1. 概要

ウルグアイ出身のプロテニス選手、パブロ・ガブリエル・クエバス・ウルロス(Pablo Gabriel Cuevas Urrozパブロ・ガブリエル・クエバス・ウルロススペイン語)は、そのキャリアを通じて数々の顕著な業績を達成した。彼はATPツアーでシングルス6勝、ダブルス9勝を挙げ、特に2008年全仏オープン男子ダブルスではルイス・オルナとペアを組み優勝を果たした。これはウルグアイの男子テニス選手として初の4大大会タイトル獲得という歴史的な快挙であり、ウルグアイテニス界に大きな足跡を残した。
クエバスは2016年8月15日にシングルスで自己最高世界ランキング19位、2009年4月20日にはダブルスで自己最高世界ランキング14位を記録した。彼のプレイスタイルは、クレイコートでの強力なトップスピンフォアハンドと片手打ちバックハンドを特徴とし、観客を魅了するスペクタクルなトリックショットでも知られた。2024年9月にプロテニスからの引退を表明し、20年間のキャリアに幕を閉じた。
2. プロフィール
パブロ・ガブリエル・クエバス・ウルロスは、1986年1月1日にアルゼンチンのコンコルディアで生まれた。身長は1.8 m、体重は80 kg。右利きで、バックハンド・ストロークは片手打ちである。
2004年にプロに転向し、ウルグアイのサルートを拠点に活動した。キャリアを通じて、総額で971.70 万 USDを超える賞金を獲得した。彼のコーチはファクンド・サビオが務めた。
3. 選手経歴
パブロ・クエバスは2004年にプロ転向して以来、長きにわたり世界のテニス界で活躍し、特にクレイコートでの強さを発揮した。怪我による長期離脱を経験しながらも、その度に復帰し、シングルスとダブルスの両方でタイトルを獲得するなど、粘り強いキャリアを築いた。
3.1. プロ転向と初期のキャリア
クエバスは2004年にプロに転向すると、すぐにデビスカップウルグアイ代表チームに選出された。2007年には全仏オープン男子ダブルスで4大大会に初出場し、3回戦まで進出した。同年には全米オープンでシングルスにも初出場したが、1回戦で当時世界ランキング14位のアンディ・マリーに2-6、3-6、0-6で敗れた。この年の年間最終ランキングは113位だった。
初期のキャリアでは、チャレンジャー大会で実績を積んだ。2007年にはチュニカ、スヘフェニンゲン、リマでシングルスチャレンジャータイトルを獲得し、サンパウロ-1とフロリアノーポリス-2ではダブルスチャレンジャータイトルを獲得した。
2008年シーズンはモビスター・オープンでツアーレベル初の勝利を挙げ、フェルナンド・ベルダスコやホセ・アカスソといった選手を破り、準決勝に進出した。この活躍により、自己最高のシングルスランキング88位を記録した。同年3月には自身初のATPマスターズシリーズ大会であるソニー・エリクソン・オープン(現マイアミ・オープン)で2回戦に進出。また、全米男子クレーコート選手権ではマルセル・グラノリェルスと組んでダブルス決勝に進出した。
3.2. 2008年:全仏オープン男子ダブルス優勝

2008年5月、クエバスはルイス・オルナ(ペルー)とペアを組み、全仏オープン男子ダブルスに出場した。ノーシードながら快進撃を続け、1回戦で第7シードのアルノー・クレマン/ミカエル・ロドラ組、3回戦で第9シードのルカシュ・ドロウヒー/リーンダー・パエス組、準々決勝で第1シードのブライアン兄弟組を6-3、5-7、7-6(7-1)で破る金星を挙げた。勢いそのままに、決勝では第2シードのダニエル・ネスター/ネナド・ジモニッチ組をわずか56分で6-2、6-3のストレートで下し、自身初のグランドスラムタイトルを獲得した。
