1. 経歴
渡大生は、地元の広島県でサッカーを始め、プロ入り後はギラヴァンツ北九州でJリーグデビューを果たしました。その後、徳島ヴォルティスでの得点王争いや、地元クラブであるサンフレッチェ広島での挑戦、大分トリニータ、アビスパ福岡でのプレーを経て、再び徳島ヴォルティスへと復帰し、中心選手として活躍を続けています。
1.1. プロ入り前
広島市安佐北区出身の渡大生は、幼少期から隣に住んでいたプロサッカー選手の森重真人を目標にサッカーに励んだ。森重と同じ広島県立広島皆実高等学校に進学し、2年次には背番号10を背負い、攻撃的MFとして活躍。冬の第89回全国高等学校サッカー選手権大会にも出場したが、2回戦で青森山田に敗れた。
2011年、高校3年次の夏頃からギラヴァンツ北九州の練習に参加し、練習試合にも出場。持ち前の馬力のあるドリブルをアピールし、首脳陣から高い評価を得た。
q=広島市安佐北区|position=right
1.2. ギラヴァンツ北九州
2012年、渡大生はギラヴァンツ北九州に入団し、プロキャリアをスタートさせた。同年3月11日のJ2リーグ第2節ファジアーノ岡山戦(北九州市立本城陸上競技場)でJリーグ初出場を飾ると、3月20日のJ2リーグ第4節水戸ホーリーホック戦(同会場)ではJリーグ初得点を記録した。同年6月には、AFC U-22選手権予選に出場するU-19サッカー日本代表に選出され、三菱化成黒崎サッカー部・ニューウェーブ北九州時代を含め、クラブ史上初めての日本代表招集選手となった。
1.3. 徳島ヴォルティス (第1次)
2016年、渡大生は徳島ヴォルティスに完全移籍。同年はリーグ戦で自己最多となる12ゴールを記録し、チームの攻撃を牽引した。
2017年シーズンには、途中交代で出場したJ2リーグ第2節と第15節を除く全試合に先発出場し、チームで唯一リーグ戦全試合出場を果たした。前半戦だけで14ゴールを挙げ、自身の記録を更新。最終的には横浜FCのイバに次ぐリーグ2位、日本人選手としてはトップとなるシーズン23ゴールを挙げた。J2リーグが22チーム42試合制となった2012年以降、日本人選手としてシーズン20ゴール以上を記録したのは、2014年の大黒将志以来2人目という快挙であった。
1.4. サンフレッチェ広島
2018年、渡大生は地元の広島県を本拠地とするサンフレッチェ広島に完全移籍したが、怪我の影響もあり、リーグ戦での得点は1ゴールに留まった。
広島2年目の2019年シーズンには、パトリックのコンディション不良などもあり、開幕戦でスタメン出場を果たした。ACLではメルボルン・ビクトリーFC戦と大邱FC戦でゴールを挙げる活躍を見せた。また、J1リーグ第7節のヴィッセル神戸戦では、共にボレーシュートで2得点を記録し、チームの逆転勝利に貢献した。しかし、その後はスタメンの座を掴みきることができず、リーグ戦合計3得点に終わった。
1.5. 大分トリニータ
2020年、渡大生は大分トリニータに完全移籍し、新たな挑戦の場を求めた。
1.6. アビスパ福岡
翌2021年にはアビスパ福岡に完全移籍し、2022年までの2シーズンにわたりプレーした。
1.7. 徳島ヴォルティス (第2次)
2023年、渡大生は徳島ヴォルティスに完全移籍で復帰。2017年以来6シーズンぶりの古巣復帰となった。
2024年シーズンには、5月に玄理吾に代わって副キャプテンに就任し、チームの精神的支柱としても貢献している。
2. 所属クラブ
- 広島高陽フットボールクラブ
- 広島県立広島皆実高等学校
- 2012年 - 2015年 ギラヴァンツ北九州
- 2016年 - 2017年 徳島ヴォルティス
- 2018年 - 2019年 サンフレッチェ広島
- 2020年 大分トリニータ
- 2021年 - 2022年 アビスパ福岡
- 2023年 - 徳島ヴォルティス
3. 代表歴
渡大生は、日本の年代別代表チームに選出され、国際大会にも出場した経験を持つ。
- U-19サッカー日本代表
- 2012年 AFC U-22アジアカップ2013 (予選)
- 2012年 AFC U-19選手権2012
- U-20サッカー日本代表
4. 個人成績
渡大生のプロキャリアにおける各大会での出場記録と得点数を詳細な表形式で示します。
4.1. クラブ
クラブ | シーズン | ディビジョン | リーグ | 天皇杯 | Jリーグカップ | ACL | 合計 | |||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
出場 | 得点 | 出場 | 得点 | 出場 | 得点 | 出場 | 得点 | 出場 | 得点 | |||
ギラヴァンツ北九州 | 2012 | J2 | 24 | 5 | 0 | 0 | - | - | 24 | 5 | ||
2013 | 34 | 8 | 2 | 1 | - | - | 36 | 9 | ||||
2014 | 37 | 4 | 3 | 1 | - | - | 40 | 5 | ||||
2015 | 35 | 7 | 2 | 0 | - | - | 37 | 7 | ||||
徳島ヴォルティス | 2016 | 41 | 12 | 3 | 0 | - | - | 44 | 12 | |||
2017 | 42 | 23 | 1 | 0 | - | - | 43 | 23 | ||||
サンフレッチェ広島 | 2018 | J1 | 17 | 1 | 2 | 0 | 6 | 3 | - | 25 | 4 | |
2019 | 23 | 3 | 3 | 1 | 1 | 1 | 6 | 2 | 33 | 7 | ||
大分トリニータ | 2020 | 23 | 2 | - | 2 | 1 | - | 25 | 3 | |||
アビスパ福岡 | 2021 | 26 | 2 | 0 | 0 | 4 | 0 | - | 30 | 2 | ||
2022 | 11 | 1 | 3 | 2 | 4 | 0 | - | 18 | 3 | |||
徳島ヴォルティス | 2023 | J2 | 32 | 1 | 2 | 0 | - | - | 34 | 1 | ||
2024 | 34 | 9 | 0 | 0 | 1 | 0 | - | 35 | 9 | |||
J1リーグ 通算 | 100 | 9 | 8 | 3 | 17 | 5 | 6 | 2 | 131 | 19 | ||
J2リーグ 通算 | 279 | 69 | 13 | 2 | 1 | 0 | - | 293 | 71 | |||
総通算 | 379 | 78 | 21 | 5 | 18 | 5 | 6 | 2 | 424 | 90 |
4.2. Jリーグ初出場・初得点
- Jリーグ初出場 - 2012年3月11日 J2第2節 ファジアーノ岡山戦 (北九州市立本城陸上競技場)
- Jリーグ初得点 - 2012年3月20日 J2第4節 水戸ホーリーホック戦 (北九州市立本城陸上競技場)
5. タイトル
渡大生がキャリアを通じて獲得した個人タイトルを以下に示します。
5.1. 個人
- J2リーグ・月間MVP:1回(2017年2月・3月)
- J2リーグ・月間ベストゴール:1回(2024年9月)