1. 個人背景
1.1. 基本情報
ディミトリ・ペータースは1984年5月4日に、旧ソビエト連邦のクラスノヤルスク地方で生まれた。国籍はドイツで、身長は188 cm。柔道での階級は100kg級であり、段位は二段である。
2. 柔道経歴
ディミトリ・ペータースの柔道経歴は、その寝技の技術と国際大会での安定した成績によって特徴づけられる。
2.1. 経歴概要
ペータースはドイツの柔道選手としてキャリアを築き、国際大会で数々の実績を残してきた。特に、オリンピックと世界柔道選手権大会でのメダル獲得は、彼のキャリアにおける主要な成果である。
2.2. 柔道スタイル
ペータースは寝技の名手として広く知られている。彼の試合では、得意の寝技を駆使して一本勝ちを収めることが多く、特に2016年のグランプリ・デュッセルドルフでは、全ての試合を寝技による一本で勝利し、優勝を飾った。この寝技の技術は、彼の柔道スタイルを象徴するものであり、多くの対戦相手にとって脅威となった。
3. 主な大会成績
ディミトリ・ペータースは、オリンピックや世界柔道選手権大会をはじめとする数々の国際大会でメダルを獲得し、その実力を示した。
3.1. オリンピック
2012年ロンドンオリンピックの男子100kg級に出場した。中堅選手ながら準決勝まで進出したが、ロシアのタギル・ハイブラエフ(後の金メダリスト)に判定で敗れた。しかし、その後の3位決定戦ではウズベキスタンのラムジディン・サイードフに合技で一本勝ちを収め、銅メダルを獲得した。
2016年リオデジャネイロオリンピックには、国内のライバルであるカール=リヒャルト・フライとの代表争いに敗れ、出場することはできなかった。
3.2. 世界柔道選手権大会
世界柔道選手権大会では、2つの銅メダルを獲得している。
2011年世界柔道選手権大会では3回戦でタギル・ハイブラエフに敗れた。
2013年リオデジャネイロ世界柔道選手権大会では100kg級で銅メダルを獲得した。
2015年アスタナ世界柔道選手権大会でも銅メダルを獲得した。この大会では準々決勝で日本の羽賀龍之介に敗れたものの、その後の敗者復活戦を勝ち上がり、3位入賞を果たした。
3.3. ヨーロッパ柔道選手権大会
2006年ヨーロッパ柔道選手権大会の男子100kg級で銅メダルを獲得した。
また、2007年と2009年のヨーロッパ柔道選手権大会では、いずれも7位に入賞している。
2011年のヨーロッパ柔道選手権大会では、団体戦で銅メダルを獲得した。
3.4. その他の国際大会
ペータースはIJFワールドツアーのグランドスラムやグランプリなど、多くの国際大会で優勝や入賞を記録している。
年 | 大会名 | 成績 | 階級 |
---|---|---|---|
2005年 | ヨーロッパU23柔道選手権大会 | 優勝 | 100 kg級 |
2006年 | 嘉納杯 | 3位 | 100 kg級 |
2006年 | ロシア国際 | 2位 | 100 kg級 |
2006年 | ヨーロッパ選手権 | 3位 | 100 kg級 |
2008年 | エストニア国際 | 優勝 | 100 kg級 |
2009年 | グランドスラム・パリ | 3位 | 100 kg級 |
2009年 | グランプリ・チュニス | 2位 | 100 kg級 |
2009年 | グランドスラム・モスクワ | 5位 | 100 kg級 |
2010年 | ワールドマスターズ | 5位 | 100 kg級 |
2010年 | グランドスラム・パリ | 3位 | 100 kg級 |
2010年 | グランドスラム・リオデジャネイロ | 5位 | 100 kg級 |
2010年 | ワールドカップ・サンパウロ | 3位 | 100 kg級 |
2011年 | グランプリ・デュッセルドルフ | 2位 | 100 kg級 |
2011年 | ヨーロッパ選手権 | 団体戦 3位 | - |
2011年 | グランプリ・アムステルダム | 5位 | 100 kg級 |
2012年 | ワールドカップ・トビリシ | 優勝 | 100 kg級 |
2012年 | ワールドカップ・オーバーヴァルト | 優勝 | 100 kg級 |
2012年 | ロンドンオリンピック | 3位 | 100 kg級 |
2013年 | 世界選手権 | 3位 | 100 kg級 |
2013年 | グランドスラム・モスクワ | 3位 | 100 kg級 |
2013年 | グランプリ・アブダビ | 優勝 | 100 kg級 |
2014年 | グランドスラム・パリ | 5位 | 100 kg級 |
2014年 | グランプリ・アスタナ | 2位 | 100 kg級 |
2014年 | グランドスラム・アブダビ | 優勝 | 100 kg級 |
2014年 | グランプリ・ウランバートル | 3位 | 100 kg級 |
2014年 | グランプリ・青島 | 3位 | 100 kg級 |
2014年 | グランプリ・チェジュ | 3位 | 100 kg級 |
2015年 | グランプリ・トビリシ | 2位 | 100 kg級 |
2015年 | グランプリ・サムスン | 3位 | 100 kg級 |
2015年 | グランプリ・ブダペスト | 2位 | 100 kg級 |
2015年 | グランプリ・ザグレブ | 優勝 | 100 kg級 |
2015年 | 世界選手権 | 3位 | 100 kg級 |
2016年 | グランプリ・デュッセルドルフ | 優勝 | 100 kg級 |
2016年 | グランドスラム・バクー | 3位 | 100 kg級 |