この優勝は、オール南米ペアとしては史上初のグランドスラム男子ダブルス優勝であり、クエバスにとっては男子ツアーで獲得した最初のタイトルとなった。また、ウルグアイのテニス界にとっても歴史的な快挙であり、1976年全仏オープン女子ダブルスでフィオレラ・ボニセジが優勝して以来、32年ぶりのグランドスラムタイトル獲得となった。ウルグアイ最大の男子テニス選手であるマルセロ・フィリピーニが1999年全仏オープンでシングルスベスト8の成績を残していたが、クエバスの優勝はそれを超える偉業として称えられた。
3.3. 2009年:ツアーダブルス初優勝とシングルス躍進
2009年もクエバスは好調を維持した。モビスター・オープンでは2年連続でシングルス準決勝に進出したが、フェルナンド・ゴンサレスに敗れた。しかし、ダブルスではブリアン・ダブル(アルゼンチン)と組んで優勝し、自身初のATPツアーダブルスタイトルを獲得した。この勝利により、2009年2月9日にはダブルスで自己最高の17位を記録した。
ウィンブルドンでは1回戦でクリストフ・ロクスに逆転勝利を収め、2回戦に進出したが、ジェシー・レバインに敗れた。同年には国際ドイツオープンでシングルス準決勝に進出する活躍を見せた。また、クレムリン・カップではシングルス準々決勝に進出し、マルセル・グラノリェルスと組んでダブルスで優勝した。
3.4. 2010年 - 2011年:ツアーでの活躍と怪我
2010年、クエバスはメキシコ・オープンで準々決勝に進出し、ダビド・フェレールに敗れた。クレムリン・カップでは当時世界ランキング11位のニコライ・ダビデンコや第5シードのラデク・ステパネクを破り準決勝に進出したが、優勝したビクトル・トロイツキに敗れた。
2011年シーズンは4連敗でスタートしたが、ソニー・エリクソン・オープンでマイケル・ベラーと当時世界ランキング8位のアンディ・ロディックを破り、3回戦に進出した。全米男子クレーコート選手権では準決勝に進出し、錦織圭に敗れた。エストリル・オープンでも準決勝に進出したが、フアン・マルティン・デル・ポトロに敗れた。
しかし、全仏オープンの1回戦敗退後、クエバスは膝の手術を受け、約2年間ツアーから離脱することとなった。
3.5. 2013年:怪我からの復帰と全仏ダブルスベスト4
クエバスは2012年シーズンを全休し、2013年5月にATPチャレンジャーツアーで復帰を果たした。復帰後初の4大大会となった全仏オープンでは、シングルス1回戦でアドリアン・マナリノをフルセットで破り初戦を突破したが、2回戦でジル・シモンに敗れた。ダブルスではオラシオ・セバジョスと組んでベスト4に進出する活躍を見せた。また、マレーシア・オープンの1回戦でニコライ・ダビデンコを破った。この年の年間最終ランキングは220位だった。
3.6. 2014年:ツアーシングルス初優勝
2014年シーズンはクエバスにとって大きな転換点となった。リオ・オープン、ポルトガル・オープン、全仏オープンで1回戦を突破。7月にはスウェーデン・オープンで自身初のATPツアーシングルス決勝に進出し、ジョアン・ソウザを6-2、6-1で破り、待望のツアー初優勝を飾った。この優勝により、ATPランキングで61位に浮上した。
その翌週には、クロアチア・オープンで予選から勝ち上がり、決勝でトミー・ロブレドを6-3、6-4で破り、2週連続でツアータイトルを獲得した。この快挙により、クエバスはキャリアで初めて世界ランキングトップ40入りを果たした。同年11月には、チャレンジャー・シウダード・デ・グアヤキルとウルグアイ・オープンのシングルスチャレンジャー大会でも優勝した。
3.7. 2015年:ツアー3勝目
2015年の全豪オープンではシングルス1回戦で敗退したが、ダブルスではダビド・マレーロと組んで準々決勝に進出した。南米のクレイコートシーズンでは、ブラジル・オープンでイリ・ベセリー、ニコラス・アルマグロ、サンティアゴ・ヒラルドらを破り、ツアー3勝目を挙げた。リオ・オープンでは3回戦でクレイコートの王者ラファエル・ナダルにフルセットの末敗れた。
BNPパリバ・オープンでは3回戦に進出し、2011年マイアミ・マスターズ以来となるビッグトーナメントでの好成績を収めた。5月にはイスタンブール・オープンで決勝に進出したが、ロジャー・フェデラーに3-6、6-7(11-13)で敗れ、準優勝となった。
