1. 概要
浦田樹は、1997年1月29日に東京都江戸川区で生まれた日本のプロサッカー選手です。身長は178 cm、体重は74 kgで、左足を利き足としています。ポジションは主にディフェンダー(左サイドバック)ですが、ミッドフィールダー(左ウイングバック)としてもプレーします。彼は中学生の頃からジェフユナイテッド市原・千葉の下部組織で育ち、各年代のサッカー日本代表にも選出されるなど、将来を嘱望される選手としてキャリアをスタートさせました。Jリーグでの経験を積んだ後、ブラジルを皮切りに、ウクライナ、クロアチア、スロバキア、スロベニアといったヨーロッパの様々な国々でプレーし、現在はウズベキスタン・スーパーリーグのFCブニョドコルに所属しています。彼は早稲田大学eスクールを卒業しています。
2. 幼少期とユース経歴
浦田樹は1997年1月29日に東京都江戸川区で生まれました。幼少期よりサッカーを始め、地元江戸川区のヴァロールSCでプレーしていました。
2.1. ユースクラブ経歴
浦田は中学生になる2009年にジェフユナイテッド市原・千葉の下部組織に入団し、2009年から2011年までジェフユナイテッド市原・千葉U-15(江戸川区立清新第一中学校に在籍)でプレーしました。その後、2012年から2014年までジェフユナイテッド市原・千葉U-18(千葉経済大学附属高等学校に在籍)に所属し、ユース年代でサッカー選手としての基礎を築きました。ユース時代には、2013年の豊田国際ユースサッカー大会に出場するU-16サッカー日本代表に選出されるなど、早くからその才能を認められ、各年代の日本代表に継続的に招集されました。
3. プロ経歴
浦田樹のプロキャリアは、2015年に日本のジェフユナイテッド市原・千葉で始まりました。その後、国内外の複数のクラブでのプレー経験を積みました。
3.1. クラブ経歴
浦田はプロサッカー選手として、複数のクラブを渡り歩き、多様な環境でプレーしました。
3.1.1. 日本
2015年、浦田はユース時代を過ごしたジェフユナイテッド市原・千葉のトップチームに、同期の仲村京雅と共に昇格しました。この年、彼はJリーグ・アンダー22選抜としてJ3リーグに1試合出場しています。
2016年9月14日には、J2リーグでの出場機会を求めてFC琉球へ育成型期限付き移籍しました。琉球ではJ3リーグで8試合に出場しました。
2017年1月6日にはギラヴァンツ北九州に期限付き移籍。しかし、このシーズンは鹿児島ユナイテッドFC戦での大敗以降、出場機会が減少しました。2018年1月、ギラヴァンツ北九州に完全移籍。このシーズンはJ3リーグで26試合に出場し、プロ初得点も記録しました。シーズン終了後、契約満了に伴いギラヴァンツ北九州を退団。同年12月12日には、フクダ電子アリーナで開催されたJリーグ合同トライアウトに参加しました。
3.1.2. 海外
浦田の海外挑戦は、2016年1月7日にブラジルのパラナ州カンピオナート・パラナエンセ1部のPSTCに期限付き移籍したことから始まりました。約半年のレンタル期間を終え、同年5月14日にジェフユナイテッド市原・千葉に復帰しました。
2019年3月2日、ウクライナ・プレミアリーグのゾリャ・ルハーンシク(Зоря Луганськゾリャ・ルハーンシクウクライナ語)へ移籍。しかし、翌2020年1月にはゾリャ・ルハーンシクとの契約を解除しました。その後、スペイン3部のクラブへの加入を予定していましたが、選手登録に時間がかかることから契約を断念しました。
2020年8月18日、クロアチアのプルヴァHNLに所属するNKヴァラジュディン(NK VaraždinNKヴァラジュディンクロアチア語)に加入。同クラブで61試合に出場し、2得点を記録しました。
2021年8月18日には、スロバキアのフォルトゥナ・リーガに属するセレヂ(ŠKF Sereďセレヂスロバキア語)へ延長オプション付きの1年契約で移籍しましたが、わずか3週間で契約解除となりました。その後、2022年2月に再びNKヴァラジュディンに復帰しました。
2023年6月23日、スロベニアのプロヴァリーガに所属するNKマリボル(NK MariborNKマリボルスロベニア語)にフリー移籍で加入。1年契約で、さらに1年間の延長オプションが付帯していました。マリボルでは18試合に出場しましたが、得点はありませんでした。
2024年7月25日、ウズベキスタン・スーパーリーグのブニョドコル(Бунёдкорブニョドコルウズベク語)と契約を結びました。
