1. 概要
鈴木まりやは、1991年4月29日に埼玉県で生まれた日本のアイドル、歌手、女優である。女性アイドルグループであるAKB48およびSNH48の元メンバーとして知られている。AKB48には2009年に加入し、いくつかのシングルに参加した後、2012年には中国の姉妹グループであるSNH48の創設メンバーの一人として移籍した。2013年から2016年まではAKB48とSNH48の兼任メンバーとして活動し、その後AKB48専任に戻り、2017年にグループを卒業した。
女優としては、特にホラー映画に数多く出演しており、「ホラーの女王」とも称されたことがある。AKB48卒業後は、「卒業☆星」や「SAISON」といったアイドルグループでの活動を経て、ソロの芸能活動も続けている。2021年には活動拠点を北海道札幌市に移し、2023年には結婚し、2024年には第一子を出産するなど、私生活でも新たな局面を迎えている。
2. 生涯とキャリア
鈴木まりやの生涯と芸能活動の経歴について、その幼少期からAKB48での活動、そして卒業後の多岐にわたるキャリアまでを時系列に沿って詳細に記述する。
2.1. 幼少期と背景
鈴木まりやは1991年4月29日に埼玉県で誕生した。AKB48のオーディションに挑戦する前には、AKB48のチームBオーディションから複数回応募し、4回連続で落選するという経験をしている。特に、第四回研究生(7期生)オーディションで最終的に合格するまでに、第一回研究生(4期生)オーディションと第三回研究生(6期生)オーディションでは書類審査を通過し、6期生オーディションでは最終審査まで進んだものの、いずれも不合格となっていた。
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2.2. アイドル活動: AKB48とSNH48
鈴木まりやのアイドルキャリアは、2009年1月にSHIBUYA-AXで開催された『AKB48 リクエストアワーセットリストベスト100 2009』でAKB48 7期研究生としてお披露目されたことに始まる。同年8月23日には『読売新聞創刊135周年記念コンサート AKB104選抜メンバー組閣祭り』の夜公演でチームAへの昇格が発表されたが、2010年2月28日の研究生公演で昇格先がチームBに変更されることが改めて発表された。同年5月21日には正式にチームBに昇格し、同日から始まった『チームB 5th Stage「シアターの女神」』公演から参加した。
2010年3月25日には『AKB48 満席祭り希望 賛否両論』の夜公演において、芸能事務所ドレスコードへの移籍打診が発表され、同年11月1日に同社所属となった。
2012年8月24日、『AKB48 in TOKYO DOME ~1830mの夢~』初日公演において、SNH48へ移籍することが発表された。同年11月1日にはSNH48に正式に移籍した。
2013年1月25日には、2012年12月31日付でドレスコードとの契約を解除し、2013年1月1日から現在の所属事務所であるフレイヴ エンターテインメントへ移籍したことを自身のブログで発表した。同年4月28日には『AKB48グループ臨時総会 ~白黒つけようじゃないか!~』最終日の夜公演にて、AKB48チームAを兼任することが発表され、同日付で兼任が開始された。同年10月11日には上海のSNH48劇場で行われた「最終ベルが鳴る」公演において、宮澤佐江と共にSNH48メンバーとして初のステージに立った。同年11月11日にはSNH48で新チームが結成され、チームSIIへ配属された。
2014年2月24日、Zepp DiverCityで開催された「AKB48グループ大組閣祭り」において、兼任先がチームKに変更されることが発表され、同年4月24日からチームK兼任となった。
2016年6月10日にはAKB48チームK専任となり、SNH48との兼任が解除された。
2017年2月9日に行われた劇場公演においてAKB48からの卒業を発表し、同年4月30日に卒業公演が実施された。同年6月10日をもってAKB48としての全ての活動を終了した。
AKB48在籍中、一度もシングル表題曲の選抜メンバーに選ばれることはなかったが、『第7回ジャンケン大会』では14位となり、カップリング曲の選抜メンバーとして参加した。また、中田ちさとの卒業日翌日である2017年4月25日から自身が卒業する6月10日までの期間、AKB48のメンバーで最年長であった。
2.3. AKB48卒業後の活動
AKB48を卒業後、鈴木まりやは新たなアイドル活動を開始した。2019年3月には井上ヨシマサがプロデュースするアイドルグループ「卒業☆星」に参加し、同年4月に再デビューを果たした。卒業☆星として、同年4月3日にはAbemaTVの番組『矢口真里の火曜The NIGHT』に出演した。また、同年7月から9月にかけては劇団東少のミュージカル『シンデレラ』で主役のシンデレラ役を演じ、ミュージカル初主演を果たした。