3.8. 2016年:キャリアの頂点、ATP500初優勝
2016年シーズンはクエバスのキャリアの頂点となった。2月にはリオ・オープンの準決勝でラファエル・ナダルを6-7(6-8)、7-6(7-3)、6-4で破る金星を挙げ、自身初のATPツアー500シリーズ決勝に進出した。決勝ではギド・ページャを6-4、6-7(5-7)、6-4で破り、ATP500シリーズ初優勝を飾った。この大会で1回戦から決勝までの5試合連続で左利きの相手に勝利したのは、ATPツアー史上初の記録であった。
翌週のブラジル・オープンでも優勝し、大会2連覇と2週連続優勝を達成した。6月のノッティンガム・オープンでは芝コートで初の決勝に進出したが、スティーブ・ジョンソンに6-7(5-7)、5-7で敗れた。7月の国際ドイツオープンでもATP500シリーズで自身2度目の決勝に進出したが、マルティン・クリザンに1-6、4-6で敗れ準優勝となった。これらの活躍により、2016年7月18日付の世界ランキングで自己最高の20位(後に19位に更新)を記録し、トップ20入りを果たした。
しかし、その後は調子を落とし、2016年リオデジャネイロオリンピックと全米オープンではともに2回戦敗退に終わった。年間最終ランキングは22位。
3.9. 2017年:マスターズ1000シングルス初のベスト4
2017年は序盤こそ苦戦したものの、ブラジル・オープンで決勝でアルベルト・ラモス=ビニョラスを6-7(3-7)、6-4、6-4で破り、大会3連覇を達成した。3月のBNPパリバ・オープンでは、マルティン・クリザン、ファビオ・フォニーニ、ダビド・ゴファンといった強豪を破り、自身初のATPマスターズ1000準々決勝に進出したが、パブロ・カレーニョ・ブスタに惜敗した。
モンテカルロ・マスターズでは3回戦で第3シードのスタン・ワウリンカをストレートで破る金星を挙げ、再びマスターズ準々決勝に進出した。この大会のダブルスではロハン・ボパンナと組んで優勝し、自身2度目のマスターズ1000ダブルスタイトルを獲得した。さらに、ムチュア・マドリード・オープンではアレクサンダー・ズベレフらを破り、キャリア初のマスターズ1000シングルス準決勝に進出したが、ドミニク・ティエムに敗れた。
全仏オープンでは3回戦に進出したが、フェルナンド・ベルダスコに敗れた。10月のエルステ・バンク・オープンではダブルスで優勝。年間最終ランキングは32位。
3.10. 2018年 - 2019年:怪我からの再起
2018年、クエバスはBNPパリバ・オープンの3回戦で当時世界ランキング6位のドミニク・ティエムを破る活躍を見せたが、4回戦でチョン・ヒョンに敗れた。ムチュア・マドリード・オープンでは3回戦に進出したが、ジョン・イズナーに3セットタイブレークの末敗れた。同年夏には足の怪我を負い、残りのシーズンは活動が制限された。
2019年には怪我から回復し、チュニス・オープンで約2年ぶりのチャレンジャータイトルを獲得。3週間後にはオープン・デュ・ペイ・デクスでも優勝した。エストリル・オープンではラッキールーザーとして本戦入りし、決勝まで勝ち進む快進撃を見せたが、決勝で第1シードのステファノス・チチパスに3-6、6-7(4-7)で敗れ準優勝となった。全仏オープンでは自身最高の3回戦に進出したが、再びドミニク・ティエムに敗れた。
3.11. 2020年 - 2021年:ATPカップ出場と複数タイトル
2020年、クエバスはウルグアイ代表のエースとして、初のATPカップに出場した。ラウンドロビンで敗退したが、ジョージア代表のニコロズ・バシラシビリとの試合中に審判から「プロらしくないプレー」として警告を受けた際、バシラシビリがクエバスの気持ちに同意し、棄権しないよう説得したことで試合が再開されるという一幕があった。この年はコルドバ・オープンとアルゼンチン・オープンで2大会連続で準々決勝に進出した。
