1. Overview

瀬上 純(せのうえ じゅん)は、1970年8月2日、宮城県宮城郡松島町に生まれた日本のゲーム音楽作曲家でありギタリストである。セガのゲーム『ソニック・ザ・ヘッジホッグシリーズ』のサウンドディレクターを務め、2000年にはジョニー・ジョエリと共に日米のハードロックデュオ『Crush 40』を結成し、ソングライター兼ギタリストとして活動している。彼は1993年にセガに入社して以来、主にソニックシリーズの音楽制作に深く関わり、そのハードロックを基調とした音楽スタイルはシリーズの象徴的なサウンドを築き上げた。
2. 生い立ちと背景
瀬上純は、幼少期から音楽に深い関心を持ち、その後のキャリアを決定づけるロック音楽との出会いを通じて、独自の音楽的才能を開花させていった。
2.1. 幼少期と教育
瀬上純は1970年8月2日に宮城県宮城郡松島町で生まれた。両親が趣味で音楽を楽しんでいたため、幼い頃から音楽に興味を抱き始めた。3歳の時にはヤマハの幼児科コースに通い始め、エレクトーンを習得した。12歳の時、両親の仕事の都合でパナマへ移住。中学時代からは洋楽に深い関心を持つようになり、特にデュラン・デュランのベーシストであるジョン・テイラーに惹かれてベースの演奏を始めた。
2.2. 音楽的発展と初期のバンド活動
高校時代にはハードロックやヘヴィメタルのブームが到来し、MTVを通じてこれらのジャンルに触れることで、ロック音楽への傾倒を深めた。特にナイト・レンジャーから影響を受け、15歳でギターの演奏を独学で開始。17歳までには自身のオリジナルバンドで初のレコーディングを経験した。大学在学中は、学業よりもアルバイトやバンド活動に没頭する日々を送っていた。そんな中、友人の「ゲーム業界なら安定して曲を作れる」という発言がきっかけとなり、音楽と無関係な仕事に就くよりも良いと考え、ゲーム業界への就職を決意。当時人気を博していた『ソニック・ザ・ヘッジホッグシリーズ』に携わりたいという強い思いから、学生時代に活動していたバンドで制作した自身の楽曲のデモテープをセガに送った結果、採用されることとなった。
3. キャリアと主な活動
セガに入社後、瀬上純は数々のゲーム作品の音楽制作に携わり、特に『ソニック・ザ・ヘッジホッグシリーズ』における彼の貢献は、シリーズのサウンドアイデンティティを確立する上で不可欠なものとなった。また、Crush 40でのバンド活動を通じて、ゲーム音楽の枠を超えた幅広い音楽活動を展開している。
3.1. セガ入社と初期の作品
瀬上純は青山学院大学経済学部を卒業後、1993年にセガへ入社した。セガでの最初のプロジェクトは『ダークウィザード』であり、この作品ではエンディングテーマのメドレー編曲を担当した。同年には『ソニック・ザ・ヘッジホッグ3』において、いくつかのジングルと楽曲制作を手がけ、これが彼の『ソニック』シリーズへの最初の参加となった。1990年代半ばには、『セガワールドワイドサッカー』シリーズや、セガジェネシス版『ソニック3Dブラスト』など、複数のゲーム作品に携わった。
3.2. ソニック・ザ・ヘッジホッグシリーズでの役割
1998年に発売された『ソニックアドベンチャー』では、リードコンポーザーおよびサウンドディレクターを務めた。同作のメインテーマソングである『Open Your Heart』の成功は、彼がシリーズ全体のサウンドディレクターに昇進するきっかけとなった。1999年にはサンフランシスコへ拠点を移し、ソニックチームUSAが開発するゲーム作品に携わった。これには『NASCAR Arcade』、『ソニックアドベンチャー2』、『ソニックヒーローズ』、そして『シャドウ・ザ・ヘッジホッグ』などが含まれる。特に『ソニックアドベンチャー2』の開発プロジェクトは、彼が「今までで一番気合が入っていた仕事」と語るほど、個人的にも大きな情熱を注いだ作品であった。2010年以降も、彼は引き続きソニックシリーズの音楽制作に深く関与し、その象徴的なサウンドを支え続けている。
3.3. Crush 40の結成と活動

Crush 40は、瀬上純が2000年にジョニー・ジョエリと共に結成したハードロックバンドである。当初はゲーム『NASCAR Arcade』の楽曲制作のために結成された。バンドの主要メンバーは、ギターを瀬上純、ボーカルをジョニー・ジョエリ、ドラムスを川村徹、ベースを種子田健が務めている。特に『ソニックアドベンチャー』のメインテーマソング『Open Your Heart』のボーカルにジョニー・ジョエリを起用したことが、両者の出会いとなり、その成功がCrush 40結成の大きなきっかけとなった。瀬上のギターテクニックを駆使したハードなサウンドと、ジョニーのハスキーなボーカルが絶妙にマッチし、ゲーマーから高い評価を得ている。
