鈴木一朗 (サッカー選手)

1.1. 幼少期とサッカー転向の背景

鈴木一朗は1995年8月1日に岩手県盛岡市で生まれた。彼の名前は、野球をこよなく愛する祖父が、大リーグで活躍した野球選手「イチロー」にあやかって名付けたものである。この名前は、幼い頃から彼に大きな期待とプレッシャーを与えた。
小学1年生の時に厨川ファイターズで野球を始め、当時、投手としてプレーしていた。右投げ右打ちであったにもかかわらず、祖父の強い意向でイチローと同じく左打ちにも挑戦させられるなど、野球での成功を強く期待されていた。しかし、この名前と祖父からの過度な期待は、彼にとって重荷となり、小学5年生の時にそのプレッシャーから逃れるかのようにサッカーへの転向を決意。その後、グルージャ盛岡ジュニアに所属し、サッカーの道を歩み始めた。

1.2. ユース・大学時代

サッカー転向後、鈴木一朗は緑が丘サッカークラブ64でプレーし、2005年から2007年までグルージャ盛岡ジュニアに所属した。その後、2008年には青森山田中学校、2009年から2010年には盛岡市立厨川中学校でサッカーを続けた。高校時代は2011年から2013年まで盛岡中央高等学校で活動。
大学は富士大学に進学し、2014年から2017年まで大学サッカー選手としてプレーした。大学在学中の2016年6月には、JFA・Jリーグの特別指定選手に承認され、古巣であるグルージャ盛岡(当時J3リーグ所属)に選手登録された。

2.1. プロデビューと初期キャリア

2016年6月、富士大学に在学中ながらグルージャ盛岡の特別指定選手に承認された。同年7月3日には、J3リーグ第15節のガイナーレ鳥取戦(いわぎんスタジアムで開催)でJリーグ初出場を果たし、プロとしての第一歩を踏み出した。特別指定選手としてグルージャ盛岡でプレーした2016シーズンは、J3リーグで4試合に出場した。

2.2. その後の移籍と各クラブでの活躍

グルージャ盛岡での特別指定選手としての活動後、鈴木一朗は複数のクラブへの移籍を経てキャリアを重ねた。

• いわきFC(2018年 - 2019年)**: 2018年よりいわきFCに加入。2018シーズンは東北社会人サッカーリーグ2部南で16試合に出場し8得点、2019シーズンは東北社会人サッカーリーグ1部で7試合に出場し1得点を記録した。
• 奈良クラブ(2020年)**: 2020年にJFL所属の奈良クラブへ移籍。このシーズンはJFLで12試合に出場し2得点を挙げた。
• 栃木シティFC(2021年 - 2022年)**: 2021年より関東サッカーリーグ1部に所属する栃木シティFCへ移籍。2021シーズンは関東サッカーリーグ1部で20試合に出場し、天皇杯でも2試合に出場した。2022シーズンは関東サッカーリーグ1部で11試合に出場した。
• 東邦チタニウムサッカー部(2023年 - )**: 2022年12月16日、東邦チタニウムサッカー部への完全移籍が発表され、2023シーズンからは同クラブでプレーしている。