1. 生涯
1.1. 出生および幼少期
エレニ・ダニリドゥは1982年9月19日にギリシャのクレタ島、ハニアで生まれた。身長は1.82 m、体重は72 kg。
1.2. テニスキャリアの始まり
1996年にプロに転向した。14歳になったばかりで最初のITFサーキット大会の決勝に進出。1998年には初めて世界ランキングを獲得し、その年の終わりに世界ランキング294位となった。2001年には全米オープンで3回戦に進出したことにより、初めて世界ランキングトップ100入りを果たした。
2. 主な活動と成果
2.1. プロデビューと初期キャリア
1996年にプロ転向後、ITFサーキットでの下積みを経て、2001年から本格的にWTAツアーに参戦を開始した。同年、全仏オープンで4大大会にデビューし、予選3回戦で敗退したものの、続くウィンブルドンでは予選を勝ち上がり本戦に初出場、2回戦で当時のトップ選手であるアメリ・モレスモに挑戦した。さらに全米オープンでも予選を突破し、モニカ・セレシュとの3回戦まで勝ち進んだ。
2.2. WTAツアーシングルスキャリア
ダニリドゥは2002年に大きく飛躍し、この年を世界ランキング22位で終えた。同年6月、ロスマーレン・グラスコート選手権でアメリ・モレスモ、エレーナ・デメンチェワ、ジュスティーヌ・エナンといった強豪を破り、WTAツアー初優勝を飾った。続くウィンブルドンではギリシャ人女子選手として初めて4回戦に進出したが、第3シードのジェニファー・カプリアティに1-6, 6-3, 1-6で惜敗した。年末にはブラジル・オープンで2度目のWTAツアー決勝に進出し、モニカ・セレシュを破ったものの、決勝でアナスタシア・ミスキナに敗れた。
2003年シーズンはオークランド・オープンでの優勝で幕を開け、これが彼女にとって2度目のWTAタイトルとなった。この大会と全豪オープンでの4回戦進出により、ダニリドゥは初めて世界ランキングトップ20入りを果たし、ドイツ・オープン後には自己最高位の14位に到達した。また、パリ・インドアとDFSクラシックでは準決勝に進出した。
2004年にはオークランド・オープンで2連覇を達成し、3度目のWTAシングルス優勝を飾った。権威あるマイアミ・オープンでは準決勝に進出し、その過程でジェニファー・カプリアティを破る活躍を見せた。同年後半の全米オープンでは、自身最高のグランドスラム成績となる4回戦進出を果たしたが、浅越しのぶに6-7, 6-4, 3-6で敗れた。
2005年はダニリドゥにとって比較的厳しい年となり、タイトルを獲得できなかった。しかし、ウィンブルドン1回戦で、当時の全仏オープン王者であったジュスティーヌ・エナンを7-6, 2-6, 7-5で破るという大番狂わせを演じた。これは全仏オープン王者がウィンブルドン1回戦で敗れた初の事例であり、エナンのクレーシーズン開始以来続いていた24連勝を止めるものでもあった。ダニリドゥは最終的に3回戦で敗退したが、これがこの年のグランドスラムでの最高成績であった。また、ポルトロシュのWTA下位大会で準決勝に進出した。
2006年には調子を取り戻し、世界ランキングトップ50に復帰。コリア・オープンで4度目のWTAシングルス優勝を果たし、決勝で杉山愛を6-3, 2-6, 7-6で破った。また、ロスマーレン・オープンで準決勝に進出した。2007年もトップ50を維持し、コネチカット・オープンで準決勝に進出。準々決勝ではディナラ・サフィナに対しマッチポイントをしのいで勝利した。
2008年は右膝の怪我に悩まされ、シーズンのほぼ半分を欠場した。ホバート国際で5度目にして最後のWTAシングルス優勝を飾ったが、3月以降は数ヶ月間の大会を欠場した。8月の北京オリンピックで復帰したが、残りのシーズンでは勝利を挙げられず、最終的に2000年以来初めて世界ランキングトップ100圏外でシーズンを終えた。2014年以降はランキングが下がり、女子ツアー下部大会でプレーしていた。2018年12月にイタリアの下部大会に出場したのを最後に、公式戦出場から遠ざかっている。
2.3. WTAツアーダブルスおよび混合ダブルスキャリア