バンドは結成以来、『ソニック・ザ・ヘッジホッグ』シリーズのテーマソングを数多く手がけており、2010年まではシリーズの主要タイトルに楽曲を提供し続けた。2008年10月には東京ゲームショウで初めてライブパフォーマンスを披露し、多くの人気曲を演奏した。その後、ジョエリと瀬上はYouTubeアカウントを開設し、ライブ映像を公開している。
2009年には、バンドのソニック関連楽曲をまとめたコンピレーションアルバム『The Best of Crush 40: Super Sonic Songs』をリリース。これには『NASCAR Arcade』の旧曲や新曲も含まれていた。Crush 40は、2010年8月にロンドンで開催された「Summer of Sonic」コンベンションで初の海外公演を行い、その後も2012年にはブライトンの「Summer of Sonic」やサンディエゴ・コミコンでの「Sonic Boom」イベントに出演した。2012年10月には、東京でのコンサートの音源を収録した初のライブアルバム『Live!』をリリースした。2013年8月にはミズーリ州セントルイスで開催された「Sonic Boom 2013」に出演し、2015年にはデトロイトの「Youmacon」でもパフォーマンスを行った。ソニックシリーズ25周年を記念して、Crush 40は2016年7月にサンディエゴのハウス・オブ・ブルースで、翌8月にはロンドンの「Summer of Sonic」でライブを行った。2017年7月のコミコンでは、ビデオゲームオーケストラと共に様々なソニック関連楽曲を演奏した。2019年には『チームソニックレーシング』のメインテーマ『Green Light Ride』に楽曲を提供している。
3.4. その他の音楽プロジェクトとソロアルバム
瀬上純はCrush 40での活動以外にも、多岐にわたる音楽プロジェクトに携わっている。2005年には野田順子とのコラボレーションユニット「JxJ」としてEP『Ready!』をリリースしたが、これは日本国内でのみ購入可能であった。2007年には『アウトラン2 SP』の日本版コンソールリリース向けに、『Splash Wave』と『Rush a Difficulty』のカバーを含む3つの新たなアレンジ楽曲と、オリジナル曲『Lift You Up!』を提供した。同年には『大乱闘スマッシュブラザーズX』のために『ソニック・ザ・ヘッジホッグ3』の『Angel Island Zone』のアレンジも手がけている。
2010年には、元Magna-FiのギタリストであるC.J.スーターと共に「Bubblicious Blvd.」というバンドを結成し、東京でいくつかのライブを行った。また、自身のこれまでの作品をまとめたコンピレーションアルバムシリーズも展開している。2009年には、ソニック関連の楽曲を3曲のみに抑え、他のゲームのために制作したあまり知られていない作品を中心に収録した『THE WORKS』をリリース。2015年12月にはジョイポリスで開催されたソニックのイベントで、その続編となる『THE WORKS II』のリリースを発表し、2ヶ月後に発売された。さらに2019年には『THE WORKS III』もリリースされている。
彼はまた、他のアーティストへの楽曲提供やコラボレーションも積極的に行っている。例えば、ハードラインのアルバム『Leaving the End Open』に収録されている楽曲『Before This』ではギターを担当した。テッド・ポーリーのコンピレーションアルバム『Ted Poley's Greatestits Vol. 1』には『Takoyaki Rock』を提供している。2016年と2017年には、元ラフ・カットやクワイエット・ライオットのポール・ショーティノの来日公演にライブメンバーとして参加した。また、HR/HM専門月刊誌『BURRN!』では、自身のコラム『Open Your Heart』を不定期に掲載している。彼の楽曲の著作権者名には、国内外問わず一貫して「Jun Senoue」名義が使用されている。
4. 人物
瀬上純は既婚者である。個人的な趣味はドライブやショッピングで、オフの時間も活動的である。彼は何よりも音楽をこよなく愛しており、暇さえあれば常に楽曲制作に取り組んでいる。自らを「メタルマニア」と公言するほどのHR/HM愛好家であり、その音楽的造詣は深い。演奏可能な楽器も多岐にわたり、ギター、ベース、キーボードを自在に弾きこなすことができる。特にESP製のカスタムギターを非常に多く所有していることでも知られている。
