長野美香

1.1. 幼少期・学生時代

長野美香は1983年12月29日に岐阜県で生まれた。小学4年生の時にレスリングを始め、中学・高校でも競技を続けた。高校時代には全国高等学校女子レスリング選手権大会で2位となるなど、その才能を開花させた。レスリングの名門である中京女子大学に進学し、同大学レスリング部でも選手として活動した。大学の同期には＼(^o^)/チエがいた。

1.2. レスリング経歴

中京女子大学在学中、長野はアマチュアレスリングのチャンピオンとして活躍した。2002年4月に行われたジャパンクイーンズカップでは55kg級で4位に入賞し、この大会で優勝したのは大学の1年先輩である吉田沙保里であった。また、2003年には全日本学生レスリング選手権大会の59kg級で3位に入賞した。2004年には51kg級で再び4位となった。しかし、大学を3年で中退し、レスリング競技からは一時的に離れた。

1.3. 格闘技への転向

2005年に東京へ上京した長野は、モデル事務所に所属しタレント活動を開始した。ある日、取材で訪れたS-KEEPで総合格闘技の魅力に強く惹かれ、そのまま入門を決意。これが彼女の総合格闘家としてのキャリアの始まりとなった。

2.1. デビューと初期のキャリア

長野は2006年5月3日、スマックガールのイベント「Smackgirl: F 2006」で藪下めぐみとのエキシビションマッチに出場し、MMAの舞台に初登場した。プロデビュー戦は2007年12月26日、後楽園ホールで開催された「Smackgirl: Starting Over」で、藤井惠といきなり対戦。試合は1ラウンド1分20秒で三角絞めにより敗北を喫した。

しかし、翌2008年4月25日に行われた「Smackgirl: World ReMix 2008 Second Round」では、前年のグラップリングマッチで敗れた小寺麻美に対し2-1の判定で雪辱を果たし、プロ初勝利を飾った。その後、3戦目を判定で落としたものの、続く3試合を腕ひしぎ十字固めによる一本勝ちで連勝した。この連勝中には、2009年9月13日の「JEWELS 5th Ring」で行われたROUGH STONE GP 2009 -54 kg級1回戦で富田里奈に腕ひしぎ十字固めで一本勝ちし、同年12月11日の「JEWELS 6th Ring」での決勝では鹿児島陽子にも腕ひしぎ十字固めで一本勝ちを収め、トーナメント優勝を果たした。

2.2. 主な大会・トーナメント

長野はJEWELSでの活躍を続け、2010年3月19日の「JEWELS 7th Ring」では市井舞に判定勝ちを収めた。しかし、同年5月23日の「JEWELS 8th Ring」ではノルウェー人ファイターのセリーナに0-3の判定で敗れるという番狂わせを経験した。この敗北は長野にとって非常に大きな痛手となり、試合終了前から涙を流すほどであった。

この雪辱を果たすべく、長野は2010年7月31日の「JEWELS 9th Ring」で行われたJEWELS初代ライト級(-52 kg)女王決定トーナメント1回戦でセリーナと再戦し、1ラウンド2分52秒で腕ひしぎ十字固めによる一本勝ちを収め、見事にリベンジを果たした。しかし、同年12月17日の「JEWELS 11th Ring」での準決勝ではハム・ソヒに1-2の判定で惜敗し、トーナメント決勝進出はならなかった。

2011年3月11日には東京で「JEWELS 12th Ring」に出場し、村田恵実と対戦する予定だったが、同日に発生した東日本大震災の影響で大会が中止となった。その後、2011年5月14日の「JEWELS 14th Ring」で改めて村田恵実と対戦し、1ラウンド1分40秒で腕ひしぎ十字固めによる一本勝ちを収めた。

2011年7月9日の「JEWELS 15th Ring」では、プロデビュー戦の相手である藤井惠と3年半ぶりに再戦したが、5分2ラウンド終了で0-3の判定負けを喫した。同年12月17日の「JEWELS 17th Ring」ではV.V Meiと対戦し、1-2の判定で敗れた。2012年3月3日の「JEWELS 18th Ring」では藤野恵実に0-3の判定負けを喫した。

連敗が続いたものの、2012年5月26日に大阪で開催された「JEWELS 19th Ring」ではannaに1ラウンド1分50秒で腕ひしぎ十字固めによる一本勝ちを収め、勝利を取り戻した。同年9月22日の「JEWELS 21st Ring」では前澤智と対戦し、2ラウンド3分37秒で腕ひしぎ十字固めによるテクニカル一本を奪った。