2021年、ジュネーブ・オープンでは予選から勝ち上がり、ライリー・オペルカや元世界ランキング3位のグリゴール・ディミトロフといったトップ選手を破り準決勝に進出したが、デニス・シャポバロフに敗れた。全仏オープンでは2回戦で当時世界ランキング1位のノバク・ジョコビッチと対戦し、ストレートで敗れた。6月にはオープン・ソプラ・ステリア・デ・リヨンで、弟のマルティン・クエバスと組んでシングルスとダブルスの両方で優勝を果たした。
3.12. 2022年 - 2024年:キャリア終盤と引退
2022年、クエバスは全仏オープンで第31シードのジェンソン・ブルックスビーを破り2回戦に進出した。同年夏には家族と過ごす時間を優先し、キャリアの今後について熟考した。その後、2023年全仏オープンに向けてブエノスアイレスでトレーニングを再開した。
2023年には、プロテクトランキングを利用して全仏オープン、ウィンブルドンの予選に出場した。2024年には全豪オープンと全米オープンの予選にも出場した。そして2024年9月、パブロ・クエバスはプロテニスからの引退を正式に発表し、20年間の輝かしいキャリアに終止符を打った。
4. プレイスタイルと特徴
パブロ・クエバスは、特にクレイコートを得意とするプレイスタイルで知られている。彼のテニスは、強力なトップスピンをかけたフォアハンドと、優雅な片手打ちバックハンドが特徴である。片手打ちバックハンドは、鋭い角度からのパッシングショットを生み出すのに貢献した。また、精度の高いスライスショットも持ち味の一つであった。サーブにおいては、重いキックサーブを多用した。彼の多様なスキルセットは、2011年マイアミ・オープンでアンディ・ロディックを破った試合で特に顕著に発揮された。
クエバスは、その試合巧者ぶりだけでなく、観客を魅了するスペクタクルなトリックショットでも有名であった。彼のプレーは予測不可能で、時に驚くようなクリエイティブなショットでポイントを奪い、テニスファンを楽しませた。
5. デビスカップでの活躍
パブロ・クエバスは2004年4月、18歳でウルグアイ代表チームにデビューした。以来、彼はデビスカップにおいてウルグアイのエースとして長年貢献し、シングルスで29勝7敗、ダブルスで13勝5敗という通算42勝12敗の優れた記録を残した。
特に2019年9月には、ドミニカ共和国との対戦でウルグアイチームを勝利に導き、デビスカップの最高ティアであるワールドグループへの昇格に大きく貢献した。彼のリーダーシップと活躍は、ウルグアイテニス界にとって重要な節目となった。
6. 主要な記録とタイトル
パブロ・クエバスはプロテニスキャリアにおいて、シングルスとダブルスの両方で数多くのタイトルと記録を達成した。
6.1. シングルス通算記録
ATPツアーおよびグランドスラム本戦でのシングルス通算成績は242勝224敗である。キャリアを通じて6つのATPツアーシングルスタイトルを獲得し、4回準優勝している。
6.2. ダブルス通算記録
ATPツアーおよびグランドスラム本戦でのダブルス通算成績は217勝177敗である。キャリアを通じて9つのATPツアーダブルスタイトルを獲得し、8回準優勝している。
6.3. グランドスラムでの成績
パブロ・クエバスの各グランドスラム大会におけるシングルス、ダブルス、混合ダブルスの最高成績と通算成績は以下の通り。
大会 | シングルス最高成績 (勝敗) | ダブルス最高成績 (勝敗) | 混合ダブルス最高成績 (勝敗) |
---|---|---|---|
全豪オープン | 2回戦 (4-9) | 準決勝 (10-8) | 準決勝 (3-2) |
全仏オープン | 3回戦 (14-13) | 優勝 (26-12) | A (0-0) |
ウィンブルドン | 2回戦 (2-7) | 3回戦 (5-6) | A (0-0) |
全米オープン | 2回戦 (5-12) | 3回戦 (8-11) | 準々決勝 (2-1) |
6.4. ATPツアー決勝進出記録
