また、彼は毎年コンスタントにソロ名義のアルバムを制作しており、オリジナル曲に加え、近年はカバー曲集も同時に制作しています。これらの楽曲は、ワンマンオーケストラ用にアレンジし直されて演奏されています。
2019年に発生した新型コロナウイルス感染症の世界的流行は、国内外を広く巡る神保の活動に大きな影響を与えました。2020年から2022年にかけては海外でのワンマンオーケストラ公演は行われず、日本国内でも度重なる延期や中止を余儀なくされましたが、可能な限り活動を続けました。毎年ロサンゼルスで行っていたソロアルバムのレコーディングは、神保が日本国内に滞在し、ロサンゼルスのミュージシャンとはインターネットを介したリモート録音形式に変更して行われました。
また、新型コロナウイルス感染症禍でのステイホームを受けて、2020年5月からは自身のYouTube公式チャンネルにて自宅スタジオからのライブストリーミング「OUCHI DE JIMBO」を開始しました。これはワンマンオーケストラの演奏と活動告知のトークを交えたもので、視聴者とのチャットでのやり取りにも応じています。予定がなければ毎週土曜日夜8時から30分ほど配信されており、2023年現在、その回数は100回を超えています。
3.4. クロスジャンル活動
神保彰はジャズ・フュージョンの枠を超え、幅広いジャンルでその才能を発揮しています。スタジオワークでは、SMAP、嵐、関ジャニ∞、Sexy Zoneなどのジャニーズ系アーティストや、Char、舘ひろしなどのレコーディングに参加しています。舘ひろしが出演した2012年のNHK紅白歌合戦でも演奏しました。
また、ももいろクローバーZやDREAMS COME TRUEのライブにゲスト出演するなど、ポップスやロック、アニメソングなど、ジャンルを問わず活躍しています。1990年にはNHK教育テレビ『おかあさんといっしょ』の月歌「にじのいろとおほしさま」の作曲を担当しました。アニメ『となりの関くん』のエンディングテーマ「Set Them Free」でもドラムを演奏しています。
4. 音楽スタイルとテクニック
神保彰のドラムアプローチは、アコースティックとエレクトロニックの要素を融合させたハイブリッドなスタイルが特徴です。特に、彼が開発に携わった「ワンマンオーケストラ」コンセプトと、それを可能にするドラムトリガーシステムは、彼の演奏の代名詞となっています。

4.1. ドラム・トリガー・システム
神保彰のシグネチャーである「ワンマンオーケストラ」パフォーマンスを可能にするのが、彼が考案した「ドラム・トリガー・システム」です。この機材の第1号機は、1990年代初頭にヤマハが開発したものです。
システムは、叩くと電気が発生するピックアップや電子ドラムパッドを接続し、それぞれのパーツからの打撃を機材内で設定したMIDI信号に変換する仕組みです。この機材は、単に1種類のMIDI信号を鳴らすだけでなく、あらかじめ下記のような設定を収めることができます。
- 鳴らす和音・音色(音色を変えてドラム以外の楽器の音を鳴らす)
- 叩かれた回数に応じて鳴らす音程(例えば、3回叩くと「ド、ミ、ソ」と流れ、もう1度叩くと「ド」に戻り、この3音のループを繰り返す。1990年代初頭の機材では4音までだったが、2010年現在の市販機材「DTX900」では、一つのパッドの叩いた場所やピックアップごとに最大100種の音符設定を記憶できる。1つの打撃で同時に違った音色を鳴らしたり、長く鳴る音や短く鳴る音を決めたりすることも可能)
- 上記2点の組み合わせを取りまとめたセットの記憶
- セットを複数切り替える機能(パッドの一つが切り替えスイッチとなっており、これによりメロディやコード進行の変化に対応している)
これにより、一人での多重パート・メロディ演奏が可能となります。かつては19インチラックに収めるデザインでしたが、近年ではドラムセットの傍らに置いて操作できるコンパクトな機材となりました。この機材にはMIDI端子が付いており、サンプラーを接続すれば肉声や自然音も演奏できます。神保自身のライブでは外部MIDI音源を接続し使用しています。
このシステムは、シーケンサーによる自動演奏とは全く異なります。機材にプログラミングされているのは音程の順序と長さだけであり、自動で曲が鳴ることはありません。どの場所を何回どのタイミング・順序で叩くかを完全に習得しないと曲に聴こえないため、演奏ミスはまれに見られます。神保自身は「1打多く打ったらどこかで1打少なくして帳尻を合わせる。合わせられない場合はそのセクションを捨てて次へどんどん進んでしまう。どうしようもなくなった場合はMCでフォローする」と語っています。また、キーボードによる演奏と違い、「音を止める」タイミングを演奏者が決められないため、「長く鳴らす音」「短く鳴らす音」をあらかじめプログラミングする必要があります。これは、聞こえてくる音楽に合わせて太鼓や画面を操る音楽ゲームとは全く逆に、人が音を鳴らすタイミングを決めるものと捉えられます。