2012年10月27日には、初の海外試合としてオーストラリアで開催された「Brace For War 17: Brace Girls」でアレクサンドラ・チェンバースと対戦したが、1ラウンド0分42秒でTKO負けを喫した。同年12月15日の「JEWELS 22nd Ring」では、富田里奈の引退試合として3度目の対戦が組まれ、1ラウンド2分12秒で腕ひしぎ十字固めによる一本勝ちを収めた。

2013年3月30日の「JEWELS 23rd Ring」では富松恵美と対戦し、5分2ラウンド終了で3-0の判定勝ちを収めた。同年5月25日の「JEWELS 24th Ring」では梅原拓未に1ラウンド1分42秒でリアネイキッドチョークによる一本勝ちを収めた。

2013年8月31日、DEEP JEWELS旗揚げ戦となる「DEEP JEWELS 1」では、内藤晶子の引退試合の相手を務め、1ラウンド2分24秒で腕ひしぎ十字固めによる一本勝ちを収めた。同年11月4日の「DEEP JEWELS 2」では、第2代DEEP JEWELSライト級(-52 kg)王座決定GP1回戦で富松恵美と再戦したが、5分2ラウンド終了で0-3の判定負けを喫した。

2.3. 引退と復帰

2013年12月28日、長野は翌年2月をもって総合格闘技からの引退を表明した。2014年2月16日の「DEEP JEWELS 3」で石岡沙織との引退エキシビションマッチが予定されていたが、2月6日に妊娠を発表したため試合は中止となり、代わりに引退セレモニーが行われた。その後、流産が報じられた。

2015年4月18日には第一子となる男児を出産した。

出産を経て、長野は競技への復帰を果たした。2016年3月27日、鹿児島・奄美大島で開催された「DEEP奄美大島大会 すっとごれ!!!」でグラップリングルールによるエキシビションマッチに出場し、岡本圭世と対戦した。同年6月5日には東京・新宿FACEで開催された「DEEP JEWELS 12」で向奈都美とグラップリングルールで対戦した。

そして2016年8月27日、「DEEP JEWELS 13」で藤森祥子と対戦し、正式に総合格闘技に復帰。3ラウンド2分34秒で腕ひしぎ十字固めによるテクニカル一本勝ちを収め、復帰戦を勝利で飾った。同年9月24日にはモンゴルで開催された「MGL-1 Fighting Champion」でムンフゲレル・バヤルマーと対戦したが、5分3ラウンド終了で0-3の判定負けを喫した。

2017年12月3日の「DEEP JEWELS 18」では齋藤裕子とグラップリングルールで対戦し、3分2ラウンド終了で0-3の判定負けを喫した。2018年9月16日の「DEEP JEWELS 21」ではジェット・イズミに1ラウンド4分2秒で腕ひしぎ十字固めによる一本勝ちを収めた。同年12月1日には「DEEP JEWELS 22」でターニャ・ホフマンと対戦し、5分2ラウンド終了で0-1の判定引き分けとなった。

2018年12月31日にはRIZINのイベント「RIZIN.14」で山本美憂と対戦したが、5分3ラウンド終了で0-3の判定負けを喫した。2019年6月9日の「DEEP JEWELS 24」では本野美樹に5分2ラウンド終了で0-3の判定負けを喫した。

その後、2022年5月8日の「DEEP JEWELS 37」でケイト・ロータスに2ラウンド0分57秒でギロチンチョークによる一本勝ちを収めた。同年9月11日の「DEEP JEWELS 38」では井上智子に1ラウンド4分19秒で腕ひしぎ十字固めによる一本勝ちを収めた。そして2022年11月23日の「DEEP JEWELS 39」で松田亜莉紗と対戦したが、5分2ラウンド終了で0-3の判定負けを喫した。

3.1. アイスリボンでの活動

長野は2009年8月23日、アイスリボンの後楽園ホール大会でプロレスデビューを果たした。このデビュー戦では風香、志田光と組み、6人タッグマッチに出場した。数ヶ月間アイスリボンで活動した後、2010年2月頃にはプロモーションから離れ、JEWELSでの総合格闘技キャリアに集中するようになった。

3.2. スターダムでの活動

2011年1月、長野は新設された女子プロレス団体スターダムでプロレス活動を再開した。同年1月23日に行われたスターダムの旗揚げ戦に出場し、Susa Eriに勝利を収めた。しかし、その後数回の出場にとどまり、2011年7月24日にはワールド・オブ・スターダム王座トーナメント準決勝で世IV虎に敗れた後、再びJEWELSでのキャリアに専念するため活動を休止した。

2013年4月2日、スターダムは長野が同年4月29日に両国国技館で開催されるビッグイベント「両国シンデレラ」に参加することを発表した。この復帰戦では、高橋奈苗、藤本つかさと組み、6人タッグマッチで松本浩代、米山香織、朱里組に勝利を収めた。

7.1. 総合格闘技

7.2. グラップリング