パブロ・クエバスがATPツアーレベルで進出したシングルスおよびダブルスの決勝記録は以下の通り。
6.4.1. シングルス: 10回 (6勝4敗)
結果 | 優勝回数 | 決勝日 | 大会 | グレード | サーフェス | 対戦相手 | スコア |
---|---|---|---|---|---|---|---|
優勝 | 1. | 2014年7月 | スウェーデン・オープン、スウェーデン | 250シリーズ | クレー | ジョアン・ソウザ | 6-2, 6-1 |
優勝 | 2. | 2014年7月 | クロアチア・オープン、クロアチア | 250シリーズ | クレー | トミー・ロブレド | 6-3, 6-4 |
優勝 | 3. | 2015年2月 | ブラジル・オープン、ブラジル | 250シリーズ | クレー (室内) | ルカ・ヴァンニ | 6-4, 3-6, 7-6(7-4) |
準優勝 | 1. | 2015年5月 | イスタンブール・オープン、トルコ | 250シリーズ | クレー | ロジャー・フェデラー | 3-6, 6-7(11-13) |
優勝 | 4. | 2016年2月 | リオ・オープン、ブラジル | 500シリーズ | クレー | ギド・ページャ | 6-4, 6-7(5-7), 6-4 |
優勝 | 5. | 2016年2月 | ブラジル・オープン、ブラジル | 250シリーズ | クレー | パブロ・カレーニョ・ブスタ | 7-6(7-4), 6-3 |
準優勝 | 2. | 2016年6月 | ノッティンガム・オープン、イギリス | 250シリーズ | 芝 | スティーブ・ジョンソン | 6-7(5-7), 5-7 |
準優勝 | 3. | 2016年7月 | 国際ドイツオープン、ドイツ | 500シリーズ | クレー | マルティン・クリザン | 1-6, 4-6 |
優勝 | 6. | 2017年3月 | ブラジル・オープン、ブラジル | 250シリーズ | クレー | アルベルト・ラモス=ビニョラス | 6-7(3-7), 6-4, 6-4 |
準優勝 | 4. | 2019年5月 | エストリル・オープン、ポルトガル | 250シリーズ | クレー | ステファノス・チチパス | 3-6, 6-7(4-7) |
6.4.2. ダブルス: 17回 (9勝8敗)
結果 | 優勝回数 | 決勝日 | 大会 | グレード | サーフェス | パートナー | 対戦相手 | スコア |
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準優勝 | 1. | 2008年4月 | 全米男子クレーコート選手権、アメリカ合衆国 | インターナショナルシリーズ | クレー | マルセル・グラノリェルス | エルネスツ・グルビス | 5-7, 6-7(3-7) |
優勝 | 1. | 2008年6月 | 全仏オープン、フランス | グランドスラム | クレー | ルイス・オルナ | ダニエル・ネスター | 6-2, 6-3 |
優勝 | 2. | 2009年2月 | チリ・オープン、チリ | 250シリーズ | クレー | ブリアン・ダブル | フランティシェク・チェルマク | 6-3, 6-3 |
優勝 | 3. | 2009年10月 | クレムリン・カップ、ロシア | 250シリーズ | ハード (室内) | マルセル・グラノリェルス | フランティシェク・チェルマク | 4-6, 7-5, [10-8] |
優勝 | 4. | 2010年2月 | ブラジル・オープン、ブラジル | 250シリーズ | クレー | マルセル・グラノリェルス | ルカシュ・クボット | 7-5, 6-4 |
準優勝 | 2. | 2010年5月 | ポルトガル・オープン、ポルトガル | 250シリーズ | クレー | マルセル・グラノリェルス | マルク・ロペス | 7-6(7-1), 4-6, [4-10] |