彼のプロフェッショナルな側面としては、『ソニックアドベンチャー2』の開発プロジェクトが、キャリアの中で最も情熱を傾けた仕事であったと語っている。また、YouTubeには自身の楽曲の演奏動画を投稿しており、ファンとの交流も大切にしている。ライブ時には観客と握手をしたり、オリジナルピックを配布したりするなど、ファンサービスも熱心に行っている。国内外の著名なアーティストとの交流も深く、これまでにエリック・マーティンやテッド・ポーリーなど、数々の世界的なミュージシャンと親交を持ち、共演している。
5. エピソード
瀬上純の音楽制作キャリアには、いくつかの興味深い逸話が存在する。
ゲーム『デイトナUSAサーキットエディション』の楽曲制作においては、著名なロックバンドMR. BIGのボーカリストであるエリック・マーティンと共同で作業にあたった。
2003年に発売された『ソニックヒーローズ』では、当初メインテーマソングとして『What I'm Made of...』の原型を提供したものの、開発チームのみならず、さらに上位の評価者からもイメージにそぐわないとして不評であったという。そのため、この楽曲は同作のラスボスのテーマソングとして転用されることになった。
2009年発売の『ソニックと暗黒の騎士』のメインテーマ『Knight of the Wind』では、『ソニックアドベンチャー2』(2001年発売)のメインテーマ『Live and Learn』と同じサポートメンバー、すなわちベースに種子田健、ドラムスにkatsuji(桐田勝治)を起用した。これについて瀬上は、久しぶりのソニック作品への復帰にあたり、自身が最も気合を入れて開発に臨んだ『ソニックアドベンチャー2』の感動を再び、あるいはそれ以上に高める楽曲に仕上げたかったからだと語っている。
6. 作品
瀬上純は、作曲、編曲、サウンドディレクション、ギター演奏など、多岐にわたる役割で数多くのゲーム作品や音楽アルバムに貢献している。
6.1. ビデオゲーム作品
年 | タイトル | 役割など | |
---|---|---|---|
1993 | 『ダークウィザード』 | エンディングテーマの編曲 | |
1993 | 『ソニック・ザ・ヘッジホッグ3』 | 他数名と音楽制作 | |
1994 | 『ゲームのかんづめ』 | 編曲 | |
1994 | 『F1 ワールドチャンピオンシップ1993 ヘブンリー・シンフォニー』 | 他数名と音楽制作 | |
1994 | 『ソニック&ナックルズ』 | 他数名と音楽制作 | |
1995 | 『ビクトリーゴール』 | 音楽 | |
1995 | 『メタルヘッド』 | 中川誠朗と音楽制作 | |
1995 | 『セガインターナショナルビクトリーゴール』 | 音楽 | |
1995 | 『F1チャレンジ』 | サウンドエフェクト | |
1995 | 『In the Hunt』 | 伊藤昌弘と音楽制作(セガサターン版) | |
1996 | 『Jリーグビクトリーゴール'96』 | 音楽 | |
1996 | 『セガワールドワイドサッカー97』 | 岡本聖郎と音楽制作 | |
1996 | 『ソニック3Dブラスト』 | 前田龍之と音楽制作(セガジェネシス版) | |
1996 | 『デイトナUSAサーキットエディション』 | リチャード・ジャックス、床井健一、澤田朋伯と音楽制作 | |
1997 | 『セガワールドワイドサッカー'98』 | 他数名と音楽制作 | |
1998 | 『セガラリー2』 | 「Soul on Desert」 | |
1998 | 『ソニックアドベンチャー』 | リードコンポーザー | |
2000 | 『NASCAR Arcade』 | 音楽 | |
2001 | 『ソニックアドベンチャー2』 | リードコンポーザー | |
2003 | 『プロ野球チームをつくろう!2』 | 音楽 | |
2003 | 『ソニックヒーローズ』 | リードコンポーザー | |
2005 | 『プロ野球チームをつくろう!3』 | 音楽 | |
2005 | 『シャドウ・ザ・ヘッジホッグ』 | リードコンポーザー | |
2006 | 『セガラリー2006』 | 他数名と音楽制作 | |
2006 | 『ソニックライバルズ』 | サウンドスーパーバイザー | |
2006 | 『ソニック・ザ・ヘッジホッグ(2006)』 | ボーカルトラックプロダクション | |
2007 | 『プロ野球チームをつくろう!5』 | 音楽 | |
2007 | 『アウトラン2スペシャルツアーズ』 | 福山光晴と音楽制作 | |
2007 | 『Burnout Running』 | ギター | |