2021年11月20日には、1年間限定のアイドルユニット「SAISON」に加入し、活動を行った。SAISONには、かつてAKB48で共に活動した岡田彩花、石田晴香、野中美郷も参加していた。SAISONとしての活動は、2023年1月28日の解散ライブをもって終了した。
2.4. 私生活
鈴木まりやは、2021年4月に北海道札幌市への移住を発表し、活動拠点を移した。
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2023年8月4日には、札幌吉本所属のお笑いコンビ「ゴールデンルールズ」の根本悠との結婚を自身のSNSで発表した。同年10月26日には第一子の妊娠を報告し、性別が男の子であることも明かした。
そして、2024年2月10日には第一子となる男児の出産を報告した。
3. ディスコグラフィー
鈴木まりやが参加したAKB48、SNH48などのアイドルグループにおける音盤活動について詳述する。
3.1. グループシングル
鈴木まりやは、以下のAKB48名義のシングル楽曲およびそのカップリング曲、ユニット曲に参加した。
- 「RIVER」に収録
- ひこうき雲 - 「シアターガールズ」名義
- 「ポニーテールとシュシュ」に収録
- 僕のYELL - 「シアターガールズ」名義
- 「Beginner」に収録
- 泣ける場所 - 「DIVA」名義
- 「チャンスの順番」に収録
- ラブ・ジャンプ - 「チームB」名義
- 「桜の木になろう」に収録
- エリアK - 「DIVA」名義
- 「Everyday、カチューシャ」に収録
- 人の力 - 「アンダーガールズ」名義
- 「風は吹いている」に収録
- Vamos - 「アンダーガールズ ばら組」名義
- 「上からマリコ」に収録
- 呼び捨てファンタジー - 「チームB」名義
- 「GIVE ME FIVE!」に収録
- ユングやフロイトの場合 - 「スペシャルガールズC」名義
- 「真夏のSounds good !」に収録
- 3つの涙 - 「スペシャルガールズ」名義
- 「ギンガムチェック」に収録
- あの日の風鈴 - 「ウェイティングガールズ」名義
- 「永遠プレッシャー」に収録
- 私たちのReason
- 「ハート・エレキ」に収録
- キスまでカウントダウン - 「Team A」名義
- 「前しか向かねえ」に収録
- 恋とか...
- 「ラブラドール・レトリバー」に収録
- 愛しきライバル - 「Team K」名義
- 「希望的リフレイン」に収録
- 初めてのドライブ - 「Team K」名義
- Reborn - 「チームサプライズ」名義
- 「唇にBe My Baby」に収録
- お姉さんの独り言 - 「Team K」名義
- 「翼はいらない」に収録
- 哀愁のトランペッター - 「Team K」名義
3.2. グループアルバム
以下のAKB48およびSNH48名義のアルバム楽曲に参加した。
- 『神曲たち』に収録
- 君と虹と太陽と
- 『ここにいたこと』に収録
- 恋愛サーカス - 「チームB」名義
- ここにいたこと
- 『1830m』に収録
- ノーカン - 「チームB」名義
- 青空よ 寂しくないか?
- 『次の足跡』に収録
- After rain
- 確信がもてるもの - 「Team A」名義
- 『ここがロドスだ、ここで跳べ!』に収録
- Conveyor - 「Team K」名義
- 『0と1の間』に収録
- 愛の使者 - 「Team K」名義
- SNH48『一心向前一心向前中国語』に収録
- 遙遠的彼岸ソーロング!中国語
- 櫻花書籤桜の栞中国語
- 劇場女神シアターの女神中国語
3.3. 劇場公演ユニット曲
鈴木まりやが劇場公演で披露したユニット曲への参加履歴は以下の通りである。
- SNH48名義
- チームSII 1st Stage「最終ベルが鳴る」公演
- 夜蝶(おしべとめしべと夜の蝶々)
- チームSII 1st Stage「最終ベルが鳴る」公演
- AKB48名義
- チームA 5th Stage「恋愛禁止条例」公演
- スコールの間に(バックダンサー)
- 真夏のクリスマスローズ(バックダンサー、中田ちさと(篠田麻里子休演時)のアンダー)
- 恋愛禁止条例
- 黒い天使(藤江れいな・中田ちさとのアンダー)
- チームB 4th Stage「アイドルの夜明け」公演
- 片思いの対角線(バックダンサー)
- 研究生 「アイドルの夜明け」公演
- 愛しきナターシャ
- 残念少女
- チームK 5th Stage「逆上がり」公演
- わがままな流れ星(バックダンサー、小林香菜のアンダー)
- THEATRE G-ROSSO「夢を死なせるわけにいかない」公演
