アイダ・シャナエワ

2.1. 幼少期とスポーツ活動

アイダ・シャナエワは1986年、ソビエト連邦ロシア・ソビエト連邦社会主義共和国の北オセチア自治ソビエト社会主義共和国、オルジョニキゼ(現在のウラジカフカス)で、軍人の娘として生まれた。幼少期から活発で、体操やバレーボールなどのスポーツに親しみ、後にフェンシングにも挑戦するようになった。

2.2. フェンシングへの導入と指導

シャナエワがフェンシングを始めたのは1996年、ウラジカフカスにおいてであった。彼女の最初のフェンシング指導者は、フィアラ・カドゾワ(Фиала Кадзова_{フィアラ・カドゾワ}^ロシア語)であった。カドゾワの推薦により、シャナエワはCSKAモスクワに入団することとなる。CSKAモスクワでは、カドゾワの師であったヴラジーミル・イワノフ(Владимир Иванов_{ヴラジーミル・イワノフ}^ロシア語)の指導を受けることになり、彼女のフェンシング技術は飛躍的に向上した。

3.1. ジュニアナショナルチームへの選抜

2002年、シャナエワはロシアのユース(U-17)女子フルレ国家代表に選抜された。同年12月には、ロシアのシニア国家代表にも初めて選出され、サンクトペテルブルクで開催されたロシアカップでシニア国際大会デビューを果たした。

3.2. ジュニア大会での成績

ユース国家代表として選抜された2002年4月、トルコのアンタルヤで開催された世界ユース選手権大会の個人戦で6位に入賞した。同年11月にはイタリアのコネルリアーノで開催されたヨーロッパジュニア選手権大会に出場し、個人戦で8位、団体戦では銀メダルを獲得するなど、ジュニア時代からその才能を発揮した。

4.1. シニアナショナルチームでのデビュー

シャナエワは2002年にロシアシニア国家代表に初選抜され、同年12月のロシアカップでシニア国際大会にデビューした。この早期のデビューは、彼女の類まれな才能と将来性を裏付けるものであった。

4.2. オリンピック競技大会

シャナエワは、オリンピック競技大会においてロシア代表として顕著な成績を収めた。
2008年北京オリンピックでは、女子フルレ団体戦に出場。スベトラーナ・ボイコ、ヴィクトリヤ・ニキシナ、エフゲニア・ラモノワと共にチームを組み、決勝でアメリカ合衆国を破り、見事金メダルを獲得した。この勝利は、ロシアフェンシング界にとって大きな栄光となった。
続く2012年ロンドンオリンピックでも、女子フルレ団体戦に出場し、銀メダルを獲得。2大会連続でメダルを獲得し、その実力を世界に示した。

4.3. 世界選手権大会

世界フェンシング選手権大会において、シャナエワは個人戦と団体戦の両方で数多くのメダルを獲得している。

• 2006年トリノ大会：団体フルレで金メダルを獲得。
• 2007年サンクトペテルブルク大会：団体フルレで銀メダルを獲得。
• 2009年アンタルヤ大会：個人フルレで金メダルを獲得し、団体フルレでも銀メダルを獲得した。
• 2011年カターニア大会：団体フルレで金メダルを獲得。
• 2015年モスクワ大会：個人フルレと団体フルレの両方で銀メダルを獲得。
• 2016年リオデジャネイロ大会：団体フルレで金メダルを獲得。

これらの成績により、彼女は合計4つの金メダルと4つの銀メダルを世界選手権で獲得した。

4.4. ヨーロッパ選手権大会

ヨーロッパフェンシング選手権大会でも、シャナエワは多くのメダルを獲得し、その実力を証明した。

• 2007年ヘント大会：団体フルレで銀メダルを獲得。
• 2009年イズミル大会：団体フルレで金メダルを獲得。
• 2009年プロブディフ大会：団体フルレで銀メダルを獲得。
• 2010年ライプツィヒ大会：団体フルレで銅メダルを獲得。
• 2011年シェフィールド大会：団体フルレで銀メダルを獲得。
• 2012年レニャーノ大会：団体フルレで銅メダルを獲得。
• 2016年トルン大会：個人フルレで銀メダルを獲得し、団体フルレで金メダルを獲得した。

彼女はヨーロッパ選手権で金メダル2つ、銀メダル4つ、銅メダル2つという輝かしい成績を残した。