ダニリドゥはWTAツアーのダブルスで3勝を挙げ、9回の準優勝を記録している。
最も注目すべきは、2003年の全豪オープン混合ダブルスでトッド・ウッドブリッジ(オーストラリア)とペアを組み、決勝に進出したことである。これはギリシャ人選手として初めて4大大会の決勝に進出した歴史的な出来事であった。決勝ではリーンダー・パエス(インド)とマルチナ・ナブラチロワのペアに4-6, 5-7で敗れ、優勝は逃したものの、彼女のキャリアにおける最大の功績の一つとなった。
ダブルスでの優勝は以下の通り。
- 2004年6月12日: スタンフォード・クラシック(アメリカ)- ニコル・プラット(オーストラリア)と組んで優勝。
- 2010年8月2日: イスタンブール・カップ(トルコ)- ジャスミン・ヴェール(ドイツ)と組んで優勝。
- 2011年9月17日: タシケント・オープン(ウズベキスタン)- ビタリア・ディアチェンコ(ロシア)と組んで優勝。
また、2006年には全仏オープン女子ダブルスで準決勝、ウィンブルドン女子ダブルスで準々決勝に進出している(いずれもアナベル・メディナ・ガリゲス(スペイン)とのペア)。
2.4. ITFサーキットでの活動
プロキャリアを通じて、ダニリドゥはITFサーキットでシングルス11勝5敗、ダブルス16勝13敗の成績を収めている。
2.4.1. ITFシングルス決勝進出結果
結果 | W-L | 日付 | 大会 | サーフェス | 対戦相手 | スコア |
---|---|---|---|---|---|---|
準優勝 | 0-1 | 1996年9月 | ITFテッサロニキ、ギリシャ | ハード | Nóra Köves(ハンガリー) | 3-6, 2-6 |
優勝 | 1-1 | 1998年8月 | ITFサウスシー、イギリス | 芝 | Manisha Malhotra(インド) | 7-6(7-5), 6-3 |
優勝 | 2-1 | 1998年8月 | ITFイスタンブール、トルコ | ハード | Riei Kawamata(日本) | 6-0, 6-1 |
優勝 | 3-1 | 1998年8月 | ITFスキアトス、ギリシャ | カーペット | Tatiana Poutchek(ベラルーシ) | 6-3, 6-4 |
優勝 | 4-1 | 1998年8月 | ITFクサンティ、ギリシャ | ハード | Lizzie Jelfs(イギリス) | 6-2, 6-0 |
優勝 | 5-1 | 1999年9月 | ITFテッサロニキ、ギリシャ | カーペット | Clarisa Fernández(アルゼンチン) | 6-2, 6-2 |
優勝 | 6-1 | 2000年8月 | ITFカストリア、ギリシャ | カーペット | Jolanda Mens(オランダ) | 6-3, 6-1 |
優勝 | 7-1 | 2001年4月 | ITFドバイ、アラブ首長国連邦 | ハード | Anikó Kapros(ハンガリー) | 6-4, 6-4 |
優勝 | 8-1 | 2001年4月 | ITFタラント、イタリア | クレー | Edina Gallovits-Hall(アメリカ合衆国) | 7-5, 6-2 |
準優勝 | 8-2 | 2009年2月 | ITFミッドランド、アメリカ合衆国 | ハード (室内) | Lucie Hradecká(チェコ) | 3-6, 3-6 |
準優勝 | 8-3 | 2009年8月 | ITFウェステンデ、ベルギー | ハード | Estelle Guisard(フランス) | 1-6, 2-6 |
準優勝 | 8-4 | 2009年9月 | ITFアテネ、ギリシャ | ハード | Jelena Dokic(オーストラリア) | 2-6, 1-6 |
優勝 | 9-4 | 2010年10月 | ITFアテネ、ギリシャ | ハード | Laura Pous Tió(スペイン) | 6-4, 6-1 |
優勝 | 10-4 | 2011年5月 | ITFノッティンガム、イギリス | 芝 | Olga Govortsova(ベラルーシ) | 1-6, 6-4, 6-2 |