- 初めてのジェリービーンズ(宮澤佐江・高城亜樹・藤江れいな・仲谷明香のスタンバイ)
- チームB 5th Stage「シアターの女神」公演
- 嵐の夜には
- ロッカールームボーイ(平嶋夏海のユニットアンダー)
- 篠田チームAウェイティング公演
- 雨のピアニスト(チームS 2nd Stage「手をつなぎながら」、佐藤すみれのアンダー)
- 横山チームA ウェイティング公演
- キャンディー(チームB 5th Stage「シアターの女神」、矢倉楓子のアンダー)
- 残念少女(チームB 4th Stage「アイドルの夜明け」、高橋朱里のアンダー)
- チームK 7th Stage「RESET」公演
- 心の端のソファー(小嶋真子のアンダー)
- 奇跡は間に合わない(鈴木紫帆里卒業後、鈴木のポジションを担当)
- 田原総一朗 「ド~なる?!ド~する?!AKB48」公演
- Bye Bye Bye(ひまわり組 2nd Stage「夢を死なせるわけにいかない」公演、小嶋陽菜のポジション)
- チームK 8th Stage「最終ベルが鳴る」公演
- リターンマッチ(藤田奈那・茂木忍のアンダー)
- 22人姉妹の歌(高城亜樹卒業後、高城のポジションを担当)
- チームB 7th Stage「ただいま 恋愛中」公演
- 純愛のクレッシェンド(岩佐美咲のアンダー)
- リバイバル公演「僕の太陽」公演
- 向日葵(島田晴香、西野未姫、岡田奈々のスタンバイ)
- チームA 5th Stage「恋愛禁止条例」公演
4. フィルモグラフィー
鈴木まりやの女優活動における映画出演作品は以下の通りである。特に、ホラー映画での主演作が多い。
- 『こっくりさん 劇場版』(2011年11月26日、ジョリー・ロジャー) - 主演・大島絵梨 役
- 『2ちゃんねるの呪い 新劇場版・本危』(2012年6月2日、ジョリー・ロジャー) - 主演・木南結香 役
- 『こっくりさん 劇場版 新都市伝説』(2014年2月8日、チャンス イン) - 主演・マリ 役
- 『永遠のダイヤモンド』(2015年12月、ネクストモードスケッチ) - 紗希 役
- 『チャットゾーン』(2017年4月3日、秋葉原映画祭にて初上映、パル企画) - 主演・森奏子 役
- 『いのちあるかぎり 木田俊之物語』(2017年4月24日、アプローズプロ / WARAHATA) - 木田智恵子(青年期) 役
- 『初恋スケッチ~まいっちんぐマチコ先生~』(2018年9月) - 君嶋ナナオ 役
- 『呪い返し師-塩子誕生』(2022年10月7日、日活 / 東京テアトル) - 上条さくら 役
5. 出演
鈴木まりやの音楽活動や主要な映画出演以外に、参加した様々なメディアおよびライブ活動を整理する。
5.1. テレビ番組
- マジすか学園 最終話(2010年3月26日、テレビ東京) - 馬路須加女学園生徒 役
- マジすか学園2 第4話・最終話(2011年5月6日・7月1日、テレビ東京) - マリヤ 役
- JIM BEAM SUMMER CAMP(2021年8月14日、北海道テレビ) - ジムビームアンバサダー
- 真夜中のイイね(2022年4月 - 2023年3月、札幌テレビ)
- どさんこWEEKEND(2023年4月8日 - 、札幌テレビ) - MC(2023年12月まで)、リポーター(2024年4月より)
5.2. 舞台
- Alice in Deadly School(2010年10月14日 - 17日、六行会ホール) - 堂本千十合 役
- 落下ガール(2011年2月3日 - 4日、渋谷区文化総合センター大和田 伝承ホール) - 日替わりゲスト 白金清美 役
- 努力しないで出世する方法(2011年3月9日・13日、笹塚ファクトリー) - みゅう 役
- Stranger than Paradise ~深愛~(2011年8月11日、シアターグリーン BOX in BOX THEATER) - 須藤編集長 役(特別ゲスト友情出演)
- TAIYOMAGICFILM
- 第11回公演『サクラサクコロ2016』(2016年10月5日、赤坂RED/THEATER) - 妹 役 ※日替わりゲスト
- 第12回公演『時分自間旅行』(2017年9月22日 - 10月1日、赤坂RED/THEATER) - 松井智乃 役
- ハムレット(2017年12月、六行会ホール) - オフィーリア 役
- funkyナース~きばらんか!~(2018年3月、新宿村LIVEスタジオ) - 草分愛 役
- 劇団TEAM-ODAC
- 第29回本公演「HOME~いつか帰るよ、僕だけのHOME~」(2018年5月9日 - 14日、紀伊國屋ホール) - 増野アンリ 役
- 第30回本公演「猫と犬と約束の燈2018 -夏」(2018年7月7日 - 16日、全労済ホール/スペース・ゼロ)