準優勝 | 3. | 2013年9月 | マレーシア・オープン・クアラルンプール、マレーシア | 250シリーズ | ハード (室内) | オラシオ・セバジョス | エリック・ブトラック | 2-6, 4-6 |
準優勝 | 4. | 2014年2月 | アルゼンチン・オープン、アルゼンチン | 250シリーズ | クレー | オラシオ・セバジョス | マルセル・グラノリェルス | 5-7, 4-6 |
準優勝 | 5. | 2014年5月 | ポルトガル・オープン、ポルトガル | 250シリーズ | クレー | ダビド・マレーロ | サンティアゴ・ゴンサレス | 3-6, 6-3, [8-10] |
優勝 | 5. | 2015年5月 | イタリア国際、イタリア | マスターズ1000 | クレー | ダビド・マレーロ | マルセル・グラノリェルス | 6-4, 7-5 |
準優勝 | 6. | 2015年6月 | ノッティンガム・オープン、イギリス | 250シリーズ | 芝 | ダビド・マレーロ | クリス・グッチョーネ | 2-6, 5-7 |
準優勝 | 7. | 2016年4月 | バルセロナ・オープン、スペイン | 500シリーズ | クレー | マルセル・グラノリェルス | ボブ・ブライアン | 5-7, 5-7 |
優勝 | 6. | 2017年2月 | リオ・オープン、ブラジル | 500シリーズ | クレー | パブロ・カレーニョ・ブスタ | フアン・セバスティアン・カバル | 6-4, 5-7, [10-8] |
優勝 | 7. | 2017年5月 | モンテカルロ・マスターズ、モナコ | マスターズ1000 | クレー | ロハン・ボパンナ | フェリシアーノ・ロペス | 6-3, 3-6, [10-4] |
準優勝 | 8. | 2017年7月 | 国際ドイツオープン、ドイツ | 500シリーズ | クレー | マルク・ロペス | イワン・ドディグ | 3-6, 4-6 |
優勝 | 8. | 2017年8月 | オーストリア・オープン、オーストリア | 250シリーズ | クレー | ギリェルモ・デュラン | ハンス・ポドリプニク=カスティージョ | 6-4, 4-6, [12-10] |
優勝 | 9. | 2017年10月 | エルステ・バンク・オープン、オーストリア | 500シリーズ | ハード (室内) | ロハン・ボパンナ | マルセロ・デモリネル | 7-6(9-7), 6-7(4-7), [11-9] |
6.5. トップ10選手に対する戦績
クエバスはキャリアを通じて、世界ランキング10位以内に入った選手に対して通算5勝24敗の成績を記録している。特に印象的な勝利は以下の通りである。
# | 選手名 | 当時のランキング | 大会 | サーフェス | ラウンド | スコア |
---|---|---|---|---|---|---|
1. | アンディ・ロディック | 8位 | マイアミ・オープン、アメリカ合衆国 | ハード | 2回戦 | 6-4, 7-6(7-4) |
2. | トマーシュ・ベルディハ | 5位 | チャイナ・オープン、中国 | ハード | 1回戦 | 6-4, 6-4 |
3. | ラファエル・ナダル | 5位 | リオ・オープン、ブラジル | クレー | 準決勝 | 6-7(6-8), 7-6(7-3), 6-4 |
4. | スタン・ワウリンカ | 3位 | モンテカルロ・マスターズ、モナコ | クレー | 3回戦 | 6-4, 6-4 |
5. | ドミニク・ティエム | 6位 | BNPパリバ・オープン、アメリカ合衆国 | ハード | 3回戦 | 3-6, 6-4, 4-2 途中棄権 |
その他、トップ10選手に対する主な戦績は以下の通り。
- ニコラス・アルマグロ 4勝1敗
- パブロ・カレーニョ・ブスタ 4勝3敗
- ディエゴ・シュワルツマン 3勝4敗
