1. 概要
オーストラリアのプロレスラーであるジーナ(Xena英語、本名:Xena Kachoジーナ・カチョ英語)は、1997年2月18日生まれの女性プロレスラーである。身長163 cm、体重60 kg。現在はスターダムにフリーランスとして所属し、Empress Nexus Venusのメンバーとして活動している。アーティスト・オブ・スターダム王座を1度獲得している。
2. 幼少期と背景
ジーナは1997年にヨルダンで生まれ、3歳の時に家族が「より良い生活」を求めてオーストラリアへ移住した。幼少期からWWEを視聴し、プロレスに魅了されたという。16歳でプロレス団体への入門を試みるも、年齢制限や両親の反対により一度は断念した。しかし、18歳を迎えた年にオーストラリアのプロレス団体に入門し、プロレスラーへの道を歩み始めた。
3. プロレスラーとしてのキャリア
ジーナのプロレスラーとしてのキャリアは、オーストラリアのインディー団体でのデビューから始まり、その後、日本の人気団体であるスターダムでの活動へと舞台を移した。
3.1. インディー団体時代
2018年7月20日、ジーナはオーストラリアのインディー団体で、金網マッチでのバトルロイヤル戦でデビューを飾った。デビュー当初から男子との混合試合を行うことが多く、その活動は注目を集めた。同年10月6日には、オーストラリアのPWAニューカッスル・プロレスにおいて、リングネームジェイナ(Jayna英語)としてハーレー・ワンダーランドとの試合でデビューした(スターダム公式ではこの試合をデビュー戦としている)。2019年2月にはFWA女子王座を獲得し、キャリア初のタイトルを手にした。その後も同王座を4度にわたって戴冠している。
3.2. スターダム時代
2023年3月26日、ジーナは初来日を果たし、スターダムが開催する『CINDERELLA TOURNAMENT 2023』において、白川未奈が率いるユニット「Club Venus」の新たなメンバーとして加入した。
3.2.1. Club Venus時代 (2023年 - 2024年)
ジーナはClub Venus加入後、『CINDERELLA TOURNAMENT 2023』の1回戦で妃南に勝利し、日本マットでの初勝利を飾った。さらに3回戦ではテクラにも勝利を収める快進撃を見せた。しかし、準々決勝でこの年のトーナメントを制することになるMIRAIに敗退した。
2023年4月6日には、マライア・メイ(Mariah May英語)とジーナが謎のパートナーと組んでSTARS(葉月、コグマ、飯田沙耶)と対戦する予定が組まれた。当日、その謎のパートナーは元NXTのジェシー(Jessie英語)であることが明かされ、ジェシー、メイ、ジーナ組が勝利を収めた。同年9月30日までに、ジーナはClub Venusの外国人メンバーの中で唯一残留する形となった。2023年6月25日に行われた『STARDOM SUNSHINE 2023』での朱里とのシングルマッチを最後に、一度オーストラリアへ帰国した。
3.2.2. Empress Nexus Venus時代 (2024年 - 現在)
2024年1月20日、『STARDOM AWARD 2023 in Takadanobaba ~DAY1 試合~』大会において、試合後のリングにサプライズでジーナが登場。白川未奈、月山和香、舞華、HANAKOと共に、かつてのClub Venusを再編する形で新ユニット「E neXus V」(後にEmpress Nexus Venusと命名)を結成した。
同年3月9日からの『CINDERELLA TOURNAMENT 2024』では、1回戦で向後桃に、2回戦で同門の月山和香に勝利した。しかし、準々決勝で琉悪夏に敗れ、トーナメントを終えた。
2024年3月30日、ジーナは舞華、白川未奈と共にAbarenbo GEを破り、アーティスト・オブ・スターダム王座を獲得した。
4. レスリングスタイルと得意技
ジーナは、力強い技と独自のフィニッシュ・ホールドを特徴とするレスリングスタイルを持つ。
4.1. フィニッシュ・ホールド
- サンダー・ストラック
- スターダム参戦当初から使用している主要なフィニッシュ・ホールド。相手をファイヤーマンズキャリーの体勢で両肩に担ぎ上げ、投げ落とすと同時に自ら背面から倒れ込む。落下してきた相手の腹部に対し、突き立てた両膝を打ちつける変形のストマック・ブロックである。この技はプリンセスズ・スローンや山折りと同型とされる。最近では、アルゼンチンバックブリーカーの体勢からこの技に移行することもある。
- サンダーロール
- 2024年5月25日に初披露された技。この技で羽南から勝利を収めている。
4.2. 打撃技
- チョップ
- ジーナのチョップは、若手時代にウィル・オスプレイから高く評価されたことがある。
5. 獲得タイトルと実績
ジーナがプロレスラーとしてのキャリアを通じて獲得した主なタイトルと実績は以下の通りである。
- フューチャー・レスリング・オーストラリア
- FWA女子王座:4回
- プロレスリング・イラストレイテッド
- 2024年、PWI女子250で250人の女性プロレスラー中213位にランクイン。
- スターダム
- アーティスト・オブ・スターダム王座:1回(パートナーは舞華&白川未奈)
6. 人物とその他の活動
ジーナはプロレス活動以外にも、その多才な一面を披露している。プロレスリング・ノアに参戦しているダガ(Daga英語)と共同でYouTubeチャンネルを運営しており、私生活の一端やプロレスラーとしての裏側などを発信している。また、プロレスラーになる以前にはボディーガードの仕事も経験している。
7. 入場曲
ジーナがプロレスの試合入場時に使用している、または使用していた入場曲は以下の通りである。
- Maximum Thunder
- 2024年6月22日の国立代々木競技場第二体育館大会において、ワールド・オブ・スターダム王座挑戦を機に新入場曲として使用を開始した。
- RAVE × MURDER IN MY MIND
- Dxrk英語の「RAVE英語」とKORDHELL英語の「MURDER IN MY MIND英語」のリミックス曲。スターダムに初参戦した当初から使用されていた。