1. 概要
ダリボル・ベセリノヴィッチは、1987年にセルビアで生まれ、セルビアとクロアチアの二重国籍を持つ元プロサッカー選手である。ストライカーとして活躍し、OFKベオグラードでキャリアをスタートさせた後、フランスのRCランス、ベルギーのRSCアンデルレヒトなどヨーロッパの複数のクラブでプレーした。特にベルギーのFCブリュッセルやKVメヘレンでは顕著な得点能力を発揮したが、韓国の仁川ユナイテッドFCでは期待に応えられず契約解除に至った。セルビアU-21代表としての出場経験も持つ。2019年、度重なる負傷を理由に31歳という若さで現役を引退した。
2. 出生と背景
2.1. 出生と国籍
ダリボル・ベセリノヴィッチは1987年9月21日に生まれた。彼はセルビア国籍を保持しており、さらにクロアチア国籍も持つ二重国籍者である。
3. プロキャリア
3.1. クラブキャリア
ベセリノヴィッチは2005年から2006年のシーズン中にOFKベオグラードでシニアキャリアをスタートさせた。彼はこのクラブで3年間を過ごしたが、その間、2006年から2007年のシーズンにはFKディナモ・ヴラニェに6ヶ月間の期限付き移籍を経験した。
2008年夏、ベセリノヴィッチはフランスのリーグ・ドゥに所属するRCランスと契約した。彼はこのクラブでリーグ戦4試合に出場し、1ゴールを記録した。
2009年夏にはベルギーに移り、FCブリュッセルと契約。このクラブで42試合に出場し、28ゴールを挙げるという目覚ましい活躍を見せ、成功的なシーズンを送った。この活躍が評価され、2010年12月には同じくブリュッセルを本拠地とする強豪RSCアンデルレヒトと4年半の契約を結んで移籍した。しかし、アンデルレヒトでは出場機会に恵まれず、その後の3シーズンはKVコルトレイク、ベールスホートAC、ワースラント=ベフェレンへの期限付き移籍を繰り返した。
2014年6月、彼はKVメヘレンと完全移籍で契約した。ここで彼は主力選手として定着し、84試合に出場して16得点を記録した。
2017年1月、ベセリノヴィッチはKVメヘレンを離れ、韓国Kリーグクラシックの仁川ユナイテッドFCに移籍した。仁川ユナイテッドでの登録名は「ダリ」であったが、極めて不振なパフォーマンスを見せ、同年夏には双方合意の上で契約が解除された。
仁川ユナイテッドを退団後、彼は半年間フランスのクラブ、ガゼレク・アジャクシオでプレーした。2018年1月にはフリー移籍でガゼレク・アジャクシオに加入している。
2018年8月24日、ベセリノヴィッチはボスニア・ヘルツェゴビナのプレミイェル・リーガに所属するHŠKズリンスキ・モスタルと1年契約を結んだ。2019年5月にズリンスキとの契約が満了した後、彼はクラブを退団する決断を下した。
3.2. 代表キャリア
ダリボル・ベセリノヴィッチは、セルビア・モンテネグロのユース代表チームに選出された経験がある。また、モンテネグロの独立後には、セルビアのユース代表チームにも選出され、2007年にはセルビアU-21代表として2試合に出場した。
4. 受賞歴
- RCランス
- リーグ・ドゥ: 2008-09
- RSCアンデルレヒト
- ベルギー・スーパーカップ: 2012
5. 引退
2019年8月、ダリボル・ベセリノヴィッチは31歳という若さで選手としてのキャリアを終える決断を下した。この決断の最大の要因は、度重なる負傷であったと本人が述べている。