- ジョー=ウィルフリード・ツォンガ 2勝0敗
- ニコライ・ダビデンコ 2勝1敗
- ニコラス・ラペンティ 2勝1敗
- ジャック・ソック 2勝1敗
- ユルゲン・メルツァー 2勝2敗
- ラデク・ステパネク 2勝2敗
- グリゴール・ディミトロフ 2勝3敗
- フェルナンド・ベルダスコ 2勝3敗
- ファビオ・フォニーニ 2勝5敗
- ドミニク・ティエム 2勝5敗
- マルコス・バグダティス 1勝0敗
- ジェームズ・ブレーク 1勝0敗
- ギリェルモ・カニャス 1勝0敗
- マリン・チリッチ 1勝0敗
- ギリェルモ・コリア 1勝0敗
- ガストン・ガウディオ 1勝0敗
- ダビド・ゴファン 1勝0敗
- グスタボ・クエルテン 1勝0敗
- トミー・ロブレド 1勝0敗
- ロジャー・フェデラー 0勝2敗
- アンディ・マリー 0勝3敗
- ダビド・フェレール 0勝4敗
- フェルナンド・ゴンサレス 0勝4敗
- ステファノス・チチパス 0勝4敗
7. 個人生活
パブロ・クエバスはアルゼンチンのコンコルディアで生まれたが、ウルグアイのサルートを居住地としている。彼の弟であるマルティン・クエバスもプロテニス選手であり、兄弟でダブルスを組んでチャレンジャー大会やATPツアーで優勝経験がある。特に2021年のオープン・ソプラ・ステリア・デ・リヨンでは、シングルスとダブルスの両方でタイトルを獲得し、兄弟でのダブルス優勝も果たした。
8. ウルグアイテニス界への影響と評価
パブロ・クエバスは、ウルグアイテニス界において最も成功した男子選手の一人として高く評価されている。2008年全仏オープン男子ダブルスでの優勝は、ウルグアイの男子テニス選手として初のグランドスラムタイトル獲得という歴史的な偉業であり、国内のテニス界に大きな希望と影響を与えた。この優勝は、1976年の女子ダブルス以来32年ぶりのグランドスラムタイトルであり、マルセロ・フィリピーニが持つ男子シングルスでの最高成績(全仏オープンベスト8)をも上回る快挙として、ウルグアイのテニス史に深く刻まれた。
彼の活躍は、ウルグアイの若いテニス選手たちにとって大きなインスピレーションとなり、デビスカップでの長年の貢献や、世界ランキングトップ20入りといった実績は、ウルグアイのテニスが国際舞台で戦えることを証明した。クエバスのプレイスタイル、特にその創造的なトリックショットは、多くのファンを魅了し、テニスの楽しさを広める上でも貢献した。彼はウルグアイを代表するアスリートとして、国内外で広く認知され、尊敬を集めている。
9. 外部リンク
- [https://www.atptour.com/en/players/pablo-cuevas/c882/overview ATPツアーのプロフィール]
- [https://www.itftennis.com/en/players/pablo-cuevas/800234199/uru/M/overview 国際テニス連盟のプロフィール]
- [https://www.daviscup.com/en/players/player.aspx?id=800234199 デビスカップのプロフィール]
- [http://www.espn.com/tennis/player/_/id/992/pablo-cuevas ESPN.comのプロフィール]
- [https://www.olympedia.org/athletes/134098 Olympediaのプロフィール]
- [https://olympics.com/en/athletes/pablo-cuevas Olympics.comのプロフィール]
- [http://steveghelper.com/RankingHistory.php?player=Cuevas Cuevasの世界ランキング履歴]
- [https://twitter.com/pablocuevas22 パブロ・クエバス公式Twitter]