韓国女優梨花女子大学校在米韓国人

ソ・ミンジョン

女優・放送人のソ・ミンジョンは、2000年デビュー後『思いっきりハイキック!』で人気を得て、結婚・米国移住を経て2017年に放送界へ復帰した。

1. 概要

ソ・ミンジョン(서민정Seo Min-jung韓国語、1979年7月11日 - )は、大韓民国出身の女優、放送人である。2000年にVJとして芸能界にデビューし、リポーターやラジオDJとして多方面で活動した。特に2006年から2007年にかけて放送されたMBCのシットコム『思いっきりハイキック!』で教師役を演じ、その愛らしいキャラクターで大きな人気を獲得した。
2007年に在米韓国人の歯科医アン・サンフンと結婚し、米国ニューヨーク市に移住した後は、育児のため一時的に放送活動を休止した。しかし、約10年の休業期間を経て、2017年にMBCのバラエティ番組『ミステリー音楽ショー 覆面歌王』で復帰を果たし、その後もJTBCのリアリティ番組『異邦人』に家族とともに出演するなど、再び活発な活動を見せている。彼女のキャリアは、デビューから人気絶頂期、結婚による休業、そして成功的な復帰という、波瀾万丈な軌跡を辿っている。

2. 生い立ちと背景

2.1. 幼少期と学歴

ソ・ミンジョンは1979年7月11日に大韓民国で生まれ、幼少期にイギリスロンドンで学生時代を過ごした。本貫は利川徐氏である。学歴としては、ソウル大現国民学校(現：ソウル大現初等学校)を卒業し、ソヒョン高等学校を卒業している。大学では韓国外国語大学法学部に入学したが中退し、その後梨花女子大学校法学部を卒業して法学士の学位を取得した。

3. 経歴

ソ・ミンジョンは2000年にVJとしてデビューして以降、リポーター、女優、ラジオDJなど多岐にわたる放送活動を展開した。結婚と育児による休業期間を経て、2017年にはバラエティ番組を通じて放送界に復帰し、再び活発な活動を見せている。

3.1. デビューと放送活動

ソ・ミンジョンは梨花女子大学校法学部に在学中だった2000年に、ケーブルテレビ局NTVの番組『音楽天下』でVJとしてデビューした。その後、MBCの『セクションTV芸能通信』、SBSの『好奇心天国』、Mnetの『ホットライン スクール』、MBCの『ワウ！動物天下』、KBSの『チュチュクラブ』などでリポーターを務め、その名を広めた。また、SBSの『テーマスタジオ-スターデート』やMnetの『Atomic Kittenはスペシャル』、MBCの『カササギが鳴けば』では進行役(MC)を担当した。さらに、KBS2とKBS1で放送された『ウリマル 겨루기』では、2002年12月25日から2003年11月8日までチョン・ジェファンと、2003年11月15日から2004年5月1日までキム・ヒョンウクアナウンサーと共同でMCを務めた。

3.2. 女優としての活動

ソ・ミンジョンは、テレビドラマやシットコム、映画など、様々な作品で女優として活躍した。特にシットコムでの演技は彼女の代表作として知られている。

3.2.1. テレビドラマ

彼女は2002年から2003年にかけてSBSの日々シチュエーションコメディ『まじめに生きろ』でノ・ミンジョン役を演じ、本格的な演技デビューを果たした。
2004年にはSBSのオープンドラマ『男と女 - 春の日は来る』に出演。
2005年にはSBS週末劇場『その夏の台風』でユラン役を演じた。
2006年にはSBS特別企画『愛と野望』でチャン・セミ役を担当。
そして、2006年から2007年にかけてMBCで放送され人気を博した日々シットコム『思いっきりハイキック!』では、高校生が片思いする教師、ソ・ミンジョン役を演じ、スターダムにのし上がった。この役柄は、その無邪気で愛らしい、少し不注意でだまされやすい性格が、彼女の実際の性格とは対照的であるとして、多くの視聴者に笑いと感動を与えた。

年放送局タイトル役柄放送回数
2002年 - 2003年SBS『まじめに生きろ』ノ・ミンジョン239話
2004年SBS『オープンドラマ 男と女 - 春の日は来る』1話
2005年SBS『その夏の台風』ユラン30話
2006年SBS『愛と野望』チャン・セミ81話
2006年 - 2007年MBC『思いっきりハイキック!』ソ・ミンジョン167話