2007 | 『ソニックライバルズ2』 | 「Race to Win」、サウンドスーパーバイザー | |
2007 | 『ナイツ ~星降る夜の物語~』 | 「Nights and Reala: Theme of a Tragedic Revenge」 | |
2008 | 『大乱闘スマッシュブラザーズX』 | 「Angel Island Zone」編曲 | |
2008 | 『ソニック ワールドアドベンチャー』 | ボーカルトラックコーディネーション | |
2009 | 『ソニックと暗黒の騎士』 | リードコンポーザー | |
2009 | 『マリオ&ソニック AT バンクーバーオリンピック』 | 中川誠朗と編曲(Wii版) | |
2010 | 『スーパーモンキーボール ステップ&ロール』 | ボーカルトラックコーディネーション | |
2010 | 『ソニック・ザ・ヘッジホッグ4 エピソードI』 | 音楽 | |
2010 | 『ソニック フリーライダーズ』 | 「Free」 | |
2010 | 『ソニック カラーズ』 | ボーカルトラックコーディネーション | |
2011 | 『ソニック ジェネレーションズ』 | リードコンポーザー、他数名と編曲 | |
2011 | 『マリオ&ソニック AT ロンドンオリンピック』 | 他数名と音楽制作 | |
2012 | 『ソニック・ザ・ヘッジホッグ4 エピソードII』 | 音楽 | |
2013 | 『Jリーグプロサッカークラブをつくろう!』 | 音楽、ギター、キーボード | |
2013 | 『マリオ&ソニック AT ソチオリンピック』 | 他数名と編曲 | |
2014 | 『うた組み575』 | サウンド、「Spirited Away」編曲 | |
2014 | 『電撃文庫 FIGHTING CLIMAX』 | 他数名と音楽制作 | |
2015 | 『電撃文庫 FIGHTING CLIMAX IGNITION』 | 他数名と音楽制作 | |
2016 | 『マリオ&ソニック AT リオオリンピック』 | 他数名と音楽制作 | |
2016 | 『やきゅつく | 』 | ギター |
2016 | 『maimai Pink Plus』 | 「Nitrous Fury」 | |
2016 | 『ぷよぷよクロニクル』 | 畑谷憲治、床井健一、澤田朋伯と編曲 | |
2017 | 『ソニックマニア』 | オーディオエンジニアリング | |
2017 | 『ソニックフォース』 | ギター、レコーディングコーディネーション | |
2018 | 『ぷよぷよeスポーツ』 | 編曲 | |
2018 | 『大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL』 | 「ロックマン4メドレー」編曲 | |
2019 | 『チームソニックレーシング』 | リードコンポーザー | |
2019 | 『東京2020オリンピック The Official Video Game』 | 床井健一、澤田朋伯と音楽制作 | |
2019 | 『マリオ&ソニック AT 東京2020オリンピック』 | サウンド編集 | |
2020 | 『ソニック AT 東京2020オリンピック』 | 堀田英邦、床井健一、大谷智哉と音楽制作 | |
2021 | 『ソニックカラーズ アルティメット』 | 大谷智哉、床井健一と編曲 | |
2022 | 『ソニックオリジンズ』 | サウンドディレクター、『ソニック3』音楽アレンジ | |
2022 | 『ソニックフロンティア』 | レコーディングコーディネーション | |
2023 | 『ソニック スーパースターズ』 | サウンドディレクター、音楽 | |
2024 | 『シャドウ ジェネレーションズ』 | サウンドディレクター |
6.2. その他の音楽作品
年 | アルバム名/作品名 | 備考 |
---|---|---|
2000 | 『Thrill of the Feel』 | Crush 40(Sons of Angels名義) |
2003 | 『Crush 40』 | Crush 40 |
2005 | 『Ready!』 | 野田順子とのコラボレーション(JxJ名義) |
2009 | 『Ted Poley's Greatestits Vol. 1』 | 「Takoyaki Rock」を提供 |
2009 | 『The Best of Crush 40: Super Sonic Songs』 | Crush 40のコンピレーションアルバム |
2009 | 『THE WORKS』 | 瀬上純ソロアルバム |