神保は自身の教則ビデオ『PULSE』で、「テープやシーケンサーによる同期演奏とは全く異なる。同期演奏はクリックのタイミングに演奏が縛られるが、ワンマンオーケストラでは自分のタイム感でバンドオーケストレーションを作り上げることができる」と説明しています。2023年末には自身のSNSにて「ハイハットにピックアップを付けたので演奏の幅が広がる」と書いていました。
4.2. ドラムキットのセットアップ
神保彰のドラム演奏のユニークな側面の一つは、そのドラムセットの構成にあります。彼はアコースティックドラムとヤマハの電子ドラムトリガーを組み合わせることで、多様なサウンドを駆使したライブパフォーマンスを実現しています。
4.2.1. 主なドラムキットのセットアップ
神保は長年にわたりヤマハのドラムを愛用しており、複数のシグネチャーモデルも制作されています。シンバルはジルジャン、ドラムスティックはヴィック・ファースを推奨しています。
- アコースティックドラム**
- ヤマハ WSD13AJ (13インチ×7インチ) ビーチカスタム 神保彰シグネチャースネアドラム
- ヤマハ YD9000AJ (8インチ, 10インチ, 12インチ, 14インチ, 16インチ, 22インチ) レコーディングカスタム 神保彰デビュー30周年記念キット
- シンバル**
- ジルジャン Kカスタム ハイブリッドシリーズ
- 13.25インチ ハイハット
- 17インチ クラッシュ
- 19インチ トラッシュスマッシュ
- 19インチ チャイナ
- 21インチ ライド
- 9インチ スプラッシュ
- 13インチ トラッシュスプラッシュ/15インチ トラッシュクラッシュ (スタック)
- ジルジャン Kカスタム ハイブリッドシリーズ
- 電子ドラムトリガー**
- ヤマハ DTX900
4.2.2. 過去の機材
- ドラムセット**
- 1980年 - YD9000R
- 1983年 - 1986年 - Simmons SDS-V
- 1990年 - ヤマハ・ロックツアーカスタム
- 1992年 - メイプルカスタム
- 1995年 - ヤマハ・ロックツアーカスタム
- 1997年 - ビーチカスタム
- 2001年 - ビーチカスタムアブソルート
- 2004年 - オークカスタムアブソルート
- 2005年 - オークカスタム 神保彰25周年記念モデル
- 2010年 - YD9000AJ 神保彰30周年記念モデル
- シグネチャースネアドラム**
- 1992年 - MSD13AJ メイプル 7ply パワーフープ (限定)
- 1997年 - WSD13AJ ビーチ 8ply ウッドフープ
- 2004年 - NSD13AJ オーク 6ply ウッドフープ (限定)
- 2012年 - BSD1450AJ オールドバーチ 6ply スチールフープ (限定)
5. ディスコグラフィー
神保彰は、ソロアーティストとして、また様々なユニットやコラボレーションを通じて、広範な音楽作品を発表しています。
5.1. ソロアルバム
年 | アルバム名 | 最高順位 |
---|---|---|
1986 | 『COTTON』 | - |
1989 | 『PALETTE』 | - |
1990 | 『JIMBO』 | - |
1991 | 『SLOW BOAT』 | - |
1992 | 『PENGUIN PARASOL』 | - |
1993 | 『LIME PIE』 | - |
1994 | 『PANAMA MAN』 | - |
1995 | 『ROOMS BY THE SEA』 | - |
1996 | 『FLOWER』 | - |
1997 | 『STONE BUTTERFLY』 | - |
2007 | 『FOUR COLORS』 | 189 |
2008 | 『GET UP !』 | 173 |
2009 | 『JIMBOMBA』 | 140 |
2010 | 『JIMBO GUMBO』 | 147 |
2011 | 『JIMBO JAMBOREE』 | 107 |
2012 | 『Smile Smile』 | 94 |
2012 | 『JIMBO de COVER』 | 85 |
2013 | 『Mind Scope』 | 120 |
2013 | 『JIMBO de COVER 2』 | 136 |
2014 | 『Crossover The World』 | 119 |
2014 | 『JIMBO de COVER 3』 | 137 |
2015 | 『Groove Of Life』 | 107 |
2015 | 『JIMBO de CTI』 | 128 |
2016 | 『Munity』 | 200 |
2016 | 『JIMBO de JIMBO 80's』 | 179 |
2017 | 『BROMBO3 ! ! ! -JB Project』 | 226 |
2017 | 『21』 | 178 |
2018 | 『22 South Bound』 | 237 |
2018 | 『23 West Bound』 | 247 |
2019 | 『24th Street NY Duo - featuring WILL LEE』 | 209 |
2019 | 『25th Avenue LA Trio - featuribg ABRAHAM LABORIEL & RUSSELL FERRANTE』 | 204 |