優勝 | 11-4 | 2011年7月 | ITFポソブランコ、スペイン | ハード | Elitsa Kostova(ブルガリア) | 6-3, 6-2 |
準優勝 | 11-5 | 2012年10月 | ITFバーンスタプル、イギリス | ハード (室内) | Annika Beck(ドイツ) | 7-6(7-1), 2-6, 2-6 |
2.4.2. ITFダブルス決勝進出結果
結果 | W-L | 日付 | 大会 | サーフェス | パートナー | 対戦相手 | スコア |
---|---|---|---|---|---|---|---|
準優勝 | 0-1 | 1998年8月 | ITFサウスシー、イギリス | 芝 | Lucy Wood(イギリス) | Lizzie Jelfs(イギリス) Mareze Joubert(南アフリカ) | 2-6, 3-6 |
優勝 | 1-1 | 1998年8月 | ITFイスタンブール、トルコ | ハード | Nataly Cahana(イスラエル) | Duygu Akşit Oal(トルコ) Gülberk Gültekin(トルコ) | 3-6, 6-3, 6-3 |
優勝 | 2-1 | 1998年8月 | ITFスキアトス、ギリシャ | カーペット | Evagelia Roussi(ギリシャ) | Marina Lazarovska(北マケドニア) Tatiana Poutchek(ベラルーシ) | 3-6, 6-4, 6-2 |
優勝 | 3-1 | 1998年8月 | ITFクサンティ、ギリシャ | ハード | Evagelia Roussi(ギリシャ) | Dragana Ilić(ユーゴスラビア) Ljiljana Nanušević(ユーゴスラビア) | 6-0, 6-3 |
優勝 | 4-1 | 1998年9月 | ITFテッサロニキ、ギリシャ | クレー | Christína Papadáki(ギリシャ) | Ľudmila Cervanová(スロバキア) Magdalena Kučerová(ドイツ) | 7-6(7-5), 4-6, 7-5 |
優勝 | 5-1 | 1999年9月 | ITFテッサロニキ、ギリシャ | カーペット | Surina De Beer(南アフリカ) | Adriana Barna(ドイツ) Adrienn Hegedűs(ハンガリー) | 6-2, 6-3 |
優勝 | 6-1 | 2000年8月 | ITFカストリア、ギリシャ | カーペット | Evagelia Roussi(ギリシャ) | Sandra Klemenschits(オーストリア) Daniela Klemenschits(オーストリア) | 6-3, 6-4 |
準優勝 | 6-2 | 2000年9月 | ITFファノ、イタリア | クレー | Alicia Ortuño(スペイン) | Rosa María Andrés Rodríguez(スペイン) Conchita Martínez Granados(スペイン) | 2-6, 4-6 |
優勝 | 7-2 | 2000年10月 | ITFジュエ・レ・トゥール、フランス | ハード (室内) | Maria Geznenge(ブルガリア) | Mia Buric(ドイツ) Laura Dell'Angelo(イタリア) | 5-3, 4-1, 4-0 |
準優勝 | 7-3 | 2001年1月 | ITFティプトン、イギリス | ハード (室内) | Maria Geznenge(ブルガリア) | Helen Crook(イギリス) Victoria Davies(イギリス) | 6-2, 4-6, 4-6 |
優勝 | 8-3 | 2001年2月 | ITFサットン、イギリス | ハード (室内) | Lydia Steinbach(ドイツ) | Amanda Hopmans(オランダ) Patty Van Acker(ベルギー) | 6-0, 6-4 |