3.2.2. 映画

映画分野では、2005年に『ジェニ、ジュノ』でジェニの姉役として出演した。
2007年にはドキュメンタリー映画『ナヌとシルラの大冒険』(原題: Arctic Tale)の韓国語吹き替え版で、主人公であるホッキョクグマの子供ナヌの声優を務めた。

年タイトル役柄備考
2004年『ジェニ、ジュノ』ジェニの姉
2006年『ナヌとシルラの大冒険』ナヌ(吹き替え)アニメーション映画

3.3. テレビ番組出演

ソ・ミンジョンは、演技活動以外にも様々なテレビ番組に出演している。
2007年にはMBCの『ユ・ジェソク、キム・ウォニの遊びにきて』の「思いっきりハイキック！特集」にゲスト出演した。
2017年6月26日にはMBCの『ミステリー音楽ショー 覆面歌王』に「ケチャップ二つください！フライドポテト！」として参加し、10年ぶりに芸能界に復帰した。
同年7月9日にはMBCの『オッパ考え』第8回にゲスト出演。
7月27日にはMBCの『黄金漁場 ラジオスター』第537回「ハイキック、二度目の逆襲！もう一度OK？」特集にゲスト出演した。
7月31日にはMBCの『セクションTV芸能通信』にスペシャル編集長(特別MC)として出演し、15年ぶりにリポーターから特別MCとしてカムバックした。
8月8日にはSBSの『同床異夢2 - 君は僕の運命』第5回にゲスト出演。
8月30日にはKBS2の『1対100』第495回にゲスト出演した。
9月4日から9月11日にかけてはJTBCの『冷蔵庫をお願い』第146回から147回に、キム・ジフンとともにゲスト出演した。
2017年12月3日から2018年4月1日までJTBCのリアリティ番組『異邦人』に家族とともにレギュラー出演し、人気を集めた。
2018年1月11日にはJTBCの『一食ください』第64回、一山食事洞編にゲスト出演。
2019年8月27日にはKBS2の『屋根裏部屋の問題児たち』第42回にゲスト出演した。
2021年11月13日にはMBCの『ドキュフレックス』の『思いっきりハイキック』第2部に出演した。

固定出演とゲスト出演のリスト
年放送局タイトル役柄期間備考
2000年MBC『セクションTV芸能通信』リポーター
2000年 - 2001年Mnet『ホットライン スクール』VJ2000年5月3日 - 2001年キム・ジフンと共同進行
MBC『日曜日、日曜日の夜に』リポーター
2002年MBC『ワウ！動物天下』リポーター
SBS『好奇心天国』リポーター
KBS2『チュチュクラブ』リポーター
KBS2『TVは愛を乗せて』ゲスト
SBS『テーマスタジオ - スターデート』MC
Mnet『アトミックキトン スペシャル』MC
MBC『カササギが鳴けば』MC
KBS2、KBS1『ウリマル 겨루기』MC2002年12月25日 - 2003年11月8日：チョン・ジェファンと共同進行、2003年11月15日 - 2004年5月1日：キム・ヒョンウクアナウンサーと共同進行
2003年MBC『電波見聞録』ゲスト2月3日チョ・ヒョンギ、テ・ジナ、チュ・ヨンフン、キム・ナウン、イ・ジョンス、イ・ギョンギュと共同進行
2003年MBC『第21回MBC創作童謡祭』MC5月6日パク・ジュンヒョンと共同進行
2007年MBC『ユ・ジェソク、キム・ウォニの遊びにきて』ゲスト6月9日 - 6月16日『思いっきりハイキック』特集
2017年MBC『ミステリー音楽ショー 覆面歌王』参加者(ケチャップ二つください！フライドポテト！)6月26日
2017年MBC『オッパ考え』ゲスト7月9日第8回、シンドン、UV、ソ・ミンジョン編
2017年MBC『黄金漁場 ラジオスター』ゲスト7月27日第537回、「ハイキック、二度目の逆襲！もう一度OK？」特集
2017年MBC『セクションTV芸能通信』スペシャル編集長(特別MC)7月31日
2017年SBS『同床異夢2 - 君は僕の運命』ゲスト8月8日第5回
2017年KBS2『1対100』ゲスト8月30日第495回、ソヌ・ヨンニョ、ソ・ミンジョン編
2017年JTBC『冷蔵庫をお願い』ゲスト9月4日 - 9月11日第146回 - 147回、キム・ジフン & ソ・ミンジョン編
2017年 - 2018年JTBC『異邦人』固定出演2017年12月3日 - 2018年4月1日リアリティ番組
2018年JTBC『一食ください』ゲスト1月11日第64回、一山食事洞編
2019年KBS2『屋根裏部屋の問題児たち』ゲスト8月27日第42回
2021年MBC『ドキュフレックス』出演11月13日『思いっきりハイキック』第2部