2019 | 『JIMBO THE BEST-KANREKI-』 | 168 |
2020 | 『26th Street NY Duo - Featuring Will Lee & Oz Noy』 | 175 |
2020 | 『27th Avenue LA Trio - Featuring Abraham Laboriel,Russell Ferrante & Patrice Rushen』 | 172 |
5.2. コラボレーションとユニットアルバム
年 | アルバム名 | ユニット名 |
---|---|---|
1980 | 『Thunder Live』 | CASIOPEA |
1980 | 『Make Up City』 | CASIOPEA |
1981 | 『Eyes of the Mind』 | CASIOPEA |
1981 | 『Cross Point』 | CASIOPEA |
1982 | 『Mint Jams』 | CASIOPEA |
1982 | 『Four by Four』 | CASIOPEA |
1983 | 『Photographs』 | CASIOPEA |
1983 | 『Jive Jive』 | CASIOPEA |
1984 | 『The Soundgraphy』 | CASIOPEA |
1984 | 『Down Upbeat』 | CASIOPEA |
1985 | 『Halle』 | CASIOPEA |
1985 | 『Casiopea Live』 | CASIOPEA |
1986 | 『Sun Sun』 | CASIOPEA |
1987 | 『Casiopea Perfect Live II』 | CASIOPEA |
1987 | 『Platinum』 | CASIOPEA |
1988 | 『Euphony』 | CASIOPEA |
1988 | 『Casiopea World Live '88』 | CASIOPEA |
1989 | 『Shambara』 | Shambara |
1990 | 『Jimsaku』 | ジンサク |
1991 | 『45 °C』 | Jimsaku |
1992 | 『Jade』 | Jimsaku |
1992 | 『Viva!』 | Jimsaku |
1993 | 『100%』 | Jimsaku |
1993 | 『Wind Loves Us』 | Jimsaku |
1994 | 『Navel』 | Jimsaku |
1995 | 『Blaze of Passion』 | Jimsaku |
1995 | 『Best Selection』 | Jimsaku |
1996 | 『Dispensation』 | Jimsaku |
1997 | 『Mega db』 | Jimsaku |
1997 | 『Light and Shadows』 | CASIOPEA |
1997 | 『Live in Yokohama』 | Nettai Tropical Jazz Big Band |
1998 | 『Be』 | CASIOPEA |
1998 | 『II ~September~』 | Nettai Tropical Jazz Big Band |
1999 | 『Material』 | CASIOPEA |
1999 | 『III ~My Favourite~』 | Nettai Tropical Jazz Big Band |
2000 | 『20th(live)』 | CASIOPEA |
2000 | 『Bitter Sweet』 | CASIOPEA |
2000 | 『IV ~La Rumba~』 | Nettai Tropical Jazz Big Band |
2000 | 『Intelligent Jazz #1』 | Intelligent JAZZ (with Kay Nakayama) |
2001 | 『Main Gate』 | CASIOPEA |
2001 | 『V ~La Noche Tropical~』 | Nettai Tropical Jazz Big Band |
2002 | 『Inspire』 | CASIOPEA |
2002 | 『VI ~En Vivo~』 | Nettai Tropical Jazz Big Band |
2002 | 『SkyandGround』 | ヒダじんぼ |
2002 | 『Bridge』 | ヒダじんぼ |
2003 | 『Places』 | CASIOPEA |
2003 | 『VII ~Spain~』 | Nettai Tropical Jazz Big Band |
2003 | 『Brombo!』 | JB Project |
2004 | 『Marble』 | CASIOPEA |
2004 | 『Live and More』 | CASIOPEA |
2004 | 『VII ~The Covers~』 | Nettai Tropical Jazz Big Band |
2004 | 『Stevie is wonderful』 | Intelligent JAZZ |