2009 | 『Leaving the End Open』 | ハードラインのアルバムに「Before This」でギター参加 |
2011 | 『Rise Again』 | Crush 40のEP |
2012 | 『Live!』 | Crush 40のライブアルバム |
2015 | 『2 Nights 2 Remember』 | Crush 40のライブアルバム |
2016 | 『THE WORKS II』 | 瀬上純ソロアルバム |
2019 | 『THE WORKS III』 | 瀬上純ソロアルバム |
2019 | 『Driving Through Forever』 | Crush 40のコンピレーションアルバム |
不明 | 『メタルっち : メタルっちゃ!』 | |
不明 | 『まんが日本メタルばなし』 | 松島純蔵名義 |
不明 | 『Eric Martin : I Love The Way You Love Me』 | |
不明 | 『メタルフォーク : メタルフォークジャンボリー』 | |
不明 | 『スーパーロボット大戦 ヴォーカルアルバム』 | |
不明 | 『rest in peace~Thanks to cozy~』 | |
不明 | 『Tribute To Coy Powell』 | |
不明 | 『Rock The Bones』 |
7. メディア出演とライブ活動
瀬上純は、音楽制作活動に加えて、様々なメディアへの出演や国内外でのライブパフォーマンスを行っている。
メディア出演としては、以下のラジオ番組やイベントに参加した。
- ソニックアドベンチャー制作発表会
- 東京ゲームショウ1997春
- 東京ゲームショウ2004 フィナーレライブ
- 東京ゲームショウ2008 フィナーレライブ
- ラジオDC(2004年2月10日、3月2日、3月10日)
- キャプテン和田の劇的メタル(2008年3月14日、2009年4月24日、2012年2月10日出演)
ライブ活動については、Crush 40としてのパフォーマンスが主だが、個人の名義や他のアーティストとの共演も積極的に行っている。
- 2008年10月12日、東京ゲームショウ2008にてジョニー・ジョエリと共にフィナーレライブを開催。
- 2010年8月、ロンドンで開催された「Summer of Sonic」コンベンションでCrush 40として初の海外公演。
- 2012年にはブライトンの「Summer of Sonic」やサンディエゴ・コミコンでの「Sonic Boom」イベントに出演。
- 2013年8月、ミズーリ州セントルイスでの「Sonic Boom 2013」イベントに出演。
- 2015年、デトロイトの「Youmacon」でパフォーマンス。
- 2016年7月、ソニックシリーズ25周年記念イベントとしてサンディエゴのハウス・オブ・ブルースで演奏。
- 2016年8月、ロンドンの「Summer of Sonic」に出演。
- 2016年、2017年にはポール・ショーティノ(元ラフ・カット、クワイエット・ライオット)の来日公演にライブメンバーとして参加。
- 2017年7月、コミコンにてビデオゲームオーケストラと共に様々なソニック関連楽曲を演奏。
- YouTubeで自身の楽曲のプレイ動画を公開している。
8. 評価と影響
瀬上純の音楽は、日本のゲーム音楽界、特に『ソニック・ザ・ヘッジホッグシリーズ』のコミュニティに計り知れない影響を与えてきた。彼のハードロックを基調としたアグレッシブでエネルギッシュなサウンドは、ソニックシリーズの高速なゲームプレイとキャラクターのクールなイメージを音楽面から強力に支え、シリーズの象徴的な要素の一つとして確立された。
特にCrush 40として発表された楽曲群は、世界中のファンから熱狂的に支持されている。『ソニックアドベンチャー2』のメインテーマである『Live and Learn』は、その代表例であり、瀬上のギターワークとジョニー・ジョエリのボーカルが完璧に調和したことで、ゲーマーから非常に高い評価を獲得した。これらの楽曲は、ゲーム内だけでなく、コンサートやイベントでも繰り返し演奏され、ファンの間で高い人気を維持している。
瀬上純の音楽的貢献は、ゲーム音楽の枠を超え、ハードロックやヘヴィメタルの要素をゲーム作品に深く根付かせた点にある。彼の楽曲は、単なるゲームのBGMとしてではなく、独立した音楽作品としても高い完成度を持ち、多くのリスナーに影響を与え続けている。彼のキャリアは、ゲーム音楽が持つ芸術性と商業的成功の両立を示しており、後進のゲーム音楽作曲家たちにも大きなインスピレーションを与えている。