1. 幼少期と教育
半谷陽介は、1999年1月30日に東京都江戸川区で生まれました。幼少期からサッカーに親しみ、その才能を開花させていきます。
1.1. 初期サッカー教育
半谷は、まずFC春江でサッカーを始め、その後、FC東京U-15深川、そしてFC東京U-18へと進みました。FC東京U-18に所属していた2016年6月には、チームメイトの伊藤純也と共に2種登録選手としてトップチームに登録されました。この時期から、彼はプロの舞台を意識し、J3リーグでの出場経験を積むことになります。
1.2. 大学でのキャリア
FC東京のトップチームへの昇格はせず、半谷は東京学芸大学に進学しました。しかし、彼はその後アメリカ合衆国に渡り、マサチューセッツ大学アマースト校(UMASS)に編入学するという独自の道を選びました。
UMASSではチームの主力選手として活躍し、その実力を高く評価されました。2018年には「Atlantic 10 All-Rookie Team」に選出され、将来が期待されましたが、2019年シーズンは負傷のため試合に出場できませんでした。しかし、この困難を乗り越え、2020年にはチームのエースとして見事な復活を遂げました。このシーズン、彼は「United Soccer Coaches First-Team All-Region」、「First-Team All-Atlantic 10 selection」、「United Soccer Coaches Scholar All-Region honoree」など、数々の個人タイトルを獲得しました。リーグ戦では10アシストを記録してアシスト王に輝き、チームを全米大会に導く原動力となりました。2021年も引き続き「Atlantic 10 Second-Team」や「United Soccer Coaches All-Region Third-Team」などの賞を受賞し、全米大学サッカー界でも注目を集める選手となりました。UMASSでの3シーズンで、彼は合計2ゴール17アシストを記録しています。
2. クラブキャリア
大学での輝かしい成績を収めた半谷陽介は、アメリカでのプロキャリアへと移行します。
2.1. 日本でのプロデビュー
半谷陽介は、FC東京U-18に所属していた2016年6月に2種登録選手としてFC東京のトップチームに登録されました。同年9月までその資格を有し、2016年7月31日にはJ3リーグ第19節の対ガイナーレ鳥取戦(味の素フィールド西が丘)でプロデビューを果たしました。このシーズン、彼はFC東京U-23の一員としてJ3リーグで2試合に出場しています。
2.2. アメリカサッカーへの移行
東京学芸大学を経てマサチューセッツ大学アマースト校で学業とサッカーを両立させた半谷は、アメリカでのプロキャリアを追求することを決意しました。2022年2月、彼はMLSのクラブであるコロラド・ラピッズのセカンドチームにあたるMLSネクスト・プロ所属のコロラド・ラピッズ2に加入しました。同年3月28日のスポルティング・カンザスシティII戦でMLSネクスト・プロでのプロデビューを果たし、この試合でプロ初ゴールも記録しました。2022年シーズンを通して4ゴール2アシストを記録し、その活躍が認められてコロラド・ラピッズ2史上初となるチーム内MVPに輝きました。
2023年3月26日の開幕戦で初ゴールを決め、2年連続で開幕戦ゴールを達成。その後も6試合連続で7ゴールを挙げるなど、チームの攻撃を牽引する活躍を見せました。
2.3. メジャーリーグサッカーデビューとその後のレンタル移籍
2023年5月12日、半谷陽介は25歳以下の選手を対象とした短期契約で、コロラド・ラピッズのトップチームに招集されました。そして同年5月17日、彼はアトランタ・ユナイテッドFC戦で88分に途中出場し、念願のMLSデビューを果たしました。
2024年2月24日、半谷はUSLチャンピオンシップ所属のコロラドスプリングス・スイッチバックスFCへ1年間の期限付き移籍することが発表されました。彼はこのクラブでリーグ優勝に大きく貢献し、シーズン通算で5ゴール2アシストを記録しました。その功績が認められ、2024年12月8日には2025年シーズンもコロラドスプリングス・スイッチバックスFCへの期限付き移籍を延長することが発表され、引き続きチームの中心選手としての期待が寄せられています。
3. 個人成績
半谷陽介のプロキャリアにおけるクラブおよびリーグ別の出場記録と得点記録は以下の通りです。
年 | クラブ | リーグ | 出場 | 得点 | カップ戦出場 | カップ戦得点 | 大陸別大会出場 | 大陸別大会得点 | 通算出場 | 通算得点 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
日本 | |||||||||||
2016 | F東23 | J3 | 2 | 0 | - | - | 2 | 0 | |||
アメリカ | |||||||||||
2022 | ラピッズ2 | ネクスト・プロ | 23 | 4 | - | - | 23 | 4 | |||
2023 | 27 | 13 | - | - | 27 | 13 | |||||
ラピッズ | MLS | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 | ||
2024 | スイッチバックス | USLS | 37 | 5 | - | - | 37 | 5 | |||
総通算 | 91 | 22 | 0 | 0 | 0 | 0 | 91 | 22 |
- 2016年は2種登録選手
; 出場歴
- Jリーグ初出場 - 2016年7月31日 J3第19節 vsガイナーレ鳥取(味の素フィールド西が丘)
4. タイトル
半谷陽介がキャリアを通じて獲得した主要なタイトルや個人賞は以下の通りです。
4.1. クラブタイトル
- FC東京U-18
- Jユースカップ:1回(2016年)
- 日本クラブユースサッカー選手権 (U-18)大会:1回(2016年)
- コロラドスプリングス・スイッチバックスFC
- USLチャンピオンシップ:1回(2024年)
4.2. 個人タイトル
- 第40回日本クラブユースサッカー選手権 (U-18)大会 MVP
- Atlantic 10 All-Rookie Team(2018年)
- United Soccer Coaches First-Team All-Region(2020年)
- First-Team All-Atlantic 10 selection(2020年)
- United Soccer Coaches Scholar All-Region honoree(2020年)
- Atlantic 10 Second-Team(2021年)
- United Soccer Coaches All-Region Third-Team(2021年)
- コロラド・ラピッズ2 チームMVP(2022年)
5. 代表キャリア
半谷陽介は、若くして年代別の日本代表に選出され、国際舞台での経験も積んでいます。
彼は、AFC U-16選手権2014に出場したU-16日本代表の一員でした。この大会での日本代表チームは、吉武博文監督のもと、井上聖也、石川啓人、森岡陸、渡辺皓太、冨安健洋、堂安律、菅大輝、渡邊陽、斧澤隼輝、藤本寛也、阿部雅志、田中碧、杉浦文哉、下口稚葉、田中康介、吉田峻、千田奎斗、安井拓也、永澤竜亮、佐々木匠、麻田将吾、鶴田海人といった選手たちと共に、世界の舞台で戦いました。
6. 関連項目
- FC東京の下部組織#出身選手
- Jリーグ
- メジャーリーグサッカー
- USLチャンピオンシップ
7. 外部リンク
- 半谷陽介 - Jリーグデータサイト: [https://data.j-league.or.jp/SFIX04/?player_id=19612 プロフィールとスタッツ]
- 半谷陽介 公式Twitter: [https://twitter.com/yh1110130]
- 半谷陽介 公式Instagram: [https://www.instagram.com/yosukehanya]