1. 初期生い立ちと経歴
朴南烈は1970年5月4日に韓国で生まれた。選手としてのキャリアは、1993年に一和天馬(現・城南FC)でプロデビューしたことから始まった。
2. 選手としての経歴
朴南烈は、主に一和天馬と水原三星ブルーウィングスで選手として活躍し、数多くのタイトル獲得に貢献した。
2.1. クラブでの経歴
朴南烈は1993年に一和天馬でプロキャリアを開始した。尚武での兵役期間(1997年、1998年)を除き、2003年まで9シーズンにわたりチームの主力選手として活躍した。この間、Kリーグで6回の優勝(1993年、1994年、1995年、2001年、2002年、2003年)を経験し、2000年には3位に貢献した。また、1999年FAカップでの優勝、1994-95年アジアクラブ選手権準決勝進出、1995年アジアクラブ選手権での優勝、1996-97年アジアクラブ選手権準優勝、2000年FAカップ準優勝、2002年FAカップ準決勝進出など、数々の実績を残した。
さらに、1996年にはアフロアジアクラブ選手権とアジアスーパーカップでも優勝を果たした。2002年にはアディダスカップで優勝し、2000年の韓国スーパーカップでは準優勝、2002年の韓国スーパーカップでは優勝を経験した。
2003年シーズン終了後、水原三星ブルーウィングスと6ヶ月の短期契約を結んで移籍した。ここでは公式戦3試合の出場にとどまったものの、チームの2004年Kリーグ優勝を経験し、2004年シーズンをもって11年間の現役生活に終止符を打った。
2.2. 代表チームでの経歴
朴南烈は1993年3月9日のカナダとの親善試合で国際Aマッチデビューを果たした。同年6月13日にはバーレーンとの1994年FIFAワールドカップアジア1次予選グループ4最終戦でAマッチ初ゴールを記録し、チームの3-0の勝利に貢献した。
その後、1994年アジア競技大会に出場し、開催国日本との準々決勝では負傷した韓政局に代わって途中出場し、10分間プレーしてチームの準決勝進出に貢献した。しかし、ウズベキスタンとの準決勝で0-1の衝撃的な敗戦を喫し、3位決定戦に回った。クウェートとの3位決定戦でも1-2で敗れ、メダル獲得はならなかった。
1996年AFCアジアカップ本大会のメンバーにも選出されたが、イランとの準々決勝では相手エースのアリ・ダエイに4得点を許すなど、合計6失点を喫して敗退し、準決勝進出を逃した。1998年にAマッチ通算20試合出場1得点の記録を残し、代表チームのユニフォームを返上した。
3. 指導者としての経歴
選手引退後、朴南烈はすぐに白楊中学校サッカー部の監督として指導者キャリアを開始し、2008年まで同校を率いた。
3.1. 女子サッカー指導
2009年にWKリーグが発足すると同時に、高陽大教ヌンノピ(後の利川大教)の監督に就任し、4シーズンにわたりチームを指揮した。この期間に、WKリーグで2年連続優勝を含む3回のリーグ優勝を達成し、2012年全国体育大会と2012年全国女子サッカー選手権大会で準決勝に進出、2013年全国女子サッカー選手権大会では優勝を果たすなど、その指導力を高く評価された。
2012年には大韓民国女子代表チームの監督を一時的に務め、キプロス・カップで5位という、これまでの同大会での最高成績を記録した。
その後、2013年にはかつてのチームメイトである安益洙監督の要請を受け、古巣の城南一和天馬のコーチとして1シーズン務めた。2014年シーズンを前に利川大教の監督に復帰し、WKリーグで3年連続準優勝(2014年~2016年)を達成した。また、全国体育大会でも2年連続優勝(2015年、2016年)を果たし、2016年全国女子サッカー選手権大会では準決勝に進出した。
3.2. プロチーム指導
2018年シーズン途中には金仁完監督が率いる全南ドラゴンズのコーチに就任し、1シーズンにわたり金仁完監督を補佐した。この時期、チームは2018年FAカップで準決勝に進出したものの、2018年Kリーグ1では12チーム中最下位となり、翌シーズンの2部リーグ降格という最悪の結果を残し、金監督と共に全南を去った。
2019年には当時ナショナルリーグ所属だった金海市庁の首席コーチを1シーズン務めた後、一時休養に入った。2022年シーズンにはK3リーグの昌原市庁のコーチを務め、同年のK3リーグ優勝に貢献し、その指導力が認められ2022年K3リーグ最優秀指導者コーチ部門に選出された。
昌原市庁のコーチとして2022年K3リーグ優勝に導いた後、2023年シーズンを控えた2022年11月8日に天安シティFCの監督に就任した。しかし、成績不振のため2023年11月29日に監督職を解任された。
| チーム | 就任 | 退任 | 記録 | ||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 試合数 | 勝利 | 引き分け | 敗戦 | 勝率 | |||||
| 天安シティFC | 2022年11月8日 | 2023年11月29日 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0.00% | ||
| 合計 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0.00% | ||||
3.3. 指導者キャリアの功績
朴南烈は指導者として以下の功績を残している。
- WKリーグ優勝:2009年、2011年、2012年(利川大教)
- 全国体育大会優勝:2015年、2016年(利川大教)
- 全国女子サッカー選手権大会優勝:2013年(利川大教)
- K3リーグ優勝:2022年(昌原市庁、コーチとして)
4. 受賞歴
朴南烈は選手時代と指導者時代にそれぞれ以下の受賞歴がある。
4.1. 選手時代の受賞歴
- Kリーグ優勝:1993年、1994年、1995年、2001年、2002年、2003年(一和天馬)
- コリアカップ優勝:1999年(天安一和天馬)
- リーグカップ優勝:2002年アディダスカップ(城南一和天馬)
- アジアクラブ選手権優勝:1995年(一和天馬)
- アフロアジアクラブ選手権優勝:1996年(一和天馬)
- アジアスーパーカップ優勝:1996年(一和天馬)
- スーパーカップ優勝:2002年(城南一和天馬)
- Kリーグ3位:2000年(城南一和天馬)
- コリアカップ準優勝:2000年(城南一和天馬)
- リーグカップ準優勝:1995年アディダスカップ、2000年アディダスカップ(城南一和天馬)
- アジアクラブ選手権準優勝:1996-97年(一和天馬)
- スーパーカップ準優勝:2000年(城南一和天馬)
- Kリーグ優勝:2004年(水原三星ブルーウィングス)
- アジア競技大会4位:1994年(韓国代表)
個人
- コリアカップ最優秀選手:1999年
4.2. 指導者時代の受賞歴
- WKリーグ優勝:2009年、2011年、2012年(利川大教)
- 全国体育大会優勝:2015年、2016年(利川大教)
- 全国女子サッカー選手権大会優勝:2013年(利川大教)
- K3リーグ優勝:2022年(昌原市庁、コーチとして)
- WKリーグ準優勝:2014年、2015年、2016年(利川大教)
個人
- K3リーグ最優秀指導者:2022年(コーチ部門)