- Casket~深海から見える星~(2018年)
- 南十字星へのプレリュード(2018年10月29日 - 11月4日、三越劇場) - ルル 役
- 虹色唱歌(2018年)
- 劇団東少
- ミュージカル『シンデレラ』(2019年7月13日 - 15日、三越劇場 他、全国各地) - 主演・シンデレラ 役
- ミュージカル『白雪姫』(2020年8月23日、府中の森芸術劇場 他、全国各地) - 主演・白雪姫 役
- ミュージカル『白雪姫』(2021年7月 - 10月、三越劇場 他、全国各地) - 主演・白雪姫 役
- 朗読劇「Five senses~五感~」(2020年11月30日、eplus LIVING ROOM CAFE&DINING)
5.3. ラジオとオンラインコンテンツ
- お台場ファイティーン(2009年10月1日・2010年3月18日、デックス東京ベイスタジオ)
- アイガク 大江戸アイドル学園(2010年12月5日 - 2011年6月26日、レインボータウンFM) - パーソナリティー
- Tokyoアイドルコレクション(2011年7月3日 - 11月20日、レインボータウンFM) - パーソナリティー
- シャンハイスクール48(2014年2月20日 - 、テレ朝動画)
- ミセス・ロスト~インタベンショニスト・アヤメ(2020年5月14日 - 6月11日、「ギャンブル依存症問題を考える会・Twitter」) - 美咲 役
- 奥華子「冬花火」(2014年1月22日、ミュージックビデオ)
5.4. イベントと広告
- まりやんぬわねっと(2012年11月16日、AKB48 CAFE&SHOP AKIHABARA シアターエリア)
- まりやんぬ22歳バースデーパーティー「やんぬでやんす!」(2013年4月29日、AKB48 CAFE&SHOP AKIHABARA シアターカフェ)
- イースタン・リーグ 北海道日本ハムファイターズ対ヤクルトスワローズ戦 始球式(2015年9月21日、ファイターズ鎌ケ谷スタジアム)
- ADREE(2014年) - Autumn & Winter Collection イメージモデル
5.5. その他の映像作品
- 怨霊映像 恐篇(2011年2月2日、レンタルのみ) - 鈴木まりやの怪談朗読
- こっくりさん 劇場版(2011年12月21日) - 主演・大島絵梨 役
6. 出版物
鈴木まりやに関連する出版物についての情報を提供する。
6.1. 雑誌連載とカレンダー
- Cool Music → Cool当代歌坛 連載「~SNH48鈴木まりや 上海留学日記~」。(2013年5月 - 2014年8月、上海大嘴広告传媒)
- 鈴木まりや 2012年カレンダー(2011年11月19日、ハゴロモ)
- 卓上 鈴木まりや 2013年カレンダー(2012年12月7日、ハゴロモ)
- 卓上 鈴木まりや 2014年カレンダー(2013年12月6日、ハゴロモ)
7. 人物像
鈴木まりやの個人的な興味、趣味、愛称、そしてグループ内での人間関係に関するエピソードなどを扱う。
鈴木まりやは料理をすることが好きで、料理番組への出演を希望している。また、ジェルネイルを自らの爪に施せるほどの技術を持っており、ジェルネイル検定初級に合格している。日本プロ野球では、北海道日本ハムファイターズのファンである。
AKB48在籍時の愛称は「まりやんぬ」で、キャッチフレーズは「3時のおやつはまりやんぬ」であった。「まりやんぬ」という愛称は中学校時代のクラスメイトが、「3時のおやつは...」のキャッチフレーズはファンがそれぞれ考案したものである。自身のブログでは、母親を「ママやんぬ」、父親を「パパやんぬ」、2歳上の兄を「兄やんぬ」と呼称していた。SNH48移籍後は、宮澤佐江が考案した「やんぬさん」という愛称も使用された。
AKB48の同期である松井咲子とは特に仲が良く、二人の出身地である埼玉県の愛称「彩の国」に由来する「彩ニング☆ガールズ」を名乗っていた。また、大家志津香や元SDN48の梅田悠とも親交が深く、飲食店で長時間語り合ったり、ダンスを教えてもらうこともあるという。さらに、先輩の浦野一美については、好きな服のメーカーや系統が共通していることから憧れの人と公言している。
2010年10月10日に開催された『AKB48東京秋祭り』2日目の「ぐだぐだカラオケ大会」の一発芸コーナーでは、鈴木自身が内田眞由美、横山由依、永尾まりやの3名と共に「チーム体育会系アイドル」として登場し、側転とフラフープを披露した。
AKB48卒業後に活動したアイドルユニット「SAISON」では、AKB48の元メンバーである岡田彩花、石田晴香、野中美郷と共に活動していた。
8. 関連項目
- AKB48
- SNH48
- 卒業☆星
- SAISON
- 女優
- タレント
- アイドル
- 北海道日本ハムファイターズ
- ゴールデンルールズ