準優勝 | 8-4 | 2001年3月 | ITFショレ、フランス | クレー (室内) | Germana Di Natale(イタリア) | Yuliya Beygelzimer(ウクライナ) Anastasia Rodionova(オーストラリア) | 1-6, 6-7(5-7) |
優勝 | 9-4 | 2001年4月 | ITFディナン、フランス | クレー (室内) | Caroline Schneider(ドイツ) | Vanessa Henke(ドイツ) Syna Schmidle(ドイツ) | 6-3, 7-6(7-4) |
準優勝 | 9-5 | 2009年3月 | ITFラ・パルマ、スペイン | ハード | Jasmin Wöhr(ドイツ) | Lu Jingjing(中国) Sun Shengnan(中国) | 2-6, 7-5, [5-10] |
準優勝 | 9-6 | 2009年6月 | ITFノッティンガム、イギリス | 芝 | Rika Fujiwara(日本) | Alexa Glatch(アメリカ合衆国) Natalie Grandin(南アフリカ) | 3-6, 6-2, [7-10] |
優勝 | 10-6 | 2009年9月 | ITFアテネ、ギリシャ | ハード | Jasmin Wöhr(ドイツ) | Timea Bacsinszky(スイス) Tathiana Garbin(イタリア) | 6-2, 5-7, [10-4] |
優勝 | 11-6 | 2009年11月 | ITFイスマニング、ドイツ | カーペット (室内) | Jasmin Wöhr(ドイツ) | Ekaterina Dzehalevich(ベラルーシ) Eva Hrdinová(チェコ) | 6-2, 4-6, [10-5] |
優勝 | 12-6 | 2010年9月 | ITFソフィア、ブルガリア | ハード | Jasmin Wöhr(ドイツ) | Sandra Klemenschits(オーストリア) Tatjana Maria(ドイツ) | 6-3, 6-4 |
準優勝 | 12-7 | 2010年10月 | ITFアテネ、ギリシャ | ハード | Petra Martić(クロアチア) | Vitalia Diatchenko(ロシア) İpek Şenoğlu(トルコ) | 不戦勝 |
優勝 | 13-7 | 2012年6月 | ITFノッティンガム、イギリス | 芝 | Casey Dellacqua(オーストラリア) | Laura Robson(イギリス) Heather Watson(イギリス) | 6-4, 6-2 |
優勝 | 14-7 | 2013年9月 | ITFアルバカーキ、アメリカ合衆国 | ハード | CoCo Vandeweghe(アメリカ合衆国) | Melanie Oudin(アメリカ合衆国) Taylor Townsend(アメリカ合衆国) | 6-4, 7-6(7-2) |
準優勝 | 14-8 | 2013年12月 | ITFアンカラ、トルコ | ハード | Aleksandra Krunić(セルビア) | Yuliya Beygelzimer(ウクライナ) Çağla Büyükakçay(トルコ) | 3-6, 3-6 |
準優勝 | 14-9 | 2014年3月 | ITFクロワシー=ボーブール、フランス | ハード (室内) | Kristina Barrois(ドイツ) | Margarita Gasparyan(ロシア) Lyudmyla Kichenok(ウクライナ) | 2-6, 4-6 |
準優勝 | 14-10 | 2014年5月 | ITF福岡、日本 | 芝 | Naomi Broady(イギリス) | 青山修子(日本) 穂積絵莉(日本) | 3-6, 4-6 |
優勝 | 15-10 | 2015年3月 | ITFアミアン、フランス | クレー | Ilka Csöregi(ハンガリー) | Elizaveta Ianchuk(ウクライナ) Olga Ianchuk(ウクライナ) | 6-1, 6-4 |