3.4. ラジオ番組出演

ソ・ミンジョンはラジオDJとしても活動した。
2002年10月から2005年4月までSBSラブFMの『ソ・ミンジョンの楽しい私たちの若い日々』でDJを務めた。
2016年8月3日にはSBSラブFMの『ソン・ウニ、キム・スクのオンニネラジオ』にゲスト出演した。

年放送局タイトル役柄期間備考
2002年 - 2005年SBSラブFM『ソ・ミンジョンの楽しい私たちの若い日々』DJ2002年10月 - 2005年4月
2016年SBSラブFM『ソン・ウニ、キム・スクのオンニネラジオ』ゲスト出演8月3日

3.5. CM出演

彼女は様々なコマーシャルや広告キャンペーンにも参加している。
主な出演CMには、TJメディアの「チルロネッ」、LGカード、ピングレの「バナナ味牛乳」や「センギュルテンギュル」、テクノマート(キム・チャンワン編)、クラウン製菓、新韓カードなどがある。ベトナム語ソースにはuTorrentとオレンジジュースの広告も記載されている。

3.6. 放送界への復帰

2007年8月25日に結婚し、同年11月9日より演技活動を休止したソ・ミンジョンは、夫の仕事に伴い米国ニューヨーク市に移住し、育児に専念した。
約10年の歳月が流れた2017年6月26日、MBCのバラエティ番組『ミステリー音楽ショー 覆面歌王』に「ケチャップ二つください！フライドポテト！」として出演し、10年ぶりに芸能界に復帰した。この復帰は、夫の応援があったからこそ実現したと語っている。
その後、2017年12月3日からはJTBCのリアリティ番組『異邦人』に家族とともにレギュラー出演し、ニューヨークでの生活を公開して再び人気を博した。彼女は、この番組を通じて夢を諦めない姿を見せたいと語っている。

4. 私生活

ソ・ミンジョンの私生活における重要な転機は、結婚とそれに伴う米国への移住であった。

4.1. 結婚と家族

ソ・ミンジョンは2007年8月26日、ソウルのCOEXコンベンションセンターグランドボールルームで、1歳年上の在米韓国人歯科医、アン・サンフンと結婚式を挙げた。二人は2005年に友人の紹介で出会い、約1年間の交際を経て結婚に至った。
アン・サンフンはニューヨーク大学出身の歯科医で、現在はマンハッタンで歯科医院を買収し、院長兼歯科医として働いている。二人は遠距離恋愛であり、頻繁に会うことはできなかったが、主に電子メールや電話で愛を育んだという。
夫との最初の出会いについて、ソ・ミンジョンは「常に互いを深く愛し、大切にできる人に出会いたいと思っていた」と述べている。大学1年生の友人から偶然連絡があり、その友人の親戚が現在の夫であった。夫も熱心なキリスト教徒であり、初めて会った日に互いの信仰について語り合い、親しくなったという。彼女は、夫を初めて見た時、まるでスローモーションで歩いてくるかのように「光り輝いて見えた」と語り、その善良な印象に好感を抱いたという。夫がその後も連絡を取り続けた理由について、彼は「信仰について語り合っていなければ、連絡する勇気は出なかっただろう」と述べている。
結婚後、ソ・ミンジョンは夫の仕事の都合で米国ニューヨーク市に移住し、2008年7月28日には第一子となる娘のアン・イェジンを出産した。

5. 受賞歴

ソ・ミンジョンは、そのキャリアを通じて以下の賞を受賞している。

  • 2005年 SBS演技大賞 ラジオMC部門 特別賞(『ソ・ミンジョンの楽しい私たちの若い日々』)
  • 2007年 Mnet 20's Choice ベストキス賞(『思いっきりハイキック!』でのチェ・ミンヨンとの共演に対して)