2004 | 『Brombo! 2』 | JB Project |
2005 | 『Gig25』 | CASIOPEA |
2005 | 『Signal』 | CASIOPEA |
2005 | 『IX ~Mas Tropical!~』 | Nettai Tropical Jazz Big Band |
2005 | 『Jazz Only Lives Twice』 | Intelligent JAZZ |
2005 | 『Pyramid』 | Pyramid |
2006 | 『Telepath』 | Pyramid |
2006 | 『X ~Swing con Clave~』 | Nettai Tropical Jazz Big Band |
2006 | 『Stevie is wonderful More』 | Intelligent JAZZ |
2007 | 『XI ~Let's Groove~』 | Nettai Tropical Jazz Big Band |
2008 | 『XII ~The Originals~』 | Nettai Tropical Jazz Big Band |
2009 | 『XII ~Fantasy~』 | Nettai Tropical Jazz Big Band |
2010 | 『XIII ~Liberty City~』 | Nettai Tropical Jazz Big Band |
2011 | 『Pyramid3』 | Pyramid |
5.3. 教育資料
神保彰は、ドラム教育にも積極的に貢献しており、複数の教則ビデオやDVDをリリースしています。
年 | タイトル | メディア |
---|---|---|
1992 | Metamorphosis | VHS |
1995 | Pulse | VHS |
1997 | Independence | VHS |
1999 | Evolution | VHS |
2003 | Wasabi | DVD |
2003 | Fujiyama | DVD |
2004 | Solo Drum Performance ~One Man Orchestra~ | DVD |
2005 | Solo Drum Performance 2 ~One Man Orchestra~ | DVD |
2006 | Solo Drum Performance 3 ~One Man Orchestra~ | DVD |
2007 | Solo Drum Performance 4 ~神保彰の作り方~ | DVD |
2008 | Solo Drum Performance 5 ~Circuit Exercises~ | DVD |
2009 | Solo Drum Performance 6 ~Offset Exercises~ | DVD |
2010 | Solo Drum Performance 7 ~Shadow Exercises~ | DVD |
2011 | Solo Drum Performance 8 ~Dotted Exercises~ | DVD |
6. 評価と功績
神保彰のキャリアは、数々の称賛と批評的評価を受けており、ドラム界と音楽産業に持続的な影響を与え続けています。
6.1. 受賞と栄誉
神保彰は、その卓越した技術と革新的なアプローチにより、数々の栄誉を受けています。
- 1999年には、イギリスのドラム専門誌『RHYTHM』で「最も人気のあるドラマー」部門で2位を獲得しました。
- 2000年6月には、アジア人ドラマーとして初めて『モダン・ドラマー』誌の表紙を飾りました。同年にはモダン・ドラマー・フェスティバルにも出演しています。
- 2007年10月10日発売の『ニューズウィーク』誌日本版(10月17日号)において、「世界で尊敬される日本人100人」に選出されました。
- 1995年には、ヤマハから「テクニカルマスター」の称号を与えられました。
6.2. 影響と指導
神保彰は、後続のドラマーやミュージシャンに多大な影響を与えてきました。彼のテクニカルなドラム演奏は、一人で叩いているとは思えないほど音数が多く、一音一音をクリアに聞かせることから、「千手観音」あるいは「十手観音」(向谷実命名)という異名が付けられました。
2011年には国立音楽大学ジャズ専修の客員教授に就任し、音楽教育の分野でもその経験と知識を伝えています。2012年からはNHK Eテレで放送された『スクールライブショー』のバンドバトル部門で審査員としてたびたび登場し、後進の指導にあたっています。また、自身のYouTubeチャンネルでのライブストリーミング「OUCHI DE JIMBO」を通じて、ファンとの交流を深め、ドラム演奏のアクセシビリティ向上にも貢献しています。
7. 私生活
神保彰は東京都出身です。2007年11月には、シューズメーカーのニューバランスに協力し、ドラマー向けシューズM150の開発に携わりました。2014年4月に大阪府摂津市界隈を撮影したGoogle ストリートビューに歩行中の姿が写り込んでいることを自身で確認し、Twitterで紹介したことがあります。