準優勝 | 15-11 | 2016年2月 | ITFアンタルヤ | クレー | Arina Folts(ウズベキスタン) | Petia Arshinkova(ブルガリア) Elena Gabriela Ruse(ルーマニア) | 6-7(0-7), 4-6 |
準優勝 | 15-12 | 2016年4月 | ITFマニサ、トルコ | ハード | Margarita Lazareva(ロシア) | Abbie Myers(オーストラリア) Melis Sezer(トルコ) | 4-6, 4-6 |
優勝 | 16-12 | 2016年7月 | ITFイモラ、イタリア | カーペット | Lisa Sabino(スイス) | Martina Di Giuseppe(イタリア) Maria Masini(イタリア) | 4-6, 6-2, [10-4] |
準優勝 | 16-13 | 2017年3月 | ITFイスタンブール | ハード (室内) | Vlada Ekshibarova(イスラエル) | Ekaterina Kazionova(ロシア) Elena Rybakina(ロシア) | 1-6, 3-6 |
2.5. 主要大会の成績
ダニリドゥの4大大会シングルスでの最高成績は以下の通り。
- 全豪オープン: 4回戦進出(2003年)
- 全仏オープン: 3回戦進出(2003年)
- ウィンブルドン: 4回戦進出(2002年)
- 全米オープン: 4回戦進出(2004年)
オリンピックには3度出場している。
- 2000年シドニーオリンピック: 女子シングルス1回戦敗退
- 2004年アテネオリンピック: 女子シングルス3回戦敗退
- 2008年北京オリンピック: 女子シングルス1回戦敗退
2.6. 通算記録と特徴
ダニリドゥのキャリア通算獲得賞金は292.90 万 USDである。シングルスの通算成績は509勝431敗、ダブルスは298勝277敗。
キャリアを通じて、彼女は世界ランキングトップ10の選手に対して7勝を挙げている。主な勝利は以下の通り。
- 2002年ロスマーレン・グラスコート選手権準決勝で世界7位のジュスティーヌ・エナンを破った。
- 2002年ブラジル・オープン準決勝で世界5位のモニカ・セレシュを破った。
- 2003年パリ・インドア準々決勝で世界10位のイェレナ・ドキッチを破った。
- 2004年ドバイ・テニス選手権2回戦とマイアミ・オープン3回戦で世界5位および7位のジェニファー・カプリアティを破った。
- 2005年ウィンブルドン1回戦で世界7位のジュスティーヌ・エナン=アーデンを破った。
- 2005年ロサンゼルス・テニス選手権32強戦で世界4位のスベトラーナ・クズネツォワを破った。
最長の連勝記録は2002年に記録した8連勝である。これはバーミンガム・クラシック準々決勝で敗れた後、ロスマーレン・グラスコート選手権で優勝し、さらにウィンブルドンで3回戦まで勝ち進んだ期間に達成された。
3. プレースタイル
ダニリドゥは身長1.82 mの長身を生かしたサービス・アンド・ボレーを武器とする選手であった。右利きで、バックハンド・ストロークは片手打ちバックハンドであった。
4. 個人情報
彼女はテッサロニキに居住している。
5. 評価と影響
エレニ・ダニリドゥは、オープン化時代におけるギリシャ最高の女子テニス選手の一人として広く認識されている。彼女が2003年に達成した世界ランキング14位という自己最高位は、2020年2月にマリア・サッカリがトップ20入りを果たすまで、ギリシャの女子テニス選手としては唯一の記録であった。また、男子テニス界においても、2018年8月にステファノス・チチパスが15位に到達するまで、トップ15入りを果たした選手はいなかった。2003年の全豪オープン混合ダブルスでの決勝進出は、ギリシャ人選手として初めてグランドスラム決勝の舞台に立った歴史的な快挙であり、後続のギリシャ人テニス選手たちに大きな影響とインスピレーションを与えた。