3.2. 代表経歴
浦田は、各年代別サッカー日本代表に選出され、国際大会での経験を積んできました。
- U-16日本代表**
- 豊田国際ユースサッカー大会(2013年)に出場。
- U-17日本代表**
- サニックス杯国際ユースサッカー大会(2014年)に出場。
- 国際ユースサッカーin新潟(2014年)に出場。
- U-18日本代表**
- AFC U-19選手権予選(2015年)に出場。
- U-19日本代表**
- Panda Cup(2016年)に出場。
- NTC招待大会(2016年)に出場。
- U-20日本代表**
- M-150カップ(2017年)に出場。代表での出場は2試合で無得点でした。
- U-21日本代表**
- AFC U-23選手権(2018年)に出場。代表での出場は1試合で無得点でした。
4. 統計
浦田樹のプロクラブおよび年代別代表チームでの統計は以下の通りです。
| シーズン | クラブ | リーグ | リーグ出場 | リーグ得点 | カップ出場 | カップ得点 | 合計出場 | 合計得点 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 日本 | ||||||||
| 2015 | 千葉 | J2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
| 2016 | 千葉 | J2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
| 2016 | FC琉球 | J3 | 8 | 0 | 0 | 0 | 8 | 0 |
| 2017 | 北九州 | J3 | 13 | 0 | 0 | 0 | 13 | 0 |
| 2018 | 北九州 | J3 | 26 | 1 | 0 | 0 | 26 | 1 |
| 日本通算 | 47 | 1 | 0 | 0 | 47 | 1 | ||
| その他の公式戦(日本) | ||||||||
| 2015 | J-22 | J3 | 1 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 |
| 総通算 | 48 | 1 | 0 | 0 | 48 | 1 | ||
| 海外 | ||||||||
| 2016 | PSTC (ブラジル) | カンピオナート・パラナエンセ | 2 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 |
| 2019 | ゾリャ・ルハーンシク (ウクライナ) | ウクライナ・プレミアリーグ | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
| 2020-2023 | NKヴァラジュディン (クロアチア) | プルヴァHNL | 61 | 2 | 0 | 0 | 61 | 2 |
| 2021 | セレヂ (スロバキア) | フォルトゥナ・リーガ | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
| 2023-2024 | NKマリボル (スロベニア) | プロヴァリーガ | 18 | 0 | 0 | 0 | 18 | 0 |
| 2024- | ブニョドコル (ウズベキスタン) | ウズベキスタン・スーパーリーグ | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
- Jリーグ初出場 - 2015年3月15日 J3リーグ 第1節 vs SC相模原 (相模原麻溝公園競技場)
- Jリーグ初得点 - 2018年3月21日 J3リーグ 第3節 vs 藤枝MYFC (藤枝総合運動公園サッカー場)
5. エピソード
浦田樹の選手キャリアには、精神的な成長に繋がった重要なエピソードがあります。2016年にブラジルのPSTCに期限付き移籍していた際、彼はチームメイトであった元サッカー日本代表の三都主アレサンドロと同部屋で生活しました。この期間中、三都主アレサンドロからのアドバイスが、異国での環境に萎縮していた浦田の精神面を大きく成長させるきっかけとなりました。
6. 関連項目
- 東京都出身の人物一覧
- ジェフユナイテッド市原・千葉の選手一覧
- FC琉球の選手一覧
- ギラヴァンツ北九州の選手一覧
- ヨーロッパのサッカーリーグに所属する日本人選手一覧