アレハンドロ・ベリオ

1.1. デビューと初期キャリア

アレハンドロ・ベリオは1997年2月28日にプロボクサーとしてデビューし、初回KO勝ちを収め、順調なスタートを切った。しかし、1998年11月6日にはジャイロ・ヘスス・シリスとの試合で5回KO負けを喫し、プロキャリア初の黒星を経験した。その後、2000年8月26日にはジミー・サラスを初回KOで破るなど、初期のキャリアを通じて着実に戦績を積み上げていった。

1.2. 地域・大陸間タイトル

ベリオはキャリアの初期から中盤にかけて、複数の地域および大陸間タイトルを獲得している。

• 2001年1月13日、WBC FECARBOX中米ミドル級王座決定戦でテオドシオ・ヒメネスと対戦し、2回TKO勝ちを収めて王座を獲得した。このタイトルは、同年7月27日にオドリン・ベロを11回KOで破り初防衛に成功し、さらに2002年11月30日にはロスマン・ヘンリーを初回KOで破り2度目の防衛を果たした。この王座は2003年に返上された。
• 2002年8月9日には、WBOラテンアメリカミドル級王者ジャビエル・カスティーヨと対戦し、10回TKO勝ちで王座を獲得した。この王座も2003年に返上された。
• 2004年11月20日、IBOインターコンチネンタルライトヘビー級王座決定戦でカール・ハンディーと対戦し、8回セコンドによる棄権で勝利を収め、王座を獲得した。このタイトルは2007年3月3日まで保持された。

1.3. IBF世界スーパーミドル級王座

ベリオの世界タイトルへの道は、2005年12月3日のロベルト・ステイグリッツとの対戦から始まった。この試合はIBF世界スーパーミドル級挑戦者決定戦として行われたが、ベリオは11回35秒TKO負けを喫し、当時王者であったジェフ・レイシーへの挑戦権獲得に失敗した。

しかし、その後の2006年5月19日、ユサフ・マックとIBF世界スーパーミドル級の指名挑戦者決定戦を行い、6回2分31秒TKO勝ちを収め、当時IBF世界スーパーミドル級王者であったジョー・カルザゲへの挑戦権を獲得した。

そして2007年3月3日、ドイツのロストックで行われたIBF世界スーパーミドル級王座決定戦で、再びロベルト・ステイグリッツと対戦。このリマッチでベリオは3回に2度のダウンを奪い、レフェリーが試合をストップ。3回2分40秒TKO勝ちを収め、ステイグリッツへのリベンジを果たすと同時に、第13代IBF世界スーパーミドル級王座を獲得した。

しかし、王座獲得からわずか7ヶ月後の2007年10月19日、カナダのモントリオールにあるベル・センターでルシアン・ブーテと対戦。11回1分27秒TKO負けを喫し、初防衛に失敗して王座から陥落した。

1.4. 後期キャリアと主要試合

IBF世界タイトル失冠後もベリオはリングに上がり続けた。

• 2008年7月3日、エリアス・ルイスを3回TKOで破った。
• 2009年10月19日にはファン・フランシスコ・レイエスに初回TKO勝ちを収めた。
• 2010年9月3日にはフェリックス・ホセ・エルナンデスに10回3-0の判定勝ちを収めた。
• 2011年2月26日、アントウン・エチョルスを3回1分4秒TKOで下した。
• 2012年7月19日、フルゲンシオ・スニガと対戦。この試合でベリオは3回と7回にダウンを奪い優位に進めていたが、7回にダウンを奪った直後にスニガの強烈な反撃を受け、7回57秒大逆転KO負けを喫した。
• 2013年11月1日には、スニガとの再戦に挑み、10回3-0の判定勝ちで雪辱を果たした。
• 2014年9月26日、WBFインターコンチネンタルクルーザー級王者ダミール・ベルホとのタイトル戦に臨んだが、5回開始早々に右手を骨折し、王座獲得に失敗した。
• その後も彼は現役を続け、2021年12月4日にはフィラト・アルスランに4回KO負けを喫した。
• 彼の最後の記録された試合は2023年12月16日で、オマル・ングアレ・イルンガに8回TKO負けを喫した。